2013年に『『統計学が最強の学問である』がベストセラーになって以来、統計学ブームが続いています。たしかに社会が複雑になればなるほど、感覚だけで判断できることは少なくなるもの。だからこそ、統計学に基づいた判断が必要とされるのかもしれません。とはいえ難しそうな印象もあるだけに、多くの人にとっては手を出しにくい領域でもあります。そこでおすすめしたいのが、『統計力クイズ: そのデータから何が読みとれるのか?』(涌井良幸著、実務教育出版)。身の回りのさまざまな統計現象に焦点を当て、経験や直感だけでなく、統計的なセンスによってどれだけ正しい判断ができるのかをクイズ形式でチェックしようというもの。統計学とはどんなものかを、無理なく理解できるというわけです。きょうはそのなかから、宝くじに関するクイズをご紹介しましょう。■宝くじは、買えば買うほど損をする?儲かる?(1)「買えば買うほど損をする」のが統計的事実だ(2)少ない枚数では当たりハズレもあるが、たくさん買えば高額当選金が当たる確率は高くなり、結果的に儲かる確率も高くなるさて、統計学的には上記のどちらが正解なのでしょうか?■宝くじの「戻ってくる金額」は統計学で算出可能宝くじを買ったとき、大儲けをするかハズレるかは個別にはわからないこと。しかし統計学的に見ると、たくさん買った際に「どのくらい戻ってくるか」を考えることは可能だそうです。そして当たる確率と賞金額から戻ってくる平均額を算出したものを、「期待値」と呼ぶのだとか。もし期待値が元でよりも大きくなるなら、買えば買うほど儲かるということ。■宝くじを1枚引く場合の期待値はたった30円!賞金1,000円が当たるくじが2本、100円が当たるくじが10本、ハズレくじが88本の合計100本のくじがあったとします。このくじを1枚引く場合の期待値は、賞金総額3,000円をくじの総本数100で割ったもの。(1,000 × 2 + 100 × 10 + 0 × 88)÷100 = 30円30円の期待値は、くじを1本引くごとに期待される賞金額(戻ってくる期待額)。もちろん、1本のくじを引けば必ず30円もらえるという意味ではなく、あくまでも理論的に期待される平均金額。つまり期待値が30円、1本引くのに50円なら、たくさん買えば買うほど損をするということになります。そして1枚300円の宝くじで計算した場合、期待値は143円。つまり、半額以下しか戻ってこないのです。宝くじはたくさん買えば買うほど「損をする」ようにできているわけで、冒頭のクイズの正解は(1)となります。*このように、身近な話題を通じて統計学を理解することが可能。論理的な思考を育てるためにも、読んでみてはいかがでしょうか。(文/印南敦史)【参考】※涌井良幸(2015)『統計力クイズ: そのデータから何が読みとれるのか?』実務教育出版
2015年08月25日黒板・ホワイトボードメーカーの日学は、黒板をキャンバスにチョークのみで描かれる「日学・黒板アート甲子園」を開催する。本年度はプレ大会として、今春の卒業シーズンに合わせて描かれる「黒板アート作品」を全国の高校生から募集。最優秀賞には賞状とトラベルカード10万円分、優秀賞には賞状とグルメカード3万円が進呈されるほか、日学特別賞や入賞などの賞も用意される。募集期間は2月12日~3月16日。「日学・黒板アート甲子園」は、毎年卒業シーズンに全国の高等学校の黒板に描かれる「黒板アート」のコンテスト。本年度はプレ大会として、今春の卒業シーズンに描かれる黒板アート作品を募集するもの。黒板を長年取り扱ってきた同社が、黒板に描かれた"アート作品"を単にクラスや校内、SNS上で披露するだけでなく、もっと広く紹介することで感動を共有できないかと考え、開催を決定したということだ。応募資格は2014年度時点で日本国内の高等学校・高等専門学校に在籍中の生徒。応募はグループ単位(学級、有志メンバーなど)で、1グループからの応募は1作品のみ。校内に設置されている黒板をキャンバスとし、画材はチョークのみ(ホワイトボードやオイルチョークは使用不可)。応募方法は、黒板に描かれた作品の全体像1枚と、特にアピールしたい箇所のアップ(3枚まで)をデジタルカメラで撮影し、同コンテスト情報サイトに記載されている応募先メールアドレス宛てに画像データを添付の上、同ページ内に記載された応募要項(学校名、住所、電話番号、グループ名、エピソードなど)を記載したメールを送信する。募集期間は2月12日~3月16日。また、応募作品は厳正なる審査の上、最優秀賞(1点)に賞状とトラベルカード10万円分、優秀賞(1点)に賞状とグルメカード3万円、日学特別賞(3点/学校が対象)に賞状とスタンド式ホワイトボード(片面)、入賞(数点)には賞状と小型黒板&チョークセットが進呈される。受賞作品は3月25日に日学ホームページ上で発表されるということだ。なお、審査員は、黒板に卒業生13人の似顔絵を描くというサプライズプレゼントを行ったことがきっかけで"チョーク絵アーティスト"として話題となり、「チョーク絵のある静物」という作品で第43回日展特選を受賞した小野大輔氏(長崎県立佐世保西高等学校教諭)と、武蔵野美術大の学生が休みの間に小学校を訪れ、児童に内緒で全12クラスの黒板に絵を描いて驚かせた"「旅するムサビ」黒板ジャック"を担当した三澤一実氏(武蔵野美術大学教授)が務める。(C)小野大輔 / (C)「旅するムサビ」黒板ジャック作品
2015年01月16日ブルボンは7日、チョコレートウエハース「キャラメリー」を発売する。○青学学生有志によるプロモーション活動を展開同社では2012年6月より、青山学院大学社学連携研究センターの協力を得て、若者の持つ志向や感性などを商品開発に生かすとともに学生のアイデアをもとにした、新しいコンセプトでのプロモーション研究を共同で進めているという。同商品は、食べやすいひとくちサイズで歯切れの良い新食感でありながら、食べごたえのあるチョコレートウエハース。学生モニターからの情報をもとに「コミュニケーションツールとしてメッセージをお届けするお菓子」「気持ちを伝える小さなプレゼントのようなお菓子」をコンセプトに企画された。内容量6個で、希望小売価格は120円(税別)。発売と同時に、青山学院大学の学生有志による「若者世代に共感を呼ぶプロモーション活動」を展開する。まず、学生食堂および購買会内で企画商品「キャラメリー」の特設コーナーを設け、さらに友だちに思わず広めたくなるようなキャッチコピーおよびPOPでの演出を行うという。また、"キャラメリーSNS情報発信隊"を編成し、流行や話題チェックの情報としてTwitter、Facebookでの情報発信を実施。さらに「NAVERまとめ」により、TwitterやFacebookをはじめとした多くのインターネット上の情報を編集し、まとめて紹介することで、話題性を一層高める。学生の発想した企画がSNSを通じてやり取りされることで、"自分事"として連想してもらい、キャンパス内はもちろんのこと、大学の枠を越えたプロモーション活動の拡大を図る、としている。
2014年10月06日神永学の同名小説を原作とした漫画「心霊探偵八雲」を連載する一方、美麗な絵柄を生かして女性向けのアドベンチャーゲームのキャラクターデザインやドラマCDのジャケットイラストを手がける漫画家・イラストレーターの小田すずか。彼女の創作活動には、液晶ペンタブレット「Cintiq 24HD」が欠かせないという。「Cintiq」シリーズを登場初期から長く愛用しているその理由に迫った。――まず、現在のお仕事について教えてください。「月刊ASUKA」にて、漫画「心霊探偵八雲」を連載させていただいています。そのほか、PSPソフト「官能昔話ポータブル」(5pb.)などゲームのキャラクターデザインや、ドラマCDなどのジャケットイラストなどを描いています。――現在は「Cintiq 24HD」をお使いとのことですが、いつ頃から液晶ペンタブレットをお使いなのでしょうか。一番最初に触った液晶ペンタブレットが「Cintiq 12WX」で、確か発売して少し経った2008年ごろに購入しました。当時大画面のものは高価だったこともあり、コンパクトなこの機種を選びました。しばらくして、やはりメインで使うなら画面の大きいものがいいと感じたので「Cintiq 21UX(DTZ-2100D/G0)」を買いました。それから数年後に、より性能が高い「Cintiq 21UX(DTK-2100/K0)」を導入しました。以前は自宅と事務所を分けていて、両方で作業できるように「Cintiq 24HD」を追加購入したのですが、今は自宅兼事務所を構えているので、「Cintiq 21UX(DTK-2100/K0)」はサブディスプレイのような用途で使っています。ここ最近では、旅先などでも作業できるように「Cintiq Companion」(Windows8搭載機)を購入しました。本体がコンパクトなこともそうですが、非常にドットピッチが細かくて高性能なのも魅力ですね。――Cintiqブランドの立ち上げ当初から導入されているんですね。液晶ペンタブレットにご興味を持ったきっかけは何だったのでしょうか?デビュー前はペンタブレットを使って、同人誌を中心に制作していました。当時はIntuos3のMediumサイズを使っていましたね。ただ、画面とペンタブレットが違う位置にあるので姿勢が悪くなりがちで、作業中すごく首や肩が凝ってしまって困っていたんです。そこで何かいい解決方法がないかと探していたら、インターネット上で(液晶ペンタブレットが)話題になっていたのを見て興味を持ちました。先ほどお話ししたように、当時は今よりも高価な物ではあったのですが、"この首のコリが解消されるなら!"と思って購入しました。――導入した結果、体調は変化しましたか?もう全然違います! 悩みだった肩や首のコリはすっかり解消して、マッサージに行っても「凝っていませんね」と言われるくらいです。作業に関しても、(液晶ペンタブレットを使うと)思ったところに線が引けるので、やり直しが減り、作業が速くなりました。――「Cintiq」シリーズには現在サイズが3種類(13HD、22HD、そして24HD)あるなかで、一番大きな24インチをお使いなのにはどんな理由があるのでしょうか?理由はシンプルで、作業できる面が大きかったというところですね。とはいえ、大きすぎるかもしれない、という不安は少しあったのですが、作業場の机に収まることが分かったので購入してみました。――「Cintiq 24HD」を導入して、便利になった部分はありますか?「Cintiq 24HD」はアームの可動域が広いので、画面を机からせり出して使えるのが助かります。というのも、私は背が低いので、作業場の椅子を低くしていて、机も60cmくらいの高さの物を使っているんです(一般的なデスクは高さ70cm程度の物が多い)。この機種を導入したことで、低い位置に画面を持ってくることができて、良い姿勢で原稿に取り組めるようになりました。必要な時には完全に画面をフラットに倒したりできるのもいいですね。――そのほか、液晶ペンタブレットを使用していることで効率化した作業などはありますか?そうですね、言ってしまえばもう「全部」ということになるのですが(笑)。特に挙げるとすれば、モノクロのペン入れが楽になりました。ペン入れには色塗りやトーン貼りに比べて繊細なタッチが要求されるのですが、Cintiq上ですべてそういった作業も終えることができます。――作画の時間はどれくらい早くなりましたか?体感で倍くらいは速くなったと思います。――漫画の制作の際はどのソフトを用いて作業されていますか。モノクロ原稿は「Comic Studio」、カラー原稿は「Illust Studio」を使っています。やはり液晶ペンタブレットとの相性はとてもいいですね。どちらのソフトもラフから仕上げまで全てPC上で作業することを前提に作られているソフトだと思うのですが、直感的に画面に描き込める液晶タブレットを用いることによって、使い勝手が向上します。ラフや下描きではアナログに近い感覚で線を描いたり消したりできますし、ペン入れや彩色の作業ではより繊細なタッチを再現できるんです。――ファンクションキーやタッチホイール、サイドスイッチなどにはどんな操作を割り当てていますか?「Cintiq Companion」で作業する際、ズームイン/ズームアウトや回転、取り消し、手のひらツールなどをファンクションキーに割り当てて使っています。――最後に、小田さんの思う「Cintiq 24HD」の魅力とはなんでしょうか。やはり、体に負担をかけずに作業が行えるようになったのが大きいですね。また、ここまでにお答えしたこと以外では、基本的なことになりますが、やはり画面に直接描けることでしょうか。例えば、ペンタブレットを使っていた頃は、髪の毛などの交差した線がはみ出さないようにするのが大変でしたが、そういった作業は格段に楽になると思います。アナログに近い感覚で、直感的に作業が行えるのは本当に助かっています。インタビュー撮影:荒金大介(Sketch)
2014年03月11日