伊勢丹新宿店では2月16日まで、日本を代表するアニメ、マンガ、実写作品とアートディレクター吉水卓がコラボレーションした期間限定ショップ「Japanese Classics Designed by Taku Yoshimizu @Re-Style CULTURE」を同店本館2階TOKYOクローゼット/リ・スタイルTOKYOにオープンしている。Japanese Classicsとは、吉水が手掛けるアートデザイン事務所「スイミーデザインラボ(SwimmyDesignLab)」から新たに始動した、キャラクター業界の常識を破るアートプロジェクトのこと。会場では、吉水が幼少期より好んだというキャラクター作品が同氏独自の世界観によってユーモラスにリライトされ、タイツやボクサーパンツ、ポーチ、インナーバッグなどの他、ノート、ミントタブレットケース、ウォーターボトル、小皿、蕎麦猪口に描かれ販売されている。この他、伊勢丹新宿店限定でTシャツに好みのキャラクター(※一部除く)をその場でプリントできるカスタムオーダー(7,000円から)も実施。Tシャツはホワイトとグレーが用意され、ホワイトはカラープリントとモノトーンプリント、グレーはモノトーンプリントができる。今回同氏によってリライトされている作品は、「リボンの騎士」、「ミンキーモモ」、「キューティーハニー」、「タイムボカンシリーズ、ヤッターマン」、「快獣ブースカ」、「ゲゲゲの鬼太郎」、「みなしごハッチ」、「鉄腕アトム」、「うる星やつら」、「アルプスの少女ハイジ」、「名探偵コナン」、「キン肉マン」、「ひみつのアッコちゃん」など。
2016年02月04日代官山周辺で働くクリエイターたちが中心となり活動している「東京代官山ロータリークラブ(以下、RCTD)」。RCTDが主催する「大西洋さん、卓話と食卓」というトークと共に日本のソウルフードであるお米や、お米と楽しむ食を味わうイベントが、同メンバーである遠山正道さんが代表を務める株式会社スマイルズの本社オフィスで開催された。会の前半は、三越伊勢丹ホールディングス・代表取締役社長の大西洋さんのトーク、後半では、お米や和牛など、日本の食文化を味わうイベントが行われた。「こめ結びのおもてなし」という米を主役にしたイベントでは、三越伊勢丹のフードバイヤーが厳選した、“日本各地のごはんの友”を使った料理や実りの秋を象徴する“日本酒”が供された。また装飾ユニット・mimosa(ミモザ)が、 実りの秋をイメージした紅葉や稲穂を取り入れた温かみのある草花で空間を演出した。おもてなしのドリンクには、米と麹で作る優しい味わいの「甘酒」(三崎屋醸造)、名酒の誉れ高い「雪の茅舎」(秋田・齋彌酒造店)、「りんごジュース」(岩手・紫波フルーツパーク)紅芋酢のソーダ割などを用意。そして“日本各地のごはんの友”を取り入れた料理は株式会社スマイルズのフードプランナー桑折敦子さんが担当した。青森ではじめて特Aランクを取得したキレと粘りのあるお米「青天の霹靂」を使って、「梅の実ひじき」(大宰府えどや)、「じゃこ山椒」(京都・たけのうち)などをくわえた“ひと口むすび”を握り、「玉ねぎ天」(岡山・長谷井商店)と大根を出汁で煮た“おでん”、宮崎の尾崎牛を使った“牛丼”や“キーマカレー”など、ごはんが欲しくなる幅広いフードメニューを並べた。「全国各地のごはんの友で結んだおむすびをはじめ、お米のおいしさを引き立てるメニューで、実りの秋を表現しました」と桑折さん。また会場を沸かせたのは、和牛文化を世界に発信するVIVA JAPAN代表の浜田寿人さんが用意した宮崎産の尾崎牛。「30ヶ月もかけて長期飼育する尾崎牛は、幻の和牛ともいわれ、東京では年間4、5頭入るかどうか。エシレバターのようにスッととける甘味のある脂など、和牛のなかでもトップクラスのおいしさです」との浜田さんの言葉に喉がなる。イベント空間に併設されたキッチンから、低温でじっくりローストした肉のグリルやサッとあぶった和牛寿司が運ばれると、待ちきれない参加者が次々に手を伸ばす光景がみられた。「こうやって多くの人に食べてもらい国内外にすばらしい和牛をPRしていきたい」と語った。卓話で刺激をうけて、食卓でお腹をみたす、心とカラダに豊かな実りを与えた「大西洋さん、卓話と食卓」は、大盛況のうちに幕を閉じた。前編「三越伊勢丹の大西洋社長が代官山ロータリークラブで語った“伊勢丹に就職した理由”とは?【イベントレポート--前編】」に続く。
2015年12月18日ジャズダンスエンターテイメント集団「梅棒」の第4回単独本公演『クロス ジンジャー ハリケーン』が8月20日、六本木の俳優座劇場で開幕。公演に先立ってゲネプロが行われた。梅棒『クロス ジンジャー ハリケーン』チケット情報冒頭、観客に向かってこれが“クロス ジンジャー ハリケーン”の公開収録であるという説明がなされる。“クロス ジンジャー ハリケーン”とは、日本の真ん中らへんにあるという“しょうが島”唯一のFM局umebou局から、DJ OH(塩野拓矢)が送るラジオ番組。今回は特別に六本木で収録されるという設定だ。こうして観客は、DJ OHを通じて架空の島へと誘われる。しょうが島は、人口500名ほどの小さな島。野球少年・筧将大(遠山晶司)は甲子園を目指すも敗退し、落ち込んでいる。そんな彼を取り囲むのは、人を恫喝してばかりいる地主の息子・砦一博(遠藤誠)、その子分でテキ屋をしている野士秀喜(大村紘望)、ラジオが大好きなオタクの中学生・五十嵐卓(鶴野輝一)、駐在所勤務の警官・板掛英二(櫻井竜彦)、マッチョな漁師・北村翔(飯野高拓)、島の中心にある神社の神主・大幣真澄(天野一輝)といった面々。ある日、都会からひとりの女性・曽野田ゆうき(野田裕貴)がやってきたことで、島の日常に変化が起きる。白いレースの服に白い帽子やパラソルといったいでたちで、絵に描いたようなマドンナぶりを発揮する曽野田は、島の男たちを次々とノックアウト。筧との間に恋が芽生えそうな雰囲気も。毎夏恒例の夏祭りに島民たちが沸き立つ中、砦は筧を陥れ、曽野田をさらおうとするが――。織田信長の家臣だった梅沢荘六の霊(梅澤裕介)や、イソップ寓話「金の斧、銀の斧」の神様的役割を果たす池の主・イケビッシュ(伊藤今人)も登場し、舞台は混迷を極めながら怒濤のクライマックスへと向かっていく。DJ OHのトークや、本能寺の変を再現した劇中劇をのぞき、台詞はナシ。全編、J-POPの名曲と共に、弾むようなダンスが繰り広げられる。あの曲をこんな場面で!という、梅棒ならではの驚きや可笑しさも健在だ。荒唐無稽な物語に息を吹き込む、出演者の熱量と疾走感にご注目あれ。高校野球、スイカ、花火、海水浴、恋、祭り……。夏がぎっしり詰まった梅棒『クロス ジンジャー ハリケーン』を観ずして、今年の夏は終われない。公演は8月30日(日)まで。取材・文:高橋彩子
2015年08月25日クリエイティブ集団「スイミーデザインラボ」の吉水卓が、結婚式や子どもの成長記録の写真データから作る、世界にひとつだけのアルバム「リ・スタイル×スイミーデザインラボメモリアル アート アルバム」の受注をスタートした。サービスの受付場所は伊勢丹新宿店本館3階 リ・スタイル。9月24日から10月7日での限定サービスで、約1か月後の受け渡しとなる。アルバムは全部で60ページ、基本料金は6万円。購入者自身が選んだ20枚のメインショットとその他80枚の写真および吉水の描き下ろしイラストから構成される。描き下ろしイラストは基本1ページだが、オプションで点数を追加することも可能。また、写真と切り絵、イラストを織り交ぜたアートページ(=見開き2ページ)もデフォルトで設定されている。表紙のカラーは100色以上。合皮仕様(追加料金5,000円)、クロス貼り仕様(追加料金3,000円)などのオプションの用意もあり、細部までこだわった一冊を作成することが出来る。中面には敢えてマットな質感の紙を使うことで、アートブック風に仕上がるのも特徴だ。アルバムには、お客一人ひとりの好みに合ったデザインが施されるばかりか、お気に入りの一枚を使用したページは、レーザーカット技術を用いて作成した切り絵と、吉水自身が描き下ろすイラストを融合させたアート作品に仕上がるのがミソだ。こうしたサービスに関して伊勢丹新宿のリ・スタイル担当者は「お客様に、自分の感性を生かしてオリジナルの一品を作る楽しさを味わってほしく思っている」とコメント。第一級のクリエイターの手により、センスが光る逸品に仕上がる歓びを提供したいという。また、吉水が「商品名は『メモリアル アート アルバム』だけど内容はアートブック」と話すように、大切な思い出をアートへと昇華させることが出来るのが大きなポイントだ。三越伊勢丹では9月第2週目に「オンリーエムアイ 秋のキャンペーン」で、「他にはない新しい価値」を持つ商品を発信しているが、今回のアルバムオーダーをはじめとするサービス型の通年企画「イセタン百貨“事”店」では、お気に入りのモノとの出合いや体験の提供も視野に入れ、様々なイベントやセミナーを開催していく。
2014年09月29日多くのデザイン賞を受賞しているアートディレクター・渡邉良重と、話題の企業広告を多数手がけるCMプランナー・高崎卓馬のトークイベントが、11月25日にマルノウチリーディングスタイルカフェで開催される。同イベントは、両氏が手がけた「ディーブロス(D-BROS)」の2014年絵本カレンダー「ディアベア(DEAR BEAR)」の発売を記念したもの。トークでは、渡邉の柔らかなイラストに、高崎の繊細な言葉が合わさり”物語”が完成したこのカレンダーの制作過程の他、広告業界の第一線で活躍する両氏が「モノや広告を通して何を考え、何を伝えようとしているのか」を聞くことができる。また、ショーやムービーの朗読を中心に活動中の美大生・前田エマによる同絵本カレンダーの朗読会や、カレンダー購入者向けのサイン会も実施される。会場では、カレンダーに登場する少女が描かれた新作のカップ&ソーサー(4種)を限定発売。カップとソーサーを組み合わせることでイラストが完成する仕組みになっており、カップを持ち上げると違った表情の少女のイラストが現れる。イベントに参加するには、店頭にて前売りチケットを購入するか、info.d-bros@draft.jp宛てに、名前、電話番号、枚数を記載したメールを送信することで申し込むことができる。「ディーブロス(D-BROS)」は、広告制作、グラフィックデザインを主とする株式会社ドラフトのプロダクトブランドとして1995年にスタート。ステーショナリー、インテリアツール、テーブルウェアなど数々のプロダクトを国内外で発表している。渡邉は、2012年に植原亮輔とともに「キギ」を設立。アートディレクションやグラフィックを中心に、ウェア、絵本、D-BROSプロダクトなどのデザインを手掛ける。ADC会員賞、NY ADCおよびD&AD金賞などを受賞し、国内外で高い評価を受けている。著書にロングセラーの絵本『BROOCH』(リトルモア)ほか。一方、高崎は電通コミュニケーションデザインセンターに所属。話題の企業広告を多数手がけ、映画『ホノカアボーイ』では脚本・プロデュースを担当した。2012年には『表現の技術』(朝日新聞出版)、小説『はるかかけら』(中央公論新社)を出版。さらにギギの渡邉や植原とともに三陽商会のコートキャンペーンや、気仙沼の日本酒のリニューアルプロジェクト「NAMIとUMI」にも携わっている。【イベント情報】渡邉良重 × 高崎卓馬 トークイベント会場:東京都千代田区丸の内2-7-2 JPタワーKITTE4F会期:11月25日時間:開場 18:30/19:00から20:30定員:60名参加費:1,500円(1ドリンク付き)問い合せ:03-3498-6851
2013年11月17日田中宏による、累計400万部突破の同名原作を実写映画化した『莫逆家族 バクギャクファミーリア』。本作で元暴走族の主人公・火野鉄(徳井義実)と対峙する五十嵐けん役で怪演を披露した村上淳が、五十嵐の役割とキャラクターの創造秘話を語った上で、作品に込めた熱い想いを打ち明けた。その他の写真暴走族「神叉」として熱い青春を送った不良たちの、“その後の人生”を描く人間ドラマ。暴走族がモチーフの激しい世界観だが、村上は「その奥にあるレイヤーに注目してほしい」と言う。「あの頃は…じゃないけれど、40代手前になった人間たちの日常として置き換えると、誰もが迎える人生の本質的な岐路を描いてます」。本作は、理不尽な仕打ちが多い社会に不満を抱く元不良たちが、もう一度自分たちのイキザマを貫こうとする戦いのドラマでもある。その岐路の過程で社会に迎合はおろか、精神のバランスまで失ってしまう男が、村上演じる五十嵐。「哀しい男ですよね。10代、20代の反抗に理由は要らないけれど、年を重ねれば反抗にも理由が要るじゃないですか。それでも理由はないと哀しいまでに己に言い聞かせている男――それが五十嵐ですよね」。五十嵐は鉄と同じく元「神叉」のメンバーで、第18代目総長の渡辺(中村達也)が溺愛する弟を事故死に追いやってしまい、その復讐に怯えて暮らす“哀しい男”。出所した渡辺は自責の念で腑抜け状態と化していたが、過去の亡霊に怯えきっている五十嵐の恐怖は狂気へと変わる。映画の前半と後半でキャラクターが激変する難役を演じた村上は「苦労した分、楽しかったです」と振り返った上で、「自分の中で五十嵐が勝手に暴走するので、手綱を引き切れていない感じもありました。自分以上、五十嵐以上のモノがスクリーンに映っていると思いましたね」と自信を示す。その五十嵐は『ダークナイト』(08)のジョーカーを連想する狂気のキャラクターで、「熊切監督を始め、映画好きの30代が集まれば、ヒース・レジャーが演じたジョーカーは絶対の存在なわけですよ。それに俳優であれば、大抵はヒール(悪役)を演じたいもので」と熊切和嘉監督とアイデアを出し合いながら共同で生み出していったと明かす。「五十嵐を白くしたかった理由には、ヴィターリー・カネフスキーの『ひとりで生きる』(91)の疫病を患った人間のイメージもあって、その違和感が『莫逆』にも欲しいよねって話していました。違和感って、怖いですよ。それを追求する作業は面白かったですね」。また、「この映画を誰にでも観てほしいと思っていますが、40歳手前の人間たちがズブズブになって頑張っている必死な姿を、今の2012年の人たちにどう映るかが楽しみで(笑)。この映画に出ているメンツって僕が全員意識していた人たちで、皆で『莫逆』という作品を作れたことは今後の僕の俳優人生にとっても絶対にデカいと思う。自分でも何かが上手くいっている作品だと現場でも思ったので、そこを感じてほしいです」と本作をPRした。『莫逆家族 バクギャクファミーリア』2012年9月8日(土)より、ロードショー取材・文・写真:鴇田 崇
2012年08月31日