顔にできる黒いシミ。肌色とのコントラストでよく目立ち、老けた印象を与えるので、一刻も早く取り除きたいと悩む女性は多くいます。シミの改善に即効性があるのは、レーザー治療です。しかし、レーザー治療について詳しく知らず、効果や安全性に対して不安を持つ人も多いでしょう。本記事では、レーザー治療の種類や効果、ダウンタイムなど詳細について紹介します。レーザー治療について出典:byBirthレーザー治療は、シミを改善する効果に優れています。ここでは「レーザー治療の概要」と「レーザー治療対象のシミ」について説明します。レーザー治療とはどのような施術かレーザー治療とは、レーザー光線を肌のメラニン色素に当て、シミを改善する施術です。エステなどでは受けられず、美容クリニックなどの医療機関でのみ受けられるのが特徴です。シミの改善は、レーザー治療のほかにも、美白化粧品を使うことによってもできます。しかし、化粧品は医薬品ではないため効果が緩やかで、改善までに時間がかかります。対して、レーザー治療は、医療行為のため即効性があり、シミの改善効果が早く出ます。短時間で確実にシミを改善したいと考える人は、レーザー治療を検討するとよいでしょう。レーザーで治療できるシミレーザーで治療できるシミは次のとおりです。老人性色素斑紫外線のダメージにより、メラニン色素が過剰に分泌することで起こるシミです。老人性色素斑の色は、茶色や褐色で形は丸い特徴があります。顔にできるシミの大半が老人性色素斑といわれています。肝斑妊娠中や出産後など、女性ホルモンが大きく変動するときに起こるシミです。肝斑は、目の下、頬の上あたりに左右対称の楕円形で現れます。そばかす頬と鼻を中心に点在するシミです。遺伝性のものが多く、化粧品による改善は困難といわれています。ADM後天性メラノサイトーシス肌の奥の真皮内にメラニン色素が染み付いておこるシミです。20歳ごろから、両頬にグレーがかった点状のシミが現れるのが特徴です。シミの大きさは、そばかすよりも少し大きめです。レーザー治療の種類と特徴出典:byBirthシミを改善するレーザー治療には、「Qスイッチヤグレーザー(Qスイッチモード)」と「レーザートーニング」の2種類あります。ここでは、それぞれの特徴、治療対象のシミ、ダウンタイム、料金などについて詳しく説明します。Qスイッチヤグレーザー(Qスイッチモード)出典:byBirthQスイッチヤグレーザーは、肌の深層部から表面までくまなくチェックし、色素異常を感知するとピンポイントで除去します。レーザーの出力レベルを調整でき、高い出力で当てるとほぼ1回の施術でシミを取り切れるといわれています。また、シミ以外の皮ふには反応しないため、周りの肌を傷つけることなく施術ができるというメリットもあります。治療対象のシミQスイッチヤグレーザーは、前述で紹介したシミのなかでも「老人性色素斑」「そばかす」「ADM」に有効です。皮ふの境目がはっきりしているシミは、レーザーで狙いやすく集中して照射することができます。施術の流れQスイッチヤグレーザーの施術の流れは次のとおりです。カウンセリングレーザー照射保湿カウンセリングでは、医師がシミの状態をチェックし、レーザー治療の対象かどうか判断します。シミの状態によっては、美白成分の内服やスキンケア指導から始まることもあります。レーザー照射の時間は、シミの大きさ、多さによって変動するものの、5~30分と短時間で完了します。また、1回の施術の効果で満足できれば通院する必要もないため、忙しい人でも受けやすいといえます。施術を終えた後は、入浴もメイクもでき、普段と変わらない生活ができることもうれしいポイントの1つです。ダウンタイムQスイッチヤグレーザーを受けると、ダウンタイムが発生します。具体的な症状として、腫れ、赤み、ひりつき、発疹、ニキビ、内出血があります。ですが、施術後、数時間~2週間以内におさまるので軽度です。とはいえ、ダウンタイム中は肌が敏感になっていて、負荷をかけると肌状態の悪化に繋がります。そうならないように、日焼け止めを塗る、メイクを薄めにするなど、肌を傷つけない工夫をすることが大切です。相場料金1回の施術にかかる金額は、3,000円~30,000円と幅があり、シミの大きさや照射回数によって変わります。クリニックによっては、会員価格や回数券などを設けているところもあるので、積極的に利用することをおすすめします。レーザートーニング出典:byBirthレーザートーニングは、肌に優しいパワーで照射することで、メラニン量を徐々に少なくしシミを薄くしていきます。肌にかかる負担が少ないため、安全性が高くダウンタイムもほとんど感じません。また、レーザートーニングを受けると、顔のくすみが取れて肌色のトーンがあがる効果も期待できます。治療対象のシミレーザートーニングは、肝斑に効果があります。肝斑は広範囲にぼんやりと浮かぶシミで、ピンポイントで治療するQスイッチヤグレーザーでは対応ができません。対して、レーザートーニングは、肌全体のメラニンを薄くするため、肝斑も目立ちにくくできます。施術の流れレーザートーニングの施術の流れは次のとおりです。カウンセリングレーザー照射保湿定期的に通院Qスイッチヤグレーザーと、流れは変わりません。施術時間も5~30分で同じです。しかし、レーザートーニングは照射の出力レベルが低いので、シミの改善まで繰り返し施術を受ける必要があります。医師と相談の上、適切な頻度で通院しましょう。一般的に、3回受けたころから効果が現れ始めるといわれています。ダウンタイムレーザートーニングは肌への負担が少ないため、ほとんどダウンタイムはありませんが、まれに、腫れや赤みを感じることがあります。とはいえ、ほとんどが数時間で落ち着いていくため、とくに注意する必要もなく普段通りの生活ができます。相場料金レーザートーニング1回あたりの料金は、2,500円~8,000円と幅があり、照射範囲によって異なります。また、レーザートーニングは繰り返し施術を受ける人が大半なので、コース料金を設けているクリニックも多くあります。自分にとって、都合のよい料金プランを選ぶようにしましょう。まとめ出典:byBirthレーザー治療はシミの改善に有効で、即効性があります。レーザー治療には「Qスイッチヤグレーザー」と「レーザートーニング」の2種類あります。Qスイッチヤグレーザーは「老人性色素斑」「そばかす」「ADM後天性メラノサイトーシス」、レーザートーニングは「肝斑」に有効です。シミの改善を急ぐなら、自分のシミにあうレーザー治療を受けましょう!
2020年10月20日子どもが友だちと遊べるようになると気になり始めるのが、わが子や周りの子の性格。観察していると「おとなしく友だちと遊んでいる」のは女の子が多いと思ったことはありませんか? 一方で「走り回ってやんちゃばかりする」と思えるのは男の子が多いかも!?ママ友や保育園・幼稚園の先生からも言われると、ますます気になりますよね。そもそも、子どもの頃から男女の性格に差はあるのでしょうか? 脳研究者の池谷裕二先生に教えていただきました。池谷裕二先生 プロフィール研究者、薬学博士。東京大学・薬学部教授。専門は神経科学および薬理学で、脳の成長や老化について研究している。『海馬』(新潮文庫)、『進化しすぎた脳』(講談社ブルーバックス)など著書多数。近著に『パパは脳研究者』(クレヨンハウス)がある。プライベートでは二児の父。■「男の子はやんちゃ、女の子はおとなしい」周囲の大人が決めつけている!?―― 今回は「男女の性格に差があるか」についてです。男の子らしさ、女の子らしさというのは生まれつきあるのでしょうか?池谷裕二先生(以下、池谷先生):生物学的に見ると、性成熟する前の9歳くらいまでの男女には、性格の差がほとんどないといわれています。でも、自分の子や周りの子を見渡してあらためて考えてみても、やはりそうは思えない時がありますよね。かくいう私自身もその一人です(笑)。「確証バイアス」がかかっているのではないでしょうか。「確証バイアス」とは、自分の考えに合うものについては取り入れ、合わないものは無視してしまう傾向で、多かれ少なかれ誰にでもあることです。「男の子はやんちゃ、女の子はおとなしい」と考える人だったら、それに合う子ばかりを見ようとしてしまう。つまり、「見る側の問題」ともいえます。―― 自分側に男女差のフィルターがかかってしまっているということなんですね。池谷先生:そうですね。例えば、女の子がやんちゃをしてテーブルの上に乗ったら、周囲の大人はあわてて止めようとしますが、男の子だったらどうでしょう。もしかしたら、「もうやんちゃなんだから」と危険がなければ放っておく人もいるかもしれません。人生経験わずか数年でも、親や周囲の大人が男女の差があるような接し方をしていると、自然と子どもにも伝わっていくものです。言葉だけでなく、無意識のうちにそういう環境を作り上げているかもしれませんね。男女の性格の差を感じる理由として、環境による影響は大きいと思います。 ■親の与える環境が男の子らしさ・女の子らしさを作っている!?―― なるほど。環境を作り上げているとはどういうことでしょうか?池谷先生:例えば、男の子の親が「男の子=乗り物好き」と思い込んで、積極的に乗り物の絵本を買い与えることはありませんか? でも、女の子の親だったら、子どもが乗り物に興味を示していても、「そっか、好きなんだね」と受け流してしまうかもしれません。一方でプリンセスに興味を示したら「やっぱり好きなんだね」と積極的にテレビ番組を見せる人もいるでしょう。―― すごく思い当たります(笑)。洋服も女の子らしい色やデザインのものを選ぶことがあります。池谷先生:まさしく。そういう環境を作り出していくことを「ニッチ構築」といいます。それもあってか、海外の研究でお見合いサイトの写真を調べたら、特に指定はしていないのに、女性は上からのアングルで従順そうなイメージに、男性は下からのアングルで強そうなイメージに撮影されたものが多い傾向にありました。■外見だけではない「親から子へ性格も遺伝する」―― 子どものころから親や社会の影響を受けてきたということですね。池谷先生:そうですね。ただ、各ご家庭の方針もあるでしょうから、一概に男の子らしさ・女の子らしさがあるのを良い悪いとは言えません。―― 「うちは男の子なのにすごくおとなしくて…」と気にするママもたまに見かけます。池谷先生:もしかしたら、親のどちらかが子どもの頃、そうだったのかもしれません。外見だけではなく性格にも遺伝はありますからね。昔はおとなしかったけど大人になって社交的な性格に変わって、親自身が忘れてしまっている可能性もあります。男の子らしく育てたければそういう環境を与えればいいのでしょうが、その子の個性を尊重してあげてもいいのかなと思いますね。―― 「女の子のほうがしっかりしている」といわれることもありますよね。それも大人側の思い込みでしょうか。池谷先生:たしかに私自身も女の子のほうがしっかりしているように感じます。ただし、厳密に科学的な見地からは、それが真実かはわかりませんが、そう感じてしまうのは見る側のフィルターと環境によるところが大きいと思いますよ。
2018年05月29日