ラーメン店で撮影されたある動画がSNS上で拡散され、賛否さまざまな意見が飛び交っている。問題となっている動画は人気ラーメンチェーン店「ラーメン山岡家」で撮影されたもの。カメラ目線の男性が「いっちゃいまーす」と言いながら、卓上に置いてある無料のすりおろしニンニクを容器一杯分、丸々ラーメンに入れるというもの。Xのインフルエンサーアカウントによって、《こういうので無料じゃなくなってくんだよね…》と“全入れ”をたしなめるようなテキストとともに投稿された。拡散され、現時点で1000万回以上再生されているこの動画。全入れ行為に対しては批判的な意見が相次いで上がった。《ふざけんな 山岡家毎回いくんやワシは 無くなったら許さんからな》《これで有料化になったら戦犯》《ニンニクの量もこれを笑って投稿してる感覚も全く理解できない》一方で、おいしく食べるためのトッピングとして使用しているようにみえ、《ニンニクが合うのはわかる》《これが彼の適量なら許せる》など理解を示す声も多数上がった。《通常の使用方法で使う分には問題ないと思ってる派》《にんにく入れ過ぎ批判わかるけどこの位入れる人の気持ちもわからんでもない山岡家のラーメンににんにく大量に入れて食べたことがある人は彼の気持ちわかるんじゃない》《これやたら今日各所から回ってくるんだけど、別に好きに食ったらいいしそんなことより周りの客に配慮して撮ってほしいなーくらいにしか思わない》あくまで無料のにんにくトッピング。昨今問題になっていた、容器をなめるなどの迷惑動画とは異なり違法性はないものの、大量に使用することに対しては、賛否が分かれる形となっている。そこで、山岡家を経営する丸千代山岡家の担当者に見解を聞いた。「動画のことは知りませんでしたが、その問題は昔からありまして、ニンニクを全部入れてしまう人もいます。公式としてということではありませんが言えることとしましては、基本的にはあくまでも美味しく食べられる常識の範囲内で使っていただきたいということです。また、容器の中に残りが少なくて全部使ってしまった場合は、スタッフまで一言声をかけていただきたいなと思います」また、こういう行為が露呈することで、無料だったサービスが有料化することを懸念する声も上がっていることについては、「今に始まったことではありませんし、これをきっかけに今後は有料化するという風には考えておりません」との回答だった。
2024年02月13日EVISEN SKATEBOARDSとアートディレクター・永戸鉄也による初の展示「蝦本床 -EVIHONDOKO-」が7月16日(金)~7月26日(月)、渋谷パルコB1F「GALLERY X」にて開催される。SEIKOやadidas Skateboardingとのコラボレーションをはじめ、日本古来の伝統や文化を用いたグラフィックや所縁のあるアーティストの作品を落とし込んだプロダクトを展開する他、所属するスケートボーダーには、国内外の個性派メンバーが名を連ねるなど、今や日本を代表するスケートカンパニーとの呼び声が高い『EVISEN SKATEBOARDS』。そして1990年代後半から音楽、ファッション、アートといったフィールドで活躍し、国内トップアーティスト、ファッションブランドのディレクションを手掛けている永戸鉄也。本企画は、カルチャーに精通した両者が仕掛ける初のエキシビションとなり、過去にコラボレーションを行ってきた経緯は元より、さらに円熟味を増した思考とアイデアの化学反応が織りなす前衛的な展示だ。注目は、中国・深圳にある、世界のありとあらゆる油絵の「贋作」を作る村として知られる大芬油画村(Dafen OilPainting Village)との取組みで、永戸鉄也が手がけたデザインをはじめ、EVISEN SKATEBOARDSのスケートデッキになったグラフィックを村の住人たちが手作業でコピーし制作された油絵作品となり、会場にて展示・受注販売される。完成した作品はオリジナルではなくコピーだが、贋作村が生み出す無限に生産可能な1点モノ=本物でもある。その無感情な油絵、詰まるところ正当な価値とは何なのか?その答えは会場で明らかになるはずだ。その他、開催を記念したTETSUYA NAGATO×EVISEN SKATEBOARDSのアパレル・グッズ販売や会期中に会場内に設けるランプでのスケートボードx蓄音機DJイベントなども開催予定。ぜひこの機会をお見逃しなく。■展示情報「蝦本床 -EVIHONDOKO-」7月16日(金)~7月26日(月)会場:渋谷パルコB1F「GALLERY X」
2021年07月14日アートディレクターの永戸鉄也による7年ぶりの個展「LAMINATION 積層」が、4月15日から27日まで表参道ヒルズの同潤館3階のギャラリー・ロケット(ROCKET)にて開催される。永戸鉄也は、CDジャケットデザインやミュージックビデオのディレクション、広告やドキュメンタリー映像制作にも携わるアートディレクターでアーティスト。03年には第6回文化庁メディア芸術祭デジタルアート優秀賞、トーキョーワンダーウォール公募2003・ワンダーウォール賞を受賞している。15年には写真家の水谷太郎との共作「STILLSCAPE」のプレゼンテーションを2度行った。今回開催される個展では、永戸鉄也の主軸と言えるコラージュ作品の新作を展示。印刷物を張り付け、剥がし、貼るという作業を繰り返すことにより“未来から見た現在”を表現した作品の数々が展開される。また会場では、同展の開催を記念して、アンダーカバー(UNDERCOVER)とのコラボレーションTシャツを限定発売する予定だ。【イベント情報】永戸鉄也「LAMINATION 積層」会場:表参道 ロケット住所:東京都渋谷区神宮前4-12-10 表参道ヒルズ同潤館3階会期:4月15日~27日(オープン初日は19:00~パーティー)時間:11:00~21:00(日曜日は20:00まで、22日は15:00まで、27日は18:00まで)
2016年03月29日●ラピッドプロトタイピングのニーズが増すものづくりの現場2月17日、ローランド ディー.ジー.(ローランドDG)は東京クリエイティブセンターにおいて「monoFab Experience Day2」を開催した。3Dプリンタや切削加工機についてのトレンドや活用事例について、社外から招いた講師による講演を行うイベントだ。今回は2人の講師による講演とともに、ローランドDGによる「3D相談会」も開催された。○ラピッドプロトタイピングの課題に3Dプリンタ+切削加工機で対応最初に「デザインの現場におけるmonoFab 活用事例の紹介」と題した講演を行ったのは、富士通デザインの山岡鉄也氏だ。富士通グループの提供するハードウェアデザインだけでなく、ソフトウェアのGUI設計やコーポレートブランド、コミュニケーションデザインといったものまで幅広く手がける富士通デザインにおいて、ローランドDGの光造形方式3Dプリンタ「ARM-10」と、3D切削加工機「SRM-20」を活用して行っているのが、ラピッドプロトタイピングだ。「ラピッドプロトタイピングへの要望は、すぐ欲しい、何回でも試したい、安くつくりたいという3つがある」とした山岡氏は、各課題にいかに対応しているか、実際の制作物を手に語った。「すぐに欲しい」という要望は、製品開発期間の短縮が求められる中、短時間でのデザイン検討が必要になってきたのが要因だという。しかし短期間でも実際に触って確認できるものが必要だ。また「何回でも試したい」という要望もこれにつながるもので、作っては試すということの繰り返しでブラッシュアップを試みるための試作品が必要とされている。「キーパッドの形状のように凸量によって触った感触の違いを知りたいという時には、加工時間を短縮できる発泡材を切削した。朝セット、帰りに裏面のセットをすれば、翌朝には両面の加工が完成していて、十分確認できる。手回しダイヤルが欲しいという要望には3Dプリンタで対応。こちらはおよそ8時間で対応できたと山岡氏。繰り返しの試作に対しても、素材感が必要な場合には利用素材を選択できる切削加工機を利用して作り、細かく複雑な形状のものを試作したい時には3Dプリンタを使うという形で使い分けている様子が紹介された。「安くつくりたい」というのはどこにでも存在する要望だが「前例がない製品やサービスのプロジェクトほど予算が少ないため、試作にコストをかけず、正確なモデルが欲しい。そこで3Dプリンタと切削加工機を組み合わせて試作を行った」と山岡氏は現場での工夫を語った。さらに3Dプリンタを使っていくうえで、材料を節約しようとした結果発生した失敗や、機器設置場所や普段の扱い方といった現場感溢れるユーザー目線での講演が行われた。「デザイナーの発想がすぐ形になることで、デザインの可能性は大きく広がる。これからもさらに継続して活用して行きたい」と山岡氏は結んだ。●ものづくりの現場に根付きつつある3Dプリンタ/切削加工機○3Dプリンタ、世界や現場ではどう使われている?続いて「3Dプリンターブームの実際と、少し先の未来」と題した講演を行ったのは、ケイズデザインラボの原雄司氏だ。3Dプリンタに関する著作も多くある原氏は、自身を「3Dプリンタの人ではない」と紹介。メディア報道の熱は急激に盛り上がった後で冷めたかのように見えるが、実際のものづくりの現場には3Dプリンタやスキャナ、切削加工機といったものがしっかりと根付きつつあることを語った。3Dプリンタを使って作られたものとして、アメリカのLocal Motorsが発表した実際に走ることのできる車のボディや、中国での建造物といったものを紹介。「日本だとすぐに公道が走れるのかだとか、こんなものに住みたいのかというような話になるが、3D技術の可能性を示すには、魅力的で面白い事例だと思う」とCES(1月に開催されたアメリカ最大の家電見本市)で見た最新の3Dプリント事例を交えて、いろいろなシーンでのいろいろなシーンでの活用の可能性について原氏は語った。自身が経験した事例としては、フルデジタルでのシボ加工を施す「D3テクスチャー」について紹介した。プラスチック成形品に独特の模様をつけるシボ加工は、金型を製作し、材料に型押しする形で成形する。この金型製作は職人が薬品加工などで行うため、デザイナーの思う形状を出せるまでに何度もやり直す必要が出ることが多かったという。「3Dデータ上でテクスチャを施し、3Dプリンタを使って試作を行うことで、デザイナーが思った通りのシボを作れるようになった。実際、関係者全員で意匠確認を行いながら作ることができ、早期段階で手戻りのない3Dデータを作成。これを元に精密金属加工を行ったことで、金型やり直しゼロを実現した」と原氏。この技術で2012年東京都ベンチャー技術対象の奨励賞を受賞している。さらに原氏は、2010年に制作されたFabLabの動画と現在の状況を比較して、現状が過去の予測とそれほど離れていないことなどを紹介。「今後はBtoB、BtoCというのではなく、BtoI、individualの時代になる。IoTとBtoIを組み合わせた世界も予見させられるようになってきている」とも語った。○無料ベンチマークを受けられる「3D相談会」も実施両講演ともに多くの質問が飛び交い、講演終了後も登壇者は参加者に囲まれて質問を受けていた。参加者の質問は、実際に使った場合にどうなるのか、今後の法整備はどういう方向へ向かっているのかなど、具体的なものが多く、3Dプリンタや切削加工機を使ったものづくりがより身近なものとなりつつあることが感じられた。また、当日は「3D相談会」として、予約制で3Dプリンタや切削加工機の特徴やメリットについて詳細な説明を受けられる機会もあった。ここでは各機種のベンチマークを無料で受けることもできた。導入を具体的に考えている企業にとって貴重な機会となったはずだ。「monoFab Experience Day2」は東京を皮切りに、大阪、福岡、名古屋と各都市で開催されている。同社ではこのような形でユーザーや3Dプリンタ、切削加工機導入を検討する企業が参加できるイベントを頻繁に開催している。情報収集の場や、導入相談の場を求める企業にはぜひ注目して欲しい。
2015年03月05日