明治大学の生涯学習機関「明治大学リバティアカデミー」と明治大学人文科学研究所は、10月15日(土)に公開講座「ラップ音楽と人種、ジェンダー ―2つの『現場」から』をオンラインで開催します。本講座は、人種・民族、ジェンダーをめぐる社会現象や研究への理解を深めることを目的に「ラップ音楽」を主テーマとし、学術と音楽業界の両方の視点から講義と討論を行います。事前予約制で、参加費は無料です。第1部では、神奈川県川崎市を中心に活動を続けてきたラッパーのFUNI氏、社会学者の川端浩平氏(津田塾大学学芸学部准教授)を中心に、川崎と在日コリアンのコミュニティ、アイデンティティ、多様性について扱います。第2部では、「Hip Hop feminism」に関する著書があるDr. Aisha Durham(サウス・フロリダ大学教授)、ラッパーのあっこゴリラ氏、音楽ライターの渡辺志保氏をむかえ、日本とアメリカの音楽業界における女性ラッパーの位置と、詩の表現の変化などについて、解説とディスカッションを行います。明治大学リバティアカデミー×人文科学研究所連携公開講座「ラップ音楽と人種、ジェンダー ー2つの『現場』から」表1: 明治大学リバティアカデミーとは明治大学は地域社会に開かれた大学を目指し、本講座のような「社会への知の還元」を目的とした社会連携にも力を入れています。明治大学リバティアカデミーは、生涯学習の拠点として明治大学が整備・運営しているもので、本学教員や外部からお招きした講師による講座を広く一般に公開しています。(詳細:明治大学リバティアカデミーHP ) 詳細はこちら プレスリリース提供元:@Press
2022年10月04日斬新な映像とアイディアで人種差別を鋭く描いた『ゲット・アウト』『アス』で世界的大ヒットと高評価を受けたジョーダン・ピール監督の最新作『NOPE/ノープ』が、ついに日本公開。謎に包まれた本作の撮影風景を収めたメイキング映像が解禁された。『アス』から約3年ぶりとなった最新作では、田舎町の牧場上空に雲に覆われた謎の巨大飛行物体が突如現れ、想像を絶する事態を招くサスペンス・スリラーが監督史上壮大なスケールで描かれている。ピールが「長年僕が温めてきた大がかりな構想を形にした作品だ」と今回到着した映像の冒頭で思い入れを語る本作。『ゲット・アウト』以来5年ぶりのタッグとなるアカデミー賞俳優のダニエル・カルーヤをはじめとする実力派キャスト陣、クリストファー・ノーラン監督作品の常連カメラマンとして知られ、『ダンケルク』でアカデミー賞を受賞したホイテ・ヴァン・ホイテマを撮影監督に迎えるなど、腕利きのチームを集めた。そのメイキング映像では、謎に包まれた本作の撮影風景が少しだけ明らかにされ、そのプロフェッショナルなキャスト・スタッフたちの撮影の様子が垣間見える。本作では現代で起こっている社会問題を引用し、より深いテーマを掘り下げているが、その中に映画作りや映画業界に対して疑問視するメッセージも込められ、ピール監督は「自分たちの仕事を評価しつつも批判する作品にしたいと思っていた」と語っている。それを象徴するのが、映像内でも登場する馬上の黒人を捉えた「The Horse in Motion」という名で知られるクロノフォトグラフィーが始まった頃の写真。これは1887年にエドワード・マイブリッジによって作成され、歴史的な映像技術として永久貯蔵されており、馬の名前や馬主の名前は記録されているのだが、馬上の黒人の名前は一切残っていない。ピールはその解説本を読み、ハリウッドや映画業界全体を、業界に昔もいまも内在する搾取をも解き明かしてみたいというスイッチが入ったようで、本作のストーリーでは脚光を浴びることなく、プロとして記憶に残る映像作りに貢献している“裏方の技術者”や、一定のブームがすぎると容赦なく使い捨てられていく俳優たちの現実にもスポットが当てられている。ピールが長年かけて紡いだストーリーの全貌と、一流のキャスト・スタッフが揃ったスペクタクルな映像は迫力あふれるIMAXスクリーン(一部劇場を除く)でより堪能できそうだ。『NOPE/ノープ』は全国にて公開中。(text:cinemacafe.net)■関連作品:NOPE/ノープ 2022年8月26日より全国にて公開©2021 UNIVERSAL STUDIOS
2022年08月28日米テキサス州アレド独立学区の9年生(高校1年生)の生徒がsnapchatに投稿したスマートフォンのキャプチャ画面が広く拡散されている。NBC Newsによると、この生徒はオンラインで奴隷売買ゲームを主催し、有色人種のクラスメイトを競売にかける遊びをしていたという。その際、グループチャットでは人種差別的な言葉が多用され、「クリスに1ドル」「髪型がマシならもっとよかったのに」といった悪ふざけの域を超えたやり取りが行われていた。チャットの部屋名にはアフリカ系アメリカ人に対する侮蔑的な呼び名を冠し、「[差別用語]Farm(牧場)」「[差別用語]Auction(オークション)」などと付けられていた。ABC系列のWFAAは、このチャット部屋名には黒人と銃、白人警官の絵文字も織り込まれていたと報じている。アレド独立学区は12日にメールで保護者向けに声明を出し、Daniel 9th Grade Campusの生徒たちが少なくとも2週間前から人種的な嫌がらせやネットいじめを行っていたと公表。「我々の方針と、学生の行動規範に基づき懲戒処分を下しました。現在、公的な法執行機関も巻き込み、迅速かつ徹底的な調査を行っております」と報告した。
2021年04月14日サンダンス映画祭が、50-50の指針を見事に達成した。来年1月の映画祭で上映される作品のうち、50%は女性が監督したもの。また、51%が、白人以外の監督の作品だ。ダイバーシティへのプレッシャーが高まるハリウッドで、大きな快挙と言える。コロナ禍で開催される次の映画祭は、ヴァーチャルや、全米各地のドライブインシアターでの上映などを併用して行われる。ラインナップには、ロビン・ライトの長編監督デビュー作『Land』、エドガー・ライトの『The Spark Brothers』、レベッカ・ホールの『Passing』、園子温の『Prisoners of the Ghostland』、セサミストリートの誕生裏話を語るドキュメンタリー『Street Gang: How We Got to the Sesame Street」などが含まれる。映画祭は1月28日から2月3日まで。文=猿渡由紀
2020年12月16日2020年7月4日、カリフォルニア州にあるレストランでは1組のフィリピン系アメリカ人の家族が食事を楽しんでいました。叔母の誕生日のお祝いをしていたジョーダン・チャンさんたちがハッピーバースデーの歌を歌い、記念写真を撮っていると、近くのテーブルに座っていた白人男性が彼女たちに向かって差別的な言葉を叫び始めたのです。「このクソアジア人!お前らがいたアジアの国へ帰れ!ここはお前たちの場所じゃないんだ!出て行け!」突然のことに驚いたジョーダンさんは動画を撮り始めます。すると男性は撮影されていることを知りながらも、さらにアジア人を侮辱する非常に口汚い言葉をいい続けたのです。アジア人を侮辱する男性客に気付いたウエイトレスは男性の暴言にジョーダンさんたちが驚いていると、そこに1人の女性が割って入ります。「どうぞあなたがお引き取りください」男性に向かってそういったのは、ウエイトレスのジェニカ・コクランさん。しかしそれでもまだジョーダンさんたちを侮辱する言葉をいい続ける男性に対して、ジェニカさんは強い口調でこういい放ったのです。今すぐ出て行きなさい!あなたがここにいることは許されない!私たちのお客様にそんな口の利き方をしないで!彼らは大切なお客様よ。この店はあなたの入店を今後一切認めないわ!その場にいたジョーダンさんの叔父は『Inside Edition』の取材で、家族を守ってくれたジェニカさんに対して「感謝してもしきれない」と語っています。ジョーダンさんがこの時の動画をInstagramに投稿するとたちまち拡散され、白人男性への非難が殺到。男性はIT関係の企業の経営者だということが分かり、数日後にメディアを通じてジョーダンさんたち家族に対して謝罪コメントを出しました。一方で男性に対して毅然とした態度で対応したジェニカさんに世間から称賛の声が上がり、「人種差別に立ち向かった彼女にチップをあげよう」と複数の寄付金サイトが立ち上がっています。家族で食事をしていただけのジョーダンさんたちは、この出来事によって楽しい時間を一気に奪われてしまったはずです。そんな時にすぐさま彼女たちを守ろうとしたジェニカさんの行動は、家族にとって唯一の救いとなったことでしょう。新型コロナウイルス感染症が広まって以来、アメリカではアジア人が差別的な言動で攻撃される事件が増えています。誰もがお互いに見た目や考え方の違いを受け入れ、平和に共存していける世界になることを願わずにいられません。[文・構成/grape編集部]
2020年07月15日オプラ・ウィンフリーが司会を務め、体系的な人種差別や米国の現状についてアカデミー賞ノミネート経験のある映画監督エヴァ・デュヴァネイや人権擁護活動家らと対話する「緊急討論 人種差別社会の行方」(原題OWN Spotlight:Where Do We Go From Here?)が、日本で配信、放送されることになった。本番組は、現在ますます高まりを見せる「Black Lives Matter(ブラック・ライブズ・マター/黒人の命は大切)」運動を受け、米国ディスカバリーのグループブランドであるOWN:Oprah Winfrey Network(以下OWN)が制作。OWNをはじめディスカバリーチャンネル、HGTV、Investigation Discovery(ID)、Food Network、TLCをはじめとする米国の全19ブランドにおいて、現地時間6月9日と10日の2夜にわたり同時放送を行った。名司会者として知られるオプラが黒人の人権擁護活動家やアーティスト、思想的リーダーらとのリモートでの対話を通して、いまのアメリカ社会で直面している人種差別や今後の課題、そして、この先自分たちがどう歩んでいくべきかという疑問を検証し、具体的な打開策を探る。登壇者は、ピューリッツァー賞受賞歴を持つジャーナリストのニコール・ハンナ-ジョーンズ、『13th-憲法修正第13条ー』『グローリー/明日への行進』「ボクらを見る目」監督のエヴァ・デュヴァネイ、『グローリー/明日への行進』でキング牧師を演じた俳優デヴィッド・オイェロウォ、ジョージア州の州議会議員を務めた経験を持つステイシー・エイブラムスら。オプラは番組について、「私は友人や思想的リーダーの方と今後の予定や方向性について、プライベートな会話をしています。彼らの発想や懸念、コメントに焦点をあてることは、全国民にとって興味深くかつ役立つものになると思いました」とコメント。また、OWNのプレジデントを務めるTina Perryは、「OWNは黒人の生活および地位向上に特化したネットワークとして、ジョージ・フロイドの殺害を悼み、有意義な変化をもたらすために私たちが共に何ができるかを自問しながら、この困難な時期にコミュニティにとって重要な対話と役立つリソースを提供することに全力を尽くします」とコメント。Discovery, Inc.のプレジデント兼CEOであるDavid Zaslavは、「歴史上この重大な時期に、私たち全員に洞察力や視点、行動力を与えてくれるオプラのような人は他にはいないでしょう。私たちはOWNと連携し、ディスカバリーならではのグローバルネットワークを通じ、200以上のマーケットに及ぶ10億人もの潜在的視聴者に対して、経済的および社会的正義と平等に関する問題について重要な議論を拡大することを光栄に思っています」と語っている。「緊急討論 人種差別社会の行方」は、動画配信サービス「Dplay」にて6月27日(土)12時より開始する「特集:差別なき世界を求めて」内にて無料配信。CS放送「ディスカバリーチャンネル」にて6月27日(土)19時~前編、6月28日(日)19時~後編と、2夜連続で放送。(text:cinemacafe.net)
2020年06月26日黒人男性ジョージ・フロイドさんが白人警察官に首を押さえつけられて亡くなった事件を発端に、アメリカのみならず世界中で広がりを見せる、黒人に対する暴力や構造的な人種差別への抗議運動「Black Lives Matter(ブラック・ライブズ・マター=黒人の命は大切だ)」。日本でも高い関心が寄せられている中、この度、2018年に日本公開されたドキュメンタリー映画『私はあなたのニグロではない』の緊急再上映が決定した。2017年初頭、オバマ大統領に代わりトランプ政権がスタートしたアメリカで、1本のドキュメンタリー映画が異例のヒットを記録した。アメリカ黒人文学を代表する作家、ジェームズ・ボールドウィン(1924-1987)の原作を映画化した『私はあなたのニグロではない』。本作は、黒人が奴隷として扱われていた20世紀初頭から、ボールドウィンの盟友だった公民権運動のリーダー、キング牧師やマルコムXらが登場する60年代、そして未だ差別が続く現代の「ブラック・ライブズ・マター」に至るまで、連綿と続くアメリカ人種差別と暗殺の歴史に迫ってゆく――。日本でも連日のように、世界各地で人種差別に反対する人々の姿が報道され、アメリカの音楽業界が実施したストライキ「#BlackoutTuesday(ブラックアウト・チューズデー)」に賛同したセレブたちがSNSに黒く塗られた画像を投稿するなど、いま強い関心が寄せられている中、今回の再上映が決定。差別はどうやって作られたのか。誰が差別を必要としたのか監督のラウル・ペックは、映画で語られる言葉のひとつひとつをジェームズ・ボールドウィンの本、エッセイ、インタビュー、講演など、彼が実際に発言した言葉を使って構成した。60年代と現在を交互に映し出す映像に、アメリカの現状を嘆き、鋭く批判するボールドウィンの言葉が重なり、キング牧師の暗殺から50年経ったいまでも人種差別を巡る状況が変わらないことが明るみにされる。テレビCMやハリウッド映画が大衆に刷り込む「正しく美しい」白人の姿と歪められた黒人のイメージ。証言や豊富な記録映像を交え、強制的に作られた黒人への偏見の歴史、無知や先入観が引き起こす"差別の正体"を解き明かす様は衝撃的だ。人々はどのように声を上げ、世界を変えていったのか?映画のラスト、「差別とは何か」を語るボールドウィンの、火のように熱く激しく、知性的で明瞭な名スピーチは、オバマ前大統領やマドンナらが演説で引用するなど、いまなお困難と闘う人々の心を揺るがせ、深い感銘を与えている。不寛容が広がり、分断が危険なまでに深まる時代。本作は、よりよい未来へと歩む道しるべを与えてくれる、こそ必見の映画だ。バラク・オバマ(前アメリカ合衆国大統領)ボールドウィンはこう言ったのです。「向き合っても変わらないこともある。だが向き合わずに変えることはできない」マドンナ(歌手)今すぐこの映画を観に行って!傑作。詩的。痛烈。そして刺激的!この映画に取り組んだ全ての人に感謝します。ボールドウィンに祝福を!「ニューヨーク・タイムズ」『私はあなたのニグロではない』このたった90分ほどの簡潔な映画は、10時間分のドキュメンタリーシリーズや分厚い本に匹敵するほどの知識量と衝撃を与えてくれる。『私はあなたのニグロではない』は6月12日(金)~25日(木)アップリンク吉祥寺、6月19日(金)~25(木)アップリンク京都、6月26日(金)~愛知・刈谷日劇にて再上映。(text:cinemacafe.net)
2020年06月05日1970年代後半のイギリス、「ザ・クラッシュ」など数多くのミュージシャンからも支持された人種差別に抗議するムーブメント“ロック・アゲインスト・レイシズム”に追った社会派音楽ドキュメンタリー『白い暴動』(原題:WHITE RIOT)が、日本で世界最初に劇場公開されることが決定した(映画祭での上映を除く)。本作の時代背景は、「英国病」と呼ばれるほどに経済破綻状態にあった1970年代のイギリス。市民が抱いていた不安と不満は、第二次世界大戦後に増加した移民たちへと転嫁されていった。街は暴力であふれかえり、特に黒人たちが襲われた。そのなかで、芸術家として活動していたレッド・ソーンダズを中心にした数人の若者たちで発足された“ロック・アゲインスト・レイシズム”、略称RARは、人種や生まれによる差別への反発、不平等への反抗を主張し、抗議活動を始める。RARの発信するメッセージはやがて、「ザ・クラッシュ」をはじめ、「トム・ロビンソン・バンド」「スティール・パルス」といったパンクやレゲエ音楽と結びつき、大きく支持されていく。映画のクライマックス、RARが決行した1978年4月30日に起きた約10万人による大規模なデモ行進と終着地での音楽フェスは圧巻というべきもので、市民が1つになった瞬間は見ものだ。監督はBBCで複数のドキュメンタリーを手掛けてきたルビカ・シャー。彼女自身、アジア系移民の家庭に生まれ、両親が直面した人種差別について興味を抱いたことで製作を決意、本作で長編映画デビューを果たした。また、今回解禁となった本作のティザービジュアルは、RARのメンバーでもあったオーストラリア人カメラマン、シド・シェルトンが撮影した音楽フェスの様子。10万人余りの観客を前に、まさに「ザ・クラッシュ」が「白い暴動」を演奏した瞬間を捉えたもの。本作のタイトルでもある「白い暴動」は、「白人も黒人と同じように暴動を起こせ!」というメッセージが込められた曲であり、本作の重要なテーマでもある。字幕監修はピーター・バラカン「音楽の力で人の心を動かした」さらに、本作の字幕監修を務めるのはピーター・バラカン氏。80年代に放送されていた伝説の音楽番組「ザ・ポッパーズ MTV」で数多くの洋楽を紹介し、現在もInterFM「Barakan Beat」で古今東西、様々な音楽やカルチャーを世に発信し続けている。イギリスの時代背景と音楽に精通し、“音楽ファンの大人たち”にファンの多いバラカン氏による監修も見どころのひとつだ。バラカン氏は「移民差別に対して当事者意識を持った個人が集まったこの話は40年前ですが、まさに現在世界各地で起きていることへの示唆に富んでいます。今後の日本にとっても決して他人事ではありません。音楽の力で人の心をいい方向に動かしたいい例です」とコメントを寄せている。『白い暴動』は4月3日(金)よりヒューマントラストシネマ渋谷・アップリンク吉祥寺ほか全国にて順次公開。(text:cinemacafe.net)
2020年01月22日アンソニー・ラップから「未成年の頃にセクハラ被害を受けた」と暴露され、主演ドラマ「ハウス・オブ・カード 野望の階段」を解雇されたケヴィン・スペイシーが、今度は人種差別主義者であることも指摘されている。「私はケヴィンの大ファンだったのですが、いまじゃ大っ嫌いですね」と「Daily Mail」紙に語るアール・ブルーさん。2012年、彼が経営する警備会社は「ハウス・オブ・カード 野望の階段」の撮影現場の警備担当として製作会社に雇われた。彼を含む黒人警備スタッフのグループがキャストたちのトレーラーを監視していたところ、アールさんはケヴィンが自分の個人的なセキュリティースタッフに「俺のトレーラーをニガー(※黒人に対する差別擁護)なんかに見ててほしくない」と言っているのを聞いてしまったという。これを受けてアールさんは撮影マネージャーに抗議したものの、「お偉方だから。あれが彼なんだよ。ぼくらは彼をとにかくハッピーでいさせなきゃならないんだ」と取り合ってもらえなかったそうだ。また、アールさんとチームを組んでいたほかの黒人スタッフもケヴィンが「握手を拒否した」と語っている。結局、製作会社はアールさんの警備会社の仕事ぶりに「満足している」と言いながら、シーズン1以降契約を更新してくれなかったとのことだ。(Hiromi Kaku)
2018年01月16日8月も終わり、「読書の秋」だから何を読もうかと考えている人もいるかもしれない。では自分がこれから読もうとしている本、あるいは読んだことのある本について考えたとき、著者の人種に注目することはあるだろうか。おそらく、そんなことを考えている日本人は多くはないだろう。アメリカでは、出版される本の著者、そして出版業界で働く人もともに白人が多く、マイノリティの視点が欠けていることが大きな問題となっている。そこで、有色人種の著者の本の出版を増やし、書店に置かれる本を多様なものにしようとするムーブメント「#WeNeedDiverseBooks(私たちには多様な本が必要)」が行われているのだ。
2017年09月12日アメリカ、と聞いてあなたは何を思い浮かべるだろうか。ハリウッド映画やポップミュージックは日本でも大人気だし、アメリカからチェーン店が日本に上陸すれば大行列。リベラルで自由?オープンで自己主張が激しい?持ってる印象は人それぞれ違うだろうけど、大抵の人がなんらかのイメージを持っているのではないだろうか。アメリカは歴史的、政治的観点から見ても、文化的観点から見ても日本に大きな影響を与えてきた。しかし、アメリカは日本をどう思ってるんだろう?実際アメリカに住んだらどうなのだろう?日本人としてアメリカ社会ではどう受け入れられるのか?そんな疑問をふと感じた。そこで今回Be inspired!では、アメリカで育ったある4人の“日本人”*1に、話を聞いた。「アメリカで“日本人”として生きることとは」を理解するために、彼らがシェアしてくれた個人的なストーリーをVOL.1、VOL.2と2本の記事に分けて編成した。わたしたちが日本を出ることはたとえなくても、アメリカに実際に生きた人々のリアルな声を知ることで、少しでも日本を外から見つめ、日本人とは何か、自分とは、そして世界への理解が深まれば嬉しい。(*1)彼らのアイデンティティが日本人でも、アメリカ人でも今回は容姿的観点からアメリカ社会で「日本人」として見られることがあるのを考慮してインタビューを行った。そのため、本人のアイデンティティとは関係なく、文章内では“日本人”と表記する。入江 嶺【学生】ーどれくらいアメリカに住んでいましたか?アメリカのどこですか?19年間、アメリカ合衆国(カリフォルニア州)。ーアメリカの好きなところはどこですか?年間を通して安定した気候と人 。ーアメリカの嫌いなところはどこですか?車社会であること、日本と比べると美味しい食事が限られること。ーアメリカで“日本人”でいていいことは?日本文化に精通しているからこそ 、お米の魅力を誰よりも知っていること。ーアメリカで“日本人”でいるのが嫌なときは?私はアメリカで産まれ育ったがゆえに、自身のアイデンティティとしては、自分はアメリカ人であると常に考えていました。だが、見た目が日本人だからこそ、学校でも仕事でも日系人としてしか扱われないところが最も嫌でした。ーアメリカにいて自分が“日本人”だと強く感じるときはどんなときですか?アニメやマンガを読んでいて面白いと感じ、日本食(特にお米)を食べている時には自分はやっぱり日本人なんだなと感じます。ーあなたにとってアメリカで“日本人”でいるとは、どういうことですか?お寿司といった日本食の魅力を知っていて、アニメやマンガ文化といった事に他より精通している人はアメリカにおいて日本人っぽいとは感じる。だが、それは別に血であったり外見ということではなく、内面的な部分で日本人であると感じます。だからこそ、アメリカで日本人であるということに対して意味を深く考えたことは正直ありません。ただ1つ挙げるのであれば、文化や生まれ育ち、話す言語になんら関係なくその人は日本人であるとは思います。ーあなたにとってアメリカで“日本人男性”でいるとは、どういうことですか?自分にとってアメリカで日本人男性であることは、アメリカでアメリカ人男性であるということと同じ意味だと思っています。もちろん、見た目は異なりアメリカという場所においては、人から異質に見られることはなくはないが、だからといって自分は「異質な日本人」であると感じた事もなければ、友人関係やコミュニケーションにおいて問題を抱えたことはありません。だからこそ、見た目は異なってもアメリカにおいて自分はただの男であり、そこに「日本人」、「アメリカ人」といった違いはないと思っています。ーもし何か言い残したことがあればぜひ。アメリカにおいて日本人であるということと異なるのですが、産まれ育ちがアメリカである自分が日本の大学へ進学し引っ越して来たときに、言語をつい最近覚えたにも関わらず、住んだ経験もないのに見た目が日本人だから日本の常識を知っていて当たり前という価値観を押し付けられ怒られた時は非常に理不尽に感じました。そして、もし自分がアメリカで引っ越しなどを経験し、人間関係を0から新しく構築しなければならい状況下に置かれていたら、同じことを経験したかもしれないと感じました。biki【20代前半】Photo by Storm Luuーどれくらいアメリカに住んでいましたか?アメリカのどこですか? 幼少時代から3~4年ごとに日本とアメリカを行き来し、アメリカは合計で13年ほど住んでいました。主に東海岸のニューヨークです。ーアメリカの好きなところはどこですか?アメリカの一番好きなところは、政治的にも社会的にも深く屈折し矛盾だらけな分、それに対して必死に戦っている人が多く存在すること。移民大国として「自由の象徴」と見られがちな一方、白人警官の黒人射殺が頻発したり、世界一の囚人数を抱えていてそれが増える一方だったり、不法移民の自宅拘束や取り締まりがますます厳戒になったり、理想と現実の差がものすごく激しい国であるのも事実です。 でも私はアメリカが好きなわけではなく、自分が一員だったニューヨークのクィア(LGBTQ、性的マイノリティ)のコミュニティが好き、と言った方が正確かもしれません。私の周りのクィアの友達の中には、 特に黒人やラテン系の子達には、非常に貧しい環境に育ち、親にも見放され、幼い頃から自らを養ってきた人がいました。アメリカの社会の根底に人種差別がどれほど深く存在しているか、またそのような苦闘を乗り越えなければならないのに、親や通常の社会の支援システムに頼れないなか、どれほどクィアの友達のコミュニティが支えになるかということも、そんな彼・ 彼女らの日々闘う生き様を見て痛感しました。 ーアメリカの嫌いなところはどこですか?自己表現、つまり自分の強い芯を見つけ、それを社会に表現することが肯定される一方、いわゆるマイノリティの人々がそれを実行しようとすると社会構造によって踏みにじられ、差別され、どん底にまた突き落とされる、というループが存在するのも、アメリカという国の矛盾の大部分を占めていると思います。例えば、今アメリカではトランスジェンダーの女性への関心が高まり、Janet Mock(ジャネット・モック)*2やLaverne Cox(ラバーン・コックス)*3などの国民的人気を誇るスターも出てきている。どのようにしたら彼女らの生き様をリスペクトできるか、という議論が多く交わされています。その反面、トランスジェンダーの人の殺害件数は去年が過去最高を記録。 これはたったの一例で、星の数ほどこのような極端な矛盾がアメリカには混在しています。(*2)トランスジェンダー・アクティビスト、ベストセラー作家。(*3)トランスジェンダー女優。Netflixテレビシリーズの『オレンジ・イズ・ニュー・ブラック』で一躍有名に。ーアメリカで“日本人”でいていいことは?アメリカで日本人として生きることで一番メリットを感じること…というのは難しいけれど、私がアメリカに長く住んでて一番大事だと思うことは「solidarity」。あまり日本語でぴっ たりする言葉はありませんが、強いていうなら「連帯感」でしょうか。日本にいると、中国人や韓国人、在日外国人の方への差別的な言及が絶えないことに、心からうんざりしてきます。アメリカの、特にニューヨークや他の都市部に行くと、日本人という枠組みがどれだけ狭苦しくて制限のあるものかが実感できるようになったからです。そして、チャイナタウンで必死に生き抜いている中国人に親近感を感じたり、アジア系アメリカ人の友達とアイデンティティーについての会話を重ねるうちに、日本人ではなくアジア人、もしくはアジア系アメリカ人 (Asian-American) としての連帯感が深まるのです。また、有色人種(People of Color)の一員として他のアジア人やラテン系、そしてアフリカ系などの人々と共に人種差別を体験し、日本人という概念が薄まり、他の国の人々との横のつながりへの意識が高まりました。それは同じアジア人への差別も絶えない今の日本に住んでいるだけでは、なかなか身につかない考え方だと思っています。ーアメリカで“日本人”でいるのが嫌なときは?ニューヨークにいると、やはり移民だらけの多種多様な大都市なので、日本人という意識は薄れていく気がしますが、少しでも田舎へドライブしたり、都市を出て、アジア系が少なく白人が多い地域にいくとガラッと雰囲気は変わります。スーパーのレジやレストランなどで「あなたはどこからきたの?」や「まあ、英語が上手ね!」などとアメリカ出身である可能性を最初から否定するような質問をされる機会が一気に増えます。つまりアジア系アメリカ人であるかもしれないのに、出身国を聞かれたり、英語が上手などと言われるのは他国者扱いされるということ。私は国籍は日本人ですが、人生の半分以上をアメリカで過ごし、アジア系アメリカ人と日本人の中間あたりに存在している感覚なので、そういう扱いをされるといつも複雑な気分になります。ーあなたにとってアメリカで“日本人のクィア”でいるとは、どういうことですか?先ほどの質問と重なりますが、アメリカに住むことによって、私が日本人のクィアであること、というよりも、アジア系のクィアであること、及び有色人種のクィアであること(これを Queer Trans People of Colorと指し、略してQTPOCと言います)の連帯・同胞意識が強まりました。私が肌で感じたアメリカのクィアの特徴は、ジェンダーやセクシュアリティだけのアイデンティティーというよりは、生き方全体を示唆するものです。その考え方においては、クィアとして生きるには自分のジェンダーやセクシュアリティの問題だけでなく、人種、階級、障害、 経済システムなどの色々な差別に対して抵抗して生きるという思いが込められています。ですので国籍などの枠組みを超えて、根本的に、人類における差別、という一番醜いものをどうすれば少しでも改善できるのか。そのような大きな課題にコミュニティが一丸となって取り組む姿勢があります。例えばQTPOCの人への暴力が日々絶えないのが現状で、ニューヨークのコミュニティのトランスジェンダーの人が帰り道に何者かに襲われ大怪我などをした場合、SNSを通じてそのニュースがたちまち拡散され、クラウドファンディングで治療費や生活費が何千ドルと集まり、知り合いのつながりで病院から送り迎えをするなどのサポートチームが完全なボランティアで結成されたりします。もちろんこのようなひどい現状が存在するからこそ、なくてはならないコミュニティの支援システムなのですが、私は実際にニューヨークでこのQTPOCコミュニティの自立し徹底したサポートを見受け、「日本人」という枠組みではなくコミュニティベースの連帯感の中で生きていくことの重要性を感じました。bandcamp:へ:溝口香純、岡田佑亮(ジミー) Cover photo by Storm LuuText by Noemi Minami ーBe inspired! この記事を読んでいる人はこの記事も読んでいます!「日本人男性は生真面目で草食」。自分の性格に関係なく、アメリカで決めつけられてしまう日本人の姿。アメリカで“日本人“として生きることとは。VOL.2 VOL.1に引き続き、今回Be inspired!はアメリカで育った“日本人”*1の若者に「アメリカで“日本人”として生きることとは」について話を伺った。日本では義務教...
2017年07月19日第89回アカデミー賞に多種多様な人種がノミネートされた。昨年、白人ばかりのノミネートで物議を醸していた同賞だが、今年は俳優に対する賞の20人のノミネートのうち7人は白人以外の人種となっている。『フェンス』のデンゼル・ワシントンが主演男優賞、『ラビング愛という名前のふたり』のルース・ネッガが主演女優賞にノミネートされているほか、『ムーンライト』のマハーシャラ・アリが助演男優賞、同作品のナオミ・ハリス、『ヒドゥン・フィギュアズ』のオクタヴィア・スペンサー、『フェンス』のヴィオラ・デイヴィスが助演女優賞に名を連ねている。同じ年に主演男優賞、主演女優賞、助演男優賞、助演女優賞の各カテゴリーに黒人俳優たちがノミネートされることは史上初である。そのほかには、バリー・ジェンキンスが『ムーンライト』で監督賞、エイヴァ・デュヴァーネイの『13th 憲法修正第13条』が長編ドキュメンタリー賞にノミネートされた。今年度のアカデミー賞のノミネートが発表される前、『ムーンライト』のマハーシャラは、有色人種の俳優たちがノミネートされることが「普通になっていく」ことを望んでいるとコメントしていた。その一方で、昨年のアカデミー賞ノミネートリストにおける人種の多様性の欠如に苦言を呈し、授賞式にも参加しなかったセレブの1人であるジェイダ・ピンケット・スミスは、今年度のノミネートリストに称賛のコメントを発表。昨年は夫ウィル・スミスらとともに授賞式をボイコットしたジェイダは、ヴァラエティのインタビューに「最高の気分よ。このノミネートを見ることができるなんて素晴らしいわ。今年度は特別な映画がたくさんあったからね」「『ヒドゥン・フィギュアズ』『フェンス』『ムーンライト』のような作品が認識されて選ばれた事をうれしく思うわ。今朝はとても誇り高い気分になったわよ」と語る。さらに、アメリカのドナルド・トランプ新大統領就任のこともあり、「現在のこの国の状況において、アーティストとして私たちがステイタスを使って、この国がどのように周囲から認識されたいのかという点に注目を注ぐ手助けをすることが重要だと思うわ」と意見。「だから今回のノミネートはその素晴らしい第一歩になったと私は見ているのよ」「どのような形でこの国を象徴したいのか、世界に届けたいメッセージとは何なのかという、この国のこの時代に生きるアーティストとしての参加の形なの」「私たちには力強い影響力があるわ。私たちは国のアイデンティティにおいても力強いイメージを作りだすことができる」と続けた。(C)BANG Media International
2017年01月26日俳優のダニエル・ラドクリフは、映画『インペリウム』での人種差別的発言に関して共演者に謝罪をしていたという。同作品で白人至上主義組織を潜入調査するFBI捜査官を演じるダニエルは、罵倒する言葉を使わなければならなかったシーンのあとは毎回共演者に謝罪をしていたそうだ。ダニエルは「映画で人種差別的中傷や発言をしたときは毎回、後で共演者たちのところに行かなきゃだったんだ。そして『本当にすみません。(言ったのは)ただ言わなきゃいけなかっただけで。本気で言ってるわけではないと分かってもらえてると思いますが、やはり伝えておかないとと思いまして』と謝罪していたんだ。最も謝罪の多いスキンヘッド集団だったよ」と話した。使わなければならなかった差別的用語を好まなかったダニエルだが、映画を作る「素晴らしい経験」をしたといい「素晴らしい経験で最高のクルーだったからある意味では作っているのがとても不思議な映画だったんだ」「一方で、右翼とか白人至上主義者が集結するシーンのようなとても重い題材と撮影に臨んでいたし、全員が『白い力』と書かれたTシャツを着ていて、そんなことは不気味で恐ろしいことだよね」と続けた。また、映画のワンシーンでスキンヘッドにしなければならなかったダニエルは、奇妙な形をした頭でないことが分かりうれしかったようで、ザ・デイリー・ショーの番組内で「カメラの前で髪を剃らなくてはいけなかったんだ。とにかく変な形をしていたり変なマークがついていない頭だと分かってうれしかったよ」と冗談交じりに話した。(C)BANG Media International
2016年08月22日日本でも8月19日に公開を迎える『ゴーストバスターズ』に出演しているレスリー・ジョーンズが、寄せられた人種差別的ツイートの数々により19日にツイッターを一時止めるに至ったという。攻撃的で心を痛めるような投稿のほとんどは肌の色をネタにしたものだったそうで、「猿」や「唇の厚い黒人」、「エイズの元凶」呼ばわりされているメッセージをレスリーはリツイートした後、「私は個人的に地獄にいるような気分よ。こんなことされることをした覚えはないわ。ひどすぎる。こんな風になるのはおかしいわ。今すごくつらい気分よ」とツイートした。そしてレスリーは、「以前は何でツイッターのアカウントを持たないセレブがいるのか疑問に思ったものだけど、今はその理由が分かるわ。人々をクレイジーにさせるようなファンたちには良い顔もコミュニケーションを図ることもできないもの」と投稿し、周囲からはそういった投稿に気を留めないようにアドバイスされるものの、人種差別発言は無視することはできないとしてツイッター運営側に対処を求め、「私は涙と悲しみに満ちた心と共に今夜でツイッターを止めるわ。全ては私が1本の映画に出たからっていうだけで起こったことよ。映画を嫌いになってもいいけど、私が今日受けたような仕打ちは間違っているわ」と締めくくって、ツイッターを止めていた。しかし21日になって「(ツイッターを)やらないでいられると思ったんだけど、私の他に誰が『ゲーム・オブ・スローンズ』のライブツイートするっていうのよ!!」「みなさんの愛と応援の言葉に感謝しているわ! すごく特別な気分にしてくれた」というツイートで投稿を再開した。(C)BANG Media International
2016年07月25日日本にいると感じにくいかもしれませんが、人種差別は世界中でいまだに深刻。文化や歴史とのつながりもあるだけに解決が難しい問題ですが、いま、ある意外な方法が注目されています。それは「瞑想」。仏教の「慈愛」についての瞑想が、人種差別の意識を低下させる効果があるのだそうです。最新の研究からわかった意外な事実をご紹介します。■仏教の「慈愛」の精神が人種差別をなくすたった7分間の瞑想で、人種差別がなくなることが最新の研究で判明しました。専門家によると、仏教的な瞑想は思いやりの気持ちを高め、人種に対する差別や偏見の気持ちを鎮める作用があるのだとか。イギリスのサセックス大学で行われた実験から、仏教の「慈愛」の精神が、自己や他者への肯定的な気持ちを高めることがわかったのです。■瞑想はリラックスするためのものではない実験は、71人の成人した白人の男女を対象に行われました。参加者を2つのグループに分け、1人1人に自分と同性の黒人の写真を1枚ずつ配ります。1つのグループでは瞑想について説明する音声が流されました。目をつむり、特定の人のことを考えて、心のなかで「あなたが幸せで健康でありますように」と唱えるというものです。もう1つのグループでは、写真の顔をよく観察して特長を探すように指示されました。どちらも与えられた時間は7分間です。その後、参加者は白人と黒人の人物の写真に、「幸せ」などのポジティブな言葉や「悪い」などのネガティブな言葉をそれぞれあてはめるように指示されました。すると、写真を見ながら瞑想したグループのほうが、明らかに人種差別の度合いが低かったのです。調査を行った専門家は、瞑想はただ自分がリラックスするためだけに行うのではないと語っています。人間には本来、自分の人種のほうが好ましいと感じてしまう性質があります。これが「慈愛」の精神によって変えられるのではないかと期待されているのです。瞑想は今後、さまざまな人種の人が共生する社会で、必要不可欠になる可能性すらあるのです。*瞑想が現代社会に生かされて、幸せに生きられる人が増えるといいですね。(文/スケルトンワークス)【参考】※Seven minutes of meditation can cure racism-the Sun
2015年12月06日NAACP(全国有色人種向上協会)がアメリカ国内の映画やTV、音楽、文学の世界で際立った活躍をした人物に贈るNAACPイメージ・アワードが先月26日にロサンゼルスのシュライン・オーディトリアムで開催、映画部門8部門で候補となっていた映画『プレシャス』が、作品賞と監督賞(リー・ダニエルズ)を含む6部門を受賞した。『プレシャス』は上記2部門以外に、インディペンデント作品賞、最優秀女優賞(ガボレイ・シディビー)、最優秀助演女優賞(モニーク)、映画脚本賞(ジェフリー・フレッチャー)も受賞。演技経験ゼロにして栄誉に輝いたガボレイは授賞スピーチでモニークをはじめとする共演者たちに感謝の言葉を述べ、「ノミネートされるのは光栄だけど、受賞するのは最高です。勝つのは大好き!」と喜びを爆発させた。同賞の映画部門では、モーガン・フリーマンが『インビクタス/負けざる者たち』で最優秀男優賞、アダム・ロドリゲスが『I Can Do Bad All By Myself』(原題)で助演男優賞に輝いた。『プレシャス』は7日(現地時間)に発表されるオスカーでも作品賞をはじめ主要6部門で候補となっている。果たしてどんな結果になるだろうか?(text:Yuki Tominaga)特集:2010アカデミー賞© Retna UK/AFLO■関連作品:第82回アカデミー賞 [アワード]© Omelette/AMPASプレシャス 2010年4月24日よりシネマライズほか全国にて公開© PUSH PICTURES, LLC インビクタス/負けざる者たち 2010年2月5日より丸の内ピカデリーほか全国にて公開© 2009 WARNER BROS.ENTERTAINMENT INC.■関連記事:年を重ねてもハリウッド最前線で輝く秘訣メリル・ストリープに習う“女の手本”『ハート・ロッカー』のプロデューサーがあり得ない失態で、オスカー規則違反【どちらを観る?】大人への道開く、輝けるヒロイン『17歳の肖像』&『プレシャス』就活に効能アリ?『インビクタス』学生座談会で熱い意見続出ザックにマイリー、『トワイライト』コンビも!アカデミー賞プレゼンター追加発表
2010年03月03日