『ナビィの恋』、『ホテル・ハイビスカス』など沖縄を舞台にしたドラマを紡いできた中江裕司監督が、沖縄の小島に住む人々と精霊たちを登場人物にシェイクスピアの名作を映画化した『真夏の夜の夢』。7月25日(土)の全国公開を前に、世界遺産として知られる沖縄の中城城跡にて先行上映会が行われた。中江監督が構成・総合演出を手がけ、平良とみ、平良進らキャスト陣も参加。沖縄ならではの歌や踊りの散りばめられたイベントに、当初の予定500名を大幅に超える1,000名以上の観客が押し寄せ、映画『ニュー・シネマ・パラダイス』の一幕を思わせるような大きな盛り上がりを見せた。まずは勇壮な獅子舞が披露され、続いて“沖縄で最も有名な夫婦”平良とみ&進夫妻が登場し、劇中に登場する精霊(キジムン)を呼び寄せる祈りを捧げた。さらに、民謡歌手の神村るみ子さんのライヴ、そして中江監督の脚本、平良夫妻演出による芝居「オホホとカニメガの恋」が桜坂市民大学劇団により上演された。ちなみにこちらの芝居は、『真夏の夜の夢』の劇中に登場する物語のさらに以前の出来事を描いたもの。そして、いよいよ映画本編が上映され、笑いあり、感動ありの物語を観客は一体になって楽しんでいた。映画上映後も歌手の藤澤ノリマサさんがエンディングテーマ「愛の奇跡」を熱唱するなど興奮冷めやらぬ中城城跡。平良さんらキャスト陣・監督が舞台挨拶に登場すると会場は大きな拍手で迎えた。平良進さんは「昔はキジムンと人間が共存していた。そういう世の中になれば穏やかな世の中になる」と語り、中江監督は「あらゆる沖縄の人たちに助けられ、この映画を作ることができました。ありがとうございます」と感謝を口にした。これで大団円かと思われたそのとき「俺様を忘れるな!」とキジムンのマジルー(蔵下穂波)がなんと城壁の上に出現!「弥勒節」を独唱し、さらに続けて会場が一体となって合唱。「俺様はいつでもどこでも、みんなの最高の幸せをお願いしている。俺様のことを忘れないで。また、映画館で会おう!」と城壁から消えた。その瞬間、会場を埋め尽くした人々から再び拍手と大歓声がわき上がった。『真夏の夜の夢』は7月25日(土)よりシネカノン有楽町2丁目、シネマート新宿ほか全国にて公開。■関連作品:真夏の夜の夢 2009年7月25日よりシネカノン有楽町2丁目、シネマート新宿ほか全国にて順次公開© 2009「真夏の夜の夢」パートナーズ■関連記事:【どちらを観る?】夏、沖縄へ誘う――『群青愛が沈んだ海の色』&『真夏の夜の夢』沖縄の神秘!『真夏の夜の夢』試写会に5組10名様をご招待
2009年07月07日「てぃだかんかん」=沖縄の方言で、“太陽さんさん、太陽ギラギラ”を意味する。沖縄のかつての美しい海を、愛する妻と子供たちに見せたいというたった一つの願いがきっかけで、サンゴ礁の再生に挑み、世界で初めてサンゴの産卵に成功した男・金城浩二と、彼を支える家族の絆を描いた感動の実話『てぃだかんかん』が来年公開される。主演を務めるのは、人気お笑いコンビ・ナインティナインの岡村隆史。その愛妻に『容疑者Xの献身』や『余命』など女優として確固たる地位を築いてきた松雪泰子が扮し、この異色コンビが固い絆で結ばれた夫婦を演じる。『無問題2』(’01)以来の主演作となる岡村さんは、バラエティで見せるキャラクターを一切封印し、今回俳優として本格的な演技に挑戦。久しぶりの演技に「プレッシャーを感じております。周りのみなさんに迷惑をかけないよう必死です。父親役はプライベートでも体験していないので、完全に想像で取り組んでいます」と緊張の伝わる意気込みを見せる。共演の松雪さんについては「役柄もそうですが、本当に人魚みたいな方だなーと思いました」と、その美貌にすっかり虜になっているよう。一方、松雪さんは、「金城さんのエピソードは信じることで物事を具現化していく力強さやポジティブな生命力を感じるので、とてもやりがいがあります」とコメント。自身も一児の母親だが、物語の発端となった金城さんの親心について、「とても純粋で素晴らしいと思います。物質的なことにとらわれず、生きることはいまの世の中難しい部分もあるかと思いますが、人間が生きる上で本質的に必要なことを改めて再認識させてくれる気がします」と共感を寄せている。また、夫役の岡村さんの印象を聞かれると、「(岡村さん扮する)健司というキャラクターをとてもチャーミングに、豊かに表現されていると思います」と称賛の言葉を贈った。メガホンを握るのは、『デトロイト・メタル・シティ』の李闘士男。『デトロイト〜』では松山ケンイチをパンクに大変身させたが、本作で、李監督の手で岡村さんがどう変身するのか楽しみなところ。沖縄の美しい自然を背景に、2人が築き上げる夫婦像とは――。『てぃだかんかん』は2010年G.W.、全国にて公開。■関連作品:てぃだかんかん 2010年G.W.、全国にて公開© 『てぃだかんかん』製作委員会
2009年06月22日沖縄の離島を舞台に、ひとりの女性が愛する人を亡くした痛みから再生していく姿を描いた感動作『群青愛が沈んだ海の色』が6月27日(土)より公開される。昨年の7月に1か月にわたり、サンゴ礁が生きる美しい海など自然豊かな渡名喜島(となきじま)で撮影された本作。公開に先立ち、このたび主演を務めた長澤まさみが、沖縄の文化を広め、観光の振興に寄与した功績を認められ、沖縄県知事から「美ら島沖縄大使」に認定され、15日(月)、晴天の沖縄にてその認定証交付式が行われた。『深呼吸の必要』(’04)、『涙そうそう』(’06)に続き本作と、沖縄を舞台にした作品に縁深い長澤さん。今回の大役に「デビューしてから、毎年仕事で沖縄に来ているので、縁があってこういった大使に任命されることは嬉しく思います」と喜びを笑顔で語り、「沖縄はすごく好きで気候とか、食事とか、風景、海が好きなので、その良さを伝えられたらと思います」と意気込みを口にした。この任命にあたり、仲井眞県知事からは沖縄県民を代表して「女優として全国的に活躍している長澤まさみさんに美ら島沖縄大使を引き受けていただき、心から感謝してます。『群青 愛が沈んだ海の色』では、癒しの島、沖縄の魅力を発信していただいてます。これからも、沖縄の笑顔と元気をアピールして下さい」と長澤さんへ思いが託された。沖縄の自然の広大さと美しさの反面、その厳しさも描かれる本作。最後に長澤さんは「この作品で、沖縄で撮影する作品は4本目(※上記3作に加え映画『ラフ』は一部沖縄で撮影)になりますが、この映画は特に、景色だとか人の温もりといった沖縄の良さが詰まった映画になっています。私もがんばって演じたので、ぜひ観てください」と作品をアピールし、大使として最初の役目を果たした。『群青愛が沈んだ海の色』は6月27日(土)より全国にて公開。■関連作品:群青愛が沈んだ海の色 2009年6月27日より有楽町スバル座ほか全国にて公開© 2009「群青」製作委員会■関連記事:長澤まさみとの父娘役に、佐々木蔵之介「こんなかわいい娘がいたらたまらない!」
2009年06月17日