数々のシェイクスピア作品を手掛けてきた蜷川幸雄。彼が2015年、80歳を迎える歳に、実に8度目となる『ハムレット』に挑戦する。主演は藤原竜也。2003年、日本演劇史上最年少である21歳でタイトルロール(主人公の名がタイトルになっている作品での主役)を演じて以来、実に12年ぶりに同じ役に挑むこととなる藤原に思いを聞いた。「ハムレット」チケット情報「『ハムレット』を演じたいというのは、実は僕から直接蜷川さんにお願いしたんです」という藤原。そのきっかけはさいたまネクスト・シアターの「2012年・蒼白の少年少女たちによる『ハムレット』」を観劇したことだった。蜷川自ら率いる、若手演劇集団の公演だ。決して有名な役者たちが出ているわけではない。しかしその舞台に彼は感銘を受けた。「観ている間、自分の思いが瞬間的にその場から離れて浮かぶような、時空を超えたような感覚になったんです。キャストの若く疾走感あふれる演技もよかったし、唯一の年輩者であるこまどり姉妹さんも素敵でしたし、何よりも演出がすばらしかった」。その勢いのまま、蜷川に「『ハムレット』をやりたい」と願い出たという。「今思えば、なんて大変なことを言ってしまったんだろうという後悔にも近い思いはあります(笑)。けれど、蜷川さんが命を削るようにして作る舞台に自分もあげてもらいたいと思った」藤原といえば、デビュー作である舞台『身毒丸』で蜷川演出を受けて以来、コンスタントに蜷川作品への出演を続けてきた。観客からすれば、蜷川と藤原はすでにツーカーの仲に思えるかもしれない。しかし今年参加した、やはりシェイクスピアの『ジュリアス・シーザー』で、これまでにないほど絞られたのだという。「蜷川さんに、『生まれ変わった藤原竜也を見せてくれ』と言われたんです。僕はこれまで、自分の感情が動くままに感覚的に演じてきた。それだけでは済まない場所に差し掛かったんだとわかりました」。動きや表情はもちろん、セリフひとつひとつのイントネーション、強弱に至るまで、毎日のように飛ぶ指摘。共演の吉田鋼太郎にお願いをして、自主稽古もつけてもらったという。「デビューしてから、こんなに大変だったことはない。けれどこの経験が、次に『ハムレット』を演じる時に生きてくると思う」と笑う。「感性豊かな満島ひかりさんと共演できるのも大きな楽しみ。キャストもスタッフも場所も整った。あとはもう、全力でやるだけです」公演は、1月22日(木)から2月15日(日)まで埼玉・彩の国さいたま芸術劇場 大ホール、2月20日(金)から3月1日(日)まで大阪・梅田芸術劇場 シアター・ドラマシティにて上演。大阪は2月25日(水)18:00に追加公演が決定しており、チケットぴあでは、プレイガイド独占先行受付を実施。プレリザーブ(先行抽選)が12月15日(月)11:00より受付開始される。一般発売は12月20日(土)より開始。取材・文:釣木文恵
2014年12月15日沖縄を舞台に人生の歯車が狂い始めた男たちの運命を描く、豊田利晃監督の最新作『アイム・フラッシュ!』。本作で初共演を果たした藤原竜也と松田龍平が、豊田組の現場と作品を回想するとともに、本作を観ることで豊田監督が込めたメッセージと挑戦の真意をすくい取ってほしいと口を揃えて語った。その他の写真藤原と松田が演じたキャラクターは、新興宗教のカリスマ教祖ルイと、彼を護るボディガードの新野。ルイはある晩出会った謎の美女、流美(水原希子)が事故で瀕死の重傷を負ったことを契機に教団を辞める決意をするが、それを認めない教団は新野に新たな指令を下す。生と死の狭間で奔走するルイを演じた藤原は、「ルイは孤独を抱え、ひとりで戦っている男。大変な人生を味わいますが、それに立ち向かう姿勢が好きでした」と魅力を説明。ルイと対峙する新野役の松田は「新野は感情を出す男ではないので、脚本の段階ではよく分からなかった」と戸惑ったものの、「現場に入って藤原君と一緒に演じて、新野とルイとの関係性がよく分かった。上手く出来ましたね」と現場でのシナジーに救われたことを明かした。また、数々の名匠と仕事を重ねた藤原だが、豊田組は初参戦。その体験を以前「憎悪と尊敬」と表現したが、「役者を追い込み、余計なモノをそぎ落とす斬新な演出をする監督は多くないので、貴重な出会いでした。自分の中で新しい発見もありましたね」と今では感謝の想いが勝っているという。一方、豊田監督とは旧知の仲である松田は久々の豊田組は「エンターテインメントを作ろうという豊田監督の挑戦を感じた」と言い、「視界を広げていいものを作りたいという想いを感じたから、自分でも意識しました。新野役を演じることでお手伝いになれば、いろいろな人が観て楽しめる作品になると思いました」と豊田監督の想いを感じ取ったことを告白。「映画を観れば分かると思います(笑)」と藤原も同調した。藤原と松田の会話を聞けば、国内外の映画ファンだけでなく「センスがよくて、鋭く物事を考えている人」(藤原)と映画人たちも強烈にリスペクトする豊田監督に対して、猛烈に興味が沸く。最後に人となりについて尋ねてみると「言葉にすることがちょっと難しくて」(松田)と返ってきた。「たとえば不器用な人って言ってしまうと、そういうイメージになってしまいますよね。本人としては違うかも知れないのに。自分を知ってもらうために映画を作っていることもあると思うから、そのためにも今回の映画を観てほしいですね(笑)」。『アイム・フラッシュ!』9月1日(土)より、テアトル新宿ほか全国ロードショー取材・文・写真:鴇田 崇
2012年08月30日互いの関係性について「言うほど仲良くはないですよ」と藤原竜也がさらりと言えば「表面的な付き合いですよね(笑)」と松田龍平がポツリと返す。演技や作品について語るのと全く変わらない口調に、冗談と知りつつ妙なリアリティとおかしみを感じてしまう。タイプは違えど同世代の俳優たちのトップを走る2人が念願の初共演を果たした『I’M FLASH!』がまもなく公開となる。世間からの逃避を余儀なくされた新興宗教のカリスマ教祖と金で雇われたそのボディガード。孤島で対峙し奇妙な関係性を紡いでいく男たちを演じながら、藤原さんと松田さんは何を感じ、何を築き上げたのか――?豊田利晃監督の魅力「とにかく俳優を揺さぶる」藤原さんは、以前より豊田利晃監督作品への出演を熱望していた。きっかけは松田さんも出演した『ナイン・ソウルズ』(’03)。これまでに何度かチャンスはあったものの最終的に実現に至らず、ようやく本作で10年近くの歳月を経て悲願を実現させた。藤原さんが感じていた豊田作品の魅力とは?「予想外というか、飽きさせないんですよね。人間の心の動き、揺れのようなものを表現するのが非常にうまい。僕は決して映画や監督という仕事の技術的な詳しいことが分かるわけじゃないけど、どこかすごく斬新で見入ってしまうんですよ。ひと目見たときに『カッコいいな。この人、才能あるな!』って思って、一緒にやってみたいぞと思ったんです」。だが実際に体験した豊田監督の現場は、これまで映画や舞台で数々の演出家のもとで作品作りを経験してきた藤原さんをして「毎日が地獄だった」と言わしめるほど過酷だった。映画が完成したとき、藤原さんは「憎悪と尊敬」という言葉で豊田監督への思いを表現している。「とにかく俳優を揺さぶるんですよ。僕は40~50回もテイクを重ねるのに、龍平がパッと芝居したら『はい、OK。いいね』って。そうやって揺さぶって俳優をイラつかせて、ひとりにして追い詰めていくというのが監督の手法なんだと思う。そうやって新しいものを引き出そうとする手法はアリだと思うし、揺さぶりはありがたいんだけど、こっちもそういう手法だろうって考えちゃうからね。『俺はまんまとそんな手に引っかからねぇぞ』とか考えてイライラしたり(笑)。それを踏まえて“尊敬と憎悪”ですね。でも感謝してますよ。ものづくりの原点のようなものを感じながら仕事させてもらいました」。一方の松田さんにとっては『青い春』、『ナイン・ソウルズ』に続く3度目の豊田作品。常連とはいえ9年という長い時間を空けての再会だったが、松田さんは「豊田さんは変わってなかった」とふり返る。「『豊田さんはこういう人です』と言えるキーワードが少ないんですよね。あえて言うなら不器用な人。というか、俺の中で『こういう人』と決めつけたところでやっているわけではなくて、作品を通して豊田さんという人を見せてもらい、認識していますね」。では、特に本作の中で松田さんが感じた豊田監督らしさとは?「台本に書いてある『こうなるだろうな』というシーンを現場で180度変えることができるんですよね。例えば砂浜でルイ(藤原さん)と新野(松田さん)が対峙して砂をかけるシーンがあるんですけど、最初は全然違ったし、そこでシーンのニュアンスごと変えてしまうんです。それは自分で脚本を書いているからというのもあるけど、何より現場第一で臨機応変に撮影できる方だから。俺は感覚でやって、あまり決めごとを作らずにやることが多いので、現場で柔軟にやってもらえると楽しいですね」。共演しての感想、特に現場で対峙してみての印象を聞いてみると、藤原さんは称賛を込めて現場で感じたこんな思いを明かしてくれた。「やっぱり龍平が抱えているものはすごく大きいと思います。そこには葛藤を含めいろんなものがあるんだろうし、それを表に出さずにやっていくって大変でしょう。そういう面を含めて、きちんと自分のスタイルを保っているなと感じましたね」。松田さんは「そんなことはないですよ(笑)」とかぶりを振る。一方で、新野という役を演じる上での藤原さんの存在の大きさについて語ってくれた。「『青い春』で演じた九條もそうだったけど、引いたところで見ている役なんですよね。周りに答えを求め、問い続けている役。新野は自分なりの決め事を作って生きている人物だけど、どこかでそれを壊してくれる人物を求めているんですよね。そういう意味で、最初に台本を読んだとき、ルイという男をすごく得体の知れない人物のように感じていたんです。でも、現場で藤原くんが演じたルイは、すごく人間臭くて感情的で自暴自棄にもなる気分屋の男だった。そこで新野が何を思ってルイと生活を共にしていたのか、というのが自分の中ですごくつじつまが合って理解できたんです。そういう意味で、藤原くんとやれたことにすごく意義があったと感じています」。過去はふり返らず、毎日の小さな変化を重ねていく“カリスマ”と崇められることに疲れを感じながら、ルイは「ふり返ってみて初めて気づくきっかけを見過ごしてきた」と漏らす。おそらくそれは彼だけでなく多くの人に当てはまる言葉だろう。藤原さんも松田さんも常に求められ、次から次へと新たな作品へと出演しているが、ふと立ち止まったときにルイのような感慨に襲われるようなことはないのだろうか?そんな問いに藤原さんは「僕はふり返らないですね。まだそこまで生きてないかな。まだふり返るほどのものはないですよ」と白い歯をのぞかせる。一方、松田さんは「オレも『あのときはこうだった』なんてふり返ることはないですね」とうなづきつつ、こんな思いを口にした。「実際には分かりやすいきっかけがあるものではないと思いますね。日々の中で小さすぎて自分では気づかないけど、そういう些細なことを繰り返して積み上げている感じはあります。この仕事をしていると、どうしても一つの作品の始まりと終わりという区切りがあって、周りは作品ごとの区切りに対してどう思うかって考えるかもしれないけど、実はそれはあまり関係ないし、それだけじゃない。仕事以前に自分が生きているってことも全部含めてなので。その中でいろんな人に出会って、酒飲んで、話して…そういう全てをひっくるめたところで少しずつ自分でも気づかない小さな変化を重ねていくんだろうと思います」。本作は新興宗教のカリスマ教祖を軸にした内容となったが、藤原さんは以前から「究極のエンターテインメントを書いてみたら?」と豊田監督に語っていたとか。「監督も『それもいいね』って言ってたんですよ。みんなでワイワイって感じのね(笑)。きっと豊田さんの中にはまだまだ引き出しがあると思う。それをどんどん開けさせるのも俳優の仕事だよね」。松田さんは藤原さんとの再共演について「今回も実は藤原くんとはそれほど一緒のシーンは多くなかったので、もっとしっかりやりたいよね」とラブコール。今回とはまた違った関係性で躍動する2人の姿をぜひ見てみたい。(photo/text:Naoki Kurozu)■関連作品:I’M FLASH! 2012年9月1日よりテアトル新宿、ユーロスペースほか全国にて公開© 2012「I’M FLASH」製作委員会
2012年08月29日日本中を感動させた小惑星探査機“はやぶさ”の奇跡的な帰還を、オリジナルドラマで描く『おかえり、はやぶさ』に主演する藤原竜也が取材に応じ、作品への想いや撮影の裏話を語った。その他の写真藤原が演じるのは、はやぶさのイオンエンジンを担当するJAXA(宇宙航空研究開発機構)のエンジニア助手・大橋健人。役作りのため、実際のプロジェクトに関わったJAXA職員と対面し、「狭い部屋で日々、緻密で天才的な作業をこなしているのに、みなさん謙虚で(映画製作にも)協力的。そしてとても普通の方たちなんです」。一方で「実験や試運転ができない状況で“のるかそるか”の一発勝負にかける勢いも持っている」という。その両面が役作りに大いに反映された。もともと宇宙に対する関心は人一倍。「はやぶさの動向もリアルタイムで追ってましたからね。僕自身、この作品に参加できてとても光栄なんです」と胸を張る。はやぶさの旅路を軸に、さまざまな人間ドラマが繰り広げられる本作。なかでも藤原演じる主人公と、父親で失敗に終わった火星探査機“のぞみ”のプロジェクトマネージャー・伊佐夫(三浦友和)との確執と和解は、物語をけん引するエンジンとなった。「三浦さんは『かっこいい』のひと言。俳優として近づきたいけど、近づけない……。その距離感は劇中の父と息子に通じるので、僕自身、自然と役柄にリンクできましたね。現場ではどっしり構えて自然体。いつもまわりに気を配ってらっしゃった」と敬意を示した。数えきれない試行錯誤を経て、はやぶさを帰還に導いたJAXA職員の奮闘に、俳優として生きる自分自身の姿も重ね合わせたという。「他人の評価は気にしないと言いながら、実際には失敗や挫折と向き合うのはとても難しいこと。さっき言った“のるかそるか”じゃないですけど、この仕事は自分でコントロールできない面も大きいですし。大橋健人を演じられる俳優は、ごまんといる。そのなかで、オファーをいただいた奇跡的なチャンスや“出会い”と正面から向き合うしかないんですよね」。それでも、試練を乗り越えたはやぶさの奇跡を目の当たりにし「人間、思い続ければ、きっといろんなことを変えられる生き物だと思うんです」と力説。「どんな世代の方が観ても、きっと夢や未来に光を当ててくれる作品。たとえ挫折や失敗を味わっても、その先には“再生”があるというメッセージが込められているんじゃないかなと思います」と誇らしげに語った。『おかえり、はやぶさ』3月10日(土)全国公開<3D・2D同時公開>(C)2012「おかえり、はやぶさ」製作委員会
2012年03月08日藤原竜也はこう言い切る。「僕がこの映画でやった大橋健人という役を演じられる役者さんなんて、ごまんといると思いますよ」。単なる謙遜とも違う、ましてや卑屈さなど微塵も感じさせない静かな口調で。ではそんな「ごまん」の中から『おかえり、はやぶさ』の若き主人公に選ばれたことを彼自身はどう受け止め、何に心動かされ、どのように応えたのか?本作に限らず、映画監督、舞台演出家たちからいま、最も出演を望まれる俳優。作り手たちは、そして観客は彼の中の何を求めているか?その魅力に迫る。小惑星・イトカワへのタッチダウンとサンプル採取を経て、打ち上げから7年の歳月をかけて奇跡の帰還を果たした小惑星探査機「はやぶさ」。実は、藤原さんは「子供の頃から宇宙が大好きで、はやぶさのニュースもリアルタイムで追っていた」という。演じた大橋健人は、イオンエンジンに携わる鼻っ柱の強い若きエンジニア。撮影前にはJAXAに足を運び、実際にプロジェクトに関わった研究者たちから話を聞いた。「天才的な作業をしている方々なんですが、お会いすると本当に普通の人たちでしたね。決して多くを語らないんですが、こちらからひとつ尋ねたのは『日本の宇宙技術はNASAの10分の1の予算でやっているわけですが、NASAの存在は脅威ですか?』ということ。それに対する答えは『NASAへのライバル心はもちろんあるけど敵対しているわけではなく、歩み寄り、協力していく相手。それよりも中国を始めアジアの中で負けちゃいけない』ということ、やはり三番でも二番でもダメで、一番を取らないといけないということでした。それを聞いたときに、その思いを大事に現場に入ろうって思いました」。藤原さん自身、15歳でのデビューの場がロンドンであり、以来、日本国内にとどまらず、たびたび海外の観客を相手に仕事をしてきた。それだけに日本発で世界に誇れる“モノ”を作り、発信していくかという点で共感する部分も多かったのでは?「日本の良いものを持って外国で戦えば成立し、受け入れられるんじゃないかとは思ってます。日本の俳優の方が繊細な部分もあるし、イギリスでシェークスピアを観てもダメなものはいっぱいある。(昨年亡くなった)井上ひさし先生に『ムサシ』という作品を書いていただきましたが、禅寺を舞台にしていて、死者たちが『殺し合いはやめろ』と死の連鎖を断ち切ろうとするんです。井上先生の言葉遊びを踏まえて、日本の文学が国境を越えて受け入れられるのか?と思ってましたが、そんな疑問を一瞬で捨ててしまえるほど(ロンドンやニューヨークで)受け入れてもらえましたから。井上先生が日本語の美しさを大事にされて作品を作り上げていったように、世界に誇れる作品は日本にいっぱい埋まっていると思ってます」。映画では、健人の父親(三浦友和)が責任者を務めた火星探査機「のぞみ」が失敗に終わり「税金を無駄にした」「血税で宇宙の“ゴミ”を作った」とバッシングを受けるさまが描かれるが、健人たちはこの失敗、挫折を乗り越えて「はやぶさ」を帰還へと導いていく。インタビュー冒頭の藤原さんの言葉は「失敗や挫折とどう向き合い、乗り越えていくか?」という質問に対する答えの中で出てきた一節。それに続けて藤原さんから出てきた言葉からはそれでも勝負することの大切さ、その覚悟がうかがえる。「僕らの世界も落とされるのは一瞬です。そこでの挫折や苦しみって、本当に人生を左右するくらい強烈なダメージを与えるものだと思いますよ。正直、そこからの再生とは何かって聞かれても…分からないですね。そこから這い上がれるかもしれないし、できないかもしれない。それを“ギャンブル”と言ってしまうとチープですが…それでも『のるか反るか』で勝負してるところはありますね」。「はやぶさ」に携わる研究者たちも緻密な計算と作業をひたすら積み重ねる反面、ここ一番でまさに「のるか反るか」の勝負を仕掛け、成功を手繰り寄せていく。藤原さんは作品や役との出会いを「奇跡的なチャンス」と表現するが、その勝負に乗るか否かはどのように決めているのだろうか?「その質問の答えを出すのは難しいですね(笑)。勢いで『やる』と言って成立する瞬間もあるし、勢いでも手を出せないものもある。でも、人との出会いが僕をその作品に呼んでくれるというのもあるし…本当に一言では言えない(苦笑)。でも、この映画に関して言うなら素敵な人たちに囲まれた良い本だったということかな」。ちなみにシネマカフェで藤原さんをインタビューするのは今回で3度目。過去2回いずれも、そのときに最も気になる俳優や一緒に仕事をしてみたい演出家の名を挙げてもらったが、1度目のときは「三谷幸喜監督」、一昨年の2度目のときは「豊田利晃監督」と答えており、その後、時を経ずして彼らとの仕事を実現させている。改めていま、最も気になる存在は?「去年、(『カイジ2 ~人生奪回ゲーム~』で)共演した伊勢谷友介くんはすごく魅力的で気になってます。私生活もそうだし、自分でプロジェクトを立ち上げて東北に行ったり監督をしたり、同じ世代の俳優として面白いなと思って見てます。ぜひもう一度、一緒に仕事したいですね」。インタビューが行われたのは、1か月以上に及んだ舞台「下谷万年町物語」(作:唐十郎×演出:蜷川幸雄)が千秋楽を迎えてしばらく経ったころ。休む間もなく映画の取材を受け、さらに3月の初旬からは初参戦となる「劇団☆新感線」の新作の稽古も控える。傍らに立つマネージャーを指し「セリフ入れないといけないのに(スケジュールを)空けてくれなかったんですよ」としかめっ面を浮かべつつもその口調はどこか楽しげだ。その公演がひと区切りを迎えるころに彼は30歳の誕生日を迎える。立ち止まることのない“勝負師”がどんな道を歩んでいくのか楽しみに見守りたい。(photo:Yoshio Kumagai/text:Naoki Kurozu)■関連作品:おかえり、はやぶさ 2012年3月10日より全国にて公開© 2012「おかえり、はやぶさ」製作委員会■関連記事:本木克英監督、3本の『はやぶさ』映画の中で「一番いいと自負」と対抗心あらわ藤原竜也、卒業を控えた中学生に「たくさん恋愛して!」とエール全編3D映像で贈る冒険の物語!『おかえり、はやぶさ』試写会に10組20名様ご招待「まえだまえだ」の旺志郎、杏の第一印象は「足長っ!」亀梨&杏&鈴木福で「妖怪人間ベム」実写化!「怪物くん」に続く異色のドラマ化決定
2012年03月08日藤原竜也が『青い春』、『空中庭園』の豊田利晃監督の次回作『I’M FLASH!』に主演。松田龍平と共演を果たしていることが明らかになった。豊田監督と言えば松田さん主演で松本大洋の漫画を映画化した先述の『青い春』が激賞され、その後も『空中庭園』、『蘇りの血』と異彩を放つ個性的な作品を発表。今年のゴールデンウィークには瑛太主演で窪塚洋介らも出演する、アメリカの爆弾魔“ユナボマー”をモチーフにした『モンスターズクラブ』の公開も控える日本映画界の“異端児”。以前より監督の作品のファンで、数年前より親交もあった藤原さんは、インタビューなどでもたびたび豊田作品に出演したいという思いを吐露しており、今回、念願かなって主演を務めることとなった。藤原さんが演じるのは、新興宗教団体“ライフイズビューティフル”の若き三代目教祖・吉野ルイ。そのカリスマ性でマスコミにもたびたび取り上げられ、注目の的となっていたが、ある夜、ミステリアスな美女・流美を乗せて車で飛ばしていたところ、バイクとの接触事故を起こしてしまい、流美は植物状態に…。若きカリスマが起こした事故にマスコミは群がり、ほとぼりが冷めるまでルイはやくざ崩れの3人のボディガードと共に南海の孤島に避難することになる。そこでルイはある決断を下すが、それは教団の陰謀を明らかにすることに…。やがて魔の手が忍び寄り、ボディガードたちをも巻き込み衝撃の結末を迎える。3人のボディガードを演じるのは松田龍平、永山絢斗、仲野茂。松田さんにとっては『ナイン・ソウルズ』以来、8年ぶりの豊田作品出演となる。永山さんは初の豊田組参戦。兄の瑛太さんは豊田作品の常連だが、永山さんが独特の空気感を放つ豊田作品でどんな存在感を放つか楽しみなところだ。ほかに教団内で強い権限を誇る、ルイの母を大楠道代、教団を継がずに性転換したルイの兄を北村有起哉が、そしてルイの母に絶対服従の秘書を『ナイン・ソウルズ』にも出演している板尾創路が演じている。『蘇りの血』に続いてスタイリストを伊賀大介が務めており、衣裳も注目を集めそう。「今回の作品は僕にとって豊田利晃監督と出会ってからの念願でした」と語る藤原さん。「撮影期間や撮影環境は本当に大変なものでしたが、スタッフ・キャスト不眠不休で走り抜けました。いまこの時代にオリジナル脚本で勝負できる喜びや、豊田組常連であり同世代の俳優としてぜひ共演をしてみたかった松田龍平くんと対峙できる喜びを噛みしめながら全身全霊で挑みました。また、俳優としてもいままでの経験を根底から覆されるくらいの壁にもぶつかりました。不安な反面で出来上がりがとても待ち遠しいですし、きっと新しい藤原竜也が観られると思います」と作品への強い思い、己の新たな一面について語ってくれた。松田さんは「久しぶりの豊田組でしたが、楽しんで撮影が出来ました。藤原くんを始め、今回が初めての共演になるキャストの方も多かったので、より新鮮な気持ちがしました。アクションシーンも見応えのあるものになっていると思います」と自信をのぞかせる。そして豊田監督は「竜也とはいままでずっと映画を撮りたいとお互いに話し合ってきました。2011年の3月、震災から一週間後ぐらいに呑んだときに『グダグダ言ってないで、とにかく年内に一本、一緒に映画を作ろう』と約束しました。その約束を果たすことが出来ました。竜也の新しい魅力を引き出せたのではないかと思っています。それをご覧いただけたらうれしく思います。龍平とは8年ぶりの映画でしたが、時間が経った気がしませんでした。ついこの前、一緒に仕事をしたような居心地の良さがありました。たぶん、僕と龍平との距離感が会ったときからいままで変わっていないのかもしれません。龍平は映画に向かう姿勢が以前よりもストイックになってきたと思いました」と2人について語る。撮影は昨年の9月、10月に全編沖縄ロケで行われた。完成は4月を予定。辰年に藤原“竜”也、松田“龍”平のコラボレーションが実現!また『I’M FLASH!』というタイトルが意味するところは?『I’M FLASH!』は9月、公開予定。■関連作品:モンスターズクラブ 2012年GW、ユーロスペースほか全国にて公開© GEEK PICTURES■関連記事:瑛太が「おれを出せ」と直談判!豊田利晃監督が最新作の秘話を明かす
2012年01月10日公開中の映画『カイジ2~人生奪回ゲーム~』のシンガポールプレミア上映のため主演の藤原竜也が現地を訪れ、記者会見などのプロモーションを行った。その他の写真本作は、2009年に公開された『カイジ ~人生逆転ゲーム~』の続編で、原作ファンに人気のエピソード“欲望の沼”(『賭博破戒録カイジ』に収録)をベースに、多額の負債を抱えてしまった主人公の伊藤カイジ(藤原)が、どん底人生からはい上がるために2週間で2億円を手に入れるサバイバル・ゲームに挑む姿を描く。公開9日間で観客60万人を動員し、前作が記録した興行収入22.5億円を超える勢いを見せている本作。シンガポールでも『カイジ』人気は高く、今回日本の俳優が映画のプロモーションでシンガポールを訪れるのは初めてということもあり、この日行われたマスコミ向けの記者会見には24社の報道陣が集まった。また、シンガポール郊外のショッピングモールで行われたイベントには現地のファン700人が殺到し、その後の劇場4スクリーンでのプレミア上映にも計1000名を超えるファンが駆けつけ、藤原が登場すると現場は熱狂に包まれた。藤原は、「本作が少しでも元気や勇気をシンガポールの人達に与えられればと思います。シンガポールは、人も国全体も温かい空気に包まれている。今度は仕事ではなくプライベートで是非また来たい!」とファンに向けて話し、大歓声を浴びた。シンガポールでは11月17日(木)より国内6劇場で公開される予定で、過去に国内で公開された藤原主演の映画『デスノート the Last name』『デスノート(前編)』の興行収入を超えるのではないかと期待が集まっている。『カイジ2~人生奪回ゲーム~』公開中
2011年11月16日人気コミック『カイジ』シリーズの実写映画化第2弾『カイジ2 ~人生奪回ゲーム~』の完成披露記者会見が6日に都内で行なわれ、主演の藤原竜也、吉高由里子、伊勢谷友介と佐藤東弥監督、そして本作では脚本も手掛けた原作者の福本伸行氏が登壇した。完成披露の模様映画『カイジ2』は、原作ファンに人気のエピソード“欲望の沼”(『賭博破戒録カイジ』に収録)をベースに、多額の負債を抱えてしまった主人公、伊藤カイジ(藤原)が、ドン底人生からはい上がるために2週間で2億円を手に入れるサバイバル・ゲームに挑む。吉高は2009年に公開された『カイジ ~人生逆転ゲーム~』に引き続いての出演で、伊勢谷は巨大カジノの支配人役として登場する。藤原は「撮影自体は相手の裏を読み細かい駆け引きがある、張り詰めた空気の中でのお芝居だったんですが、現場を離れるとみんなで仲良くやっていた」と話し、初参加となる伊勢谷は「藤原くんを地獄に落とそうとする最大限の悪人をやらせていただいた。生瀬勝久先生、香川照之先生がかなり強烈で、本当に楽しい現場でした」と2か月半の撮影を振り返った。さらに本物の“2億円”が出演者の前に運ばれるとトークはお金のことになり、伊勢谷は「お金というものは僕らがあとから価値を付けただけであって、素材としてはただの紙。原作にはお金に固執した社会になっているというアンチテーゼがあって、先進的な考え方だと思った。お金のありようを考え直す時期にきているのでは」と語ると、藤原は「ドン底に落とされても仲間を信じてのし上がっていくカイジの姿に共感できたし、手応えを感じる作品になった。お金の価値観や仲間に対する思いだけでなく、エンターテインメントとしても優れたものができた」とPRした。『カイジ2~人生奪回ゲーム~』11月5日(土) 全国東宝系にて公開
2011年10月07日映画『インシテミル 7日間のデス・ゲーム』の公開を記念して、主演の藤原竜也をパーソナリティに迎え10月18日(月)、ラジオ番組「藤原竜也のオールナイトニッポン『インシテミル』スペシャル」が放送されることが発表された。時給11万2,000円で、仕事内容は“暗鬼館”と呼ばれる館での7日間の生活を24時間監視されるだけ。この求人広告に釣られて集まった10人が思いもよらず繰り広げることになる、生死を懸けた“推理ゲーム”の模様を描いた本作。映画の公開を記念して、今回の特別番組が放送されることに。藤原さんは、親友の小栗旬がパーソナリティを務める「小栗旬のオールナイトニッポン」に飛び入りで生出演するなど、ゲストとしての出演は多数あるが、自身がパーソナリティを務めてのオールナイトニッポンは2003年以来、実に7年ぶり!「元々、ラジオが好きなので素敵なラジオ番組にしたい。自分はラジオを聴いて育った世代だから」と思い入れを語る。番組では意外なプライベートや交遊録、そして映画の撮影の裏話などが語られ、共演者の石原さとみからのコメントも届くとのこと。放送は10月18日(月)25:00〜27:00、ニッポン放送および全国36局にて。『インシテミル 7日間のデス・ゲーム』は10月16日(土)より丸の内ピカデリーほか全国にて公開。「藤原竜也のオールナイトニッポン『インシテミル』スペシャル」放送日時:10月18日(月)25:00〜27:00放送局:ニッポン放送をキーステーションに全国36局ネット公式サイト:■関連作品:インシテミル 7日間のデス・ゲーム 2010年10月16日より丸の内ピカデリーほか全国にて公開© 2010「インシテミル」製作委員会■関連記事:藤原竜也インタビュー「劇中の状況に置かれたら?武器次第かな…(笑)」藤原竜也、綾瀬はるか、石原さとみ、北大路欣也ら、現金1億6,128万円と豪華舞台挨拶犯人は誰?かつてない心理戦がいま始まる『インシテミル』試写会に5組10名様ご招待究極の心理ゲーム『インシテミル』主題歌がMay’nの「シンジテミル」に決定!ビョンホン、主演ドラマの声優、藤原竜也と初対面「好きな俳優、嬉しい」
2010年10月15日タイトルからして謎である。藤原竜也は『インシテミル』というこの作品のタイトルについて「最初は全く意味が分からず、イメージがわかなかった」と言う。時給11万2,000円。仕事の内容は10人の男女が外部から閉ざされた館の中での7日を監視されるだけ。何も起きなければ7日後に1,600万円を超える報酬を手にして終わるはずだったこのアルバイト。だが、2日目に一人の死者が出たことで恐るべき生き残りゲームへと化していく――。一見、非現実的にも思えるこの世界観の中で、藤原さんは主人公・結城をどのように作り上げ、どのようにして物語に灯をともしていったのか?「綾瀬さんにコンビニで声掛けられたら付いて行くでしょう(笑)」『カメレオン』に『カイジ 人生逆転ゲーム』、『パレード』。ここ数年、藤原さんが主演映画で演じた主人公は、どこかで一般人とは一線を画した、屈折した感情や“闇”を抱えている人物であったが、本作で求められたのは、エキセントリックな物語とは裏腹に、ごく一般的な感情、リアクションだった。「中田(秀夫)監督に言われたのは、現実的とは言えない世界の中で、結城の目線で物語を進めていきたい。“正しい感情の流れ”で行ってほしいということ。つまり、ごく普通の人間がこの世界を見て感じる喜怒哀楽をそのままその瞬間に表現してほしい、と。実は、クランクイン後も物語の結末が決定していない部分があって、演じる上でそこに不安を感じてもいたんですが、その中で監督は『僕に付いてきてほしい』ということを仰ってくださった。撮影の中日を過ぎて決定稿が出てからは、もうその結末に向かっていく感じで。その中で、監督の『藤原くんのキャラクターは、常に“正しい”ジャッジをしてほしい』という言葉に救われた部分はありますね」。もしも、藤原さんがこの“暗鬼館”でのゲームに参加させられることになったらどのように振る舞うのだろうか?「実際、現場でもみんなで話してたんですよ。『生き残るのは石原さとみちゃんだろう』とか(笑)。そもそも僕も含めて、世の男性は、コンビニで綾瀬はるかさんに声を掛けられたら付いて行ってしまうでしょうしね…。映画の中では結城たちが暗鬼館に入る際に、警告のアナウンスが入りますよね?『非倫理的なことが起きる可能性が…』って。その時点で僕は間違いなく帰ります(笑)。時給11万2,000円ということ自体、裏があるんじゃないか?と考えちゃうと思います。強制的に参加することになったら?僕だったら、部屋から出ないで、ずっとドアを押さえてますね。じっとしていてお金だけもらうかな」。極限の状態で人はどのような反応を見せるか?「十人十色」とはよく言ったもので、人間の様々なタイプが見えてくるのが面白い。「結城は興奮とパニック状態にある人々に、平常心を持たせようと必死で説得する。僕自身、そういう面は持ってるかな、と思う。結城がとる行動は、決して自分と遠くないな、とは思いましたね。あとは…武器次第だな、武器(笑)!」「撮影所での時間の流れが好き」続いて藤原さん自身について話を聞こう。「舞台と映画、どちらが好きか?」などという問いに意味はない。が、タイプの違う役柄、表現を映画と舞台で見事なまでにこなしていく。藤原さんにとって映画という表現が持つ意味は?そう尋ねるとこんな話をしてくれた。「この間、舞台でN.Y.に行ったら、ちょうど日本の映画を集めた映画祭をやっていて『パレード』が上映されていたんです。そのとき思ったのは、国境を越えるというのは舞台であれ映画であれ素晴らしいことだけど、舞台の場合は肉体をもって表現しないと伝わらない。その点、映画は完成したら良い意味で一人歩きしてくれる。舞台では『今日もやるのか』って(苦笑)、大変な思いをして毎日やるところを、映画はひとりで繰り返し上映されて…その点を面白いなって感じましたね。それから何より、僕は撮影所が大好きなんです。撮影所での時間の流れ――早朝に入って深夜に帰ってまた早朝に入って――というのもすごく好き。極端な話、ワンカットとワンカットの間が何時間も空く日もあるけど、僕は全くそれが苦にならない。スタッフさんひとりひとりの動きを見ているのも好きだし…映画っていいなぁって思えてくるんです」。いま、一緒に仕事をしてみたい人は…現在28歳。十分に若いがすでに芸歴は10年を超える。「身毒丸」(1997年/演出・蜷川幸雄)での鮮烈なデビュー以来、周囲からは“天才”という評価を与えられ、出演作も常に話題を呼んできた。「あまり、昔をふり返ることはしない」と語る藤原さんだが、この十数年の中で、“転機”と呼べる半年間があったという。「4年ほど前にロンドンに行かせてもらったけど、そのときの時間は大きかったですね。イギリスにいながらにして、日本にいる自分を想像し、仕事や自分のあり方を客観的に考えたら、フッと楽になった瞬間があったんです。気づいたのはすごくシンプルで、魅力的な人、うまい俳優さんと一緒に仕事をさせてもらうのが面白い、ということ。それから…自分はここで何ができるか?何を表現するか?ということを少し深く考えられるようになったかな」。今後に話が及ぶと「まだまだ一緒にやったことのない監督さんはたくさんいらっしゃいますからね」とニヤリ。そういえば、数年前にインタビューした際に「仕事がしてみたい!」と語っていた三谷幸喜とは、念願かなって舞台「ろくでなし啄木」で来年、その演出を受けることに。では映画界でいま、気になる存在は?「豊田利晃監督ですかね…。つい最近、お会いしたんですが。でもいまはとにかく、いろんな新しい人と出会いたいという気持ちが強いですね。自分自身を打破して新しい一歩を進むには、地べたを這うような…人間くさい役をやった方がいいのかな?と28にして思うところもあり…」と思案顔。最後にいま、この映画のタイトルからイメージすることを尋ねると「異常なまでの世界――それは暗鬼館かもしれないし、もっと大きな世界なのかもしれないけど――そこに入り込んでいくというイメージかな。でも正解はないんだよね?」。正解のない世界へ漕ぎ出す男はこれから我々に何を見せてくれるのだろうか――?(photo:Yoshio Kumagai)■関連作品:インシテミル 7日間のデス・ゲーム 2010年10月16日より丸の内ピカデリーほか全国にて公開© 2010「インシテミル」製作委員会■関連記事:藤原竜也、綾瀬はるか、石原さとみ、北大路欣也ら、現金1億6,128万円と豪華舞台挨拶犯人は誰?かつてない心理戦がいま始まる『インシテミル』試写会に5組10名様ご招待究極の心理ゲーム『インシテミル』主題歌がMay’nの「シンジテミル」に決定!ビョンホン、主演ドラマの声優、藤原竜也と初対面「好きな俳優、嬉しい」綾瀬はるか&石原さとみがこれまでにない一面見せる?『インシテミル』クランクアップ
2010年10月14日