意外と知らない社会的な問題について、ジャーナリストの堀潤さんが解説する「堀潤の社会のじかん」。今回のテーマは「子供・若者白書」です。自己肯定感の低い若者たち。長所を伸ばせる社会に。内閣府が毎年国会に提出している「子供・若者白書」。2019年に発表された「日本の若者意識の現状~国際比較からみえてくるもの~」が話題になりました。これは‘18年の冬に7か国の13~29歳の男女を対象に行われた調査で、国際競争力や結婚観、自ら切り拓く力など、日本の国力に関わる若者の実態を知ることが目的で行われました。この結果、日本の若者は他国の若者と比べて、自己肯定感が低い傾向にあることがわかりました。「自分自身に満足しているか」という問いに対して、「そう思う」「どちらかといえばそう思う」を含め、イエスと答えた若者は、日本は5割に届きません。ところがアメリカは「そう思う」が57.9%。肯定的回答を合わせると、欧米諸国はほぼ8割を超えています。「自分に長所があると感じているか」という問いには、「そう思う」と断言する日本の若者はわずか16.3%。他の6か国は日本の倍近く、さらにそれ以上の高い割合で「そう思う」と答えています。日本の若者の自己肯定感の低さは、自分は役に立たないと感じる「自己有用感」の低さが関わっているようだと内閣府は分析しています。一方で、家族に大切にされていると感じる若者は多く、海外留学や海外居住を求める割合は低い。堅実で謙虚な優しい日本の若者像が浮かび上がりました。なかでも気になったのは、「よく嘘をつくか」という問いに7割の若者が、つかないと答えている一方で、「人は信用できないと思う」という設問に肯定的回答をした割合が5割以上。これは、政府のモリカケ問題や桜を見る会の問題、ブラック企業やいじめを隠蔽しようとする学校など、社会に対する不信感の表れなのではないかと思います。「うまくいくかわからないことに意欲的に取り組むか」という設問にはイエスとノーの回答がほぼ半々でした。成功体験の有無が影響しているのかもしれません。1月11日は成人の日。若者たちがそれぞれの特性に応じて活躍できる環境を、社会として作るべきではないでしょうか。若者のみなさんには、とるに足らない人間なんていないのだから、好きなことを追求して長所を伸ばしていってほしいと思います。堀 潤ジャーナリスト。元NHKアナウンサー。市民ニュースサイト「8bitNews」代表。「GARDEN」CEO。監督2作目となる映画『わたしは分断を許さない』が昨年公開された。※『anan』2020年1月13日号より。写真・中島慶子イラスト・五月女ケイ子文・黒瀬朋子(by anan編集部)
2021年01月09日意外と知らない社会的な問題について、ジャーナリストの堀潤さんが解説する「堀潤の社会のじかん」。今回のテーマは「脱ハンコ」です。無駄な手続きを省くのが目的。押印否定ではない。菅政権になり、書類に押印をする手続きを簡略化しようと「脱ハンコ」の動きが官民で急速に進んでいます。コロナ禍のなか、テレワークが推奨されながらも、経理部門などでは、押印のためにわざわざ出社しなければいけないというような事態になっていたことも、改革の後押しとなりました。ただ、河野太郎行政改革大臣も話していましたが、政府はすべての押印をなくそうとしているわけではありません。印鑑証明や銀行印、契約書の押印などは残ります。そもそもハンコの問題ではなく、書類申請や申し込みなど、責任を分散させるために何人もの承認印を押させるなど、煩雑だった手続きを見直すことから始まりました。契約書の押印も、実は民法上では必須ではありません。口約束でも証明さえできれば契約は成立します。ただ、たとえば裁判になったとき、「自分で判を押した」ということが本人の承認意志の有無の証明になるため、押印を求められることが常になっているのです。インターネットの登場とともに電子取引が増え、2001年には電子署名法が施行されました。しかし、電子認証の申請手続きのハードルが高く、なかなか利用されませんでした。その後、テクノロジーが発達し、民間企業の方で電子署名の仕組みが進み、2017年以降、電子契約サービス市場は急速に伸びています。2018年に約37億円程度だったのが2023年には198億円になる見込みです。コロナ禍で契約者数が増え、電子契約サービスを導入している日本の法人数は300万社前後にのぼりました。Eメールの登場で、逆に、手書きの文書が特別なものになったように、今後、印を押す行為は文化として継承されていくのではないかと思います。脱ハンコは菅政権の行政改革の「1丁目1番地」。デジタル化の一つとして進められました。安倍政権のころから提案されていた事案。代替サービスもありますし、押印の必要性は法的根拠もなく、なんとなく皆が続けていた古い産業形態だったので、おそらく誰も反対はしない。ここにメスを入れるのは、菅総理にとって、手柄を立てるのにもってこいのテーマだったんです。堀潤ジャーナリスト。元NHKアナウンサー。市民ニュースサイト「8bitNews」代表。「GARDEN」CEO。監督2作目となる映画『わたしは分断を許さない』が公開中。※『anan』2020年12月23日号より。写真・中島慶子イラスト・五月女ケイ子文・黒瀬朋子(by anan編集部)
2020年12月24日意外と知らない社会的な問題について、ジャーナリストの堀潤さんが解説する「堀潤の社会のじかん」。今回のテーマは「大阪都構想」です。大阪をきっかけに、都市のあり方の再検討が進めば。11月1日、大阪都構想についての住民投票が行われ、反対多数で否決されました。大阪都構想とは、大阪府が「都」になることではありません。大阪市を廃止して、4つの特別区として再編。東京23区のように地域ごとに行政区を割って、地域特性を生かし細やかな地域サービスを実現。広域的な行政は大阪府が行うという提案でした。これまで大阪府も大阪市も同じように権限を持ち、財源もあるため、「二重行政」となって税金の無駄遣いになっていると問題視されていました。たとえば、大阪府で高層商業ビルを建てたのに、同じようなビルを大阪市でも建てたり。あるいは、府がやろうとすることに市が反対し、プロジェクトが進まないというような事例も重なり、大阪の産業の衰退を招いたといわれてきました。それを解消しようと当時、府知事だった橋下徹さんと松井一郎さん(現在の大阪市長)が中心となり、2010年に「大阪維新の会」が立ち上がり、大阪都構想を掲げたのです。2015年に住民投票をしましたが否決。今年2度目の住民投票も再否決され、廃案になりました。大阪維新の会は新自由主義的な政党なので、競争させて無駄は省くという考え方。コストカットの側面から、行政サービスが悪くなるんじゃないか、というのが反対派の見立てでした。廃案になったものの、菅総理は「大都市制度の議論に一石を投じた」と提案については一定の評価を示しました。実際、平成の大合併により、多くの市町村の再編が行われ、同じ市のなかでも中心部は潤うが山間部は廃れるといった格差も生まれてしまいました。逆に、合併を選ばなかった村が地域特性を生かして発展していったケースも。社会的ニーズが多様化し、生活環境が変化に富むいま、暮らしや財政の基盤となる行政はもう少しミニマムにしていったほうが、隅々にまで目が届くのではないかと思います。松井市長は、その後、大阪市を残したまま区の権限を強くする8つの「総合区」を設置する条例案を来年2月に市議会に提案すると表明。大阪に限らず、これを機に地方行政のあり方を再検討する動きが進むことを望みます。堀潤ジャーナリスト。元NHKアナウンサー。市民ニュースサイト「8bitNews」代表。「GARDEN」CEO。監督2作目となる映画『わたしは分断を許さない』が公開中。※『anan』2020年12月9日号より。写真・中島慶子イラスト・五月女ケイ子文・黒瀬朋子(by anan編集部)
2020年12月08日2021年度前期連続テレビ小説第104作「おかえりモネ」より、10月末~11月中旬にかけて行われた気仙沼市でのロケの模様を撮影した写真が到着した。清原果耶がヒロインを務める本作は、宮城県・気仙沼に生まれ育ち、登米で青春を送るヒロイン・永浦百音が、“気象予報”という仕事を通じて人々に幸せな未来を届けていく希望の物語。百音は、気仙沼湾沖の自然豊かな島で高校生活を送り、卒業後は登米市に移り住む。また、時には気仙沼に帰郷し、家族や幼なじみたちとの時間を過ごすのだ。秋に行われた気仙沼ロケでは、そんな百音と家族が久しぶりに再会するシーンや、中学生時代の百音と同級生たちが地元のお祭りで吹奏楽部の演奏を披露するシーンなどを撮影。地元のエキストラが定期船の乗客や演奏会の観客役として参加しつつ、和やかな雰囲気の中行われていたという。気仙沼ロケをふり返り、清原さんは「登米市は、『森の町』という印象でしたが、気仙沼はやはり『海の町』という印象、同じ宮城県でも空気の匂いなど全然違いました」と印象を明かし、「現地では、地元の方々から『頑張ってください』とたくさんお声をかけていただいて、励みになりましたし、とてもうれしかったです」とコメントしている。なお、9月28日、登米市でクランクインした本作は、順調に撮影を継続し、11月下旬からは渋谷の放送センタースタジオでの収録が始まっている。連続テレビ小説「おかえりモネ」は2021年春、NHKにて放送予定。(cinemacafe.net)
2020年12月03日成田凌&清原果耶の初共演で贈る、全体を優しい雰囲気で包みながらも、日常の中での人と人とのコミュニケーションのすれ違いや距離感のズレ、不器用さを、毒気とコミカルさを交えて描くオリジナルストーリー『まともじゃないのは君も一緒』。この度、本作の斬新なキービジュアルと特報映像が到着した。本作で成田さんが演じるのは、世の中の常識や普通が分からない大野。「普通に結婚して、普通に暮らしたい」と思うが世間に馴染めず、自分の何が普通と違うのか分からないでいる。一方、清原さんが演じるのは、SNSなどあらゆる情報から世の中を知ってるつもりでいる香住だ。到着した特報映像では、全く噛み合わない主人公たちの姿を映し出す。冒頭から香住が「もったいないね!中身がまともだったら絶対彼女できると思う」と大野に言い放ち、それを不思議そうに大野が返すシーンからスタート。クリエイター関口シンゴによる軽快な音楽の流れる中、告白にピントがずれた発言をするシーンや、「先生、一生結婚できないと思う」「先生は普通以下!だから私の言うことを聞いて」と言いたい放題な香住のシーンが映し出されていく。得意げにアドバイスするが、実は恋愛未経験で内面はウブな香住。「女の人と付き合えるようになる練習」と言ってある女性に大野を接近させることで、 物語はおかしな方向へ進んでいくのだ。またキービジュアルは、主演2人のインパクトのある表情をした“顔”の切り抜きが並ぶ斬新な一枚が完成。映画タイトル文字は、個性的な世界観で注目を集めるイラストレーター福嶋舞が担当している。なお、このキービジュアルが使用されたチラシが今週末より映画館で展開される予定となっている。『まともじゃないのは君も一緒』は2021年3月19日(金)より全国にて公開。(cinemacafe.net)■関連作品:まともじゃないのは君も一緒 2021年3月19日より全国にて公開©2020「まともじゃないのは君も一緒」製作委員会
2020年11月26日意外と知らない社会的な問題について、ジャーナリストの堀潤さんが解説する「堀潤の社会のじかん」。今回のテーマは「新疆ウイグル問題」です。企業のSDGsの意識を強めるきっかけになった。中国の新疆ウイグル自治区では、中国政府がウイグル族の人々を弾圧したり、100万人以上を収容所で強制労働させているなど、非人道的な行為が長年、世界的に問題になっていました。ウイグル族はイスラム教を信仰しており、中国共産党は実質的に宗教の自由を認めていません。特定の宗教は弾圧し、言葉や文化も漢民族への同化政策をとっています。そのことに反発し、一部のイスラム原理主義への回帰思想の人たちがテロを起こすようになり、中国共産党はそれらの過激派をテロ組織と認定し、取り締まりを強化するという悪循環も生まれているのです。今年、新疆ウイグル問題がさらに注目を浴びたのは、3月にオーストラリアの政府系シンクタンクが、世界の82社のサプライチェーン(部品や原材料の調達から製造、販売、消費までの一連の流れ)に、ウイグル族の強制労働が含まれていると発表したからです。そのなかにはアパレル、自動車、電化製品、携帯端末、ITなどの世界の有名多国籍企業や日本の企業も数多く含まれていました。これまでは人権や環境に配慮していると宣言していた企業でも、ウイグルの人たちから搾取するような強制労働に加担していることが明らかになり、各社対応に追われました。いまやESG投資が広まっており、人権や環境に感度が高い企業が投資の対象になり、それらに問題を抱えているとただちに企業価値を損ねます。しかし、サプライチェーンは多岐にわたっているため、メーカー側にしてみれば、まさか自分たちの会社が!と寝耳に水の出来事でもあったのです。トランプ政権は6月にウイグル人権法案を施行。ウイグル族弾圧に関与していることがわかった中国当局の担当者に、制裁を科せるようにする法律です。9月にはウイグル自治区で生産されている綿製品の輸入の禁止を宣言し、対中政策を強化しました。もしかしたら、私たちが普段着ている服や使っているスマホが、ウイグルの人々の強制労働につながっているかもしれません。そういう想像力を欠かさないようにしたいですね。こういう動きをきっかけに、SDGsの取り組みが世界的に進むことを願います。堀潤ジャーナリスト。元NHKアナウンサー。市民ニュースサイト「8bitNews」代表。「GARDEN」CEO。監督2作目となる映画『わたしは分断を許さない』が公開中。※『anan』2020年11月25日号より。写真・中島慶子イラスト・五月女ケイ子文・黒瀬朋子(by anan編集部)
2020年11月19日お笑いトリオ『ネプチューン』の名倉潤さんが、2020年11月4日にInstagramを更新。52歳の誕生日を迎えたことを明かしました。名倉潤「本当に楽しく幸せな時間でした」同日、京都で大切な友人や家族に囲まれて、誕生日を祝ってもらったという名倉さん。今日で52歳になりました今年も京都にて大好きな家族のような友人家族たちに囲まれ誕生日をしてもらいました本当に楽しく幸せな時間でした感謝ですnagrat1968ーより引用「本当に楽しく幸せな時間でした」と感想をつづり、妻でありタレントの渡辺満里奈さんとのツーショット写真を公開しました。※画像は複数あります。左右にスライドしてご確認ください。 この投稿をInstagramで見る Jun Nagura(@nagrat1968)がシェアした投稿 - 2020年11月月3日午後4時13分PSTぴったりと身体を寄せ合って、笑顔を浮かべる2人の姿からは、幸せな様子が伝わってきますね。名倉さんは、『#東京にいるスタッフ友人メッセージやプレゼントありがとうございます』『#応援してくれてる皆様にも感謝です』とハッシュタグで、周囲の人への感謝の言葉もつづりました。また、妻の渡辺さんもInstagramで夫と京都を観光する様子を公開しています。 この投稿をInstagramで見る 渡辺満里奈 marina watanabe(@funnyfacefunny)がシェアした投稿 - 2020年11月月4日午後7時16分PST夫の誕生日もお祝いしてもらったり、子どもたちもたくさんの経験ができで感謝しかない同じ空間にいることの大切さを噛み締めて。funnyfacefunnyーより引用それぞれの投稿に対し、ネット上では祝福のコメントが寄せられています。・お誕生日おめでとうございます!素敵な1年になりますように。・素敵なツーショット写真ですね。仲のよさが伝わってきます。・夫婦そろっての幸せそうな笑顔を見て、こちらまで嬉しくなりました。名倉さん夫婦の仲睦まじい姿は、多くの人の心を和ませました。[文・構成/grape編集部]
2020年11月05日意外と知らない社会的な問題について、ジャーナリストの堀潤さんが解説する「堀潤の社会のじかん」。今回のテーマは「小選挙区制」です。時局により、すぐ体制が変わりやすい選挙制度。安倍前総理の退陣により発足した菅内閣の任期は2021年の9月末までです。支持率の高いうちに衆議院を解散、総選挙を行って、盤石な体制を整えようという声も自民党内から強く上がっています。いま衆議院選挙で取り入れているのは小選挙区比例代表並立制。小選挙区制では、1つの選挙区から1人を選出します。この場合、与党かそれ以外か、ほぼ一騎討ちになるため、時の風によって体制が一気にひっくり返りやすい。民主党政権も、原発や消費税問題で対応を間違い、あっという間に政権が自民党に戻ってしまいました。小選挙区制では少数派の意見を拾いにくいという問題もあります。実は1993年までは中選挙区制でした。同じ選挙区内から3~5人を選べたので、多様な議員を国会に送ることができたのです。ただ、選挙区が広いと選挙運動に金がかかり、地元の有力者や代々政治家家系の候補者が有利になり、汚職も広がりやすい。それを改善しようと小選挙区制になりました。選挙で「支持する候補者はいるが、所属する政党は支持していない。どうしたらいい」という悩みをよく聞きます。僕は、小選挙区制では政治家個人の資質を見て選び、比例代表制の政党は、普段から自分の考え方に近い政党に投票するようにしています。ただ、比例代表制も、党の判断で名簿上位に並んだ候補者が私たちが選んだわけではないのに当選し、その後、汚職にまみれていく問題などが起きています。自民党の青年局が73歳定年制を打ち出したときには、党内でも相当の抵抗がありました。73歳を越えた候補者が比例代表の名簿の上位におり、本当にこの人たちは必要かと切り込んだのです。国民にとっていい政策を実現するには、与党と野党が緊張関係を持ち、多様な意見が飛び交い、慎重に議論できるようにしておくことが必須です。現在、女性議員や女性閣僚の比率はOECD加盟国でも日本は最低レベル。時代にマッチした、新しい感覚を持った議員が活躍できる国会や政府であってほしいですね。そのためにこの選挙制度は最適なのか、あらためてチェックする必要があるのかもしれません。堀 潤ジャーナリスト。元NHKアナウンサー。市民ニュースサイト「8bitNews」代表。「GARDEN」CEO。監督2作目となる映画『わたしは分断を許さない』が公開中。※『anan』2020年11月4日号より。写真・中島慶子イラスト・五月女ケイ子文・黒瀬朋子(by anan編集部)
2020年11月03日意外と知らない社会的な問題について、ジャーナリストの堀潤さんが解説する「堀潤の社会のじかん」。今回のテーマは「菅内閣誕生」です。なぜ改革が必要か、目的と理由の情報公開も求む。安倍総理が病気を理由に退陣。9月16日、自民党の菅義偉総裁が、第99代内閣総理大臣に指名され、菅内閣が発足しました。就任の記者会見ではデジタル化強化のために新しくデジタル庁を創設することや、少子化対策として不妊治療の保険適用を実施したいと発言しました。安倍政権の流れを汲み、継承していくのは安全保障政策や自衛隊のあり方、憲法改正など。菅さんは外交経験は少ないため、ロシアのプーチン大統領など、前総理がこれまでに積み上げてきた信頼関係を生かし、体調が回復し次第、安倍さんが外交特使として派遣されるのではないかと注目が集まっています。特にいまは、アメリカと中国が牽制し合っている最中なので、前任者に託すというのは、いい対策なのではないかと思います。一方、内政に関して菅内閣は、積極的に改革を行おうとしています。安倍さんとの大きな違いは、菅さんは世襲政治家ではなく無派閥ということ。会見でも「行政の縦割り、既得権益、悪しき前例主義を打ち破り、規制改革を全力で進める」と断言していました。前政権では、成長戦略が道半ばで終わってしまったので、これからは民間の参入を積極的に打ち出すことになりそうです。政府内でもベンチャー企業が活躍できるかもしれないという期待は、企業家の間に高まっています。また、官邸人事は強化されるでしょう。内閣の方針に沿う人は重用するけれど、抵抗する人は容赦なく切るという傾向は今後も続きそうです。9月には「日本学術会議」が推薦した候補者のうち6名の任命を見送りました。その理由が不明だという声が上がりましたが、明確な説明はなされていません。パンケーキ好きなど、柔らかいイメージのメディアプロパガンダも効いて、就任時には74%と高い支持率を集めました。しかし、改革により、特定の産業や企業、一部の富裕層や企業家にのみ利益がもたらされ、弱者が切り捨てられることになってはいけません。「誰にとっての改革なのか」ということは見失わないでほしいと思います。また、なぜ改革が必要なのか、目的と理由に関するしっかりとした情報公開はぜひ求めたいところです。ジャーナリスト。元NHKアナウンサー。市民ニュースサイト「8bitNews」代表。「GARDEN」CEO。監督2作目となる映画『わたしは分断を許さない』が公開中。※『anan』2020年10月28日号より。写真・中島慶子イラスト・五月女ケイ子文・黒瀬朋子(by anan編集部)
2020年10月21日女優の清原果耶がシチズン時計「wicca」の新イメージキャラクターに起用され、出演するWEB動画が15日、公開された。動画は“ときめく予感”をテーマにした4本立て。ラテアートを楽しみながら自分だけの幸せなひとときを過ごす「わたしの時間」、花屋で自分の気持ちに合った色の花に手を伸ばす「花とワンピース」、散歩に喜ぶ犬を見て微笑む「新しい家族」、好きな男性とのデートにそわそわする「そわそわの正体」を描く。さまざまなものへの“ときめき”を表現した清原の透明感溢れる優しい表情に注目だ。合わせて、メイキングやインタビューも公開。インタビューでは、動画の内容に合わせたプライベートな話も聞いた。――今回の撮影について全部で4パターンを撮影したんですけど、一番初めに、カフェでのシーンがあって。そこでラテアートに描かれている悲しい顔をしているクマをマドラーで笑顔にするっていうシーンを撮ったんです。ラテアートを動かすのがとても難しくて。ちょっと苦戦しながら、でもそこのシーンも楽しく撮影しました。――プライベートでの、今回の動画のような「ときめく瞬間」は今日の撮影したシーンの中にもちょっと似たようなシーンがあったんですけど、プライベートでお花屋さんに行った時に、ものすごく可愛くて立派なサボテンに出会って。すごくときめいて、そのまま買って帰りました。――「私を幸せにできるのは私だ」というセリフがありますが、幸せに感じることは幸せに感じることは……規則正しい生活を送ること。今のシーズンだったらちょっと朝日が見えるぐらいの時間に早起きをして、朝ご飯を作って、お部屋の掃除をして、っていう。そういうことが日々の幸せかなと思いつつ過ごしています。
2020年10月15日清原果耶が新たにシチズン時計「wicca(ウィッカ)」のイメージキャラクターに就任、Web動画「ときめく予感」が公開された。本動画は全4本立て、清原さんがそれぞれ様々なシチュエーションで“ときめく瞬間”を演じる。まずは、「わたしを幸せにできるのは、わたしだ」と自分だけの幸せなひと時を過ごす様子の「わたしの時間」。「花とワンピース」ではお花屋さんで自分ではそれまで気づかなかった気持ちを表す色のお花に手を伸ばす様子が描かれている。「新しい家族」は柴犬の喜ぶ様子を見て、つい自分も微笑む、嬉しい気持ちが連動するシーンが。そして、4本目「そわそわの正体」は好きな男性とのデートというシチュエーション。緊張し、そわそわする恋する女性の心情を表現。清原さんの透明感あふれる自然で柔らかい表情や、好きな男性の前で緊張しながらも幸せそうな表情には必見。撮影現場の様子を捉えたメイキング動画とインタビュー動画も公開。最近ときめいたことを「プライベートでお花屋さんに行ったときに、ものすごく可愛くて立派なサボテンに出会って」と語る清原さん。「すごくときめいて、そのまま買って帰りました」と明かす。また、日々の生活の中で幸せに感じることについて、「規則正しい生活を送ること。今のシーズンだったらちょっと朝日が見えるぐらいの時間に早起きをして、朝ご飯を作って、お部屋の掃除をして、っていう。そういうことが日々の幸せかなと思いつつ過ごしています」と明かした。「wicca」Web動画「ときめく予感」はYouTubeにて公開中。(text:cinemacafe.net)
2020年10月15日意外と知らない社会的な問題について、ジャーナリストの堀潤さんが解説する「堀潤の社会のじかん」。今回のテーマは「政府事業の民間委託」です。問題点は行政側に。新規民間の参入と育成が課題です。新型コロナウイルス対策の「持続化給付金」の支給において、経済産業省がサービスデザイン推進協議会に事業委託。そのほとんどを電通に再委託していたことが発覚し、中抜き疑惑が湧き起こり問題になりました。こういう大きな行政事業は、お金の管理、宣伝文句やデザイン、業者への発注など、仕事が多岐にわたります。しかも迅速に実行しなければいけないとなると、ノウハウを持ち安心して任せられるのは大手広告代理店しかないというのも事実です。東日本大震災で、計画停電を急にしなければいけなくなったときも広告代理店がいろいろなプロジェクトを組んで進めていました。前述の問題の決定的なミスは、説明がきちんとなされなかったことでしょう。不透明な関係で、本当は発注に偏りがあるのに、あたかも公平にやっているかのように見せかけた手法が問題。最初から、こういった大事業を頼める業者は限られていることを正直に公表すればよかったのだと思います。ただ、発注先が限られるということは、市場競争が起こらないため、価格が適正なのかどうかも判断がつきません。この状況を変えるためには、日頃から、様々な業界が行政事業に参入しやすくすることではないでしょうか。アメリカではオバマ政権以降、「オープンガバメント政策」を打ち出しており、政府の透明性、国民参加、官民協業を謳っています。地方行政では福岡市がITやデジタル技術を積極的に使った、新たな行政サービスを次々と打ち出しています。交通では配車サービスの「Uber」のライドシェアをいちはやく実験的にスタート。ベンチャー企業の誘致も進め、育成に力を入れてきました。LINEやYahoo!などのテック系、デジタル系新興企業と連携してプロジェクトを動かすなどしており、他県から視察も多く来ているようです。大手広告代理店が悪いという話ではなく、政府はきちんと情報公開をして、民間参入者を増やし、新たな産業を起こしたり企業育成をすること。本当の意味での効率を高めて、先鋭的、前衛的な新陳代謝のいい国になる必要があるのではないかと僕は思います。ジャーナリスト。元NHKアナウンサー。市民ニュースサイト「8bitNews」代表。「GARDEN」CEO。監督2作目となる映画『わたしは分断を許さない』が公開中。※『anan』2020年10月14日号より。写真・中島慶子イラスト・五月女ケイ子文・黒瀬朋子(by anan編集部)
2020年10月12日稀代の脚本家・坂元裕二が、菅田将暉、有村架純と共に打ち上げる、今世紀最強のラブストーリー『花束みたいな恋をした』。この度、清原果耶、細田佳央太、オダギリジョー、戸田恵子、岩松了、小林薫が出演することが分かった。本作は、東京・京王線の明大前駅で終電を逃したことから偶然に出会い、その夜から始まるひとつの恋の5年間の行方を、同時代のカルチャーを背景にしながら、坂元さんによる唯一無二のセンスで紡いでいく物語。今回新たに発表された清原さんが演じるのは、麦(菅田さん)と絹(有村さん)がかつてのお互いの姿を重ねる若い男女2人組のひとり、羽田凜。もうひとり、水埜亘は、『町田くんの世界』で映画初主演を果たした細田さん。オダギリさんが、絹の勤務先であるイベント会社の社長・加持航平。戸田さんと岩松さんは、絹の両親・早智子と芳明を。小林さんは麦の父・広太郎を演じる。ほかにも、劇中で麦と絹が“神”として評する映画監督の押井守が出演。サブカルチャー好きの麦と絹を繋ぐきっかけとなる存在として、本人役で登場。韓英恵、中崎敏、小久保寿人、瀧内公美、森優作、古川琴音、篠原悠伸、八木アリサ、佐藤寛太、岡部たかし、萩原みのり、福山翔大、萩原利久、片山友希、宇野祥平、佐藤玲、水澤紳吾らも参加する。『花束みたいな恋をした』は2021年1月、TOHOシネマズ日比谷ほか全国にて公開予定。(cinemacafe.net)■関連作品:花束みたいな恋をした 2021年、全国にて公開予定©️2020『花束みたいな恋をした』製作委員会
2020年10月12日清原果耶がヒロインをつとめる2021年度前期連続テレビ小説「おかえりモネ」のロケ取材会が9月30日(水)、舞台のひとつとなる宮城県登米市で行われ、清原さんがこの地に立った思いを語った。登米町の登米教育資料館で行われた取材会で、制作統括の吉永証(NHK)は「ヒロインは気仙沼で生まれ育ち、その後登米で天気の魅力、可能性に目覚めます。さまざまな苦難を乗り越えて気象予報士の資格を取り、やがて東京に出て、さまざまなことが天気に関わっているということを経験し、故郷の気仙沼に戻ったあとは、家族や仲間のために自分に何ができるかを考えながら成長していく」と物語を説明。清原さんの起用理由については、改めて「ヒロインが高校卒業したところから物語が始まるので、年齢的に十代後半から二十代前半の方を想定していたことが一つ。そして、清原さんの持つ凛とした雰囲気と、まなざしがピュアなところが今回のヒロインに合うということがありました」とコメント。さらに、本作は清原さんの主演ドラマ「透明なゆりかご」などを手掛けた脚本家・安達奈緒子のオリジナル作品となるが、脚本の安達さん自身も「清原さんがヒロインであれば物語をより豊かにできる、と考えていらした」と明かした。また、清原さんは「連続テレビ小説『あさが来た』で女優としてデビューしたので、こうして2021年の『おかえりモネ』でヒロインを務めさせていただけるというのは本当にご縁を感じます」と語る。「私自身、森林に行く機会はめったになかったので、下見や撮影で足を運んで、自然の余裕というか、自然が私たちに与えてくれる心の穏やかさを感じました。すこやか、という言葉がきれいにはまる場所で撮影できてよかったな、と思っています」と、登米の魅力を肌で感じたよう。「エキストラで参加される登米の地元の方たちとお会いして、このドラマにとてもお力を貸してくださっている印象で、ありがたいな」と感じたという。「気仙沼の方での撮影はまだ始まっていないのですが、一度下見でお邪魔しました。モネを楽しみにしている、と言葉で伝えてくださる方が多い印象で、とても嬉しかったです。活発な漁港の雰囲気や、美味しいご飯など、気仙沼の魅力もたくさん詰め込んでドラマでお伝えしたい」と抱負を語り、「見てくださった方の心をちょっと温められたりとか、勇気付けられたりするようなドラマを作っていきたいと思っています」と決意を新たにした様子だった。撮影は9月28日より登米でスタートしており、ロケ自体は11月の中旬くらいまで、登米と気仙沼にて行う予定という。あらすじ「天気予報は未来を予測できる世界」宮城県気仙沼湾沖の自然豊かな島で、両親・祖父・妹と暮らしていた永浦百音(ももね)。2014年春、高校卒業と同時に気仙沼を離れ、ひとり内陸の登米市へ移り住むことに。大学受験にことごとく失敗、祖父の知り合いで登米の山主である、名物おばあさんの元に身を寄せた。将来を模索する百音は新天地で、林業や山林ガイドの見習いの仕事をはじめる。そんな百音に、ある日転機が訪れる。東京から、お天気キャスターとして人気の気象予報士がやって来た。彼と一緒に山を歩く中で、「天気予報は未来を予測できる世界」と教えられ、深く感銘を受ける百音。「自分も未来を知ることができたら」。そして一念発起、気象予報士の資格を取ろうと猛勉強をはじめるが、試験の合格率は5%。なかなか合格できず、くじけそうになるが、登米で地域医療に携わる若手医師や地元の人たちに支えられ、ついに難関を突破する。上京し、民間の気象予報会社で働きはじめた百音は、この仕事が実に多岐に渡ることを知る。日々の天気や防災はもちろん、漁業、農業、小売業、インフラ、スポーツ、様々な事情を抱えた個人…天候次第で人の人生が大きく左右されることを痛感している彼女は、個性的な先輩や同僚に鍛えられながら、失敗と成功を繰り返し、成長してゆく。数年後、2019年――。予報士として一人前となった百音は、大型台風が全国の町を直撃するのを目の当たりにする。これまでに得た知識と技術をいかし、何とか故郷の役に立てないかと思った彼女は、家族や友人が待つ気仙沼へと向かう決意をする…。2021年度前期連続テレビ小説「おかえりモネ」は2021年春、NHK総合ほかにて放送予定。(text:cinemacafe.net)
2020年10月01日2020年9月27日、俳優の竹内結子さんが自宅で亡くなったことが分かりました。華やかな美貌と演技力の高さで、数多くの作品に出演していた俳優の突然の訃報は、世間に衝撃を与えています。要潤が「自己肯定感を高めましょう」と呼びかけ同日、俳優の要潤さんがTwitterを更新。「自己肯定感を高めましょう」と周囲に呼びかけました。自己肯定感を高めましょう。自分だけの価値、周りからの必要性を感じる。今はぼんやりとしか見えないかもしれませんが、その輪郭を捉えられるだけで充分です。すでに自分の価値がそこにあります。大丈夫、今僕ともこうして繋がってる瞬間があります。— 要潤 (@kanamescafe) September 27, 2020 要さんは、自分の価値をぼんやりとでもとらえられるだけで十分だとし、「大丈夫、今僕ともこうしてつながっている瞬間があります」と訴えかけます。さらに、次のような投稿をしました。地位や名誉が無くても、お金が無くても、身体一つあれば何者にでもなれる。自己破産や、犯罪歴が例えあったとしても、そこから這い上がることだって可能である。今は暗黒の中でも必ず目線を上げれば光があります。それは歴史が証明しています。— 要潤 (@kanamescafe) September 27, 2020 2020年は、新型コロナウイルス感染症(以下、コロナウイルス)の流行や、芸能人の訃報といった暗いニュースが相次ぎ、心が晴れない日々が続く人もいるでしょう。要さんは、不安になりやすい時を過ごす人々に向けて、前を向けば必ず光があることを伝えたのです。【ネットの声】・要さん、前向きなメッセージをありがとうございます。救われる人がたくさんいると思います。・涙が出て、気持ちがすうっと軽くなりました。自分のペースで、ゆっくり生きていきたいです。・自己肯定感を持つことは本当に大切です。暗いニュースが続く今こそ、明るさを忘れないようにします。コロナウイルスのまん延により、私たちの生活は一変しました。先の見えない状況に不安や悩みを抱く一方で、他者との交流が減り、知らず知らずのうちにストレスをためこんでしまうことも。自分の大切にしている人やものを改めて振り返り、周囲の人と想いを伝え合う時間を作っていきたいですね。[文・構成/grape編集部]
2020年09月28日意外と知らない社会的な問題について、ジャーナリストの堀潤さんが解説する「堀潤の社会のじかん」。今回のテーマは「日本の防衛」です。攻撃力を高めるより外交、経済政策でリスク回避を。日本の防衛における今年の大きなトピックは、河野防衛大臣が陸上配備型迎撃ミサイルシステム「イージス・アショア」の秋田・山口への配備を撤回したことでしょう。撤回の理由は、想定されていた安全が確保できないこと。改修に費用がかかりすぎることなどでした。イージス・アショアは、飛んできたミサイルを撃ち落とすシステムです。いま計画を撤廃することで、防衛のためには敵基地に攻撃する能力のあるミサイルシステムが必要なんじゃないかと、話は思わぬほうに進んでいます。そうなると新しい兵器を買わなくてはいけませんし、攻撃能力を持てば、当然攻撃されるリスクも高まります。こうして、際限なく防衛力の拡張にひきずりこまれてしまうことを「安全保障のジレンマ」といいます。2020年度の防衛予算は5兆3130億円と過去最大になりました。2010年くらいまでは5兆円程度でしたが、近年一気に跳ね上がっています。理由の一つは、アメリカが防衛費を見直したこと。自国の経済も疲弊しているアメリカは、日本や韓国から軍を撤退し、自分の身は自分で守ってくれという姿勢でいます。これを受け、これまで空母を持たなかった日本も、空母の機能を持たせるために護衛艦いずもを改修したり、母艦に離発着できるオスプレイを配備したり、宇宙やサイバー関連にも防衛費を投入しました。ただ、安全保障は、軍事力増強だけが方法ではありません。外交政策も大きな歯止めになります。経済的な結びつきを強め、相手国を攻撃すれば自分たちも不利益を被る、という関係を作っておくことはとても有効です。EUが誕生したのも同じ理由です。2つの世界大戦の反省を受け、経済的関係を強めることでEU圏内は戦争を回避してきました。日本も、TPPやRCEPなど、アジア太平洋地域で大きな貿易圏を作り、互いを攻撃しにくくする方法を構築しようとしています。いま新型コロナで、人もモノも行き来しづらくなり、自国第一主義に走りがちです。しかし、各国の連携が薄れれば、リスクも高まります。このなかでどういう防衛協調策があるのか、今後もウォッチしていきたいと思います。ジャーナリスト。元NHKアナウンサー。市民ニュースサイト「8bitNews」代表。「GARDEN」CEO。監督2作目となる映画『わたしは分断を許さない』が公開中。※『anan』2020年9月30日号より。写真・中島慶子イラスト・五月女ケイ子文・黒瀬朋子(by anan編集部)
2020年09月23日この春、高校を卒業した清原果耶さん。女優デビューとなった『あさが来た』の女中・ふゆ役でのピュアさ。2017年の映画『3月のライオン』のひなた役で見せた強さと儚さ。そして’18年のドラマ『透明なゆりかご』では、揺れ動く感情をその瞳や佇まいで表現してみせ、作品に厚みを加えた。ここから活動を本格化し、どんな姿を見せてくれるのか。いま一番楽しみな女優であることは間違いない。――初主演映画『宇宙でいちばんあかるい屋根』では、学校や家族に恋といったさまざまなことに悩む14歳の主人公つばめを演じています。つばめは、星ばあという不思議な老人と知り合って成長していきますが、この作品を読まれた時、どのように感じられました?撮影は去年の夏、17歳の時だったんですが、3年前に自分も14歳を経験していますし、その年齢ならではのモヤモヤが物語の中に描かれているんですよね。その年齢の頃って、些細だけれど自分の中で大きな悩みごとを抱えていたり、周りに理解されないもどかしさを感じていたり。私自身もそうだったので共感はありました。脚本を読んだ時は、つばめと“星ばあ”との取っ組み合いみたいな掛け合いが印象的で、楽しみだなと思ったのを覚えています。――実際、星ばあ役の桃井かおりさんとのお芝居はいかがでしたか。この作品が決まってから、周りの方やスタッフさんに「桃井さんとお芝居できるなんて幸せものだね」って言われていたんです。役者としても人生の上でも大先輩ですし、私が見ていない景色を何百倍もご覧になっている方。現場での居住まいに圧倒されていましたね。でも、桃井さんのエネルギーをもらって頑張れたシーンがありましたし、たくさん助けてもいただきました。桃井さんは、ひとつのシーンでも、こう動いたら面白いんじゃないかっていうアイデアを次々と現場で出してくださるんです。星ばあっていう存在をご自身の中で固めすぎず、いろんなやり方をされて、そこで掴んだもので作り上げていくというんでしょうか。その想像力をご自身で実践してみせてくださるのがすごいと感じました。――そういう桃井さんの芝居を見て、清原さんは燃えるほう?桃井さんの出してこられるいろんなものに応えられるのが一番いいなと思っていたので、私が返せる球は全部出し惜しみせずに投げたいとは思っていました。返せていたかはわからないですが…。――藤井道人監督からは、こう演じてほしい、というようなオーダーは何かあったんでしょうか。監督は、あえてあまり細かい説明はせずに、私がつばめとして思ったように動けるように導いてくださっていた気がします。ただ、演じていくうち、自分の中でこのセリフが言えないって立ち止まることが増えた時があって。藤井監督は、その都度細かく確認してくださるので、ひとつひとつ相談させていただいて、お互いに案を出し合いながら、納得する形で作っていけた気がします。納得して現場に向かいたいから、しっかり悩みます。――こうして話していても感じるのですが、実年齢より大人っぽいと言われること…多いですよね。そう…ですね(笑)。もともとあまりテンションが高いほうではないので、落ち着いているように思われるんじゃないのかなと思います。でも、雑誌で仲のいい同世代の子たちと一緒になったりすると、楽しくてテンションは上がりますし、中学生の頃はワイワイしていましたよ。――落ち着いた役が多いので、そのイメージもあるんだと思います。役を演じられる時は、どのような手順を踏んで役をご自身の中に入れていかれるんでしょうか。そうですね…まずは脚本をとにかく読み込むことでしょうか。そこから役にまつわることを調べて、脚本の中で違和感や疑問を感じる部分があったら、その原因を突き詰めて、役としてのベースは考えておくようにしています。あとは、衣装合わせとか、現場に入って、共演者の方とお会いしてからですね。実際にやってみると、ここは差し引いたほうがいい、足したほうがいいと思うことが出てくるので、監督と相談してそこは明確にしていくようにしています。――今回、つばめを演じる時に大事にしていたことはありますか?この物語を生きていく上で、つばめとして嘘をつかないことを一番大事にしていました。つばめは、星ばあだったり家族だったり周りの人に心を揺さぶられたり動かされたりする、受け手側の人間。だから同じシーンを演じていても、その都度感じることが微妙に違ったりするんですが、さっきはこうだったという決め事は作らず、毎回思ったことを素直に表現するようにしていました。それがつばめとして表現することなのかなって。――リアルな感情を大事に、というのはどの役も同じですか?全部、どの役もです。私自身が自分の気持ちに嘘をついて誤魔化して演じていたりすると、結局うまくいかないことが多いんです。本当は全部を自分の素直な感情でできたらいいんですけれど。――時には実年齢よりも上の女性を演じることもありますし、自分が経験していないことを演じる場合もありますよね。わからない時は調べたりしますが、それでも理解できないこともあります。でもそういう時、現場に入って周りの皆さんの作り出す空気に助けられて腑に落ちていくことも多いです。ただ、もともと悩む性格というか、考えちゃうほうなんですよね。それでも極力自分で納得して現場に向かいたいので、しっかり悩みます。きよはら・かや2002年1月30日生まれ。’15年のNHK連続テレビ小説『あさが来た』で女優デビュー。その後、映画『3月のライオン』、ドラマ『透明なゆりかご』『螢草 菜々の剣』『俺の話は長い』など話題作に次々出演。出演映画『望み』『まともじゃないのは君も一緒』『砕け散るところを見せてあげる』『ジョゼと虎と魚たち』『護られなかった者たちへ』など公開待機作多数。清原さん初主演映画『宇宙でいちばんあかるい屋根』は、9月4日(金)公開。恋や学校、家族と悩みの尽きない14歳のつばめ(清原)の前に、ある日、派手な装いの老婆(桃井かおり)が現れる。いつしか彼女は、星ばあとしてつばめの相談相手になるが…。Coccoが作詞・作曲・プロデュース、清原さんが歌う主題歌『今とあの頃の僕ら』も発売中。(カラフルレコーズ/ビクター)※『anan』2020年9月9日号より。写真・来家祐介(aosora)スタイリスト・小谷雄太(UM)ヘア&メイク・面下伸一(FACCIA)インタビュー、文・望月リサ(by anan編集部)
2020年09月06日映画『宇宙でいちばんあかるい屋根』(9月4日公開)の初日舞台挨拶が4日に行われ、清原果耶、伊藤健太郎、藤井道人監督が登場した。同作は作家・野中ともその同名小説の実写化作で、『新聞記者』で第43回日本アカデミー賞最優秀作品賞を受賞した藤井道人が映画化した。平穏憎らしながらも時々息苦しくなる14歳のつばめ(清原)は、満天の星が輝くある夜、ド派手な身なりで底意地の悪い、キックボードに乗った謎めいた老女“星ばあ”(桃井かおり)と出会い、いつしか2人はお互いの心に空いた穴を埋め合うように距離を縮めていく。伊藤は清原について「撮影当時、17歳だったんですけど、全然本当もう大人すぎて、そこが1番びっくりした。僕が17歳のときはこんな落ち着いて現場にいなかったなと思いますし、かと思えば17歳らしいところもあって」と表す。「僕が17歳の時は『ギャ〜』みたいな感じだったんですけど、同じ場所にずっといられる方だなって。一生いられるんじゃないかなって。良い意味でよ?」と独特な感性で褒める。イベントでは、作中でつばめが書道をしていることから、「宇宙一染みる言葉」を毛筆で披露。清原は「初日」と掲げ、「今日を迎えられてよかったと、心から思っていて。映画撮影に携わってくださったみなさんもそうですけど、お越しくださったみなさん、本当にありがたいなという思いでいっぱいです。今日がないとこれからが始まっていかない大事な日でもあるので、『初日』」と説明した。清原の美文字に、伊藤は「僕の、もう出したくないっすね。やだなあ。すっごいきれいだし」と苦笑し、クスクス笑いの聞こえる客席に「なんで笑ったんだよ!」とつっこむ。「真面目な回答ですよ。カッスカスになっちゃって……」と弁解しつつ、映画の中でのセリフ「しぶとく生きろ!」という文字を披露した。伊藤は「この言葉を聞いた時にすごく僕の心にズギャン!! って刺さったんですよ。疲れた時やしんどい時にこの言葉を思い出すだけで乗り越えられそうだ、この言葉を大切にしていきたいなとすごく思いました」と熱弁。文字については全員から「味がある」と褒められていた。また、ロサンゼルスにいる桃井は映像で「大人になるとなんでも出来る」という言葉を披露。「大人になると、あの時の悩みはなんだったのかと思う。50歳の時にはじめて逆上がりができるようになった。年を食うということは、これからはこじゃれたことになります」と語った。この言葉に感銘を受けた伊藤は「21歳の誕生日に大人になることをやめたんですよ。『もうなれない』と思って。でも、もう1回大人になることを目指してみようと思います。もう1回頑張ってみます」と宣言した。
2020年09月04日美しく清楚な雰囲気に加え、インタビューで語る言葉や口調からは意志の強い聡明さがにじむ清原果耶さん。初主演映画『宇宙でいちばんあかるい屋根』では、学校や家族、恋といったさまざまなことに悩みながらも、星ばあという不思議な老人と知り合って成長していく14歳の主人公つばめを演じています。見逃しがちな些細なことも、ちゃんと掬い取れるように。――これまで壁にぶつかった経験ってありますか?壁は山ほどあって、現場ごとにその役ならではの難関ポイントがあります。今回だったら、現場のスタッフさんとか監督、キャストの皆さんが手を引いてくれて、そこから抜け出すことができました。――逃げずにぶつかって乗り越えようとするタイプなんですね。逃げていても前に進まないことのほうが多いじゃないですか。自分が傷ついても追求していかなきゃいけないものって、少なからずあると思うので。――こうと決めたら突き進む?頑固ではあると思います。ただ、自分ひとりでは見えないことがあるので、できるだけ周りの人の話に耳を傾けて、柔軟にやっていきたいとは思っています。――映画のつばめが星ばあに悩みを相談していたように、清原さんにもそういう相手はいますか?家族ですかね。3歳上に姉がいるんですけれど、結構ズバズバと言ってくれるタイプで、意見が欲しい時にちゃんと答えをくれる存在です。私がどうしたらいいんだろうって悩んだ時に連絡すると、すぐに的確なアドバイスをくれるので参考にしています。――この春までは、学校に通われていました。学業との両立は大変だったと思いますが、それでも続けてこられた原動力になったものは何だったと思いますか。一番初めにいただいたお仕事がCMの撮影で、現場で作品が出来上がっていく過程が見られること自体に興味を持ったんです。それが放送されてから、親や友達に反響をもらった時に、この仕事ってこんな幸せな形で自分に返ってくるんだって知って。あの経験が一番大きかったのかなと思います。――いまは喜びと大変さの両方を実感していると思うんですが、いま楽しいと感じる瞬間って…。他のキャストやスタッフの方とコミュニケーションをとって、一緒に作品を作り上げていくことに楽しさと尊さを感じています。あと、脚本をいただいて読んだ時に、ワクワクして、ああしたいこう演じたいっていう欲が出てくる瞬間があるんです。撮影に入って、これがこうなるんだっていう過程を見ていくのも楽しいですし。――普段の生活で、演技のために意識していることはありますか。以前に出させていただいた『3月のライオン』という映画の打ち上げで、大友啓史監督から「充実した私生活を送ってください」という趣旨のアドバイスをいただいたことがあるんです。その時はあまり意味がわからないまま返事をしましたが、いまになってその意味を実感しています。だから毎日の生活を適当に流さず、ちゃんと受け止めて暮らしていくことを大事にしています。料理をしたり、周りの景色に目を留めたり…見逃しがちな些細なことも、ちゃんと掬い取れるようにと思っています。――今回、映画の主題歌も歌っていますが、今後歌にも挑戦していかれるんでしょうか。先のことはわからないですが、もともと小学校の時に合唱クラブに入っていたくらい歌うのも好きなんです。だから、映画の主題歌を歌わせていただけるのはすごくありがたいですし、挑戦できてよかったと思っています。――目指す女優像はありますか?定めてはいないです。ただ、手の届く範囲のことに丁寧に向き合って、まあるくあたたかくやっていきたいです。きよはら・かや2002年1月30日生まれ。’15年のNHK連続テレビ小説『あさが来た』で女優デビュー。その後、映画『3月のライオン』、ドラマ『透明なゆりかご』『螢草 菜々の剣』『俺の話は長い』など話題作に次々出演。出演映画『望み』『まともじゃないのは君も一緒』『砕け散るところを見せてあげる』『ジョゼと虎と魚たち』『護られなかった者たちへ』など公開待機作多数。清原さん初主演映画『宇宙でいちばんあかるい屋根』は、9月4日(金)公開。恋や学校、家族と悩みの尽きない14歳のつばめ(清原)の前に、ある日、派手な装いの老婆(桃井かおり)が現れる。いつしか彼女は、星ばあとしてつばめの相談相手になるが…。Coccoが作詞・作曲・プロデュース、清原さんが歌う主題歌『今とあの頃の僕ら』も発売中。(カラフルレコーズ/ビクター)※『anan』2020年9月9日号より。写真・来家祐介(aosora)スタイリスト・小谷雄太(UM)ヘア&メイク・面下伸一(FACCIA)インタビュー、文・望月リサ(by anan編集部)
2020年09月03日初主演映画『宇宙でいちばんあかるい屋根』の公開を控える清原果耶の1st Single「今とあの頃の僕ら」が、本日9月2日(水)リリース。収録される全3曲をCoccoが作詞・作曲・プロデュースを務めており、同作のカップリング曲でCoccoが清原さんをイメージして作った楽曲「君に見せる景色」のMusic Video(MV)が解禁された。今回のMVは、映画、広告映像、ミュージックビデオ、インスタレーションアートなどをベースとした映像の演出を手掛け、インターナショナルなレンジを持つ映像監督・関根光才が担当。関根さんは、清原さんが出演していた日本生命のCM「見守るということ。」篇も手掛けており、コラボレーションは2度目。廃退的な空間の中で、感性の赴くままに踊る清原さんの姿を美しくリズミカルに捉え、解き放たれていく感情を表現した映像となっている。清原さんの踊るコンテンポラリーダンスは、多くのアーティストの振付を手掛けるダンスパフォーマンスグループ「s**t kingz」のOguriが担当している。清原さんの1st Single「今とあの頃の僕ら」に収録されている本楽曲。同作品の中でも、プロデューサーを務めるCoccoさん独特の重厚感を感じさせる楽曲が、清原さんの迫真のダンスで映像化されており必見のMVとなっている。清原さんは「関根さんが託して下さった『過去との決別』というテーマを胸一杯に抱えながらの撮影でした」と明かし、「過去を認め、それでもまとわりつく何かを振り払いながら進んでいく力強さの中で、振付に映るこだわりの数々に感銘を受けました。Coccoさんが書き下ろしてくださった『君に見せる景色』は、私にとってお腹の底に留まり優しさをくれる曲でした」とコメント。また、関根監督は「清原果耶さんという凄まじい才能と輝きを持つ若手女優が、本気でダンスパフォーマンスに取り組む。彼女のひたむきさ、真剣さを考えたら、ただキレイに撮るようなものではなく、彼女と率直に向き合い、正面からドキュメントするようなMVにしたいと考えました」と言う。「テーマは『過去との決別』。清原さんの現在と、これからの自分自身を思いっきりぶつけてもらえることが出来て、最高のダンスMVになったのではないかとおもいます」と語り、手応えを覗かせた。清原さんは、自身初となる主演映画『宇宙でいちばんあかるい屋根』以降も、年内に『望み』『まともじゃないのは君も一緒』『護られなかった者たちへ』などの映画が待機、2021年春にはNHK連続ドラマ小説「おかえりモネ」ヒロインとしての出演を控えるなど、今後の活躍にもますます注目を集めている。清原果耶1st Single「今とあの頃の僕ら」は発売中(ストリーミング、DL、CD)。※ストリーミングサービスおよびiTunes Store、レコチョク、moraなど主要ダウンロードサービスにて配信中。※音楽ストリーミングサービス:Apple Music、LINE MUSIC、Amazon Music Unlimited、AWA、KKBOX、Rakuten Music、RecMusic、Spotify、YouTube Music『宇宙でいちばんあかるい屋根』は9月4日(金)より全国にて公開。(text:cinemacafe.net)■関連作品:宇宙でいちばんあかるい屋根 2020年9月4日より全国にて公開©2020『宇宙でいちばんあかるい屋根』製作委員会
2020年09月02日意外と知らない社会的な問題について、ジャーナリストの堀潤さんが解説する「堀潤の社会のじかん」。今回のテーマは「コロナ禍の災害支援」です。被災地と離れていながらできる、新しい支援に注目。今年も豪雨災害が続いています。7月には熊本を中心に、九州やその他の地域が大きな被害に見舞われました。しかし、このコロナ禍では感染リスクもあり、自由に移動ができません。現地ではやはり人手が足りていないとのこと。とはいえ、県外の方が来ると地元から一斉に不安の声があがり、疑心暗鬼も招いてしまうそうです。そんななか、新しい支援の形が2つ見られました。一つは、被災した当事者がAmazonの「ほしい物リスト」で必要物資を公開し、支援を募るというもの。八代市の水没した保育園では、園児の帽子からフェルトペン、シーツに至るまで具体的に必要なモノと数をリストアップしました。これまでは、被災地で何が必要なのかの情報をリアルタイムに得るのが難しく、物資を送っても自治体の倉庫で管理されて適切に届かないというような問題がありました。その点、この方法は明快で合理的です。もう一つは、熊本地震をきっかけに結成された支援団体「BRIDGE KUMAMOTO」の働きです。広告を手掛けるデザイナーや映像クリエイターらが中心メンバーで、7月の豪雨災害を受け、いち早く基金を創設。これはクラウドファンディングで支援金を募り、被災地支援を行う組織や団体はBRIDGE KUMAMOTOに申請して、助成金を受け取れるというシステムです。全国のクリエイターたちに呼びかけて動画メッセージ集を作るなど、お金以外の支援も行っており、僕もナレーターとして参加しました。このように中間支援団体がSNSを展開して支援に入るというのは新しい動きです。行政では手の回りにくいところを細やかにサポートしています。豪雨や台風災害は今後も起きるでしょう。地震や富士山の噴火の危険もはらんでいます。コロナ禍の複合災害では、外に出られない、外からの支援が得られない状況が続く恐れがありますから、食糧や水、常備薬に加え、マスクや消毒液も適量、備蓄しておいたほうがよいでしょう。これまで避難所ではたびたび、食中毒や感染症の問題が起きていました。コロナにより、衛生面の危機意識が一般的に高まったのは、良かったことかもしれません。堀 潤ジャーナリスト。元NHKアナウンサー。市民ニュースサイト「8bitNews」代表。「GARDEN」CEO。3月に監督2作目となる映画『わたしは分断を許さない』が公開された。※『anan』2020年8月26日号より。写真・中島慶子イラスト・五月女ケイ子文・黒瀬朋子(by anan編集部)
2020年08月19日劇場アニメ版『ジョゼと虎と魚たち』のボイスキャストが決定し、このたび特報映像が公開。中川大志と清原果耶がW主演を務めるほか、主要キャラクターを演じるキャストが明らかになった。現在放送中の「親バカ青春白書」も話題の中川さんが演じるのは、留学する夢のためにアルバイトに勤しむ大学生・恒夫。来年放送予定の連続テレビ小説「おかえりモネ」で主演に抜擢された清原さんは、可愛らしい見た目とは裏腹に口が悪い、車椅子のヒロイン・ジョゼを担当。中川さんは「恒夫を演じていけばいく程、僕はジョゼが愛おしくて堪らなくなりました。ジョゼと出逢って、見慣れたはずの景色がこんなにもカラフルに見えるなんて。お客様にも、ジョゼと恒夫と共に、劇場でその景色を観て頂ければ嬉しいです」とコメント。「慣れない演技に足踏みをしたりしました」と語る清原さんは、「監督が丁寧に指導して下さり、中川さんが雰囲気を引っ張って下さったお陰で無事に撮り終えることが出来ました。役者が声を吹き込む、という事の意味や、監督・スタッフの皆様の、この作品に対する情熱を現場で教えて頂いた気がします」と収録をふり返っている。そして、彼らを取り巻く主要キャラクター、二ノ宮舞役を宮本侑芽、松浦隼人役を興津和幸、岸本花菜役をLynn、山村チヅ役を松寺千恵美が演じる。宮本さんは「台本を読んだ段階から舞への共感度が非常に高く、舞を理解し、沢山愛せることができたと思います。皆様にもこの作品を沢山愛していただけると嬉しいです」と語り、興津さんは「この儚く美しく濃厚な物語がどのようにアニメ映画化されるのか、私もとても楽しみです。精一杯臨ませていただきます」と意気込みを見せる。Lynnさんは「長年愛されている作品ですが、またさらにたくさんの方に楽しんでいただければ嬉しいです」と言い、松寺さんは「ジョゼのおばあちゃんは、世の中の人を信じず頑なで一見愛想なし。でも・・・。お客様がこの映画を見終わって、暖かく優しい気持ちになって帰って頂けたら嬉しいです」とコメントを寄せている。到着した特報映像では、恒夫に対して様々な命令を下すジョゼと、それに対して不満いっぱいの恒夫の姿が描かれていく。また、人魚のような姿になって自由に泳ぎ回るジョゼの映像や、「ええなぁ、お前は好きな場所に行けて」と内面を吐露するようなセリフも登場している。なお、本作の主題歌にはEveの「蒼のワルツ」が起用される。『ジョゼと虎と魚たち』は12月25日(金)より公開。(cinemacafe.net)
2020年08月13日作家・野中ともその同名小説を映画化した『宇宙でいちばんあかるい屋根』の完成披露試写イベントが開催。会場には主演の清原果耶と藤井道人監督が登場、そして“星ばあ”役の桃井かおりが宇宙でいちばん“遠距離”な完成披露試写会と題し、L.A.から生中継で登場して盛り上げた。登場するや「こっちは夜中の2時半よ~。健気でしょ桃井!」と早速、桃井節を炸裂、会場を沸かせた桃井さん。「本当にこの時期に封切ができる幸せをしみじみ感じています。とにかくいい映画なので!宜しくお願いします!」と挨拶した。まず、桃井さんが最近の生活について聞かれると、「えーっとね、日本よりはマシ??よ(笑)。ニュースを観てる感じだと、日本はみんなくっつきすぎてるように見えるし、なんかアメリカの方が結構2メートルキープしてるし、マスクもしてる。スーパーに行っても、人数制限してるし、ものすごく近寄らないように注意してる!」と回答。自宅では「とにかくお店が開いてないので、毎日ご飯を作るのを本気でやっています。もういちいち買いに行ってる場合じゃないぜベイビーってね(笑)」とL.A.での生活ぶりを明るく話した。久しぶりの対面となる桃井さんに対し、清原さんは「お久しぶりです~、お元気ですか?」と声掛けすると、桃井さんは「元気ですよ~!」と満面の笑顔。1年ぶりの画面越しの再会に「いや~本当はそっちに行ければ良かったんだけどねぇ」と桃井さんが言うと、清原さんは「画面越しでも嬉しいです!」と応じた。清原果耶「終わったっていう安心感にも似た喪失感みたいなものが大きかった」完成した本作を観た感想について、清原さんは「私はもう正直放心状態になってしまいました。初主演作という言葉だったりとか、エンドロールで自分の歌った歌が流れるとか、中々客観視できなくて。あ、終わったっていう安心感にも似た喪失感みたいなものが大きかったような気がしています。一緒に初号を観たスタッフのみなさんが、すごい良かったよ!っていう言葉をかけて下さったので、いい作品になったんだな。良かったなって。嬉しい気持ちはありました」と喜びを噛みしめながらコメント。桃井さんは「私は反対に、今まで自分が出た映画の中でいちばん自分が出てることが気にならなかった映画」と語り、「監督が、これは群像劇じゃなくて彼女(つばめ)の世界を描いてるんだって。出来上がって作品を観たらそれがよく分かって、観てすぐに監督にメールしたくらい」と言うと、藤井監督は「はい、すごい嬉しいメッセージをいただいて、心臓がバクバクバクってなりました(笑)」と告白。そんな藤井監督について、本作が初めての藤井組となる桃井さんは、「『新聞記者』を観て、その話をしているときにメールをいただいたので、運命を感じたのもあるし、監督がこんなものを作るのかっていう驚きもあったし、ワクワクもしたし、本当に年を取ってきたので、こういうオファーを待っていたという思いで嬉しかったです」と明かした。桃井かおり、ストイックな清原果耶を絶賛「絶対に邪魔しちゃいけないなと」本作で名コンビを演じた清原さんと桃井さん。お互いの印象に聞かれた清原さんは「私が何か口にするのもおこがましいんですけど…、一緒にお芝居をしていてこちら側に伝わってくるエネルギーの濃さとか強さみたいなものがとてつもなく大きくて、前を向かなきゃって奮い立たされるよな、現場でご一緒していて必死に後を付いていきたくなるようなそんな印象でした」と語る。桃井さんは「ものすごい孤独な女優さんだなっていう(笑)すごい真面目で本気で作品を見ているし、自分が何をすべきかを見ているから、絶対に邪魔しちゃいけないなという気持ちになったし、彼女がやろうしている、真剣にストイックに考えていること、彼女の表現しようとしていることが見えなくて、冗談抜きで私が付いていったんですよ。それで映画を観て、あぁ良かった!って本当に思いました」と話すと、清原さんは「いやぁ、なんて答えたらいいかわからないです」と、大女優からの絶賛に言葉を詰まらせるひと幕も。そして、『デイアンドナイト』に続くタッグとなった清原さんについて、藤井監督は「今回の清原さんの役柄は『デイアンドナイト』とは正反対ですし、作品のトーンが違ったので、僕自身もすごく緊張して挑んだんですけど、最初からつばめでいてくれたので、衣装合わせから提案してもらったり、とても良い信頼関係で撮影することが出来ました」とふり返る。一方、桃井さんについては「クランクインまでずっとスカイプでやり取りをしていて、撮影中に初めてお会いしました。自分からすると、桃井さんの映画を観て育ってきたので、監督ぶってましたけど足はめちゃくちゃ震えてました(笑)」と告白。「桃井さんが『ハーイ!エブリバディ―!』ってみんなを盛り上げてくれたこともですし、自分の監督人生の中でとても嬉しかったのが、桃井さんから提案してくれた言葉がたくさんあって、その言葉が自分にすごく刺さったー。それが、清原さん演じるつばめにもリフレクションしてとても良いシーンになりました」と、大先輩との緊張の初タッグをふり返っていた。そんな桃井さんに、観客から寄せられたのが「今のこの全世界的にも厳しい時期に、星ばあだったら何て言うでしょうか?」という質問。これに対し、桃井さんは「生きとけ!ってことですかね。とにかく歳食ってみてはっきりわかったのはね、若いときに考えてたほど人生長くないんだなって。やっぱり生きてるってことは結構面白いなって、歳食ってからもまた人生面白いのでね、とにかく生きとけ!ですかね」と、“星ばあ”さながらの金言を披露していた。『宇宙でいちばんあかるい屋根』は9月4日(金)より全国にて公開。(text:cinemacafe.net)■関連作品:宇宙でいちばんあかるい屋根 2020年9月4日より全国にて公開©2020『宇宙でいちばんあかるい屋根』製作委員会
2020年08月04日清原果耶主演、桃井かおりらの共演で贈る映画『宇宙でいちばんあかるい屋根』から、清原さん演じる主人公の“憧れの隣人”を演じる伊藤健太郎の場面写真が解禁。初挑戦したバンジョーの演奏風景も収められている。NHK連続テレビ小説「スカーレット」や『今日から俺は!!劇場版』など活躍の場を広げる伊藤さん。本作で演じる浅倉亨はつばめ(清原果耶)の隣の家に住む大学生で、バンジョーを弾き、音楽を愛する爽やかな青年。つばめはそんな亨に密かに恋心を抱いていた。自由奔放な姉(清水くるみ)に振り回されていた亨の身に、ある日ショッキングな出来事が起こってしまう――。今回解禁になった場面写真では、亨が部屋で趣味のバンジョーを弾いている姿や、険しい表情で姉と口論をしている姿、つばめと松葉杖をつく亨が誰かに出会ったような姿、屋上でバンジョーを弾く亨を笑顔で見ているつばめの仲睦まじい様子を捉えている。今回バンジョーが初挑戦の伊藤さんは、クランクインの1か月前から講師を呼び、練習に励んだそう。心優しい青年・亨が奏でる爽やかなバンジョーの音色にも期待が膨らむ。伊藤さん自身、「この映画は温かいという言葉が1番似合うと思います」と話す本作。いま大注目の清原さんと、数多くの映画・ドラマ・CMに大活躍の伊藤さんが織りなす恋模様からも目が離せない。『宇宙でいちばんあかるい屋根』は9月4日(金)より全国にて公開。(text:cinemacafe.net)■関連作品:宇宙でいちばんあかるい屋根 2020年9月4日より全国にて公開©2020『宇宙でいちばんあかるい屋根』製作委員会
2020年07月29日映画『宇宙でいちばんあかるい屋根』の主題歌、清原果耶が歌唱する「今とあの頃の僕ら」のティザー映像が公開。リリースシングルのカップリング曲などの詳細も明らかになった。『宇宙でいちばんあかるい屋根』は、清原さん自身初となる主演映画。野中ともその同名小説の実写化で、桃井かおりとの共演も話題だ。そんな本作の主題歌「今とあの頃の僕ら」は、シンガーソングライター・Coccoが作詞、作曲、プロデュースを手掛けた。ティザー映像では、清原さんがシンプルな3着のワンピースを身にまとい、自然の中で撮影されたアートワーク時の映像とともに、楽曲の一部を聴くことができる。また、1st Singleのカップリング曲として収録される「スキップ」「君に見せる景色」もCoccoさんプロデュースであることが明らかに。初回限定盤は、清原さんの様々な表情を収めた32ページにも及ぶフォトブックを付属した紙ジャケット仕様。初回限定盤付属のDVDには「今とあの頃の僕ら」MVのほか、メイキングムービーも追加収録される。Coccoさんとのやりとりを含むレコーディングスタジオでの映像や、ジャケット写真・MVの撮影メイキングなどをたっぷり収録している。●Coccoコメント実際に会った清原果耶は、驚くほどの素直さと穏やかな強さ、眩しい輝きと、その奥に大切に守られた、若く美しい闇を湛えていました。曲のキーやテンポを決める作業すら、まるで宝探しようで、私はその興奮を抑えられず、一人泣き出してしまったほど。包み隠さず、何もごまかすことなく放たれる彼女の歌声は、可愛くて尊いほどで、丁寧に真摯に、詞や旋律を探求するという感動も、教えてもらいました。これまで沢山の奇跡のような出会いに導かれ、歩んできた私自身の音楽人生を改めて振り返りつつ、“プロデュース”なんておこがましい限りですが、支えてくれた関係者の皆さんへ、そして果耶ちゃんへ、心からの感謝を捧げます。清原果耶1st Single「今とあの頃の僕ら」は9月2日(水)リリース(ストリーミング、DL、CD)。『宇宙でいちばんあかるい屋根』は9月4日(金)より全国にて公開。(cinemacafe.net)■関連作品:宇宙でいちばんあかるい屋根 2020年9月4日より全国にて公開©2020『宇宙でいちばんあかるい屋根』製作委員会
2020年07月22日いま最も注目を浴びる若手実力派女優・清原果耶の初主演映画『宇宙でいちばんあかるい屋根』。この度、清原さん演じる主人公・つばめの姿を捉えた場面写真が解禁された。本作の藤井道人監督とは『デイアンドナイト』に続くタッグとなる清原さん。先日は、シンガーソングライター・Coccoの書き下ろし主題歌「今とあの頃の僕ら」で、自らヒロインの心の旅を伸びやかな歌声で歌い上げていることも発表された。今回解禁された場面写真では、目を大きく開き驚いた表情のつばめから始まり、父(吉岡秀隆)と育ての母(坂井真紀)がベビーベッドを作っている様子を見ている姿。書道教室の先生(山中崇)と本屋で何やら会話している姿、教室でクラスメートたちと過ごす姿が写されている。家族とともにベビーベッドを作っているシーンでは、一見笑顔で楽しそうな表情のつばめだが、実際は父と育ての母の間に子どもが産まれてくるため、どこか居心地の悪さを感じている。そして、その後の本屋のシーンでは実母のひばり(水野美紀)が東京で個展をしていることを書道教室の先生から聞き、会いに行く決心をするが…。清原さんは、各メディアのブレイク女優ランキングや2020年ヒット予測女優部門など様々なランキングでもランクインし、2021年度春のNHK連続テレビ小説「おかえりモネ」のヒロインにも抜擢されている。映画初主演となる本作で吉岡秀隆や坂井真紀、山中崇、そして桃井かおりといった豪華キャストとの共演で見せる表情にも期待が膨らむ。『宇宙でいちばんあかるい屋根』は9月4日(金)より全国にて公開。(text:cinemacafe.net)■関連作品:宇宙でいちばんあかるい屋根 2020年9月4日より全国にて公開©2020『宇宙でいちばんあかるい屋根』製作委員会
2020年07月19日意外と知らない社会的な問題について、ジャーナリストの堀潤さんが解説する「堀潤の社会のじかん」。今回のテーマは「9月入学」です。コロナ禍では無理。じっくりと時間をかけて再考を求む。学校の入学・始業時期を4月から9月にする案は「今年度・来年度のような直近の導入は困難」と、見送られることになりました。9月入学制度はこれまでにも何度も議題にのぼっています。世界ではアメリカ、カナダ、イギリス、フランス、ベルギー、トルコ、モンゴル、ロシア、中国などの国が9月入学制度を導入しています。日本も明治維新後、西洋の教育を導入した当初は9月始業でした。ところが、国の会計を4月~3月を一年とする年度制を採用したこと、徴兵制の始まりなどから4月始業に変わり、今に至ります。今年、新型コロナウイルスの感染拡大を防ぐために学校の休校が続き、授業の遅れが問題になりました。そんななか、高校生のツイートをきっかけに、全国知事会から国へ9月入学の検討要請があり、安倍首相も「有力な選択肢の一つ」とコメント。いったん検討し始めたのですが、実際に導入するとなると、初年度の入学生徒数が半年分増加し、大量の教員不足が生じてしまうこと、また、保育所の入学待機児童数が増大すること、システムやカリュキュラムの再編など、拙速な対応は無理と判断されたのです。このコロナ禍で、ただでさえ問題が山積するなか、大きな改変をしようとしたのは現場の声を無視した行動だったと思います。授業の遅れを取り戻すことが目的なら、感染者数は地域によって差がありますし、全国一律にすること自体がナンセンスなのではないでしょうか。4月でも9月でも、いつ学校が始まっても継続してきちんと教育を提供できる仕組み作りを議論するべきなのではないかと思います。日本は会社も年度ベースなので、学校の始業時期をずらせば就職にも影響が及びます。会社を通年採用に変え、大学も途中入学を許すなど、個々のスタイルに合わせた社会設計が必要になるでしょう。世界の学校制度はもっと柔軟です。イギリスは年に3回、入学の機会がありますし、フランスでは家庭での義務教育の就学も可能になっています。また、海外は飛び級制度も広く採用されていますね。日本もこれを機に時間をかけて議論し、右に倣えではない、多様な学校制度へと見直してみてはいかがでしょうか。堀 潤ジャーナリスト。元NHKアナウンサー。市民ニュースサイト「8bitNews」代表。「GARDEN」CEO。3月に監督2作目となる映画『わたしは分断を許さない』が公開された。※『anan』2020年7月15日号より。写真・中島慶子イラスト・五月女ケイ子文・黒瀬朋子(by anan編集部)
2020年07月09日清原果耶が藤井道人監督のもと、作家・野中ともその大人気小説の映画化で初主演する『宇宙でいちばんあかるい屋根』。この度、清原さん自ら、シンガーソングライター・Coccoによる書き下ろしの主題歌「今とあの頃の僕ら」を伸びやかな歌声で爽やかに歌い上げることが決定、その楽曲が彩る本予告映像が解禁された。今回解禁され予告編は、「私は今のママが産んだ娘じゃない」と清原さん演じる主人公の少女・つばめが孤独を感じ、思い悩むシーンから始まる。ある夜、星空を舞う(!?)謎の老婆・星ばあ(桃井かおり)との出会いから物語は一転、共に過ごす中で笑顔を見せはじめるつばめ。「私もちゃんと家族になれるかな」と、両親に赤ちゃんが産まれることの不安を打ち明けるつばめに、「しぶとく生きろ」「屋根の下でいろんな時間積み重ねて家族になるんだろ」と力強い言葉をかける星ばあ。歩き始めたつばめにおこる様々な出来事。泣いて笑った、星ばあと過ごしたかけがえのないひと夏の思い出が、色とりどりに絵本のように映し出されていく。つばめの「ありがとう、星ばあ」という言葉に込められた思いとは…?藤井監督が紡ぐ美しい映像、物語を彩る清原さんの伸びやかな歌声に引き込まれる映像だ。清原果耶コメントCoccoさんが書き下ろしてくださった主題歌「今とあの頃の僕ら」を歌唱させて頂きました。とても大切な作品に広く深く染み渡るような楽曲。こんなにも素敵な歌を私が歌ってもよいのだろうか、と考えましたがつばめを生きた自分だからこそ届けられる何かが有れば嬉しいなと今は思っています。レコーディングの際、緊張で固まる私に「歌は手段だから」とCoccoさんが声を掛けて下さって身体中が温かい空気に包まれるような感覚になりました。Coccoさんの真っ直ぐな目線の先で「手段」の意味を探しながら臨んだレコーディングは何にも変え難い時間でした。スタッフの皆さまにも支えて頂いて無事に録り終えることができ、本当に感謝でいっぱいです。つばめという1人の少女が生きている“今”にもこの曲を通して少しだけ触れて頂けたら幸いです。Coccoコメント映画を見終わるとすぐにつばめちゃんの声が曲にのって聞こえてくるようでした。私達は皆、傷付け傷付き、愛され愛を求め、そして愛を伝えていく生命活動を懸命にくり返しながらそれぞれの人生を歩いていくのだというメッセージを、清原果耶はその圧倒的な透明感をもって見事に歌い上げてくれました。『宇宙でいちばんあかるい屋根』は9月4日(金)より全国にて公開。主題歌:清原果耶「今とあの頃の僕ら」(作詞・作曲・プロデュース:Cocco)は9月2日(水)よりリリース。(text:cinemacafe.net)■関連作品:宇宙でいちばんあかるい屋根 2020年9月4日より全国にて公開©2020『宇宙でいちばんあかるい屋根』製作委員会
2020年07月01日女優の清原果耶が、主演映画『宇宙でいちばんあかるい屋根』(9月4日公開)の主題歌を務めることが1日、明らかになった。同作は作家・野中ともその同名小説の実写化作で、『新聞記者』で第43回日本アカデミー賞最優秀作品賞を受賞した藤井道人が映画化。平穏でも悩みはあって、時々息苦しくなる14歳のつばめ(清原)は、満天の星が輝くある夜、ド派手な身なりで底意地の悪い、キックボードに乗った謎めいた老女“星ばあ”(桃井かおり)と出会い、いつしか2人はお互いの心に空いた穴を埋め合うように距離を縮めていく。この度解禁になった主題歌は、シンガーソングライター・Coccoによる書下ろし楽曲「今とあの頃の僕ら」。清原が歌唱し、伸びやかな歌声でヒロインの“心”の旅を爽やかに歌い上げる。さらに主題歌を収録した本予告映像も公開となり、映像では主人公の少女・つばめが「私は今のママが産んだ娘じゃない」と思い悩み、星ばあとの出会いで笑顔を見せはじめる様子も。「私もちゃんと家族になれるかな」と、両親に赤ちゃんが産まれることの不安を打ち明けるつばめに、星ばあは「しぶとく生きろ」「屋根の下でいろんな時間積み重ねて家族になるんだろ」、と力強い言葉をかける。ひと夏の思い出が、色とりどりに絵本のように映し出される予告編となった。○清原果耶 コメントCoccoさんが書き下ろしてくださった主題歌「今とあの頃の僕ら」を歌唱させて頂きました。とても大切な作品に広く深く染み渡るような楽曲。こんなにも素敵な歌を私が歌ってもよいのだろうか、と考えましたがつばめを生きた自分だからこそ届けられる何かが有れば嬉しいなと今は思っています。レコーディングの際、緊張で固まる私に「歌は手段だから」とCoccoさんが声を掛けて下さって身体中が温かい空気に包まれるような感覚になりました。Coccoさんの真っ直ぐな目線の先で「手段」の意味を探しながら臨んだレコーディングは何にも変え難い時間でした。スタッフの皆さまにも支えて頂いて無事に録り終えることができ、本当に感謝でいっぱいです。つばめという1人の少女が生きている“今”にもこの曲を通して少しだけ触れて頂けたら幸いです。○Cocco コメント映画を見終わるとすぐにつばめちゃんの声が曲にのって聞こえてくるようでした。私達は皆、傷付け傷付き、愛され愛を求め、そして愛を伝えていく生命活動を懸命にくり返しながらそれぞれの人生を歩いていくのだというメッセージを、清原果耶はその圧倒的な透明感をもって見事に歌い上げてくれました。○藤井道人監督 コメントCoccoさんが本作のために書き下ろしてくれた楽曲を、主演としても映画を背負ってくれた清原さんの歌声で締めくくる、とても贅沢な試みでした。清原さんの澱みない歌声が、この映画の余韻を何倍にも大きくしてくれたと自負しております。大人になった皆さんへ、これから大人になる皆さんへ、一人でも多くの方にこの映画が届くことを願っています。○前田浩子プロデューサー コメントロケ地への行き帰りのバスで清原さんはいつもイヤホンをつけて、音楽に耳を傾けていたのですがそこから微かに漏れ聞こえてきたのがCoccoさんの歌声でした。その憧れのアーティストが初主演映画の主題歌を唄うことになった彼女のために書き下ろしてくださったのは奇跡であると同時に必然だったのかもしれません。鈴が転がるようなその歌声は透き通り、皆さまへお届けする贈り物を美しく包んでくれました。両手で受け止めていただけますと幸いです。
2020年07月01日清原果耶が『新聞記者』『デイアンドナイト』の藤井道人監督とタッグを組んだ『宇宙でいちばんあかるい屋根』から初映像となる特報が解禁された。今回解禁された特報映像は、「今、空飛んでましたよね!?」というつばめ(清原果耶)のセリフと、空を見上げた彼女の目に飛び込んできた、星空を舞う老婆(桃井かおり)の姿(!?)から始まる。「年くったらなんだってできるようになるんだー」とキックボードを乗り回してはしゃぐ、そんな“星ばあ”と過ごしながら、悩める14歳の少女・つばめの表情は美しく輝き出していく。憧れの隣人・亨(伊藤健太郎)、父(吉岡秀隆)、育ての母(坂井真紀)、産みの母(水野美紀)、書道教室の先生(山中崇)、元カレ(醍醐虎汰朗)といったつばめを取り巻く人々の姿が映し出される中、「ありがとう、星ばあ」というセリフとともに涙するつばめ。大人になること、家族とは何か。広い空の下に広がる屋根を見つめるうちに、つばめが気づいたこととは…。懐かしくて愛おしい、ひと夏の物語が完成した。今回解禁された映像だけでも様々な表情を見せる清原さんは、2021年度前期のNHK連続テレビ小説「おかえりモネ」のヒロインに抜擢されたばかり。今回新たな映像表現に挑む藤井監督と『デイアンドナイト』以来の再タッグに期待膨らむ映像となっている。『宇宙でいちばんあかるい屋根』は9月、全国にて公開。(text:cinemacafe.net)■関連作品:宇宙でいちばんあかるい屋根 2020年9月、全国にて公開予定©2020『宇宙でいちばんあかるい屋根』製作委員会
2020年06月09日