京都・御所西に、京町屋ホテル「四季十楽(しきじゅうらく)」が2016年12月1日(木)よりオープンする。歴史を持った建築様式である“町屋造り”の、築100年近い建物をリノベーションして作られたホテル。格式張らず、京に暮らすような時間を過ごすことのできるおもてなしを提供するために、“十人十楽”をテーマにして、様々な領域で活躍する10人の専門家たちがそれぞれ力を発揮する。朝食ディレクションには、雑誌や広告のフードスタイリングに携わる料理家の冷水希三子。四季の花は、京都紫丈に花屋を構える店主の西山隼人。門扉やサロンデザインは、パリやミラノなど国際的に多数の賞を受賞している田根剛。現代写真作品には、アムステルダムを拠点に活動している写真家の小山泰介、といった具合。部屋のタイプも10棟用意されている。全棟2階建てということで、まるで自分の家にいるような時間を過ごせそう。価格は各部屋もよるが1棟当たり平均5万円程度になるそうだ。【詳細】「四季十楽(しきじゅうらく)」オープン日:2016年12月1日(木)住所:京都市上京区油小路下立売上ル近衛町165部屋数:10棟(全棟2階建)価格:部屋によるが1棟当たり平均5万円■10人の専門家について・朝食ディレクション 冷水希三子・現代写真作品 小山泰介・四季の花 西山隼人・門扉・サロンデザイン 田根剛・家具セレクション 小林和人・暖簾・ロゴデザイン 高岡一弥・庭木セレクション 西畠清順・町家スパ・ディレクション 手島渚・草木染め座布団 野村春花・京の本セレクション 光村推古書院【問い合わせ先】株式会社長谷ホテルシステムズTEL:075-371-0711
2016年10月22日京都銀行はこのたび、京都の伝統的都市住宅である京町家を継承し、風情ある京都のまちなみ景観を次世代に残していくため「京銀 住宅ローン 京町家プラン」の取り扱いを開始した。また、「京銀 住宅リフォームローン」の商品内容をリニューアルした。○京町家の購入などにかかる資金は店頭表示金利から一律に引き下げた融資利率を適用このたび「京銀 住宅ローン」で新たに取り扱いを開始する「京町家プラン」は、京町家の購入などにかかる資金について店頭表示金利から一律、変動金利では年2.0%、固定金利では年1.9%引き下げた融資利率を適用する。また、「京銀 住宅リフォームローン」では、融資資金を住宅の解体などにかかる資金として利用できるようにするほか、「京町家」のリフォーム専用「京町家金利プラン」も新たに追加した。京都銀行では「京町家プランは、京都のまちなみを守るため空き家問題対策支援ということで、住宅ローンの融資利率を引き下げることにした。10日現在、住宅ローンの店頭表示金利から、変動金利で年2.0%引き下げると年0.675%、固定金利で年1.9%引き下げると、特約期間2年、3年では年0.7%、特約期間5年では年0.8%、特約期間10年では年0.9%となる」としている。○「京銀 住宅ローン 京町家プラン」の概要「京町家カルテ」が交付された「京町家」の購入・増改築・修繕資金の新規借り入れについて、店頭表示金利から一律、変動金利選択時「年2.0%」、固定金利選択時「年1.9%」差し引いた融資利率を適用する。「京町カルテ」は、公益財団法人京都市景観・まちづくりセンターが、京町家の価値を証明するために、要件に適合する物件に対して作成・交付する資料。交付を希望する場合は、同センターへの申請が必要となる。○「京銀 住宅リフォームローン」リニューアル概要融資資金の使いみちの追加「住宅の解体および解体に付随する資金」にも利用できるようになる「京町家金利プラン」の取扱い開始「京町家カルテ」が交付された「京町家」のリフォーム資金の新規借り入れには、店頭表示金利から一律、「年0.6%」差し引いた融資利率を適用する
2015年11月10日夏の蒸し暑さが特徴的な京都では、人々は昔から、暑さをしのぐために知恵を絞りながら暮らしてきました。京都の伝統的な住まいである京町家には、そんな知恵と工夫がたくさん詰まっていると言います。京都在住のライターが、京町家の涼しさの“秘密”をお伝えします。■京町家って、どんな家?町家=「京都の古い家」というイメージは誰にでもあると思いますが、具体的にどんな家なのかよくわからない人も多いのでは?厳密な基準や定義はないようですが、一般的に京町家とは、伝統的な軸組木造(柱や梁などの軸組で支える工法)で建てられた、間口が狭く奥に長い建物のことを指します。外側には、瓦屋根、表格子、虫籠窓、土壁などが、内部の間取りには、通り庭、続き間、坪庭などがあるのが特徴。原型ができたのは江戸時代中期と言われ、もともとは、通りに面して商いを行いながら、奥では生活を営む「職住一体」の居住スタイルが基本でした。■住まいのあちこちに、風を通す工夫がそもそも京町家は、通り沿いに密集して建てられており、両脇が隣家と接していたわけですから、環境的に決して恵まれていたわけではありません。しかしその分、建物の随所に、夏を過ごしやすくする工夫が凝らされています。主に以下のポイントが、町家の涼しさの“秘密”と言えるでしょう。●表格子町家の通りに面した表側は、「表格子」と呼ばれる格子戸になっています。通風をよくし、光を取り入れるほか、外から中を見えにくくするブラインドの役目も。●虫籠窓(むしこまど)中二階部分に作られた、格子状の窓。これも通風の役割を担っていました。●庭一つは「通り庭」。町家の表から奥までを貫く土間のことですが、この土間部分が、人の通り道であると同時に風の通り道に。また、建物の中に、「坪庭」(小さな庭)が設けられているのも町家の特徴。夏場には、この坪庭に打ち水をし、暑い表通りとの温度差をつくって風を呼び込みました。●「すだれ」、「すど」などのインテリアの工夫建物の造りや間取りだけでなく、室内の装いにも工夫が。夏になると「建具替え」と言って、襖や障子を、すだれや簾戸(すど。すだれをはめ込んだ建具のこと)に替え、風を通し、見た目の涼しさも演出していました。さらに床には、網代(あじろ)や藤筵(とむしろ)といった、天然素材で編んだ敷物が敷かれました。■市内には、京町家の賃貸物件も京町家は、建て替えられたり改装されたりしながらも、多くが伝統的な造りを保ったまま現存しています。京都市内には、町家の賃貸物件を扱う不動産屋もあるので、就職や転勤、入学などで京都に引っ越す人は、一度は町家に住んでみるのも面白いかもしれませんね。当面は京都に住む予定はないという人でも、町家体験は可能です。京都には、町家を利用した宿泊施設や、レストランやカフェが数多くあるからです。京都の町家カフェには、夏場でも窓を開放して営業しているところも多く、自然の風の心地良さや、独特のしっとりした空気の中で、のんびりくつろぐことができます。京都旅行のついでに、気軽に町家体験をしてみるのもおすすめです。参考/京都市景観・まちづくりセンターHP:京都町家資料館(京都新聞):文●本居佳菜子(エフスタイル)【拡大画像を含む完全版はこちら】
2013年07月19日夏の蒸し暑さが特徴的な京都では、人々は昔から、暑さをしのぐために知恵を絞りながら暮らしてきました。京都の伝統的な住まいである京町家には、そんな知恵と工夫がたくさん詰まっていると言います。京都在住のライターが、京町家の涼しさの“秘密”をお伝えします。■京町家って、どんな家?町家=「京都の古い家」というイメージは誰にでもあると思いますが、具体的にどんな家なのかよくわからない人も多いのでは?厳密な基準や定義はないようですが、一般的に京町家とは、伝統的な軸組木造(柱や梁などの軸組で支える工法)で建てられた、間口が狭く奥に長い建物のことを指します。外側には、瓦屋根、表格子、虫籠窓、土壁などが、内部の間取りには、通り庭、続き間、坪庭などがあるのが特徴。原型ができたのは江戸時代中期と言われ、もともとは、通りに面して商いを行いながら、奥では生活を営む「職住一体」の居住スタイルが基本でした。■住まいのあちこちに、風を通す工夫がそもそも京町家は、通り沿いに密集して建てられており、両脇が隣家と接していたわけですから、環境的に決して恵まれていたわけではありません。しかしその分、建物の随所に、夏を過ごしやすくする工夫が凝らされています。主に以下のポイントが、町家の涼しさの“秘密”と言えるでしょう。●表格子町家の通りに面した表側は、「表格子」と呼ばれる格子戸になっています。通風をよくし、光を取り入れるほか、外から中を見えにくくするブラインドの役目も。●虫籠窓(むしこまど)中二階部分に作られた、格子状の窓。これも通風の役割を担っていました。●庭一つは「通り庭」。町家の表から奥までを貫く土間のことですが、この土間部分が、人の通り道であると同時に風の通り道に。また、建物の中に、「坪庭」(小さな庭)が設けられているのも町家の特徴。夏場には、この坪庭に打ち水をし、暑い表通りとの温度差をつくって風を呼び込みました。●「すだれ」、「すど」などのインテリアの工夫建物の造りや間取りだけでなく、室内の装いにも工夫が。夏になると「建具替え」と言って、襖や障子を、すだれや簾戸(すど。すだれをはめ込んだ建具のこと)に替え、風を通し、見た目の涼しさも演出していました。さらに床には、網代(あじろ)や藤筵(とむしろ)といった、天然素材で編んだ敷物が敷かれました。■市内には、京町家の賃貸物件も京町家は、建て替えられたり改装されたりしながらも、多くが伝統的な造りを保ったまま現存しています。京都市内には、町家の賃貸物件を扱う不動産屋もあるので、就職や転勤、入学などで京都に引っ越す人は、一度は町家に住んでみるのも面白いかもしれませんね。当面は京都に住む予定はないという人でも、町家体験は可能です。京都には、町家を利用した宿泊施設や、レストランやカフェが数多くあるからです。京都の町家カフェには、夏場でも窓を開放して営業しているところも多く、自然の風の心地良さや、独特のしっとりした空気の中で、のんびりくつろぐことができます。京都旅行のついでに、気軽に町家体験をしてみるのもおすすめです。参考/京都市景観・まちづくりセンターHP:京都町家資料館(京都新聞):文●本居佳菜子(エフスタイル)
2013年07月19日