エアバスは、世界中の大学生を対象に未来の航空輸送を描く斬新なアイデアを募集するコンテスト「Fly Your Ideas」(FYI)の最終ラウンドに、東京大学の「BIRDPORT」チームが進出したことを発表した。ユネスコがサポートしている同コンテストは2年おきに開催され、今回で第4回目となる。コンテストには世界中から500以上ものアイデア応募があり、その中で東京大学のBIRDPORTチームを含む5チームが最終ラウンドに選出され、優勝を目指してアイデアを競い合う。エアバスはコンテストを通じて将来を担う若者たちの想像力を伸ばし、航空輸送の常識を打ち破るようなアイデアに挑戦する機会の提供を目指している。今回、最終ラウンドに選出されたのは、東京大学のほか、オランダのデルフト工科大学、中国の西北工業大学、ブラジルのサン・パウロ大学、英国のシティ大学ロンドンの5チームとなった。東京大学「BIRDPORTチーム」は、ドローン(無人航空機)を活用して空港から鳥を人口営巣地に誘導するというというアイデアを提案。引き離し、整列、結合というルールを利用して鳥の群れを人口営巣地「Birdport(バードポート)」へ誘導する。バードポートでは、鳥の鳴き声とデコイ(おとり用の鳥)によってその地域の鳥にとって自然で安全な営巣地が作られている。これにより、航空機のバードストライクを大幅に低減し、航空機の運用を高めることができるという。デルフト工科大学「MULTIFUNチーム」は、翼の固有振動や伸縮からエネルギーを取り入れることのできる複合材の外板を航空機の翼に取り付けるアイデアを提案。圧電ファイバが飛行中のわずかな動きからも電荷を集め、胴体に組み込まれたバッテリーパネルで生成されたエネルギーを蓄え、そのエネルギーを照明や娯楽システムといった機内システムに使用する。これにより、飛行中の航空機のエネルギー消費を削減し、地上運用時の電源全体に取って代わることも可能になるという。西北工業大学「AFT-BURNER-REVERSERチーム」は、ゲーム機のモーションセンサー技術を地上走行中に使用する航空機誘導システムに応用するアイデアを提案。赤外線と視覚情報を用い、パイロットと地上作業員に危険な障害物に対する警告を行う。これにより、航空機のターンアラウンド時間を短縮し、修理費用を削減する。年間で数百万もの費用を節減することができるという。サン・パウロ大学「RETROLLEYチーム」は、機内で出るごみを削減し、フライト後のごみ収集と分別にかかる時間を短縮するアイデアを提案。特に短距離航空会社の業務スピードを促進することが目的となっている。特注ワゴンを使用し、アルミホイル、紙、プラスチックの量を最小限に抑え、飲料の残りを集めることでごみ分別とリサイクルを効率的に行う。これによりギャレー設備の重さが最大30kg軽くなり、燃費を削減、機内スペースをより広く確保できるという。シティ大学ロンドン「BOLLEBOOSチーム」は、「WEGO」システムを利用して地上走行中にエネルギー集めるアイデアを提案。滑走路の航空機の真下に「トランスミッター」を設置し、電力を機体前輪の間に取り付ける受信機に誘導させる。これにより、地上運用に必要なエネルギーを供給し、二酸化炭素排出量を半分に削減することができるという。最終ラウンドは5月27日に独ハンブルクで行われ、最優秀チームには賞金3万ユーロが、2位のチームには1万5,000ユーロが贈呈される。
2015年05月13日ユニバーサル・スタジオ・ジャパン(大阪市此花区、以下USJ)を運営するユー・エス・ジェイと日本航空(JAL)が11日、コーポレート・マーケティング・パートナーシップ契約を締結した。USJにて調印式が行われ、両社社長が出席した。パートナーシップ契約により、JALがUSJのオフィシャルエアラインとなり、JALは人気アトラクション「バック・トゥ・ザ・フューチャー・ザ・ライド」に協賛。USJの強力な顧客誘引力と、国内外に広がるJALのネットワークと送客力を最大限に活用して、魅力的な航空商品やサービスを共同で開発していく。調印式は、パーク・エントランスにあるユニバーサル・グローブ(地球儀)の前で開催され、ユー・エス・ジェイのグレン・ガンペル社長と日本航空の植木義晴社長が、調印書へ署名した。パークの人気キャラクターであるセサミストリートのエルモ、モッピー、クッキーモンスターや、JALの客室乗務員も駆けつけ、締結を祝福。色とりどりの紙吹雪が舞い上がり、お祝いムードに包まれた。調印式後の記者会見で、ガンペル社長は「JALは世界最高のブランド。このような契約を組むことができて非常に喜ばしい」と笑顔。植木社長も「USJと共に魅力的な空の旅を提供していけるよう、チャレンジしていく」と語った。各プログラムも発表され、2015年9月24日に開催するJALプレミアムナイト(貸し切りイベント)のスタジオ・パスが当たるキャンペーンを本日11日より開始。また、JALマイレージバンクの特典として、スタジオ・パスへの交換(通常営業分)を7月1日より開始する。さらに、パーク内の「JALスポンサーラウンジ」の提供、また、一部アトラクションに有効な特別エクスプレス・パス付き航空券を6月下旬より販売する。
2015年05月11日ニュージーランド航空は4月30日に就航75周年を迎えた。この就航75周年を記念して、同社が開発した世界初のソファ状になるシート、エコノミー 「スカイカウチ」を5月18日までの期間限定で、特別割引価格にて提供している。同社は1940年4月30日、オークランドからシドニーへの初フライト以来、ニュージーランドのフラッグシップ・キャリアーとして、国の歴史や成り立ちに重要な役割を担ってきた。また、2014年にはボーイング787-9型ドリームライナーを世界で初めて受領するなど、新しい機材や最先端テクノロジーへの投資も行っている。エコノミー「スカイカウチ」は横1列3座席からなり、フラットなスペースが生まれるよう設計。ファミリーやカップルでの利用にも最適なシートになっている。ひとり利用の場合は4万5,000円(通常8万円、-43.8%)、2人利用の場合はひとり当たり1万5,000円(通常4万円、-62.5%)、3人利用の場合はひとり当たり7,500円(通常1万5,000円、-50%)。なお、「スカイカウチ」は大人3人では利用できず、3人で利用する際は小児・幼児がひとりまたは2人含まれている必要がある。販売期間は5月18日までで、旅行期間は出発が5月24日~6月30日、帰国が5月24日~7月31日となっている。詳細はホームページを参照。
2015年04月30日カスペルスキーが民間航空機のリアルタイム追跡サービス「Flightradar24」の仕組みを、同社のブログ「Kaspersky Daily」で解説している。Flightradar24は、民間航空機のフライト情報をインターネット上で追跡するサービス。利用者は、航空機の位置情報をリアルタイムに把握するのに役立てられる。カスペルスキーによると、インターネット上で航空機を追跡できるサービスの多くは、各航空機会社のフライト情報を随時更新できていないという。その原因は、航空会社が持つフライト情報がサービス各社に行き渡ってないことだと指摘している。Flightradar24は、他のサービスと異なり、フライトに関するデータを(から直接受信できることが特徴だ。これを可能にしているのが、放送型自動従属監視(Automatic Dependent Surveillance-Broadcast:ADS-B)という技術で、最近の航空機はほとんどがADS-Bを採用している。ADS-B技術は、従来型のマイクロ波レーダーより正確に航空機の位置を特定できるよう、ディスパッチャー(運航管理者)向けに開発された。ディスパッチャーだけでなくパイロットも、飛行情報、天候、地形などを把握するための機能を備える。さらに、ADS-B Mode-S機能により、GPS位置データ(緯度、経度、高度)のほか、速度(昇降率など)、機体固有の「アドレス」、便名が、1090 MHzチャンネルで定期的に(約1秒に1回)送信される。この機能によって、航空機からフライト情報を直接受信できているのだという。航空機から送信されるデータの「スクォーク(トランスポンダーコード)」は、コードで表した情報が送信することもできる。例えば、緊急時には7700、ハイジャックされたときは7500が設定されるる。そのためどんな非常事態も完全に追跡できるのだという。フライト情報は、すべて暗号化されていないチャンネルから送信されているため、誰でもアクセスできる。1090MHz周波数帯のアンテナを手に入れ、簡単な無線受信機を組み立てられればデータを受信できるという。また、USBインタフェース付きの一般的なテレビチューナーをeBayやAliExpressなどの中国製品を扱うマーケットプレイスで探し(10~20ドルで購入できる)、カスタムドライバーをインストールするといった方法もあるという。ADS-B信号は、航空機の位置から240km離れている場合でも受信できるという。○Flightradar24はWebページ版とアプリ版を用意Flightradar24で飛行情報を見るには、専用のWebサイトかスマートフォン向けのモバイルアプリを使う。モバイルアプリには、有料版と無料版がある。機能面では、Webサイトのほうが優れる。便名(IATAまたはICAO)、航空機の登録番号、「スクォーク」コード、航空会社名、航空機のモデルなどの多彩な検索条件を指定できる。便名で検索することで、航空機の位置をリアルタイムで確認できる。すでに終了したフライトでも、航路上のある地点での飛行パラメーターなどの詳しいデータを知ることができる。一般の利用方法は、例えば、搭乗を希望しているフライトの航空機を簡単に知ることができる。これにより、どんなフライトになりそうか予測したりして楽しめる。追跡の機能は、「航空機が地図上を動く」「コックピットビュー」を搭載する。ビューの画像は、航空機の現在の高度から投影された衛星の地形画像を基に生成される。航路のデータがときどき消えたり、画面上の飛行機のノーズが突然写ることもある。モバイルアプリは、Android、iPhone、iPad、Windows Phoneの各プラットフォームに対応し、無料版と有料版の2つがある。Web版にはない拡張現実機能が利用できる。各超現実機能は、飛行中の航空機にデバイスのカメラを向けて使う。スマートフォンはGPSモジュール経由で航空機の位置データを取得し、加速度計と内蔵コンパスによって補正する。これで、アプリが航空機を認識し、航空機の写真と飛行データが画面上に表示される。
2015年04月27日エアバス(本社: 仏トゥールーズ)はこのほど、大韓航空グループの航空宇宙事業本部が、A330neoファミリーに装備される大型のウイングチップ、「シャークレット」を製造するサプライヤに選定されたことを発表した。大韓航空航空宇宙事業本部は今後、新しい複合材製のシャークレットを韓国の釜山で製造し、仏トゥールーズのA330ファミリー最終組立工場に供給する。A330neoの主翼幅はこのウイングチップによって、既存のA330ceoの60.3mから64mの長さになる。これにより抵抗を減らし、揚力が増加するという。A330neoはロールス・ロイス社製新型エンジンのトレント7000と、シャークレット、そして空力性能の強化、新しい客室装備によって、既存のA330ceoと比較して1座席当たりの燃費を14%削減。A330neoは同サイズの航空機の中で最もコスト効率の優れた広胴型機となり、航続距離も最大400海里(740.8km)延長される。A330neoはまた、その他のエアバス・ファミリー機と高い運航共通性を保持している。引き渡しは2017年第4四半期の予定。エアバスと大韓航空航空宇宙事業本部は25年以上に及ぶパートナーシップを築いており、現在、様々なエアバス航空機プログラムに参加し、A320ファミリーのシャークレット、A330ファミリーの胴体パネル、床面の組み立て、A350 XWBの複合材製貨物ドアなどを製造している。
2015年04月24日ハワイアン航空は4月より、国際線全クラスのアメニティーをリニューアルした。ハワイで人気のアパレル・グラフィックデザインブランド「マヌヘアリィ」のデザイナーと提携し、ハワイアン航空オリジナルのプリント柄をデザインした、3種類のアメニティキットを展開している。今回の新アメニティキットは、ティールブルーとライトグレーのバナナリーフをモチーフにしたモダンなデザインで、ハワイの島々独特の風景、ホスピタリティ、スピリットを表現した。日本国内4空港(羽田、関空、新千歳、仙台)から就航しているホノルルへの直行便全てに導入され、ビジネスクラス、プレミアムエコノミー(エクストラ・コンフォート)、エコノミークラスでそれぞれ異なるキットを提供する。ビジネスクラスとエクストラ・コンフォートで提供される新アメニティキットには、さらに快適な空の旅を過ごせるよう、プライベートブランドである「ロリィ」(ハワイ語で「リラクゼーション」を意味する)の保湿ミスト、ハンド・ボディローション、無香料リップスティックが含まれている。「ロリィ」ブランドの製品にはしっとりとした甘い香りのココナッツエッセンスが使用されており、ハワイに到着する前から南国気分が楽しめる。
2015年04月14日アメリカン航空は現地時間の4月8日、アメリカン航空とUSエアウェイズが米国連邦航空局(FAA)から運航の一元化認可を取得したことを発表した。アメリカン航空とUSエアウェイズは2013年12月に合併。USエアウェイズは2014年3月にスターアライアンスを脱退し、アメリカン航空が加盟するワンワールドに加盟している。今回、両社は18カ月以上かけてFAAから単一の許可証の取得した。この決定により、両社それぞれのポリシーと業務手順が一本化され、4月8日から全てのフライト、メンテナンス、および運航管理(ディスパッチ)業務の大半が同一化された。航空管制の連絡には、アメリカン航空とUSエアウェイズの全ての便に対して「American」というコールサインが適用される。両社から持ち寄られた465種類のマニュアルやポリシー、業務手順、およびプログラムのうちどれが新たに統一された航空会社にとってふさわしいかの検証・選択を実施。また、11万人を超える従業員が複数のフェーズにわたる数十万時間相当のトレーニングを完了し、11万5,000ページを超える新たなポリシーと業務手順を発令した。なお、今回の運航の一元化認可による利用者への直接的な影響はなく、今年中に単一の予約システムに移行するまでの間、引き続き両社のホームページやチケットカウンターにてチェックインができる。
2015年04月10日カタール航空は4月8日、ビジネスクラスとファーストクラスで提供する「ジョルジオ アルマーニ」の新アメニティーを発表した。ビジネス、ファーストクラスで提供されるアルマーニのアメニティーキットには、男性用にスキンケア商品とともにフレグランス「Acqua di Gio」「Armani pour Homme」に、アイマスク、靴下、耳栓、リップクリームがセットになっている。また、女性用にはフレグランス「Si」やクリーム「Crema Nera Extrema supreme reviving cream」が、アイマスク、靴下、耳栓、リップクリーム、ヘアブラシとともに添えられている。加えて、深夜便のファーストクラスでは、イタリアの高級アパレルブランド「ミッソーニ」のパジャマとスリッパが提供される。(c)All rights reserved
2015年04月10日今年の3月からアラブ首長国連邦の国営航空会社「エティハド航空」の顔となったニコール・キッドマンが非難を受けているようだ。同社の新エアバスのプロモーションに出演していたニコールだが、そのことで「the Association of Professional Flight Attendants(プロフェッショナル客室乗務員協会)」から反感を買ってしまっているという。ニコールが女性の権利のために働く国連親善大使であるにも関わらず、妊娠を理由に女性客室乗務員を解雇するなど不当な扱いをしてきたエティハド航空と契約を結んだというのが主な理由だ。「Hollywood Reporter」によると、協会はニコールに向けて「我々はあなたが雄弁に語っていた女性たちの代表として、エティハド航空のプロモーションに参加しないよう勧めます。女性従業員に暴力的な労働慣習を押し付け、あなたが望むような世界に反対する政府が独占的に所有している会社なのです」と声明を出したという。協会はニコールにプロモーションを降板し、正しいことのために立ち上がってほしいと考えているようだ。また、エティハド航空側は妊娠女性への不当な待遇はないと否定している。今回の件についてニコールからのコメントはまだ出されていない。(text:cinemacafe.net)
2015年04月08日Hondaの航空機事業子会社であるホンダ エアクラフト カンパニー(本社: 米国ノースカロライナ州グリーンズボロ市、以下HACI)は現地時間3月27日、米国連邦航空局(Federal Aviation Administration、以下FAA)より小型ビジネスジェット機「HondaJet」に対する事前型式証明(Provisional Type Certificate、以下PTC)を取得したことを発表した。これは、HondaJetの設計が安全性および耐空性の基準を満たしていることをFAAが認定し、最終の型式証明が間近であることを意味する。HondaJetの開発責任者であり、開発・製造・販売を担当するHACIの藤野道格社長は、「今回のPTC取得は、HondaJetにとって非常に大きな節目です。私たちは、FAAから要求される各種試験や書類審査をほぼ完了しており、間もなく最終の型式証明を取得できる見通しを得ました」とコメントしている。FAAアトランタ航空機認定部の責任者であるメルビン・テイラー氏は、「HondaJetに対するPTCの発行をうれしく思います。新しく設立された航空機メーカーであるHACIがPTCを取得したことは、航空機メーカーとして重要なマイルストーンを達成したと言えます。HACIとFAAのスタッフの多大な努力と協力関係の結果と言えるでしょう。アトランタ航空機認定部は、先進的な航空機であるHondaJetを市場に送り出すプロセスに参加できて誇りに思います」とコメントしている。HondaJetは、これまで全米70カ所以上で2,500時間を超える飛行試験を実施している。生産工場では12機が最終組み立て工程にあり、今後FAAによる最終の型式証明取得後、機体の納入を開始していく予定となっている。
2015年03月30日ハワイアン航空では3月1日より羽田~ホノルル線の機内食をリニューアルし、ハワイらしさを感じられるメニューとして、ビジネスクラスで「牛肉のカレカレ」、プレミアムエコノミー「エクストラ・コンフォート」とエコノミークラスには「鶏から揚げむすび」を提供している。ハワイアン航空では、搭乗した瞬間から本物のハワイを感じることができるよう、ハワイらしさにこだわったサービスを提供している。カレカレとは、肉と野菜をピーナッツソースで煮たシチューで、元はフィリピンのポピュラーな伝統料理。今回の「牛肉のカレカレ」には、ピーナッツソースのかわりにカシューナッツソースを用いることで、よりマイルドな味わいに仕上げている。「エクストラ・コンフォート」とエコノミークラスに導入される「鶏から揚げむすび」は、羽田~ホノルル線就航以来の人気メニューであった「スパムむすび」をアレンジしたもので、スパムの代わりに鶏のから揚げを巻く新スタイルを採用。赤・黄・緑の3種類のカラーバリエーションがあるランチボックスの中には、海苔巻きセットと鶏のから揚げ、卵焼きと漬物を詰め合わせた。なお、同じく「エクストラ・コンフォート」とエコノミークラスの人気メニューである、ハワイのソウルフード「ロコモコ」は今後も引き続き提供する。
2015年03月12日エアバス(本社: 仏トゥールーズ)は現地時間の3月6日、ベトナム航空のA350XWB初号機が塗装を終えて工場からロールアウトしたことを発表した。ベトナム航空はカタール航空に続いてA350XWBの世界で2番目の運航会社となり、アジアでは初めてのA350運航会社となる。ベトナム航空は合計10機のA350 XWBを発注しており、A350XWBは2015年2月の時点で、世界の40の顧客から約780受注を獲得している。
2015年03月09日香港ドラゴン航空はこのほど、イタリアのコーヒーブランド「illy(イリー)」のプレミアムコーヒーの機内サービスをファーストおよびビジネスクラスで開始した。イリーは生産者との協力により最高級アラビカ種コーヒーを用いた絶妙なブレンドを選定。収穫ごとにコーヒー豆の焙煎(ばいせん)の度合いには微妙な調整が加えられ、イリーならではの芳醇(ほうじゅん)でバランスのとれたコーヒーを作りあげるという。香港ドラゴン航空の機内食チームは、地上と比較しても遜色のないコーヒーを機内で実現するために、機内のコーヒーマシンと相性ぴったりの独自の機内専用フィルターピローをイリーと開発した。高い高度の機内では嗅覚と味覚の感度が低下することを考慮に入れながら、乗客に五感で楽しんでもらえるコーヒーを機内で提供するために幾度となくテストを繰り返したという。
2015年03月06日世界を代表する航空機メーカーであるボーイングとエアバス。2013年の売上高はボーイングが530億ドル(6兆2,833億円)、エアバスが420億1,200万ユーロ(5兆7,618億円)。ほぼ互角の勝負を長年にわたって続けている両社である。ただ、1970年代から2014年までジャンボジェット(747型機)が国内線に就航し、2011年にはANAが最新型機の787を世界で初めて就航させるなど、日本では長い間、ボーイング機の存在感が大きかった。実際、ANAもJALも主力機はボーイング機が占めていた。ところがここ数年、日本におけるエアバスの存在感が増している。○JALがエアバス最新機・A350XWBを大量発注日本におけるエアバスの戦略で強いインパクトを与えたのが、2013年10月のJALによるエアバスA350XWB(エクストラ・ワイド・ボディ)の大量発注だ。2014年11月には同機のテストフライトが日本(羽田)でも実施されたが、これはJALが発注したからだった。また、世界の先端を行くサービスで知られるシンガポール航空やエミレーツが運航する総2階建てのエアバスA380も旅行者の話題の的。さらには国内で便数を増やす低コスト航空会社(LCC)の多くがA320を使っていることも、日本でエアバスが知名度を上げている理由のひとつだろう。○ヨーロッパの威信をかけた航空機メーカーしかし、エアバスの歴史はボーイングに比べると約60年も浅い。エアバスの旅客機が初めて就航したのは1974年のこと。それまではボーイング、それにロッキードやマクドネル・ダグラス(後に両社はボーイングに吸収・合併)といったアメリカ勢が、民間機の世界を席巻していた。エアバスの歴史は1970年に設立されたエアバス・インダストリーに始まる。同社はフランス、西ドイツ(当時)、イギリス(後に撤退しスペインが参加)によってヨーロッパの威信をかけて設立されたが、最初はさっぱりと言えるほど売れず、1976年頃までは生産が受注を先行していた。航空機はオーダーメイド生産だから、つまるところ、工場が"開店休業状態"というありさまだったのだ。○命運をかけた前代未聞の戦略しかし、エアバスは思い切った戦略に出て、これが見事に成功する。敵地アメリカの航空会社であるイースタン航空にセールスをかけたのだ。内容は、当時エアバスが1機種だけ展開していたA300というワイドボディ(2通路機)を半年の間、無償で使ってもらうというもの。しかも、30機もという前代未聞の好条件を提示した。加えて、エアバスは試用期間の整備費や運航証明取得手続きの費用を負担し、さらには自社のリスクでイースタン航空への金融機関からの融資の手配までしたという(※)。実は当時、イースタン航空は経営状態が芳しくなかった。そこにエアバスは目をつけて攻勢をかけたのだ。結果、エアバスは31機(オプション9機含む)の受注に成功する。数百円や数千円の製品ならばそうした商法も見かけるが、1機あたり数百億円というケタ違いな旅客機の世界ではまさに前代未聞の手段である。○優れた旅客機で高い評価を得るしかし、この成功は大胆な販売戦略だけがもたらしたものではなかった。性能が悪ければ売れない。その点で、エアバスが売り込んだA300はほとんどトラブルなく運航されたのだ。それが、エアバスという航空機メーカーの高い信頼性をヨーロッパ外に広めるという相乗効果をもたらしたのだった。その後、ナロウボディ(単通路機)のA320を開発した際に、同社の努力が花開く。A320は1987年の初飛行の時点で約400機もの受注を集め、これを機にエアバスはボーイングのライバルとして認められる存在となった。○A320で一気にボーイングのライバルにA320はLCCだけでなく、レガシーキャリア(大手)の大型機を飛ばすには需要が足りない路線にもマッチした。A318、A319、A321(数字が大きいほど機体が長く座席数が多い)といったファミリー機が次々に造られ、最大離陸重量(乗客+貨物+燃料の重さ)を増加し航続距離をファミリー機最長の7,408kmまで延長させたA321neoもつい最近ローンチされるなど、いまだに売れ続けている。その受注数は1万1,514機(2014年12月末時点)と、"300~500機が採算ライン"と言われる旅客機事業で驚異的な数字に達している。なお、A320シリーズの標準座席数は107~185席で、ボーイングの737シリーズの競合機だが、737の初飛行は1967年とA320より20年も早い。しかし、すでにA320シリーズの総受注機数は737に肉薄している状態だ。また、エアバス機全体の「2014年末の受注機残数は航空史上最大の6,386機に上る」(同社)という。かつてアメリカ勢の独壇場だった本国に攻勢をかけ、最近ではボーイングの牙城だった日本の旅客機市場にくい込み始めたエアバス。トータルの受注機数は歴史の長いボーイングがまだまだ上だが、近年のエアバスの勢いには目を見張るものがある。もちろん一方のボーイングも負けてはいないわけで、両社の競争により良質な旅客機が開発され続けるなら旅行者としては楽しみが増すばかりだ。※参考文献『新・航空事業論』(井上泰日子著・日本評論社刊)
2015年02月17日デルタ航空とスターバックス コーヒー カンパニーは、2月からデルタ航空とデルタ・コネクションの全路線1,270機の機内にて、スターバックスのパイクプレイス ロースト(Starbucks Pike Place Roast)および、カフェイン抜きのスターバックス ヴィアのイタリアンローストデカフェ(Starbucks VIA Ready Brew Italian Roast decaf)を導入したことを発表した。デルタ航空では2013年から一部の米国大陸横断路線および西海岸の主要都市を結ぶシャトル便にてスターバックス コーヒーを提供しており、今回の展開で全ての国内線・国際線にサービスを拡大することとなった。スターバックス コーヒーの全路線導入を記念して、スターバックスのカップを使用した作品3点をニューヨークのJFK国際空港第4ターミナルに2月4日から展示している。3作品は、デルタ航空とスターバックスが共に飛ぶ都市のランドマークであるロンドンのビッグベン、東京の浅草寺、サンパウロのカーニバルをテーマにしており、それぞれの都市にゆかりのあるアーティストが選定されている。
2015年02月10日「ボーイング」や「エアバス」が航空機メーカーの社名だというのは広く知られている。では、その社名の由来をご存知だろうか? さらに、この2社が世に出している飛行機は全て、7○0となっているのにも、実は理由があったりなかったりなのである。○ワイドボディ機の開発ゆえの社名ボーイングの社名は創立者がウィリアム・ボーイング(William Edward Boeing)という名前であったことに由来する。一方、エアバスの社名は、かつて航空機メーカーがワイドボディ(2通路)機を開発する時の総称として使い、例えば「エアバス(AIRBUS)構想」などといった使われ方をしていた。そこから社名がとられているわけだ。また、ボーイングやエアバスより小さな旅客機を主に製造する「エンブラエル」(Embraer)はといういと、国籍のあるブラジルの"航空ビジネス"という意味のポルトガル語の頭文字などをとったもの。そのエンブラエルのライバルであるカナダの「ボンバルディア」(Bombardier)は、カタカナで"ボンバー"と読める言葉が混じっていることから穏やかならぬ社名だと誤解しがちだが、これも創業者の名前に由来している。○名前も存在もA380は特別しかし、旅客機の機種名(正確には型式名)はけっこういい加減だったりする。周知の通り、型式名はボーイングが737 、747、767、777、787、エアバスがA300、310、320、330、340、380などと数字で表記される。では、これら数字に統一性があるのかといえば、そうでもない。エアバスの旅客機には「3」が付くわけだが、これは現行の航空機ファミリーで最初に開発されたのが300人乗りの旅客機だったため、A300と名付けられたことに由来する。ただし、その後は310、320、330、340と順に番号が割り当てられる形となり、座席数とはなんの関係もなくなった。では、その後も開発順だったかといえば、そうではない。A340の後に開発され、現在でも唯一の総2階建ての旅客機には当初、「A3XX」という仮の名前が付けられた。そして、後にその機能が航続距離8,000マイルと優れたものになったことで、その性能を強調する意味でA380に決定した。とはいえ、その後に開発され2014年末から定期(商業)運航を開始したA350はまたもとの順番性に戻っている。なんともいい加減な感じがするが、一方で、総2階建てのA380はあまりに巨大で空港に特別な設備が必要なためセールス上の主力機にはなりにくい。そのため、順番から外れた名前になったとも考えられる。○787は"末広がり"では、ボーイングの旅客機に「7」が付いているのはなぜか。「7」が割り当てられたのはジェット旅客機である707が最初で、それ以前のプロペラ機や軍用装備品で「6」までの数字が使われていたからで、要するに順番制。ただし、「700」という名前ではインパクトが薄いと考えられ「707」となった。その後、筆者は「777」が開発された時に「スロットマシーンで当たったみたいで縁起がいいな」と感じたが、関係者に聞くとそういう意図はなかったそうだ。ただ、「7」と「7」の間に挟まれる数字は一応、順番に割り当てられてはいるが、今後もそうかとは言い切れない。最新機の「787」は当初「7E7」と、同機のセールスポイントであるEfficiency(効率)の頭文字が仮に振られ、その後「787」に決まったのは777の後なので順番通りにも思えるが、実際には「八」は日本でもそうだが中国でも"末広がり"を表す縁起が良い数字であり、中国の航空会社が大量に発注したため「8」の数字が割り当てられたとも言われているのだ。
2015年01月29日KODAWARIは、航空機で使用されるアルミ素材を採用したiPhone 6用バンパー「PATCHWORKS Alloy X for iPhone 6」の販売を開始した。価格は7,236円。同製品は、航空機で使用されるアルミ素材を採用したiPhone 6用のバンパーである。アルミブロックを加工後、ひとつひとつハンドメイドで生産にあたっているという。本体の厚さは2mmで、重量は16g。新構造を採用し、装着にネジを必要としない。iPhoneと本体が直接触れない仕様になっており、内側には衝撃吸収用のウレタンフォームが取り付けられている。また、iPhoneをテーブルなどに置いた際、カメラ部分が接地面に触れないようになっている。カラーはBlack、Silver、Space Grey、Champaigne Goldの4色を用意している。
2015年01月16日●飛行中、至近距離ですれ違った気がしたけど、平気なの?国内大手航空会社1社である日本航空(JAL)には、日頃、様々な問い合わせが乗客から届くのだという。同社ではそういった問い合わせに対し、現役のパイロットやキャビンアテンダントが日々、対応している。今回は、同社に寄せられた飛行機に関する"素朴な疑問"について、改めて答えてもらった。――飛行中に外を見ていたら、下を至近距離で他の飛行機が横切ったけど大丈夫?江戸:周囲に何もない上空の場合、他の航空機との間隔が実際以上に狭く感じることがあるようです。ですが、航空機は管制からの指示を受けた高度を飛行しており、安全が確保されております。通常、すれ違いは1000フィート(約300メートル)の高度差が保たれるようにレーダーで管制官が指示・監視をしています。また、万が一間隔が狭まるような際にはコクピット内に“TCAS(Traffic Alert and Collision Avoidance System)”と呼ばれる警報で知らされる独立したシステムもありますので安心してご搭乗ください。――着陸する前に旋回したり降下が他の路線に比べて急だったような気がすることがあったんですが、あれはなぜ?江戸:日本には山が多い場所に作られた空港がいくつかございます。周りに山などない空港では、旋回せずに一定の降下率で着陸できるのですが、山間の空港だとそうはいきません。例えば、山形空港のように周りが山で囲まれている空港では、山間をぬって着陸を行うため、直線での侵入が物理的に難しく旋回が必要となります。また、高さの異なる山もありますので、一定の降下率で高度を下げることができず、所々、降下率が大きくなるところがございます。山間、谷間を降下していくということもあり、不安を感じるお客様もいらっしゃるかもしれませんが、安全上問題のない降下率、地表や山との間隔は十分確保し、安全な状態で着陸を行っていますのでどうぞご安心ください。――運航中に機長アナウンスのあるときとないときがあるのはなぜ?江戸:弊社では、機内アナウンスはお客さまにさまざまな情報をお知らせするためのツールであると認識しています。また、お客さま、および乗務員の安全確保、大幅な遅延を含むイレギュラー発生時の情報提供につきましては、時期を逸することなく行うこととなっております。しかしながら、ビジネスマンが多い早朝の便や到着が深夜になる夜便などでは、ゆっくりお休みになりたい方もおり、機内アナウンスを望まない方が多いという場合もあります。そのときには、あえてフライト中にはご挨拶のアナウンスなどをせず、到着時にご挨拶させてもらうケースもありますね。常に、その時々の判断で、適宜最適なアナウンスを心掛けています。――同じ路線でも、日によって航路が変わることもあるの?江戸:一番効率的なのは目的地まで最短距離で飛ぶことなのですが、飛行機が飛べる場所には制約があり、航路も決められています。その上、飛行ルートはお客さまに快適な運航をご提供するために、揺れの少ない箇所を選ぶことが基本となります。揺れやすい箇所を避けて飛ぶために、日によって飛行ルートが異なるのです。例えば、羽田-ホノルル便の場合、飛行機は偏西風の影響を受けやすいうえ、気圧配置、雲など揺れにつながる注意すべき場所は毎日異なります。それによって揺れが予想されるエリアも変わってきます。もちろん、最短距離を飛行するのがベストですが、偏西風の追い風を受けて飛ぶことで飛行時間の短縮や燃料の節約によりエコにもつながります。そのため、偏西風の影響をよい具合に受けるコースを飛行したいのですが、同時に揺れがないかも確認する必要があります。お客様の快適性、飛行時間など様々なことを考慮して飛行ルートを毎日決めておりますので日によって飛行コースが異なります。一方、国内線はほぼ同じルートを飛行します。騒音の問題から時間帯によっては飛行ルートを変更する場合や、大きな揺れを避ける必要がある気象状況の時には、安全なルートを探して飛行しますので、いつもとルートが異なることもあります。国内線・国際線ともに、地上と上空で密に連絡を取り、前の便でどのあたりが揺れていたなどの情報も共有しながら、最適な航路を決めています。●国際線にはあって国内線にはないものは?――国内線で赤ちゃんのミルク用にお湯をもらえるサービスはあるのでしょうか?中谷:はい。ご用意していますので、気軽に乗務員までお申し付けください。国際線の場合は機内に氷の用意もあり、お湯を冷ますことが容易なのですが、国内線には氷の用意がないため、ミネラルウォーターで加水して温度調整を行うことが多く、水の硬度を気にされるお客様もいらっしゃいますので、ご両親に事前にご了承と確認を行ってからご提供しています。また、弊社では赤ちゃん連れの方に、ベビーカーの貸し出しや優先搭乗を行っておりますので、早めに搭乗いただくことで必要な物を用意するなど、余裕を持って機内での準備をしていただけます。加えて、機内においては、ミルク用のお湯の提供のほかにも、予約をいただければ国際線ではベビーミールやチャイルドミール、国内・国際線のいずれもオムツの提供もしています。また、シートベルト着用サインが消灯している間は、機内でのお散歩も可能ですので、お気軽に客室乗務員にお声掛けください。乗務員には、子育て経験のあるスタッフも多いので情報共有しながら対応しています。――使用する飛行機にトラブルがあった場合のリザーブ機は用意しているの?田中:常に安全な飛行機で運航をすることは、お客さまに安全・安心をご提供するうえでのJALの大原則です。そのため、使用する飛行機に不具合が発見された場合は、お客さまの安全を第一に考え、その飛行機での運航を取り止めます。その際、お客さまにご迷惑をおかけしないようにするという観点から、単純に“欠航”とはせず、使用する飛行機を変更し、便の運航の継続を目指します。具体的にはJAL社内各部門において直ちに情報を共有し、飛行機の不具合などに備えて準備されている予備の機材が使えるかどうか(他の便の代替として既に使用されてしまって使えない場合もある)、使えない場合は次の運航まで時間に余裕のある飛行機や、間もなくその空港に到着予定である飛行機などを利用して運航可能かの検討を行い、迅速に判断します。JALでは可能な限り同じ機種で変更するように努め、お客さまのご不便を最小化するよう努めております。しかし、同じ機種での変更とならない場合もあり、座席の変更をお願いすることがございます。ご迷惑をお掛けしてしてしまい申し訳ございません――飛行機に乗った後、空いている座席への移動を断られるのはなぜ?中谷:飛行機は離着陸時のバランスが非常に重要な乗り物です。座席の移動による重量バランスの変化を避けるため、座席の移動をお断りすることがあります。バランスが非常に重要な乗り物である飛行機は、搭乗手続き後、座席位置やお預かりした荷物、受託した貨物の量や重さをスタッフが検討し、一番よい機体バランスとなるように貨物やバラストと呼ばれる重りの搭載位置を1便ごとに計算しています。特に小型機の場合は、お客さま1人の移動がバランスに影響をすることもあるため、離着陸時の座席移動をお断りすることがあります。小型機、大型機を問わず、座席の移動を希望される際は他のお客さまの安全のためにも客室乗務員へ一言お声掛けをお願いします。――体重の重い人や身体の大きな人が多い場合も事前にバランスを調整しているのですか?江戸:乗客の重量は、国内線は大人1人あたり170ポンド前後など基準が設けられています。他にも国際線は荷物もあるのでもう少し多めだったり、衣料の違いで冬は重めで、夏場は軽めなど一定の基準があります。一方、例えば力士の方など極端に重い方の場合でも3人ぐらいなら問題ありません。しかし、団体の場合は地上で体重を量ってもらったり、事前におおよその体重をお聞きしたりしています。機体が小さいほど重さが飛行に影響を及ぼすので、小型のプロペラ機などの場合は正確に量ったりもします。――機内食のサービスはなぜ前の座席から行うの?中谷:お客様に正対してサービスを行うというのがマナーの基本と考えております。後ろから伺った場合も、いったんお客様の前まで行ってから正面に対峙するようにしています。ただし、機内食で後ろの方を長くお待たせしてしまったというような場合は、なるべく公平性を保ちたいという気持ちから、2回目のミールサービスは後ろのお座席の方から優先してということもまれにあります。――座席の肘掛は左右どちらが自分のもの?中谷:イヤホンジャックやコントローラーがどちら側にあるかというのが1つの目安です。ただし、真ん中の肘掛がどちら側のものというのは決まっているわけではありませんのでお客様どうしで譲り合ってご使用いただけるとありがたいです。しかし、実際にこういったことでのトラブルがないわけではありませんので、空席のある場合は移動をご案内するなどできるだけ配慮はしております。●なぜ燃料を満タンにしないの?――行きと帰りでフライト時間が違うのはなぜ?江戸:行きと帰りの時間の違いは偏西風の影響です。冬は特に偏西風は速く、時速360キロぐらいになることもあります。追い風となる東向きであればプラス360km/h、向かい風となる西向きではマイナス360km/hということになります。そのため、同じ距離の飛行でも時間が変わってきてしまいます。例えばホノルル行きは東向きとなるので冬場の場合は5時間ぐらいですが、帰りは9時間くらいという差が生じます。行きはできるだけ追い風に乗り、帰りは偏西風の弱いところを狙っていくように飛行経路を変えます。――東京-関西国際空港と東京-広島では距離が違うのに、フライト時間がほぼ同じである理由は?江戸:決められている航路が大きく影響しています。東京-広島への航路はほぼ直線ですが、東京-関西国際空港の場合、紀伊半島、淡路島を通りぐるっと迂回して着陸しなければなりません。そのため、上空で飛んでる距離はほぼ同じとなってしまうため、飛行時間が同じになってしまうのです。――燃料は必要な分だけ積まれているものなのでしょうか?それとも少し多めに給油されているのでしょうか?江戸:燃料は満タンにすると飛行機が重くなり、燃費が悪くなりますので、必要な分だけ計算を行い積んでいます 。ただし、到着地の天候が悪ければ1時間ぐらい着陸できないという可能性もあり、また他の空港への着陸を行うこともあるため、その時の状況に合わせて様々な要件から毎回計算されています。例えば沖縄空港の場合は、空港の燃料備蓄タンクへは、タンカーが横付けして給油を行っています。台風の場合にはタンカーが近づけないことがあり、燃料備蓄タンクへの燃料補給ができず、結果、飛行機への燃料補給ができないことなどがございます。その場合は、出発地で帰りの分の燃料も積載していきます。※今回の質問は実際に日本航空に寄せられたものをベースに作成しています。撮影:糠野伸
2014年12月26日エティハド航空(本社: アラブ首長国連邦・アブダビ)は12月16日、同社で初のA380を受領した。エティハド航空は全部で10機を発注しており、今回のその1機目はA380にとっても150機目という節目となった。A380を導入する航空会社はエティハド航空が13社目となる。そのA380初号機には、リビング・ダイニング、ベッドルーム、専用シャワールームの3室で構成された「レジデンス・バイ・エティハド」(最大2人利用)を設置。そのほか、ファーストクラスが9席、ビジネスクラスが70席、エコノミークラスが417席と、計498席を設けている。エティハド航空のA380は12月27日から、アブダビ-ロンドン線に投入される予定。2015年末までにロンドン線に続いて、シドニー、ニューヨーク・JFK線にも投入される見通しとなっている。
2014年12月19日香港のLCCである香港エクスプレス航空は12月16日から12月23日まで、羽田/成田/名古屋/関西/福岡~香港線の片道航空券が10円~になるクリスマスメガセールを実施している。搭乗期間は2015年1月1日から10月24日まで。販売座席数は全2万席で、完売次第、終了となる。運賃額に加え、施設使用料や税金などが別途必要となる。申し込み方法など、詳細はホームページ。
2014年12月17日●低価格・手荷物無料・使いやすさなど、後発LCCを生かしたサービス今夏、国内で4社目となる低コスト航空会社(LCC)が運航を始めた。春秋航空日本(スプリングジャパン)である。就航路線は成田~佐賀/広島/高松。成田空港は国内最多の4社が集中する"LCC銀座"だが、後発のスプリングジャパンはどんなサービスを提供してくれるのだろうか。結論から言えば、この新しい国内LCCは後発であることを逆にメリットに変えていた。他のLCCの成功と失敗から学び、それを自社便に反映していたのである。そもそも、佐賀や広島といった他社が就航していない路線を中心に運航している点に独自性があるわけだが、日本のLCCは諸外国に比べてサービスのレベルが高くなってきている。スプリングジャパンのサービスには、それが強く感じられたのだ。○電話が通じやすく銀行振り込みもOK予約段階からサービスは特徴的だった。搭乗した成田~佐賀線の運賃は、キャンペーンの「ラッキースプリング」を除けば最安の「スプリング運賃」で片道5,700円。成田~広島/高松線もほぼ同じ料金設定だ。土日にはこれより1,000円~3,000円前後高くなることもあるが、いずれにしろ文句なしに安い。しかも、受託(預け)手荷物の手数料も10kgまでなら無料だ。そして、特徴的だと思わされたのが支払い方法。クレジットカード払い、コンビニ払いに加え、コールセンターで電話予約した場合のみに限られるが銀行振り込みもできる。電話がなかなか通じないLCCが多い中、スプリングジャパンのコールセンターは比較的つながりやすいのも好印象だった。予約の段階から、サービス一つひとつに細やかさが感じられた。○突然の搭乗券紛失にも親切に対応搭乗当日。空港での対応にも同じ細やかさがあった。自動チェックイン機の近くにはスタッフがおり、使い方がよく分からない乗客に親切に教えている。また、筆者は搭乗券を紛失してしまったのだが、それも無料で再発行してくれた。すいている席を予約し直す形なので満席だと物理的に無理だと言われたものの、幸い空席があった。オプションで座席指定をしていたのだが、これも事前に支払っていたからだろうか、追加手数料を徴収されることもなかった。LCCの場合、こういうケースでは手数料を取られるケースも多い。航空券を紛失した筆者はセキュリティー上の理由で、最後にゲートを出たのだが、他の客が搭乗をすませる間、スタッフは「もう少しお待ちくださいね」と親切に声をかけてくれた。時間に遅れている乗客に対しても、何度もアナウンスをして探している。海外のLCCなら、遅れた客は取り残されるのが半ば常識である。●日本人向けに徹するにサービス好感! 機内販売は"百均"風の価格設定○他社と違う機材を使い、座席も広めさて、アクシデントがあったものの、バスに乗って駐機場に向かい無事にボーディングできた。機内に入ってうれしかったのは、「やっぱり座席が広い」と分かったからだった。というのも、スプリングジャパンはボーイング737-800を使っている。この機種は他の国内LCCが使っているエアバスA320と比べると190cmほど縦長。両方とも同じナロウボディ(単通路)の小型機で、座席の広さは航空会社やシートによって違ってくるから一概には言えないが、1席あたりのシートピッチ(前後間隔)は737-800の方が広いことも多いのだ。実際に計ってみると普通席は75cm。他の国内LCCの普通席は平均70cmなので、やはり余裕がある。筆者は身長178cmでやせ形の体型なので前後幅があるほど楽なのだ。○"中国系"を感じさせない日本的なサービス中国の春秋航空が最大の出資者であるため、"中国系"というともすればマイナスイメージを持たれがちの同社だが、サービスにそれはほとんど感じられなかった。この日のキャビンアテンダント(CA)は4人とも日本人だった。国内の航空会社から転職したCAも少なくないのだが、気遣いのある言葉遣い、乗客の質問に対する丁寧な対応などを見ていると、会社としての方針であるのは間違いないだろう。○手軽さを追求した"100均"風の機内販売機内サービスで印象的だったのは税込100円の機内販売品。お茶やコーヒーからお菓子、ビールのつまみまで税込100円の商品がずらり。イタリアのコーヒー「カリアーリ」はお替わりも自由だった。350mlのビールなど100円では買えないものもあるが、全体的に安く良心的な料金設定。就航地の商品をそろえて"地元愛"を演出するのも忘れていなかった。○格安運賃を実現する徹底したコスト削減LCCは運航経費(コスト)を削らなければ安い運賃を提供できない。そのため、削れるところは削る。例えば機内販売品のメニューカードはなく、ボーイング737-800型機を使っているのも、国内の旅客機はボーイング社製が多く管理コストを節約しやすいという利点があるからだ。メニューカードがないのも、鉄道を思えばさほど違和感はない。なお、CAに聞けば、機内販売品が書かれたリストを見せてくれる。ついでに言えば、親切さや丁寧さ、笑顔での接客などは日本人のCAやスタッフならば心がけ次第の、"無料のサービス"である。特に日本では総じてそうした接客が好まれる傾向が強いため、徹底すれば印象が良くなるメリットもある。スプリングジャパンが設立されたのは2012年9月。その直後に筆者は王●(●は「火韋」で1字)会長に直接話を聞いたことがある。氏は上海出身だが日本の大学を卒業し、日系企業に10年近く勤め日本的なビジネスを学んだ日本通であり、日本語もペラペラだ。日本のサービスにも詳しい。あの会長の存在も期待以上のサービスを経験できた理由だろう。そんなことを思いめぐらせているうちに、スプリングジャパンIJ601便は快晴の有明佐賀空港に定刻通り着陸した。ちなみに、佐賀空港から佐賀市内まではバスで約35分(600円)、福岡・博多駅までだと約98分(1,650円)である。成田から佐賀まで預け荷物の手数料込みで5,700円。食事や予約時の手数料を入れても約8,000円。その運賃を考えると満足過ぎるフライトだった。※記事は2014年10月に搭乗し取材したもの。機内販売品などのサービスは変更されている場合がある○筆者プロフィール : 緒方信一郎航空・旅行ジャーナリスト。旅行業界誌・旅行雑誌の記者・編集者として活動し独立。25年以上にわたり航空・旅行をテーマに雑誌や新聞、テレビ、ラジオ、インターネットなど様々なメディアで執筆・コメント・解説を行う。著書に『業界のプロが本音で教える 絶対トクする!海外旅行の新常識』など。
2014年12月16日ルフトハンザ ドイツ航空は、2015年1月8日以降に発券される日本路線を含む旅程のエコノミークラス航空券について、無料受託手荷物許容量を従来の1個から2個へ変更する。受託手荷物1個あたりの重量・サイズはこれまでと変わらず、重量は23kg以下、サイズは手荷物の3辺の和が158cm以下となる。また、ファーストクラス、ビジネスクラス、プレミアムエコノミークラスの無料受託手荷物許容量は、従来通りで変更されない。今回の規定変更に伴い、超過手荷物料金についても一部見直しを実施。日本発のエコノミークラスで3個以上の手荷物を預ける場合、1個あたりの超過手荷物料金は2万円となる。なお、日欧路線のジョイントベンチャーパートナーであるANA、オーストリア航空およびスイス インターナショナル エアラインズでも、あわせて同様の変更が実施される予定。
2014年12月15日日本航空写真家協会(JAAP)は12月11日~17日、東京新宿区のアイデムフォトギャラリー「シリウス」にて「日本航空写真家協会 2014写真展」を開催する。JAAPは主として「航空」をテーマに撮影している写真家の集団。写真展では実際に空を飛ぶことでしか見ることができない光景や、躍動感あふれる航空機の姿など、プロの航空写真家ならではの視点で捉えたカラー・モノクロの43点を展示する。開催時間は10:00~18:00(最終日は~15:00)。入場料は無料。
2014年12月11日●日本路線初となる「スカイカウチ」でエコノミークラスが極上空間にボーイングの最新機種・787-9のローンチカスタマーであるニュージーランド航空は12月2日、787-9での成田~オークランド便運航を開始した。787-9そのものはANAがすでに国内線を就航しているが、長距離路線になるほど力を発揮するのが787-9である。今回、成田~オークランド線の初便に搭乗し、その乗り心地を体験してみた。○エコノミークラスでフルフラットニュージーランド航空が787-9を受領したのは7月9日。同機による成田~オークランド線は、パースーオークランド線に続く2路線目の定期路線となる。成田就航日には同社が特別な機体にのみ使用しているブラックカラーの787-9が登場。なお、同社が現在保有している787-9は3機ある。今回の就航を記念して、搭乗前には機長からのあいさつのほか、搭乗者には特別仕様のポストカードがプレゼントされた。そして、この787-9の就航で初めて日本に開かれたサービスが「スカイカウチ」である。スカイカウチはエコノミークラスの席を3席丸ごと使用できるサービスで、同社のホームページより購入した場合、ひとりなら片道+8万円、ふたりなら片道+4万円で、エコノミクラスからグレードアップできるというもの。しかし、ただ広くなっただけではない。フットレストをシートと水平の高さまで全て持ち上げると、縦155cm・横74cmのベットができあがる。くつろぎ空間をしっかり確保できるため、カップル利用のほか、子連れ旅行にもぴったりだ。なお、エコノミークラスでは3-3-3配列となっており、スカイカウチは窓からの風景を楽しみつつ、通路へのアクセスにも困らない。○ふかふかのマットレスでぐっすりともちろん、ビジネス・プレミアもフルフラットである。787-9のビジネス・プレミアは18席限定で、斜めに配置された席では周りを気にすることなくゆったり自分の時間が過ごせる。個人モニターやテーブルは自由に位置を調整できるので、食事やPC利用、機内エンターテイメントの視聴など目的にあわせて便利に活用が可能だ。各シートにはクッションや羽毛布団のほか、形状記憶マットレスも用意。全長201cmのシートで横になっていると、「ここって飛行機の中だったっけ?」と思ってしまうくらい、機内でぐっすり休むことができた。また、アメニティーには鮮やかなデザインのソックスをはじめ、メイド イン ニュージーランドの品々がポーチに収められている。○長距離路線ほど魅力が生きる787-9が日本から長距離路線で利用できるようになった今、あらためて787-9の利便性を見直してみよう。1万5,400kmもの航続距離を持つ787-9は、787-8の胴体を6.1m延長したモデル(787-8は全長56.7m、787-9は全長62.8m)で、787-8の約1.2倍の座席と貨物を搭載できる(座席は国内線仕様機材での比較、貨物は搭載可能重量での比較)。また、787-9は787-8よりもさらに高い23%の燃費性能を有している(767-300ER対比)。利用者としてのメリットは、燃費性能向上による価格調整だけではない。空の上では一桁台の湿度を示すことが通常だが、787-9の場合、その2~3倍にまで湿度が上がる。また、従来機よりも気圧を高くすることができるので、実感はしにくいかもしれないが、ワインの風味や機内食の味をより地上に近い感覚で楽しむことができるというメリットもある。分かりやすいところで言うと、窓の大きさが従来機より1.3倍大きい。窓はUVカットもされているので、紫外線が気になる空の上でも、大きな窓から景色を楽しむことができる。総じて言うと、787-9は燃費や身体にかかる疲労度・乾燥などの面も含め、長距離になればなるほど、会社も利用者もその良さを実感できる飛行機なのである。●和の味わいを生かした機内食は厳選されたニュージーランドワインとともに○選べるニュージーランドワインニュージーランド航空の機体には、ニュージーランドの先住民族・マオリの伝統模様である「コルー」がデザインされている。色彩も鮮やかな制服をまとった客室乗務員たちに迎えられた機内は、同社のイメージカラーでもあるパープルで照らされていた。飛行機の中では、機内食を一番楽しみにしている人も多いだろう。成田を18:30発・オークランドに9:20着のフライトではディナーとブレックファストを、オークランドを9:45発・成田に16:55着のフライトではランチとディナーを用意している。同社の機内食はニュージーランドの素材を生かしつつ、ポイントに和の食材や調味料をプラスするなど、ワールドワイドな料理が楽しめる。エコノミークラスでは2種類からチョイスできるようになっている。この時は、ディナーはビーフ(すき焼き)とチキン(クリームカレー)から、また、ブレックファストはエッグ(スクランブルエッグ)とフィッシュ(鮭の味噌和え)から好きなものを選べた。寿司ブームのニュージーランドでは、すき焼きや味噌和えのような和風テイストの料理も、割と一般的に食べられているようだ。また、提供されたワインは赤・白ともにニュージーランドワインで、ともに2種類用意。味わいは客室乗務員が説明してくれるので、普段はあまりワインを飲まないという人も、ぜひここは本場のニュージーランドワインを楽しんでいただければと思う。一方、ビジネス・プレミアでは、オークランドとロンドンに店を構えるピーター・ゴードン氏が監修した機内食も用意。前菜は2種類から、メインは3種類から、デザートも3種類から選べるコース料理となっている。なお、ビジネスクラスでは、メインのひとつに和食も用意している。ドリンクはというと、搭乗後すぐに提供されるニュージーランド産のスパークリングをはじめ、2~3種類そろえた白・赤ワイン、そして、ビールにもニュージーランド産のものを2~3種類用意している。ニュージーランド産のデザートワインもそろえているので、希望する人は客室乗務員に一声かけてみよう。○ラバトリーまで見逃せない!同社ならではのサービスとしては、ユニークさやデザイン性があげられる。例えば、機内の安全設備を説明するビデオでは、ニュージーランドを舞台にして制作された映画「ホビット」の登場人物とともにピーター・ジャクソン監督も登場する。「ホビット」以外にも、同社が過去に展開していたビデオには、登場人物が全員裸にボディーペイントをしていたり、フィットネスしながら説明したりと、新作がリリースされる度に話題になっているのだ。そして、同機に搭乗するならぜひ利用してほしいのが、実はラバトリーなのである。エコノミークラスには3つデザインが施されたラバトリーが設けられている。中でも、客室乗務員がおススメしてくれたのがバタフライルーム。また、ラバトリーには音楽も流れており、ちょっとした癒やし空間となっている。ただし、施設の限られた機内の中なので、長居をされないようにしていただきたい。親しみを感じさせる客室乗務員のサービスも同社ならではの特長だろう。撮影にも気軽に応じてくれ、「うまく撮れましたか? フェイスブックに掲載してくださいね」などとウインクをしながら声をかけてくれた。成田からオークランドまでは約10時間。787-9の就航でさらに快適性が高まった空の旅を、ちょっと陽気な客室乗務員にもてなしてもらいながら、ニュージーランドワインとともに楽しんでみてはいかがだろうか。
2014年12月11日コマースリンクは12月2日、商品データフィード最適化サービス「DFO」が、Googleの提供する航空券や不動産、求人などの動的リマーケティングに対応したと発表した。「DFO」は、外部の集客媒体を利用するために必要となる商品データを作成・登録する代行サービスで、「商品検索サイト」や「価格比較サイト」「アフィリエイトプロバイダ」「リターゲティング広告」「Google Merchant Center」といった約40種におよぶ媒体の仕様に対応する。動的リマーケティングは、GoogleAdWordsのリマーケティング機能の一つで、ユーザーが過去にWebサイトで参照した商品や関心を持ちそうな関連商品をピックアップし、同ユーザー専用の広告をディスプレイネットワークに表示する。DFOは、2013年7月より小売業向けの動的リマーケティングに対応しており、2014年12月時点で、丸井やワコール、ゴルフダイジェスト・オンラインなど合計16社が同サービスの利用実績があるという。今回の対応により、広告主は、フィードデータの作成や更新などを意識することなく、動的リマーケティングを利用できるようになる。
2014年12月03日海外旅行で目的地へ向かう際、行きの飛行機の中で「どこへ行こうか」「何を食べようか」と目的地のパンフレットを眺めている人も多いことだろう。ところが、マレーシア航空を利用すると、行きの機内で早くもマレーシア現地にいるかのような雰囲気を満喫できるのをご存じだろうか。○CAの衣装は現地の民族衣装約100機の旅客機を、世界60都市以上に運航しているマレーシア航空。2001年にロシア・北アラスカ北極圏ルートを、ツインエンジン旅客機で世界で初めて飛行するなど、近年は新規ルートの開拓にも力を入れている。そして、そのマレーシア航空を利用すると、ある特徴に気づく。キャビンアテンダント(CA)の衣装が独特なのだ。通常のCAが着用する制服とはスタイルが全く異なり、同航空の女性CAが着用する"制服"は、オリエンタルな雰囲気が漂う。マレーシアにまだたどり着いていないのに、早くも現地にいるような錯覚に襲われてしまう。同航空のCA・横山恵利子さんは、「私たちの制服は現地の民族衣装なので、乗客のお客さまに興味を持ってもらえることも多いです。色使いも鮮やかですので、『同じ衣装を購入したい』というお客さまもいらっしゃいました」と笑顔で話す。○マレーシアの名物料理も機上で味わえる同航空は、「衣」だけではなく「食」でもマレーシアの空気を楽しませてくれる。例えば、成田からマレーシアの首都・クアラルンプールを結ぶ直行便のビジネスクラスの食事には、マレーシアでおなじみの料理「サテー」が付いてくる。サテーとは、香辛料で下味を付けた肉を串に刺して焼くというマレーシア風焼き鳥のこと。甘めのピーナツソースを付けて食べるのがマレーシア風だ。実際にマレーシア航空のサテーを食べてみると、スパイシーな香辛料と濃厚ながらもくどさを感じないピーナツソースが一体となって、何本でもいけてしまう感じがした。他にも、マレーシアでよく飲まれているビール「Tiger beer」やマレーシアのコーヒーも常備してある。サテーをつまみにして「Tiger beer」を飲めば、機上にして既にマレーシアのグルメを満喫でき、テンションががぜん上がること請け合いだ。もちろん、サテーのようなマレーシア料理だけではなく、普通の機内食も提供されている。筆者は11月にマレーシアを訪問した際、「鶏肉の南蛮ソース」(エコノミークラス)を昼食でいただいた。鶏肉は、甘酸っぱい南蛮ソースが自分の好みに合い、肉もジューシーだった。副菜のなすのマリネ風はあっさりとした味わいが箸休めにちょうどよく、バジルが練りこまれたパンも絶品。非常に満足できた機内食だった。なお、成田からクアラルンプールの直行便では、3カ月に1度メニューが変わるので、訪れる時期によってさまざまな味が楽しむことが可能だ。「1分1秒でも早く現地に行きたい! 」というぐらいマレーシア好きな人は、ぜひともマレーシア航空を利用してもらいたい。
2014年12月02日中国のLCC・春秋航空は11月9日~15日の毎日11時~23時限定で、片道料金が999円~になるサンキューキャンペーンを実施している。○10路線が対象セール対象路線は、関西発着の上海/天津/武漢/重慶線、高松/佐賀/茨城/新千歳発着の上海線、高松/佐賀から深センの計10路線となる。なお、茨城-上海は3,000円~、佐賀/高松-深センは5,000円~、新千歳-上海は8,500円~となるが、それ以外は999円~で設定している。搭乗期間は11月20日~2015年1月31日。燃油サーチャージや空港使用料など諸税は別途必要となる。また、一度の予約でできるのは片道1枚までだが、ひとりで複数回予約することも可能。販売座席数は限られており、販売数に達し次第、セールは終了となる。セールは春秋航空の公式サイトで会員登録を行った方が対象で、キャンペーン専用ページからの予約のみとなる。販売座席数は限られており、販売数に達し次第、セールは終了となる。そのほか詳細はホームページを参照。
2014年11月12日STMicroelectronicsは10月20日、航空宇宙アプリケーション向けのRad-Hard製品ポートフォリオに、シャント電圧リファレンスICとして、可変電圧が2.5V~5.5Vの「RHF1009A」、および固定電圧が1.2Vの「RHF100」を追加したと発表した。同製品は、宇宙空間に存在する高レベル放射線へ耐性を持ち、同様の業界標準製品とピン互換性を有する。また、アメリカ国防兵站局(DLA)によるQML-V認定を取得している他、欧州の宇宙船・衛星および関連装置メーカー向けに推奨部品を定義したEuropean Preferred Part List(欧州の推奨部品表)にも登録されている。さらに、高い信頼性を有する同社の250nm BiCMOS技術を採用している。同技術は、長期にわたるコンスーマ機器用製品の量産や、A/Dコンバータ(ADC)など、その他のRad-Hard製品を含む、要求の厳しい航空宇宙・車載・医療機器用の多様なICに採用されてきた実績がある。そして、5ppmの低い温度係数(標準値)、レーザトリミングによる±0.15%という高い精度、優れた部品間温度特性、40μA~12mAの幅広いカソード電流範囲を特徴としており、精度と安定性を維持すると同時に、柔軟性を実現している。この他、優れた電気特性と、トータルドーズ効果やシングルイベント効果に対してクラス最高の放射線耐性を合わせ持っている。加えて、300kradまでELDRSフリー(非常に高レベルな線量率下でも製品の主要パラメータは定数のまま)で、シングルイベントラッチアップ(SEL)の影響を受けない(最大120MeV.cm2/mg@125℃までSELフリー)。さらに、過渡的な電圧変化を引き起こすシングルイベントトランジェント(SET)が発生する可能性も、SET断面積<3.10-4と低く抑えられている。なお、同製品は欧州で設計・認証・製造され、詳細な特性評価データ、完全なマクロモデル(Pspice、Eldo、ADS)、およびデモボードも提供されている。
2014年10月21日航空機というと、空を飛ぶ「ハードウェア」との認識が色濃い製品ではないかと思われる。しかしこれも他の分野と同様、コンピュータ制御で機能する部分が増えてきたため、ソフトウェアなしでは動作しない状況になっているのが実情だ。○ソフト屋さんの仕事が増えているすでに本連載でいろいろ取り上げてきている通り、いまどきの航空機は操縦でもエンジンでもその他の部分でも、コンピュータ制御になっている部分が非常に多い。よくいわれるように「コンピュータ、ソフトなければただの箱」だから、コンピュータ制御で動作する部分が増えれば、それだけソフトウェアを記述しなければならない部分も増える。つまりソフト屋さんの仕事が増える。その典型例がF-35で、F-35のために記述しなければならないソフトウェア・コードのソースコードは1800万行分だとか2200万行分だとか2400万行分だとか、さまざまな数字が出回っている。昔よりも最近の方が、出回る数字が大きくなってきているように思える。ことにF-35の場合、機体やエンジンはいうまでもなく、レーダーを初めとする各種センサー、そのセンサー群からの情報をとりまとめるデータ融合機能、通信・航法・識別(CNI : Communication, Navigation and Identification)、搭載する各種の武器、そして地上で使用する任務計画立案や保守・整備・兵站支援関連の機能など、幅広い分野でさまざまなソフトウェアを記述しなければならない。そして、それぞれの機能ごとに別々のメーカーが関わっている以上、ソフトウェアの開発に関わるメーカーも複数存在することになる。また、センサーとCNIと兵装は互いに連接して連携動作しなければならないから、「すり合わせ」という問題も生じる。民航機でも似たような話はあるだろう。すでに連載「軍事とIT」で言及したことがあるので御存知の方も多いだろうが、F-35で使用するソフトウェアは、これまでアメリカの軍用コンピュータで多用していたAda言語ではなく、C++言語で記述している。そちらの方が開発者を確保しやすいという理由ではないかと思われるが、ただ頭数だけいればよいという問題ではない。むしろ、頭数が多くなれば、違った種類の問題が出てくる。○多数の開発者が関わる際の課題なにも航空機やウェポン・システムで使用するソフトウェアを開発するときだけの問題ではないが、多数の開発者が参加してひとつの大プロジェクトを推進しようということになると、開発体制、開発のためのインフラ、という課題が生じる。たとえば、すべての開発者をひとつところに集めて作業させるわけではないから、各地に分散した開発者と、それらのとりまとめを担当するシステム・インテグレーターを結ぶ、安全で信頼性の高いネットワークを確保しなければならない。また、多数の開発者が記述したソースコードを受け入れて、管理するためのインフラやシステムも必要になるのはいうまでもない。当然、バージョン管理の機能だって必要である。また、長期に渡って使用するソフトウェアだから、担当の開発者が途中で交代することを前提にしなければならない。そこで、誰が見ても意味を理解できるコードを書けるように、ソフトウェア開発者向けのガイドラインを作って配布している。コードの書き方だけでなくコメントの書き方まで指示している、念の入った代物だ。そして、開発者がどんなに頑張ってもバグは出るものだから、バグ情報の管理・レポーティングを司るシステムも整備しなければならない。開発者が各所に分散していれば、その分散した開発者の誰もがアクセスできる環境を構築しなければならないが、これはネットワーク・インフラの問題と一体といって良いかも知れない。なお、バグ管理ということになると、開発者だけでなく、試験担当者も関わってくる。しかも、F-35では飛行試験を実施している場所が一ヶ所ではなくて、エドワーズ空軍基地(カリフォルニア州)だったり、パタクセントリバー海軍航空基地(メリーランド州)だったり、ときには洋上の揚陸艦や空母だったりするのだ。そして前回に取り上げたように、一回の飛行試験でもべらぼうな量のデータが集まるから、それらを蓄積するリポジトリや、解析するためのツール、解析結果をソフトウェア開発に反映させるためのワークフロー、といった課題も出てくるだろう。なんにしても、こういったシステムを構築する際に専用のツールやソフトウェアを開発すれば、今度はそちらの開発やテストにかかる手間が膨大なものになってしまい、開発のための開発という無限ループが起きてしまう。だから、F-35計画では既製品のソフトウェアを活用して開発環境を整備しているという。たまたま情報がいろいろとあったのでF-35計画を引き合いに出したが、当節、ソフトウェアのお世話にならないで飛べる航空機というものは存在しないから、軍用機だろうが民航機だろうが、程度や規模の差はあっても、ソフトウェア開発のための環境整備・体制整備といった苦労はついて回る。そして、そのソフトウェアが開発計画全体の動向を左右したり、足を引っ張ったりする場面が日常化している。ソフトウェア制御化によって便利になったことはいろいろあるのだが、開発やテストが大変になったとはいえるかも知れない。○執筆者紹介井上孝司IT分野から鉄道・航空といった各種交通機関や軍事分野に進出して著述活動を展開中のテクニカルライター。マイクロソフト株式会社を経て1999年春に独立。「戦うコンピュータ2011」(潮書房光人社)のように情報通信技術を切口にする展開に加えて、さまざまな分野の記事を手掛ける。マイナビニュースに加えて「軍事研究」「丸」「Jwings」「エアワールド」「新幹線EX」などに寄稿しているほか、最新刊「現代ミリタリー・ロジスティクス入門」(潮書房光人社)がある。
2014年10月20日Linux Foundationは10月13日、Dronecode Projectの創設を発表した。同プロジェクトでは、既存のオープンソースの無人航空機プロジェクトとLinux Foundationが総括する非営利団体のアセットをまとめる。その成果は、無人航空機(UAV)用の共通共有オープンソースプラットフォームとして提供する予定。創設メンバー企業の顔ぶれは、3D Robotics、Baidu、Box、DroneDeploy、インテル、jDrones、Laser Navigation、クアルコム、SkyWard、Squadrone System、Walkera、Yuneecなど同プロジェクトには、3D Roboticsに現在ホスティングされているAPM/ArduPilot UAVソフトウェアプラットフォームと関連コードが含まれている。同社の共同創立者は、Wired前編集主任で『「ロングテール』の著書を持つChris Anderson氏だ。加えて、チューリッヒ工科大学ETHのLorenz Meier氏が率いるパートナーPX4プロジェクトも組み込まれている。同じプロジェクトでは、1,200人以上の開発者が働いており、いくつかのプロジェクトでは1日に150コード以上がコミットされている。プロジェクとの例としては、APM/ArduPilot、Mission Planner、MAVLink、DroidPlannerなどがある。
2014年10月14日