「人間は見た目じゃない」なんてことを言いますが、そんなことはありません。特に初めて会った人の評価は、ほとんど外見で決まります。この大事な外見の「どこ」に一番お金をかけているでしょうか? マイナビニュース会員の男女1,000人に聞いてました。調査期間:2012/6/27~2012/6/30アンケート対象:マイナビニュース会員有効回答数 1000件(ウェブログイン式)■あなたが外見で一番お金をかけている箇所を教えてください。第1位洋服330人33.0%第2位眼鏡(コンタクトレンズ)183人18.3%第3位腕時計143人14.3%第4位髪116人11.6%第5位靴93人9.3%アクセサリー(指輪、ネックレス等)40人4.0%ピアス、イアリング12人1.2%その他83人8.3%第1位の洋服は当然としても、第2位は眼鏡。第3位は腕時計という、やや意外な結果です。それそれにお金をかける理由を聞いてみました。代表的な意見を紹介します。■洋服にお金をかける理由「とにかく洋服を買うのが好き」という人、「季節それぞれ用を揃えたら結果的に高くなる」という人の意見が目立ちました。中には「好きなブランドの服が高いから仕方ない」という人も。●外見のほとんどを占め、印象が最も表われるところだから。(埼玉県/女性/24歳)●一番費用対効果が高い部分だと思うので。お金をかけている、といってもおしゃれな人から見れば本当に全然足りないとは思いますが。(愛知県/男性/36歳)●ファッションに興味があり、新作が色々と欲しくなるから。(山口県/女性/22歳)●季節でもバリエーションが必要だし、年々痛んでくるんで買い替えも必要。他の部分は節約しても、洋服だけはあんまり手が抜けない。(神奈川県/男性/29歳)●可愛い洋服があると思わず買ってしまうからです。(福岡県/女性/28歳)●欲しい洋服のブランドが高い。(神奈川県/女性/30歳)●ある程度お金をかけておしゃれをしていないと、自分に自信が持てなくなってしまう。外見でなく中身で自信が持てればいいのだけど。(大阪府/女性/29歳)●ゴスロリが好きなので、ブランドにこだわると結構高くつきます。(神奈川県/女性/26歳)■眼鏡(コンタクトレンズ)にお金をかける理由「生活のために絶対必要なものなので高価も体に合ったもの」という意見が多かったです。また、使い捨てコンタクトレンズを使っているので、結果として高価な消費になっているという意見も多数。●薄いレンズを使っているのでお金がかかる。(東京都/男性/33歳)●普段会う人以外用には、高い眼鏡をかけて安い男に見られないようにしている。(神奈川県/男性/22歳)●2年前に30万かけてレーシックをした。目はケチってはいけないと思う。(東京都/女性/28歳)●黒目が大きく見えるコンタクトだけは欠かせない。(東京都/女性/24歳)●使い捨てコンタクトレンズを使っているので、必然的にお金が一番かかってしまいます。(愛知県/女性/32歳)●レンズの度が高くてかっこいいメガネを買おうとすると高くなってしまうから。(大阪府/男性/28歳)●コンタクトレンズでないと友達とかと外出できない。ので、単価としては安いけど、実際は一番お金がかかっていると思う。(岡山県/女性/30歳)■腕時計にお金をかける理由腕時計に一番お金をかけると答えた人は143人で、その内、男性が96人、女性が47人でした。腕時計にお金をかけたいのは、男性の方が多いようです。その理由には「男のためのアクセサリー」、また「男の格」といった回答が寄せられました。腕時計はステータスシンボルとなっているんですね。●商談の際見られやすい&目につきやすいところなので。(愛知県/男性/29歳)●純粋に腕時計が好きだから。(北海道/男性/28歳)●ステータスだと思う。(愛知県/女性/23歳)●男に唯一許されたアクセサリー。(埼玉県/男性/25歳)●普段は安くていいものが多い。時計はプレゼントしてもらったもので、見につけている中で一番高価。(千葉県/女性/22歳)●ブランド物の時計が好きだから。(大阪府/男性/25歳)●男の格をアピールできるから。(東京都/男性/25歳)■あなたが髪にお金をかけている理由「髪は女の命」というストレートな意見が女性から多数寄せられました。「美容院は高いと思います」という意見も。ただ、美容のためには行かないと仕方がないんですよね。●髪の毛は女の命!染めたり、パーマをかけたりして何気に一番お金がかかっている。(千葉県/女性/27歳)●髪型は見た目の印象に大きく影響すると思うから。(愛知県/男性/22歳)●髪の質で女子力が決まるから。(群馬県/女性/25歳)●髪は女性の命だから。(滋賀県/女性/22歳)●上手な美容師さんにカットしてもらえると気持ちが良いから。(神奈川県/男性/30歳)■靴にお金をかける理由「まず靴を見る人が多いから」、「オシャレは足元から」という意見が多かったです。また「健康は足から」という「歩くことの重要性」を理由に挙げる人も目立ちました。今や空前のウォーキングブームですが、その意識が回答にも表れています。●毎日使うものだし、重要なものだと思うから。ファッションとしてだけでなく、足を支えるので健康にも関わるので、ちゃんとしたものを選びたい。(神奈川県/女性/27歳)●おしゃれは足元から。(神奈川県/男性/27歳)●靴が安っぽいとそれだけで貧しそうなコーディネイトに見える、とよく言われているから。(愛知県/女性/29歳)●すごく高いものを買うわけではないけど、靴はちゃんと満足いくものを買う様にしています。(北海道/女性/31歳)●サイズの合うものがなかなか見つからないため、履き心地と外見にある程度こだわるといつも予算オーバーしています。(愛知県/女性/33歳)●お昼休みの時に歩きたいので、常にマラソンシューズを履いています。(愛媛県/女性/24歳)■アクセサリー(指輪、ネックレス等)にお金をかける理由ブランド品を選ぶとどうしても高価になるという意見が目立ちました。婚約指輪、結婚指輪なので高価、という回答も。これは一生ものですからね。●アクセサリーが素敵なだけで全体の雰囲気が上がる気がする。(東京都/女性/25歳)●好きで気づくといろいろ買ってしまう。旅行先でも思い出に……と。気づけば結構な金額ですね。(神奈川県/女性/27歳)●後で売れるように金の物を買うことが多いので高くなってしまう。(神奈川県/女性/26歳)●カルティエが好きだから。(東京都/女性/22歳)●お守り代わりに色々身に付けるのが好きだから。(大阪府/女性/28歳)●理由は特にないけど、ネックレス、ピアス、指輪、ブレスレット……とかしてると自分が思ってる以上にお金がかかってた(笑)。(東京都/女性/16歳)●見栄をはった結婚指輪。一生ものだから。(千葉県/女性/31歳)●装飾品が良いと安い服でも全体的に高級感が出る。(東京都/女性/27歳)■ピアス、イアリングにお金をかけている理由耳を飾るものに一番お金をかけるという人は少数でした。こういうチラ見せのアイテムにこそオシャレが宿るのだ、という意見には要注目です。●高いジュエリーのお店の物がきれいだから。(神奈川県/女性/28歳)●プラチナでなければ金属アレルギーになるから。(広島県/女性/33歳)●ちらっと見える部分にお金を掛けたいから。(東京都/女性/30歳)■その他選択肢にはないけど「私はここにお金をかける」という回答を紹介します。中でも「お肌」と答えた女性は多数でした。みなさん磨いてるんですねー。「バストにお金をかける」という方も。威力は抜群だそうです(笑)。●肌全身永久脱毛でかなり高いお金を払っているから。また化粧品などのスキンケアでお金はかかっていると思う。(大阪府/女性/23歳)●ネイル自分のモチベーションが上がるから。(千葉県/女性/27歳)●かばん長持ちする物を買うので単価が高くなるから。(北海道/女性/26歳)●ネクタイサラリーマンの象徴だと思うから。(神奈川県/男性/53歳)●バスト女の武器だからね♪バストアップのためにがんばってるよ☆実際、男性の視線が違うから(^-^)。(大阪府/女性/24歳)みなさんは、自分の外見、どこにお金を一番使ってますか?(高橋モータース@dcp)
2012年10月21日経済キャスターの鈴木ともみです。今回は、漫画家の山田玲司さんの著書『資本主義卒業試験』(星海社新書)をご紹介します。難題であるテーマ『資本主義』の構造が「マンガ×小説」形式により、とてもわかりやすくまとめられています。ぜひ、若い世代の方々にお読みいただきたい一冊です。鈴木 : 一気読みさせていただきました。複雑な「資本主義の構造」が的確に整理されている一冊ですね。山田 : ありがとうございます。難しいテーマですので、漫画のスキルを生かし、理解しやすいような会話形式でまとめました。鈴木 : クライマックスにかけてのシーンは、まさに舞台演劇の一幕のような迫力があり、圧巻でした。これまで、山田さんは「恋愛」や「非属」など、あらゆるテーマを題材にした(漫画を中心とした)作品を世に送り出し、評価を得ています。今回、改めて「資本主義」をテーマに選ばれたのには、どのような理由があったのでしょうか?山田 : 私は、日本経済のバブル成長期を20代で体験し、その恩恵を受けてきた世代です。さらに私よりも上の世代は、高度経済成長期を生きてきた世代です。そのような歴史を経た今、どんな時代にあるかと言うと、それら成長期に積み上げられたツケを多くの人たちが払わされている時代、まさに「巻きこまれの時代」の真っ只中にあると思うのです。今を生きる若い人たちは、この「巻きこまれの時代」のなかで、戸惑い苦しんでいる。その根幹にある「資本主義」の構造や実態を、自分なりの表現で、多くの人たちに伝えたいという思いから、本書が生まれました。鈴木 : 山田さんご自身は、その「巻きこまれ」の渦中にいたことはあるのでしょうか?山田 : 実際、私も貧乏漫画家として苦しんだ頃がありました(笑)。漫画家としての仕事の面だけでなく、恋愛の世界でも葛藤した時期もありました。そういった自分のなかに存在する部分や、友人のエピソードなどを投影させたのが、物語に登場するキャラクターたちです。鈴木 : 登場人物たちが個性豊かですよね。まさに「資本主義」社会に生きる象徴的な存在と言えるかもしれません。最初に登場する主人公は35歳の漫画家さんですね。鈴木 : 物語は、この35歳の漫画家・山賀玲介が取材したことのある有名大学の教授を訪ねる場面から展開していきますね。その教授が学生に出した「資本主義卒業試験Q・行きづまった現代の資本主義社会は、どういう形でつぎの社会へと卒業できるのか?」の答えをもらいに…。そこに、試験の単位が欲しいと女子大生の赤星リコが懇願しにきます。山田 : そうですね。登場人物一人ひとりが加わります。次に出てくるエコの国から来た鈴木大地というキャラクターは私の友人をイメージしました。鈴木 : この鈴木大地という人物の苦悩に共感される方は多い気がします。苦悩と言う点では、次に登場する黒沢という人物も中年サラリーマンが抱える典型的な失望と葛藤に苛まれていますよね。山田 : はい。黒沢を始め、登場人物たちは資本主義社会の歯車に巻きこまれ、根本にあったはずの「自分」がどんどんブレていき、不安や苛立ちや苦悩を抱えてしまうのです。商社マンの黒沢はその象徴的な例かもしれません。鈴木 : そして、主要な登場人物が出揃ったところで、一行はラピスという案内人に導かれ、『資本主義ランド』へとたどり着きます。そこには『ネバーエンディングストーリー』のもと、お城のなかに住むお姫様が登場し、「夢」や「欲望」を叶えることの大切さを説きますね。続いて登場するのが根拠のない、絶対無敵のヒーロー・ビクトリス。「努力すれば必ず勝利する」という思想を披露します。山田 : はい。絶対に負けないヒーローが、姫の欲望を叶え続ける世界ですね。そのキーワードは「成長」になります。鈴木 : そして、「成長」の彼方に築きあげた絶対的地位の大富豪がついに現れます。この『資本主義ランド』の場面は、本書の肝とも言えるかと思いますので、ぜひとも読者の皆さんには、その世界に陶酔しながら(笑)お読みいただきたいと思います! 描写はとてもファンタジックですが、内容はとてもシニカルで辛辣です。山田 : やはり、ファンタジーの世界にいる現実と、しっかりと向き合うことが大切だと思うのです。つまり、『成長』することであらゆる欲望が満たせるという幻想に包まれた『資本主義ランド』からの脱却です。自分だけは大丈夫、危険があれば保険をかけて、絶対安全で変わらない、必ず勝つ国『資本主義ランド』なんて、永遠に続くわけがありません。地球が何個もあって増えていけば、その幻想がずっと続いていくでしょう。でも、私たちは限りある地球のなかで、循環社会のなかで生きていますし、これからも生きていかなくてはならないのです。鈴木 : そうしたなか、本書では『資本主義卒業試験』の解答につながる3つのキーワードが出てきますね。山田 : はい。これら3つの答えは、「今さら」と思われる方もいれば、「なるほど」と納得される方もいるでしょう。決して単純化できるテーマではありませんが、そこを敢えて、伝わりやすい形で表現しました。決して自分がブレていくことのないよう、幻想の世界に惑わされずに、循環する事象や物事をその都度味わい、享受していきましょうよ! と。昼があれば夜もあります。季節だって移ろいます。でも、春夏が過ぎ秋になった時、その秋を憂い春夏に未練を残し続けるのではなく、秋を味わい、その後の冬も愛しましょうよ!ということです。鈴木 : なんだか詩人のようですね。山田 : そうですね(笑)。でも、世の中に詩人がもっと増えていったらいいなと思いますよ。「詩人政治家」や「詩人サラリーマン」など…。そうなれば、もっと感性豊かで「自分」を見失わないですむ世の中に近づいていけるような気がします。鈴木 : 金融・マーケット報道の世界で生きてきた私には、刺激的なお話の数々でした。今日はお忙しい中、ありがとうございました。山田 : ありがとうございました。【拡大画像を含む完全版はこちら】
2012年09月20日