『コード・ブルー~ドクターヘリ緊急救命~THE THIRD SEASON』(フジテレビ系)。8月28日に放送された第7話のタイトルは「失敗の代償」。患者に後遺症が残ってしまったことに苦しむ藍沢(山下智久)と、ひとりの男性の死をすべて自分のせいだと思い悩む灰谷(成田凌)を中心に描かれた。変えることのできない結果に苦悩する藍沢が、再び歩き出すために必要なものとは…?■藍沢謝罪の真相とは!? 天野奏のオペの真実第6話で、天才ピアニスト・奏との「約束をやぶった」と話していた藍沢。それは、奏が手術を受ける条件として挙げた“藍沢が執刀する”という「約束」。藍沢は緊急オペのため、奏の手術から離れざるを得ず、結果として奏の手術を行うことができなかったのだ。藍沢自身も「俺がオペをしても、いまと同じか、それ以上の後遺症が残った」と話したように、結果は変わらなかったかもしれない。さらに言えば、藍沢自身がオペをした患者は、おそらく命が救われたはず。だが、患者を救った事実より「もしも自分が奏の手術をしていたら…」という悔い、そして約束を破ったという紛れもない真実に苦しんでいた。患者を救える可能性があるなら全力を尽くしたいと考える藍沢にとっては、手術できなかったというやり場のない無念さより、手術に失敗した自分を責めるほうがラクだったのかもしれない。トロント大へのレジデントを辞退すると上司に告げた藍沢。奏の件とは関係ないと話したが、それ以外の理由は見つからない。白石(新垣結衣)も、「患者はあなたのような医者を必要としてる」と、辞退を撤回するよう説得したが、藍沢の出す答えとは…!?■ドクターヘリが着陸に失敗! 医師は? 患者は?救命では踏切事故現場にドクターヘリ要請が入り、白石、灰谷、雪村(馬場ふみか)が向かう。負傷者が心停止間近であることに焦りを感じた灰谷はパイロットに着陸を急ぐよう指示を出し、次の瞬間ヘリは着陸に失敗してしまう。負傷者は3人。そのうち男性は助かる可能性は低かったが、灰谷は心臓マッサージを続行。しかしその後、患者の状況はさらに悪化…藍沢の助言もあり、悔やみながらもその手を止めるのだった。灰谷が「もしも着陸に成功していたら…」そんな風に考えるのは当然のこと。けれども灰谷は処分されなかった。いや、処分してもらえなかった。「灰谷先生を責めることは誰にもできない」と話した白石もフェロー時代、自分のミスによって指導医・黒田の右腕切断という事態を招いた過去がある。だが、退職願を出して罪を償うことは許されず、医師を続けることでその苦悩を振り切ってきたのだ。■藍沢を襲う、償うことのできない苦しみ「医者が賭けに負けて大きな代償を払わされた患者を見て、医者は思う。自分も何かを失うことで、背負った重荷を下ろすことができればどんなにいいかと。しかし、それは許されない」。藍沢がナレーションでそう語ったように、医師は事実を客観的に捉えながら、自責の念を乗り越え歩んでいく。それはフェローに限らず、経験を積んできた藍沢もまた同じこと。黒田の右腕切断の際には、緋山(戸田恵梨香)は白石に、「腕をなくしたのがあんたじゃなくてよかった」と声をかけたことがある。結果を変えることができない以上、何かに頼り、進んでいくしかない。そして、そのとき頼るべきはきっと“仲間”なのだ。流産に悲しむ冴島(比嘉愛未)を囲んだ白石・緋山、藤川(浅利陽介)を励ました藍沢と、彼らは精神的にも支え合ってきた。第1話で、藍沢は白石に「そう背追い込むな」という言葉をかけている。白石にとっても仲間の存在の大きさを再認識し、救命のスタッフリーダーとしての道を決意したのだろう。だからこそいまの藍沢を見て、白石は「『重荷を一緒に背負いたい』と思う仲間の存在」に気付いて欲しいと、心から願っているのではないだろうか。白石の“一緒に”という覚悟ある想いによって、藍沢が再び大きな使命を帯びた医師として立ち上がることを見届けていきたい。■緋山をめぐって、まさかのキャラ進化に衝撃!料理人・緒方(丸山智己)にスパルタでリハビリをする緋山。そのやり取りを見た名取(有岡大貴)は「夫婦かよ」とツッコみつつもすねた様子。しかも緒方に対してライバル心剥き出しにする名取だが、緋山の気持ちは完全に緒方のほうを向いており…。あんなにツンツンしていてかわいげのない印象だった名取なのに、意外と純粋でなんだかかわいいぞ! 名取よ、いつの間に母性本能くすぐりキャラに進化したんだ…!第8話では、そんな緋山、名取に緊急事態が発生。名取のミスにより、緋山がエボラ出血熱への感染の危機にさらされてしまう。一方、ホームから転落し救命に運ばれてきた灰谷は仕事ができるまでに回復するも、精神的な傷は癒えぬままで…。ますます気になる『コード・ブルー~ドクターヘリ緊急救命~THE THIRD SEASON』第8話は、9月4日夜9時から放送。
2017年09月02日大人気ドラマ『コード・ブルー~ドクターヘリ緊急救命~』で、山下智久が演じる主人公・藍沢耕作。感情を表に出さず、外科医としての腕も一流。だが、ふとした瞬間に見せる優しさと温かさが、観る者を惹きつける。藍沢とはどのようにしていまの医師になったのか。そして30代となったいま、彼は自身が目指していた「名医」となったのだろうか。藍沢の過去と現在の行動、セリフから、彼が戦い続けた軌跡をたどってみたい。■患者に感情移入しない「生まれながらの外科医」藍沢は、2008年に放送された1stシーズンで「普通の病院の1年の経験をフライトドクターなら1ヶ月で経験できる」という理由で翔北救命センターにフェローとしてやってきた。初フライトの事故現場で、負傷した19歳少年の右腕を何のためらいもなく切断。さらにその状況を「おもしろかった」と言い放ち、「患者は練習台」と言い切るなど患者に感情移入しない。指導医だった黒田(柳葉敏郎)からも「生まれながらの外科医」と称されるなど、技術も外科医として突出していた。「ピアニストやスポーツ選手と同じように、外科医は練習がすべて」――。過去に藍沢は、そう語ったことがある。たしかに間違ってはいない。だが、一般的な感覚からすると、ゾクッとするようなセリフである。■藍沢の厳しすぎる生い立ちと、強気な発言の裏にある優しさ「だれよりも早く、名医になる」と意気込んでいたが、それはけっして自分だけの名誉や名声のためではなかった。藍沢は、幼い頃に母親が他界。父親もなく、祖母に育てられた。1stシーズンでは、そんな祖母が救命センターに搬送されてくる。そして藍沢は、事故の後遺症で一時的に認知症を発症していた祖母が、どんな状況でも孫である自分を思いやる姿に涙した。「婆ちゃんは、自分のことはいつも後回しだった。俺のために、自分の人生を犠牲にしてきた」と、噛みしめるように語った藍沢。“自分がしっかりしなくてはいけない”そんな思いから、だれよりも早く一人前になることを目標にひたすら走り続けてきたのだろう。2ndシーズンで、藍沢は父親が生きていたことを知る。そして母親は、研究者として高い能力をもちながらも、妊娠・出産によって第一線を退いたことなどから心の病を患い、自ら死を選んだと明かされる。両親がいない状況を祖母に「僕のせい?」と問いかけてきた藍沢。小さなころから自分を責め、家族に甘えることもせず、すべてを一人で抱え込んできたせいで、自分の感情を表すことが極端に下手になってしまったのかもしれない。しかし先日、冴島(比嘉愛未)の流産に落ち込む藤川(浅利陽介)を励ますシーンが話題となった。思い起こせば、2ndシーズンで冴島の恋人・田沢が亡くなった際、藤川が田沢のお別れ会にたくさんの友達が訪れていたことを引き合いに話した「俺なんか、たぶん誰も来ねぇよ」という言葉に、「少なくとも、俺は行く」と返すなど、以前から仲間への情も深い。感情を表に出すタイプではないため冷たい人間だと思われがちだが、藍沢は元来温かな心の持ち主なのだ。■空白の7年間の藍沢の成長。しかし医師としては…放送中の『コード・ブルー~ドクターヘリ緊急救命~THE THIRD SEASON』では、2ndシーズンから現在までの7年間の出来事は、まったくといって良いほど描かれていないため、たしかなことはわからない。だが、第1話で白石(新垣結衣)が藍沢に伝えた「あなたは絶対、命から逃げない」という一言が、7年の間も、彼がまっすぐに患者や医療と向き合ってきたということを物語っている。脳外科から救命センターに戻ったこともまた、人手不足に悩む白石、藤川、緋山(戸田恵梨香)の思いに応えてのこと。ポーカーフェイスの裏に優しさがあるからこそ、医師やナース、そして患者からも信頼される医師に成長したのだろう。そういった意味で、人間として大きく飛躍した藍沢。だが、判断力が肝となる医療現場では、感情移入ともいえる寄り添い方は仇となりかねない。■藍沢の心持ちが変わることで、立ちはだかる葛藤3rdシーズンで藍沢は「俺は救命で覚えるべきことはひと通り覚えた。今は脳外(科)のほうが刺激が多くておもしろい…それだけでいいのか」と悩んでいた。以前の藍沢であれば、「刺激が多くておもしろい」それだけで満足だったはずだ。だが、7年の時を経て、藍沢の心持ちは大きく変わっていた。後遺症を恐れて手術を拒否する天才ピアニスト・天野奏に「大丈夫だ」と声を掛けたことも、藍沢の医療に向かう姿勢の変化の象徴と言えるだろう。命を最優先させる。その考え方に、今も昔も変わりはない。だが、そこにたどり着くまでの葛藤は、歳を重ねるにつれて大きなものとなっているようだ。第6話のラストシーンで藍沢は「命を救ったのは俺じゃない。俺はただ、約束を破っただけだ」と白石に告げる。奏の緊急手術で、一体何があったのか。そして、人として成長したからこそ訪れる苦悩に、藍沢はどう立ち向かっていくのか…。過酷な現場に挑み続ける医師である以上、今後も落胆・苦悩することはあるだろう。だが、藍沢の周りには彼を慕う仲間がいる。“ひとりで背負い込まなくていい”、かつて藍沢が白石に述べた言葉が彼自身に届くと信じ、藍沢耕作の歩みを見届けたい。
2017年08月28日『コード・ブルー~ドクターヘリ緊急救命~THE THIRD SEASON』(フジテレビ系)。8月14日に放送された第5話のタイトルは「寄り添う人」。藤川(浅利陽介)と冴島(比嘉愛未)、そして藍沢(山下智久)、白石(新垣結衣)、緋山(戸田恵梨香)らが、愛情、友情といったさまざまな感情の中で、互いを思い、痛みを分かちあう姿が描かれた。■藤川×冴島に生まれた「夫婦(婚約者)の絆」妊娠13週の冴島が勤務中に倒れ、処置を受けるも流産してしまう。緋山は、原因は子宮頚管無力症だと思うと告げ「赤ちゃん、助けてあげられなくてごめん」と涙をこらえる。それに対して冴島は「大丈夫。妊娠初期の流産はめずらしいことじゃないし。またチャンスはあるから」と落ち着いた口調で答えるのだった。だが冴島は、つわりのせいでまずく感じていたご飯をおいしく感じたことで、赤ちゃんがほんとうにいなくなったことを実感。「私のせいで赤ちゃんは死んだ」、「ちゃんとお母さんじゃなかった」と藤川に涙を見せる。退院の日、藤川はシアンガス騒ぎの際、冴島が一番に子どもの心配をしたことを挙げ「はるかはすごく良いお母さんだと思う」と伝える。その言葉に励まされた冴島も、火葬までの時間を「私たち家族の大事な思い出にしたい」と話し、「そうだな、出発だ!」と車のハンドルを握る藤川の横で、母親らしい優しい表情を見せるのだった。■藍沢×藤川が背中で語った「男の友情」元恋人を難病で亡くし、子どもを流産した冴島を思いやる藤川。「俺、あいつ幸せにしてやれるかな」と不安を漏らすも、無言の藍沢…。だが、それは軽々しく物事を口にしない藍沢らしい返答でもあった。その夜、冴島のために用意したトマトを頬張る藤川に、藍沢「どんなときでもおまえの家庭はきっと明るい。人は幸せになるために結婚するんじゃない。つらい毎日を二人で乗り越えていくために結婚するんだ。俺はそう思う」と寄り添った。複雑な家庭環境で育ち、結婚に対して人一倍思うところがあるだろう藍沢の言葉には重みがある。瞳を潤ませながらトマトをかじる2人の背中からは、痛みを分かちあう友情が伝わってきた。■白石×緋山×冴島が紡ぐ「女の友情」冴島のベッドサイドで、退院の話をする緋山。なんと声をかけていいかわからない緋山をかばうように、白石が会話に入り込む。そしてフェローのミスという話題をきっかけに、“白石は人の気持ちに気付かないタイプだ”と盛り上がる。たわいない会話で、傷ついた友に寄り添う女同士の友情には気持ちが和む。と同時に、白石先生ってやっぱり鈍感なのねと納得。藍沢先生もおそらく鈍感…似たもの同士のこの2人、やっぱり恋愛に発展するのは困難…かも!?■名取×レスキュー隊員が魅せた「仕事のプライド」事故現場で名取(有岡大貴)が診察し、別病院に搬送したベテランレスキュー隊員・倉田(大谷亮介)が急変。容体は落ち着くも、名取は自分のミスを素直に認めることができず、あえて気にしていないかのようなそぶりを見せる。倉田は、意識の戻らない若手作業員・吉崎を気にかけ、食事を取ろうとしない。見かねた名取は、「自分を責めないでください」と自らに言い聞かせるように声を掛ける。だが「人は、起きたことはすべて自分の責任だと言い切れる人間に命を預けたいと思うものだ。俺の仕事は、そういう仕事だ。ドクターヘリだってそうでしょ?」と諭されてしまう。言い訳ばかりしている自分を全否定された名取。だが、吉崎の病状が回復に向かい始めたことを機に「僕なんですよ、倉田さんの骨盤骨折見落としたの。すみませんでした」と、責任を認めて素直に謝る。最後に見せた小さなほほ笑みには、安堵(あんど)とフライトドクターとしての決意が見えた。いままで、教科書どおりの医療を進めてきた名取だが、患者に寄り添う医師に一歩近づいたのかもしれない。■緋山×緒方に垣間見える「恋愛と結婚」料理人の緒方(丸山智己)はリハビリの最中に転倒し、ケガを負う。緋山が症状の報告を妻に電話連絡したところ、離婚するのでもう連絡は入れないでほしいと言われる。その後、緒方に頼まれ離婚届の承認欄に署名をする緋山。おもむろに妻の魅力を尋ねると、「まずキレイだったよね」「頭が良くて野心家で、店の経営手腕もピカイチ。あとは、彼女は最初に俺の料理をおいしいと言ってくれた。誰にも見向きもされない俺の才能を信じてくれた」と淡々と話す緒方。しかし最後は、離婚届を提出できるのかと話す緋山に「心配してくれてるの? それは俺の体のほう? それとも傷ついた心のほう?」と冗談めかして話すのだった。その夜、緋山は白石に結婚したいと思っているかと尋ねると「思ってるよ」と即答。「一人のほうがラクかもよ」という緋山に「でもやっぱり憧れる。誰かと一緒に生きる人生って素敵だなって思う」と返し、「意外と響いた…」とつぶやく緋山とほほ笑みあった。離婚が成立すれば緒方はフリーになり、緋山と恋愛関係に発展しても問題ない。だが、思うように動かない腕を見つめながら「こうなった俺が悪いんだ」とつぶやく姿に、妻への未練が感じられるようで切なかった。今後、緋山の恋愛模様に進展はあるだろうか。そして、結婚したい宣言が飛び出した白石。やっぱり藍沢と恋愛関係に発展するのか!? こちらも、ますます目が離せない。「寄り添う人」というタイトルゆえ、それぞれの心模様が多く描かれた第5話。だが第6話では冷凍室にフェローと負傷者が閉じ込められるなど、緊迫のシーンが観られそう。彼らの人間模様にも興味はあるが、やはり、ほかのドラマとは一線を画す『コード・ブルー』ならではの医療シーンに期待が高まる。『コード・ブルー~ドクターヘリ緊急救命~THE THIRD SEASON』第6話は8月21日夜9時から放送。
2017年08月20日前シーズンから7年ぶりとなる『コード・ブルー~ドクターヘリ緊急救命~THE THIRD SEASON』(フジテレビ系)第1話が7月17日に放送された。山下智久、新垣結衣をはじめとする主要キャストが再集結し、平均視聴率は16.3 %と好発進。しかも、藤川(浅利陽介)と冴島(比嘉愛未)の関係性には、想像をはるかに超えた進展があり、歓喜した視聴者も多いのでは? 藍沢(山下)と白石(新垣)の関係、フェローの成長、三井先生の息子の病…と、今後の展開が気になる!■7年たって発展した恋愛と病の事実救命救急センターを離れ、翔北病院の脳外科に勤務する藍沢は、ライバルである新海広紀(安藤政信)と臨床医師としてトロント大へ行ける1席を争うことに。一方、救命スタッフリーダーとなった白石は、救命救急センターのスタッフ不足に頭を抱える日々。同じく救命救急医の藤川は、メガネをかけて以前と比べてかなり“できる男”風に進化していた。藤川といえば、衝撃だったのが冴島との関係性。前シーズンまでは藤川が冴島に思いを寄せてきたが、どうやらその恋愛が成就した模様。「藤川」という表札のある部屋に入ると、パジャマ姿の冴島。さらに、冴島のバッグに足を引っかけたところ出現した“妊娠7週”という検査結果用紙…。これを見た藤川の嬉しそうな表情ったら! 冴島を思う姿勢に変わりはない様子でホッと一安心。だが、こんなにも忙しく人手不足に悩む救命で、フライトナースのエースとして活躍する冴島の妊娠って、大丈夫なの? と心配は尽きない。緋山(戸田恵梨香)は周産期医療センターで産婦人科医として勤務していたが、人手不足の救命救急センターに呼び戻される形でフライトドクターに復帰。と、同時に三井(りょう)が救命を離れることがわかり、「人手不足で扱う症例はつまんないし、やってらんない! せめて藍沢戻せない?」と相変わらずの言いたい放題。だが、その後、緋山は三井の休職理由が、長男の病気によるものだと知ってしまう。拡張型心筋症で移植しか生きる道がなく、しかも適合者が見つかる可能性は限りなく低いというのだ。一般的なドラマであれば、奇跡の生還となるのが通例。けれど、1stシーズンでは指導医の黒田(柳葉敏郎)が腕を切断し、フライトドクターを辞すなど『コード・ブルー』はハッピーエンドばかりの夢物語ではない。子を持つ親としては、少しでも子どものそばにいたいという三井の気持ちは痛いほどよくわかる。どうにか移植適合者が見つかり、手術が成功することを祈りたい。■やっぱり藍沢先生には胸キュン連発! チラ見え恋愛模様医療ドラマとして芯のある『コード・ブルー』だが、やはり山下智久演じる藍沢耕作にはドキドキさせられてしまうのが女のサガ。突如、テレビ画面に現れた藍沢先生の胸筋に、「これはなんのシーン!?」と一人アタフタしたが、更衣室でのただのお着替え。あの見せ方、ずるいわ…。七夕祭りの事故現場で体を挟まれて動けなくなってしまった男児を手当する白石が「お願い、まだいて」と祈るように脳外科にコールし、藍沢に事情を説明するやいなや「もういい、わかった。現場に向かう」と一言。頼れる藍沢先生、カッコよすぎ。そして外せないのは、藍沢&白石のエレベーターシーン。「どうして救命に戻ったの?」という白石の問いに、救命にいれば頭の患者を独り占めでき、ライバルの新海に差を付けることができるという藍沢らしい回答。だが驚いたのは次のセリフ「救命にはおまえがいる」…なんという急展開!? その後、多くは語らず「おまえはおもしろい」とクールに言い放つ藍沢。しかし、藍沢が救命に戻ると決断する上で「あなたはどこにいたって、絶対命から逃げない」という白石の言葉がキッカケとなったことは明らかで、これはもしや、もしやなのか…?じつは1st・2ndシーズンで脚本を担当していた林宏司氏は、『救命病棟24時 第2シリーズ』『医龍-Team Medical Dragon-』(共にフジテレビ系)などを手掛けた医療ドラマに定評がある脚本家。一方、3rdシーズンで脚本を担う安達奈緒子氏は『リッチマン、プアウーマン』『失恋ショコラティエ』(共にフジテレビ系)など恋愛ドラマを得意としていることもあり、恋愛色が強くなりすぎることを懸念する声も多い。医療現場のリアルを描いてきた『コード・ブルー』だけに、恋愛ばかりに注力されるのはいただけないが、藍沢&白石ともに30代半ばだというのに恋愛要素がまったくないというのも考えにくい。かといって、違う相手と恋愛に発展するのもなんだかな…というジレンマ。やはり3rdシーズンでは、彼らの恋愛模様もひとつのキーワードとなりそうだ。■第2話 白石vs.ガンガン攻め込む藍沢!?藍沢が救命に戻ったことで、第1話のラストで5人が救命救急センターに再集結。第2話では、フェローたちを育てるために、葛藤しつつも柔らかに指導する白石と、容赦せずに厳しく指導に当たる藍沢は対立するように。ドクターヘリの中で、「(患者の)意識レベルが悪いです」と焦る横峯(荒木優子)に対して「それで?」と返す藍沢。ほんの数秒の予告でも、緊迫感がものすごい。今後、何を機にフェローたちが脱皮していくのか、はたまた脱落者が出てしまうのか。遅刻を気にしない図太さは持つものの、現場に恐怖心を抱く横峯、自分に自信が持てず常にオドオドとしている灰谷(成田凌)、医師としての腕はあるが、ヤル気に欠ける名取(有岡大貴)、そして、とにかくプライドが高い新人ナース・雪村(馬場ふみか)。いままでも、登場人物たちが背負ってきた過去がそれぞれ繊細に描かれてきただけに、今回も新人フェローら一人ひとりが“何か”を抱えていることは間違いない。これからの放送で、それらが徐々に明らかになっていくと思うと、やはり1話たりとも見逃せない。早くも話題沸騰の『コード・ブルー~ドクターヘリ緊急救命~THE THIRD SEASON』。第2話は、7月24日夜9時から放送。
2017年07月23日