川中美幸が座長を務める『川中美幸特別公演』が大阪・上本町の新歌舞伎座で3月15日(木)より幕を開ける。第一部は「七変化!美幸一座~母娘愛情物語~」を上演。大衆演劇の“かわなか一座”が『ねずみ小僧』や『八百屋お七』など古典の名作を劇中劇で演じるほか、俳優の赤井英和を相方に夫婦漫才を披露する。第二部は新曲『深川浪花物語』から『二輪草』『ふたり酒』など往年のヒット曲まで織り交ぜた歌謡ショー「川中美幸オンステージ 人 うた 心」を贈る。「川中美幸 特別公演」チケット情報第一部の芝居はパロディで展開。「古典作品の“いいとこ取り”です。七変化もやったことないので、じゃあ、挑戦してみようかと。今、暗いニュースも多いでしょう?だからこそ笑いも必要ですし、楽しいものをお見せしたいと思います」。あの手この手で見せる七変化、お手本をしている人物を明かした。「以前、中村勘三郎さんの平成中村座を拝見して、斬新な演出にすごいなぁと思ったんです。お客様がお芝居の世界に参加しているような感覚で楽しんでいらして、本来、お芝居というのはこれなんだなぁと思ったんです。この座長公演でもお客様参加型の場面も考えています」川中は昨年、愛する母を亡くした。「七変化!美幸一座」は本来、母を元気づけるために考えたものだったという。「お母ちゃんが楽しんでくれるものをと思いながら作ってきたのですが、10月に旅立ってしまって…。母は苦しい時こそ笑っていたんです。“笑顔が大事なんや”でといつも言っていました。そうやって生前、教えてくれたこともたくさん、セリフに入れています。このお芝居でたくさん笑って、ちょっと泣いて、元気になっていただきたいと思います」。ファンからの声援が何よりもうれしいと顔をほころばせる。「ステージに出たとき“美幸ちゃん、待ってたよ!”と言われると、ああ、私の居場所はここやなって、頑張らなあかんなと思うんです。第一部ではお客様に喜んでいただける、おもちゃ箱をひっくり返したようなお芝居を楽しんでいただいて、第二部では歌をじっくり聴いていただいて。“もう、寝てる暇なかったわ!”と言ってもらえる舞台をお届けします!」。「母とのお別れはありましたが、いろんな方の心の痛みが分かるようになりました。だからこそ歌に深みが出てきたと思います。いい歌をお届けできるのはこれからかなと思います」と情熱をさらに傾ける。ますます円熟味が出た舞台に期待が募る。公演は、3月15日(木)から27日(火)まで大阪・新歌舞伎座にて。チケットは発売中。取材・文:岩本和子
2018年02月28日俳優の平山浩行(40)が、昨年一般女性と結婚し、子供も誕生していたことを26日、公式サイトで発表した。平山浩行平山は「この度、平山浩行は昨年一般女性と結婚し、新しい家族もできましたことをここにご報告致します」と報告。発表が遅れたことについて、「相手が一般女性であること、また昨年まで所属しておりました株式会社ワイズクリエーション代表取締役 吉澤豊彦の不幸があったことで発表を控えさせていただいておりました」と説明した。そして、「これからも変わらず俳優として一つ一つの仕事に真摯に取り組んでまいりますので引き続き応援の程、宜しくお願い致します」と決意を記した。
2017年12月26日俊英から陰のある男まで、幅広い役で存在感を放つ俳優・平山浩行さん。その素顔は己のスタイルを貫く男気と、心配りのあふれる、極めつきのナイスガイでした。『anan』での大人の男特集は3年ぶりの登場となる平山浩行さん。前回は芸能界に入る前にバーで腕を振るった経験を生かし、華麗なるバーテンダー姿を披露してくれた。その話を向けると「あれからそんなに経ちますか」と微笑む。その後、映画やドラマでの存在感は強まるばかりだが、気さくな人柄は当時のままだ。――渋みを増し、さらに“大人の男”ぶりに磨きがかかりましたが、実はこの10月に40歳になられたばかりとか。平山:そうなんです。40歳になったからといって自分に変化はないですが、俳優としては若手ではなく中堅。周りから求められるハードルが上がっているのは日々実感します。難しい役も「できて当然」で、監督から叱咤されることも減ります。でも遠慮される存在になっては、課題に気づくチャンスも失ってしまう。だからできるだけスタッフとは垣根なく、何でも言い合える関係でいたい。もちろん現場では集中力も大切なので、共演者のじゃまにならないように。――その紳士的な振る舞いは、やはり「空気を読むプロ」であるバーテンダーの経験で身についたものなのですか?平山:確かにバーで磨いた洞察力は今も生きています。例えば目の前のお客様が一人で思いに耽りたい方なのか、会話を楽しみたい方なのかを察する…とかね。でも役者は空気を読みすぎても面白くない。いい作品を作るためには、時には現場でぶつかり合うことも必要です。納得いく芝居のためなら、ためらわず意見交換すべき。コミュニケーションって、単に仲良くすることだけじゃないですから。――その作品への情熱が、存在感ある演技の源なのですね。平山:そういう意味では、どの現場にも学びがあって俳優業は飽きません。でも、もともと僕はそういう刺激的な環境は苦手だったし、実は人前に立つことも得意ではなくて。ただ映像作品が好きで「あの世界に行きたい」と思って俳優を目指したんです。今でも「好き」という気持ちが、演じる原動力になっていますね。――最近は一筋縄ではいかない個性的な役が続いています。今年公開された映画『昼顔』でもヒロインを追い詰める役柄が印象的でした。平山:確かに『昼顔』で、屈折ある役柄を演じられたことは、新鮮な経験でした。監督から仕草や視線にまで繊細な演技指導を受けることで、今までにない自分を画面を通して見られたような…。以前はエリート役が多かったのですが、最近はクセのある役ほど燃えるというか、面白い。犯人役も経験しましたが、これほどやりがいのある役はないですね。やりたい放題、決まり事がない(笑)。「狂気とは何か」と考えながら、役に入り込んでいく瞬間を、ぞくぞくしながら楽しんでいます。――そういった、ある種の“悪役”としての演技も魅力的で、驚くほどリアルです。さわやかな平山さんの中にも、そんな秘めたる闇があるのかと勘ぐってしまいますが…?平山:それは、あるんだと思いますよ(あっさり)。自分の中にネガティブなものがなければ、闇を抱えた役の気持ちはわかりませんから。例えば別れのシーンでも、別離の辛さを知っていればこそ、演技に深みが生まれる。そういう意味では常に人生経験が芝居の引き出しになっています。普段は喜怒哀楽のバランスを保って平常心でいて、芝居では自分の中の悲しみや弱さなど、負のエネルギーを爆発させる。そのメリハリが大事です。ひらやま・ひろゆき1977年10月17日生まれ、岐阜県出身。俳優の他、モデルとしても活躍。現在はドラマ『ブラックリベンジ』(読売テレビ・日本テレビ系)、『先に生まれただけの僕』(日本テレビ系)に出演中。ポロコート¥198,000(ボリオリ/ボリオリ 東京店 TEL:03・6256・0297)タートルネックケーブルニット¥39,000(タリアトーレ/トレメッツォTEL:03・5464・1158)パンツ¥14,000(アンルート/アンルート 二子玉川TEL:03・5797・3184)時計は本人私物※『anan』2017年11月15日号より。写真・網中健太スタイリスト・久保コウヘイヘア&メイク・服部さおりインタビュー、文・大澤千穂(by anan編集部)
2017年11月12日「森三中」の大島美幸と「メイプル超合金」の安藤なつが姉妹役で主演するドラマ「吉祥寺だけが住みたい街ですか?」が10月14日(金)今夜からテレビ東京にて放送を開始する。本作はマキヒロチによる同名コミックが原作、住みたい街の上位に必ず名前が上がる“吉祥寺”を舞台に、吉祥寺の街で不動産屋を営む大島さんと安藤さん演じる重田姉妹(ツインズ)が、なぜか来た客に吉祥寺以外の街ばかり提案するというドラマだ。“住みたい街ナンバーワン”に何度も輝いた人気の街、吉祥寺に古くから居を構える1軒の不動産屋、重田不動産。「住みたい街=吉祥寺」という幻想を抱く人々が、今日もこの不動産屋を訪れる。だが家賃は高い、狭い、駅から遠いなど、条件に見合う物件は吉祥寺になかなかない…。はたして吉祥寺だけがそんないい街なのだろうか?東京に数多ある街、ランキングには決して載ることのない、住みたい街がきっとどこかにあるはず。重田不動産を営む双子の重田姉妹(ツインズ)は、なぜか吉祥寺以外の街ばかり提案。いぶかしむ客たちだが、重田ツインズに案内されながら、いつしか吉祥寺から離れたその街に魅かれ、自分だけの帰ってきたい街をみつけ、引越しを決めるのだった…。キャストは大島さんと安藤さんをはじめ“重田ツインズ”が足しげく通う吉祥寺のカフェの女性店員・温井しずかに、NHKの朝の連続テレビ小説「マッさん」で注目されたちすん。重田ツインズが尊敬するカフェのマスター・御厨(みくりや)三郎に『TOO YOUNG TO DIE! 若くして死ぬ』の馬頭役などで知られる名優、田口トモロヲ。重田ツインズが営む「重田不動産」唯一の従業員・勲男に『桐島、部活やめるってよ』や『脳漿炸裂ガール』「僕のヤバイ妻」などに出演、ルックスだけでなく高い演技力も話題の浅香航大と、今注目を浴びる実力派俳優陣が集結した。また小説「火花」が第153回芥川賞を受賞、芸人だけでなく作家としても活躍の場を広げているピースの又吉直樹が本人役で出演することも決定。かつて吉祥寺に住み街の魅力をよく知る又吉さんが本作で語る言葉にも期待だ。さらに今夜放送の第1話には女優の山田真歩が重田不動産を訪れる女性客の役でゲスト出演。今後も豪華ゲストが続々出演するとのこと。エンディングテーマには今年結成20周年を迎えたEGO-WRAPPIN’の結成後初めての音源となる「That’s What I Need」が決定。彼らの原点ともいえるサウンドがドラマを盛り上げる。「吉祥寺だけが住みたい街ですか?」は10月14日(金)今夜、深夜0時52分~テレビ東京、テレビ大阪ほかで放送開始。(笠緒)
2016年10月14日お笑い芸人・森三中の大島美幸と、メイプル超合金の安藤なつが、テレビ東京系ドラマ『吉祥寺だけが住みたい街ですか?』(10月14日スタート 毎週金曜24:52~)にW主演することが6日、わかった。同作は、『いつかティファニーで朝食を』などのヒット作で知られる漫画家・マキヒロチの同名コミック。様々なランキングで住みたい街No.1となっている街・吉祥寺で「重田不動産」を営む巨漢の双子姉妹”重田ツインズ”が、来店する客たちを翻弄しながら東京の街を紹介し、悩んだ心をほぐしていく。ドラマ内では実在の家を内見し、店や触れ合う人々もすべて実際にその街を訪れてロケを行う。重田富子を演じる大島は「前から安藤なつちゃんを見て、他人とは思えませんでした」と告白。「まさか双子の役をいただけるとは!」と驚きつつ、「秋の夜長にみなさまにホッとしていただけるようなドラマになるよう、なつちゃん、スタッフさんと力を合わせて頑張りたいと思います!」と意気込んだ。重田都子役の安藤は、「どうも、双子の妹”富子”と正反対で陰担当の姉”都子”です。自分の感情をうまく表に出せませんが情に熱いタイプではあります」と、作中のキャラクターになりきってコメント。郁子になりきった安藤は「メイプル超合金の安藤なつさんというかたが私の役をやられるそうです。見た目、性格が似ているそうなのできっちり頑張っていただきたいです」と”安藤”に期待を寄せた。そして「それでは安藤なつさん、一言どうぞ」と振ると、安藤に戻り「大先輩の森三中大島さんの胸を借り、一生懸命頑張ります」と応えた。また、テレビ東京 五箇公貴プロデューサーは「この番組をご覧になったすべての女性が、『フッと気持ちが軽くなった』、『自分も知らない街に行ってみようかな…』と思っていただける作品にしたいと思っています」と作品のポイントについて語った。(C)「吉祥寺だけが住みたい街ですか?」製作委員会
2016年09月06日アーティストの平山昌尚による個展「ゲーム|Game」が、7月16日から8月14日まで東京・目白にあるタリオンギャラリー(TALION GALLERY)にて開催される。平山昌尚は、黒ペンと紙などありふれた道具を用いて、寓意とセンチメント、記号的なおかしみと仕掛けに満ちたドローイング作品を継続的に制作しているアーティスト。国内外で展覧会を開催しており、アートブックも多数出版している。同展ではトランプ、なぞなぞ、すごろく、迷路など、ゲームとして一般的に親しまれているものや、カラスのゴミ漁り、エイプリルフールに付く嘘など、日常のささいな場面や出来事からインスピレーションを得て制作された作品の数々を展示。ユーモアと無意味さ、ルールや拡張性をテーマに、アクリル絵具も用いて描かれた新作のドローイングと立体作品が登場する予定だ。【イベント情報】「ゲーム|Game」会場:タリオンギャラリー住所:東京都豊島区目白2-2-1地下1階会期:7月16日~8月14日時間:11:00~19:00定休日:月・火曜日、祝日
2016年06月26日5月12日、東京・本多劇場にて『美幸-アンコンディショナルラブ-』の初日が幕を開けた。同作は多くのバラエティ番組で放送作家として活躍する鈴木おさむが作・演出を手がけた舞台。題材は妻である森三中・大島美幸の子どもの頃のいじめ体験をもとにしており、タイトルも大島の名前からとっている。【チケット情報はこちら】美幸(大島優子)は新聞社主催の書道コンテストで優勝し、メディアに取り上げられて目立ってしまう。それをきっかけに学校で執拗ないじめにあい、不幸な学生生活を過ごすことに。やがて大人になった美幸は就職先の会社で元役者・雄星(鈴木浩介)と出会う。彼に自分と同じ境遇を感じ、無償の愛を捧げることを決意した彼女は、雄星を悲しませるものすべてを排除しようと企てる……。舞台上に円形のステージが設置され、物語はその中で繰り広げられる。転換作業もすべてキャストが行うため、幕が開いてからの90分間、舞台上にはふたり以外一切誰もいないという状況だ。大島は狂気さえはらんだ美幸を演じきり、一方の鈴木は5役を演じ分ける。演じる側にとってはかなり負担の大きな作品だが、開幕前の囲み取材に登場した大島、鈴木は晴れやかな表情。昨年『No.9-不滅の旋律―』で初舞台を経験し、2作めにして二人芝居に挑戦する大島は「落ち着いています。昨晩も12時半に寝て今朝は7時に起きた。のどのケアもばっちり」と笑顔。対する鈴木は「僕も12時半に布団に入ったけどなかなか寝付けず……。人生初くらいの緊張です」と話すが、こちらも笑みを絶やさない。舞台経験では大先輩の鈴木だが、「僕が稽古中あたふたしても、しっかり受け止めて物語を進めてくれる。とにかく大島さんの落ち着きがすごいんですよ。大島優子最強伝説の幕開けだと思います」と大島を絶賛。それに対して「幕が開く寸前はもちろん緊張するけれど、やらなきゃいけないことを整理した上で舞台に立つことができるのはAKB48での経験が役に立っているのかもしれない」と大島は冷静に自分を分析していた。見どころを問われ、「とくに後半の、大島さんの覚醒ぶりを見てほしい。大島さんの新たな姿が見られる作品です」と語る鈴木。「正直、セリフを追うのでいっぱいいっぱいでまだ読み解けていないかもしれない。舞台というのは悩みながらやるものなんだと知りました」とあくまでも謙虚な姿勢の大島が舞台上で“覚醒”するさまを、中田ヤスタカの音楽が盛り上げる。『美幸-アンコンディショナルラブ-』は5月24日(火)まで東京・本多劇場、5月27日(金) から30日(月)まで大阪・サンケイホールブリーゼで上演。取材・文:釣木文恵
2016年05月13日蝶の羽ばたきのような些細なことが大きな出来事を引き起こすことをバタフライ効果という。平山瑞穂さんの新作『バタフライ』のタイトルの意味は、そこにある。「自分のなんでもない行動が誰かの人生に影響を与えているのに、本人はまったく自覚していない。自分たちの日常にもそういうことが起こっているのではないか、という発想がはじまりでした」本作はたった1日の間に、いろんな人の行動が重なって思わぬ出来事が起きる過程を描いた群像劇。登場するのは継父を憎む女子中学生、不登校の少年、正義感の強い元教師の老人、上司に不満を持つOL、小さな工務店の2代目社長、ネットカフェで暮らす青年…。「事実上の主人公は中学生の2人。この年頃は自意識が芽生えているのに自分の力では何もできず、虐げられやすい立場にいる。そこで苦しんでいる子たちは結構いるのではないかと思い、彼らが救われるように描きたかったんです」他の登場人物は、最終的に起きる事件から逆算して生み出したという。彼らの一本の電話が、路上での会話が、公園でのやりとりが、ある出来事を引き起こす。といってもみな駒のように配置されているのではなく、一人一人の事情が奥行きとリアリティを持って描かれているのが魅力。「結局いちばん書きたいのは個々の人間とその人生模様。そこは手抜きをしなかったつもりです。頑張っているのに納得のいく人生を送れていない人ばかりになったのは、意図したことではありません。自分が潜在的に、そういう人たちを書きたかったんだと思います」また、バタフライ効果という仕掛けについては、あるルールを設けた。「一人の人物が何度も少年たちの人生に関わるのは話ができすぎていますよね。ですから一人が2回以上、事件に結びつく役割を果たすことはしない、と決めました」すべてを知るのは作者と読者のみ。全員が幸せになるわけではないが、「いつもその人物の人生の一部を切り取っているにすぎない、と意識して書いています。そのなかで、いい方に向かっていくことが描けたら」あなたも日常のなかで、誰かの人生を変えているかもしれない。そう実感できる一冊だ。◇中学生の七海は、母親の再婚相手から性的虐待を受け苦しんでいた。彼女が心許せるのは、オンラインゲームのチャット相手で…。幻冬舎1500円◇ひらやま・みずほ作家。1968年生まれ。’04年『ラス・マンチャス通信』で日本ファンタジーノベル大賞を受賞してデビュー。著作に『あの日の僕らにさよなら』『忘れないと誓ったぼくがいた』など。※『anan』2016年3月2日号より。写真・岡本あゆみ(平山さん)森山祐子(本)インタビュー、文・瀧井朝世
2016年02月29日森三中の大島美幸が丸刈りのおっさんになった!コントの中の話ではない。『全然大丈夫』の藤田容介監督による『福福荘の福ちゃん』で、彼女いない歴=実年齢のおっさん福ちゃんを演じているのだ。しかも本作でカナダのモントリオール・ファンタジア国際映画祭最優秀主演“女優賞”を受賞!笑いの中に人生の切なさを滲ませる本作で、おっさんを演じきった大島と、福ちゃんの想い人・千穂を演じた水川あさみが再会に話を弾ませた。その他の写真「初めて監督とお会いしたとき、監督の手が緊張で震えてたんです。断られたら終わりだと思っていたようですが、おっさんを主演にした映画で、そのおっさん役にオファーしてもらえる機会なんてないですからね。ノリノリで出演をOKしました」と振り返る大島。真面目で働き者、面倒見もいい福ちゃんは、周囲から慕われる好人物。でも女性にはオクテで32年間彼女ナシ。そんな福ちゃんの住むアパート福福荘に、トラウマの元凶というべき初恋の人・千穂が訪ねてくる。「企画書に丸刈り“おっさん”姿の大島さんの絵が描いてあったんです。単純にすごい企画だなって。でも正直、大島さんの福ちゃんはイメージできなくなかったんです。あ、ごめんなさい(笑)」。思わず出た水川の本音に「ううん、嬉しい」と大島はニコニコと答える。おっさんになりきった大島が、なかでも福ちゃんと一体になれた特別な“泣き”の瞬間があった。「私の過去を知っていて、監督が敢えてストーリーに組み込んだんだと思うんですけど、福ちゃんがいじめを受けていた当時を思い出して感情を吐き出すシーンがあったんです。心から泣けました。本当に悔しいという気持ちになれて」。そんな大島を水川は「今、手をつないでとか言われるとすごく恥ずかしいですけど、撮影中は見つめ合ったりしても全く平気でした。大島さんが完璧に福ちゃんだったから」と称賛した。大島と水川からのメッセージは「近くに福福荘があったらいいなと思ってもらえたら」。実際、そう感じられる愛おしい作品だ。『福福荘の福ちゃん』11月8日(土)新宿ピカデリーほか全国公開取材・文・写真:望月ふみ
2014年11月06日現在“妊活中”で芸能活動を休業している女性お笑いトリオ「森三中」の大島美幸が10月20日(月)、主演作『福福荘の福ちゃん』の完成披露試写会に出席し「こういう(公の)場に立つのは久々で緊張しております」と元気な姿を見せた。映画初主演にして、丸刈りで「年齢=カノジョいない歴」という女性恐怖症の塗装職人・福田辰男(通称:福ちゃん)を熱演した大島さん。そのオッサンぶりはすでに海を渡り、カナダ・モントリオールで開催された第18回ファンタジア国際映画祭で見事、「最優秀女優賞」を受賞したばかりだ。この日、初めて賞状を手にした大島さんは「オッサンなのに女優賞?って(笑)。嬉しさと同時に『ウソだろ!』って気持ちで思わず笑ってしまった」。撮影が行われたのは約1年前。昨年夏には「24時間テレビ」のチャリティーランナーを務め、体がシェイプアップされた状態だったため「あの後で、10キロ太ってくれと言われて…。普段ならなんてことないが、筋肉がついていたので、太るのが大変だった」とオッサン役の役作りに苦労したのだとか。東京・新宿ピカデリーで行われた完成披露試写会には大島さんを始め、共演する水川あさみ、荒川良々、徳永ゆうき、藤田容介監督が出席。水川さんは福ちゃんの中学時代の初恋の人で、女性恐怖症の原因でもあるヒロイン・千穂を演じており、「現場の大島さんは…、もう完全にオッサンでしたね。もう同じ女性という感覚もなくて、手を繋いだり、寄り添ったりするのも恥ずかしくなかった。それはそれで失礼なんですけどね(笑)」と太鼓判!「大島さんに断られたら、この映画は終わりだった」とふり返るほど、キャスティングに強いこだわりがあった藤田監督は「紆余曲折あって完成した作品なので、こうしてお披露目できて、こんな嬉しいことはない」と安堵の表情。すでにイギリス、ドイツ、イタリア、台湾など海外での公開が決定しており、「海外の映画祭で何度か上映しているが、まったく壁を感じない」と手応えを示していた。『福福荘の福ちゃん』は11月8日(土)より新宿ピカデリーほか全国にて公開。(text:cinemacafe.net)■関連作品:福福荘の福ちゃん(C) 『福福荘の福ちゃん』製作委員会
2014年10月21日「あの俳優かっこいいよね」と、女性たちの中で熱い視線を集めている俳優に平山浩行がいる。チオビタのCMでお馴染みの、爽やかで自然な笑顔が印象的な、あの素敵な男性だ。現在34歳。俳優デビューは25歳。決して早いとは言えない年齢でのスタートではあったが、彼の「役者になりたい」という夢は中学生の頃からずっと抱き続けていたもの。上京後、飲食店で働きながらチャンスを待っていた彼が最初に手にした役者の切符は、ドラマ「高原へいらっしゃい」のオーディション。そこから見事に夢への一歩を踏み出し、いま平山浩行は期待の俳優として銀幕の中にいる──。「この前の平山と今回の平山は違うねと言われるようにしたい」「ドラマのときと同じメンバーで、今度は映画として、また一緒に仕事ができるというのが嬉しかったですね」。ドラマ「臨場」の第2シーズン「臨場 続章」から主人公・倉石(内野聖陽)の部下・検視補助官役として永嶋を演じている平山さん。フィルモグラフィーには数多くのタイトルが並んでいるが、面白いのは「臨場」を筆頭に「女刑事・音道貴子 凍える牙」、「JOKER ジョーカー許されざる捜査官」、「悪党」、「都市伝説の女」など刑事ドラマへの出演が続いていること。本人も「ほんとに刑事役が多いんです」と苦笑い。けれど、同じ役柄が続くということは、それぞれの刑事役がハマリ役であり、その好演が次の役を引き寄せている、いい連鎖でもある。その一方で、同じような印象を与えたくないという自分なりのハードルも…。「刑事役と言っても、役柄によって設定も年齢も立場も違うので、決して同じではないんですが、その中で、この前の平山と今回の平山は違うねと言われるようにしたい気持ちはありますね。だから、刑事もののオファーをいただくと、今度はどういう感じでやろうかな?髪形をこんなふうに変えてみようかな?とか、いろいろ考えます(笑)。『臨場』シリーズに関しては、検視官の制服を着ると自然にスイッチが入りますね」と、永嶋という役に愛しさを向ける。『臨場 劇場版』で再び永嶋を演じる平山さんが、今回自身に課したのは、永嶋の“成長”。具体的には検視官・倉石を補佐する“スピーディーさ”だと説明する。「何も言わなくてもスッと道具を出せるのが僕の役。検視補助官にとって、そのスピーディーさは何よりも大切なんです。検視官の言葉を一字一句逃さずに記録していく正確さも大切。検視官が言っていることを耳で聞いて、次はどう行動すればいいのか──そういう一連の動きをドラマの頃よりもスピーディーにする、成長を見せたいと思いました。まあ、普段の僕はゆったりとしたタイプなんですけどね(笑)」。ふと表情をゆるめたときに垣間見える平山さんの笑顔。この優しい笑顔に世の女性たちは惹かれるのだろう。もちろん、刑事役としての凛々しい佇まいも魅力的。劇場版ではスピーディーさに加え、倉石に近づきたい、越えたいという永嶋の葛藤もじんわりと伝わってくる。永嶋は、強盗殺人事件で父親を亡くしたことを境に不良から警察官を目指した、いわゆる“改心組”と言われる警察官。地域課勤務から検視補助官として倉石の下に配属されて2年半、そこには常に「死に対する恐怖感がある」とキャラクターの心情を分析する。「映画やドラマの撮影では、本物ではないとしても目の前に死者がいるわけで──どういう気持ちでそこにいるのだろうって思うと恐くなるんです。もしそうだったら…というリアリティを常に考えながら演じていました」。また、表だって見えないが、永嶋役のこんなところが「意外と大変だった」という裏話も。「検視鞄などの小道具は、ドラマシリーズが始まったときからのものを受け継いできているので、小道具にも味があるというか歴史を感じます。ただ、鞄を持って歩くことって、芝居的には邪魔なときもあるんです。倉石さんたちは事件現場に到着すると、すぐに車から降りるけれど、永嶋は運転して、車を止めて、検視鞄を取りに行って、そこから走って班のみんなに追いつかなければならない。地味に大変なんです(笑)。現場でも鞄をどこに置けば邪魔にならないかな、とか(検視のしやすさ)を考えながら演じていました」。「真っ白な状態で現場に臨む」チャレンジ精神現場での対応力を自然と役に活かせるのも平山さんの手腕。けれど、そこに行き着くまでには挫折もあったそう。「自分は役者に向いていないんじゃないか?と思うことは過去何度もありました…」と、これまで歩いてきた俳優人生をふり返る。「以前は、演じるキャラクターについてものすごく作り込んでいかなければならないのかなと思っていたんです。けれど、最近は現場に余計なものを持っていかないようにしています。というのは、僕の思っているキャラクター像と、監督が求めているキャラクター像が真逆だったことがあって。そのとき、僕は何も(演技が)できなくなってしまったんです。参ったなと、本当に参ったなと…。そのとき、こういうのもある、こんなのもあるというように、現場でいろいろ引き出せないとダメだと思った。いまはどんな球を投げられても受け取れるように、真っ白な状態で現場に臨むようにしています」。演じる役について事前にリサーチし、それを自分の中に取り入れ、色を付け、そしてすべてを白紙に戻す──刑事役が続いても同じ印象を残さないのは、そんな地道な努力があってこそ。加えて「できないからこそ次はやってやろうと思うし、はなからできないだろうと思われているものに挑戦するのも好き。とにかく、挑戦することが好きなんですよね」。そんなチャレンジングな姿に女性は、いや男女問わず惚れるのではないだろうか。そして、自分自身が努力を重ねているからこそ、女性に対しても「頑張りを応援したい」とエールを贈る。「いまの女性は強くなってきているというか、“男性いらず”の女性も増えているような気がするんです。仕事に集中していたりとか、そういう一生懸命なところは邪魔したくない。理想は、お互いが好きなことをしながら一緒にいられる関係ですね。相手が何か目標を持って頑張っていたら、僕自身も同じように頑張っている姿を相手に見せることが大事なのかなと。結婚願望もあります。僕、子供が好きなので、20代後半の頃からできれば早く結婚したいと思っていて。でも、こればっかりは出会いがないと、きっかけがないことにはどうにも始まらないんですよね…。なので、気長に待ちます(笑)」。待つことによって得られる運がある──。年齢にとらわれることなく、努力を惜しまず、夢を信じて歩んできた平山さんだからこそ、彼が口にする「待つ」という言葉には、何か特別な輝きがある。そんな俳優・平山浩行が、今後どんな役に挑戦するのか、どんな一面を見せてくれるのか、楽しみに待ち続けたい。(text:Rie Shintani)■関連作品:臨場劇場版 2012年6月30日より全国にて公開© 2012「臨場」劇場版 製作委員会
2012年06月27日女優の平山あやが2月22日(火)、出演映画『インシテミル7日間のデス・ゲーム』のブルーレイ&DVDの宣伝隊長に就任し、東京・新宿区のゲオ北新宿店でトークイベントを行った。特製エプロンを付け、カウンターでのレジ打ち業務を務める“指令”を受けると、「レジが好きで、将来レジのバイトをしようと思っていたけど、これまでバイトをしたことがなかったので、今日は楽しみに来ました」とソワソワ。「あまりにもレジが好きで、使わなくなった本物のレジ、(数字のテンキーを)押すタイプを2台持っていて、小さいときはお年玉とかくずして入れて遊んでいました」と告白。司会者からレジの魅力は?と聞かれると「(バーコードにセンサーを当てて)ピッとやっただけで値段が出るなんて、あんなにすごいモノはない」と熱弁をふるうレジマニアぶりで、取材陣を笑わせた。本作は、時給11万2千円という高額で7日間の心理学実験に参加した男女10人が、死の推理ゲームを繰り広げる姿を描くミステリーで、平山さんを含め芸能事務所ホリプロのスターキャストが総出演した。もし同ゲームにこのメンバーで参加した場合、一番最初に殺しておきたい人は?と聞かれると、「北大路欣也さん。これはマズイっていう雰囲気があるので」と即答。またまた会場の笑いを誘っていた。『インシテミル7日間のデス・ゲーム』ブルーレイ&DVDは2月23日(水)より発売開始。『インシテミル 7日間のデス・ゲーム』 [DVD]価格:3,980円(税込)『インシテミル 7日間のデス・ゲーム ブルーレイ&DVDセット』価格:4,980円(税込)『インシテミル 7日間のデス・ゲーム ブルーレイ&DVD プレミアムBOX』価格:6,980円(税込)販売元:ワーナー・ホーム・ビデオ※レンタル同日開始公式サイト:■関連作品:インシテミル 7日間のデス・ゲーム 2010年10月16日より丸の内ピカデリーほか全国にて公開© 2010「インシテミル」製作委員会■関連記事:綾瀬はるかインタビュー“末っ子気質”で過酷なデス・ゲームを生き残る?藤原竜也『インシテミル』見どころは…片平なぎさの怪演?インタビュー映像到着『インシテミル』28か国配給決定バナナマン日村、インディアンの心情に苦戦?7年ぶりに「藤原竜也のオールナイトニッポン」復活!『インシテミル』舞台裏を暴露藤原竜也インタビュー「劇中の状況に置かれたら?武器次第かな…(笑)」
2011年02月22日