日本マイクロソフトは2月24日、教育機関向けOffice 365の「Office 365 Education」が国内で220万人に利用されていると発表した。また、「セルフサインアップ」と「学認(GakuNin)」の連携を開始する。同社によると、220万人の児童や生徒、学生、教職員が利用する統合型情報共有クラウドサービスとしては国内最大級のユーザー規模になるという。これにあわせて、同サービスの特典である「Student Advantage」を生徒らが簡単に利用できる仕組みを提供する。Student Advantageは、包括契約(EES/OVS-ES)を行っており、教職員全員のOffice 365 ProPlusかOffice ProPlusを保有している教育機関に提供されるプログラム。追加費用なく、包括契約を行っている生徒らが最新のMicrosoftを利用可能となる。これまでは、特典を利用する際に、教育機関のIT管理者がユーザーアカウント作成作業・手続きを行う必要があったが、今回の「セルフサインアップ」によって簡単に学生がOffice 365を利用できる。セルフサインアップは、専用Webサイトに学生自身がアクセスし、学内で割り当てられているメールアドレスを入力するだけで、最新のOfficeを1人あたり5台のPC/Mac、5台のタブレット端末、5台のスマートフォンで利用できる。メールアドレスは、外部の人間でも把握できるが、本人確認のためのメールが該当メールアドレスに送付されるため、なりすまし利用の心配はない。一方で、セルフサインアップにあわせて国立情報学研究所が提供する学術認証フェデレーション「学認(GakuNin)」との連携も行う。これは、4月20日より提供するポータルサイトでOfficeのダウンロードが可能となるもの。学認では、様々な学校のICTサービスを管理・運営しており、55の国公立大学など150の教育機関が参加している。このポータルサイトでは、学生が割り当てられている学籍番号などのIDをポータルサイトで入力するだけで、簡単にOfficeを利用できるようになる。現在、大学の在籍者総数は288万人いると言われており、220万人という数字は全体の76%に相当する。高校生のユーザーも一定数含まれるため、高校生の数も含めると618万人となり、利用率は36%程度に下がるというが、それでも2位以下を大きく引き離す数字になるという。生徒らに対する無償提供について日本マイクロソフト 業務執行役員 パブリックセクター統括本部 文教本部長の中川 哲氏は「将来的に高度なスキルをもって仕事をするには、教育が重要になる」と、その狙いを説明する。日本は少子高齢化が世界で最も進む国となっているが、人口減とあわせて高度なスキルを必要としない仕事では機械や人工知能へと置き換えが進むと見られている。これは、単純に労働人口が減ることに加えて、低賃金で人を雇うよりも、機械化やプログラムによって人材から置き換えてしまった方が企業のコストも抑えられるためだ。こうした将来的な予測を説明しつつ、中川氏は「高度なスキルを身につけるためには、高度な教育が必要」として、日本の学生が早いうちからICTに親しみ、慣れる環境を構築するためにこのプログラムを提供すると話した。もちろん、Officeを購入できる潤沢な資金を持つ私立校などでは、そうした配慮はいらないかもしれない。ただ中川氏は、メディアでも盛んに取り上げられているトマ・ピケティ氏の著書「21世紀の資本」を引き合いに出し、「(ICT)教育が裕福な家庭でしか受けられないとなると、格差がさらに広がってしまう。だからこそ、高度な教育を安価に提供したいと考えた」とした。「デジタルデバイスは多くの家庭にある中で、誰もが高度な教育を安価に提供できるよう、精一杯頑張った。イチ民間企業でできることには限度があるので、全てをタダにすることはできないが、こうした取り組みを今回提供できて良かった」(中川氏)
2015年02月25日Microsoftおよび日本マイクロソフトは、契約を締結した学校の教員や学生に対して、office 365 ProPlusが追加費用なしで使用できるライセンス特典「Teacher Advantage」「Student Advantage」を提供している。さらに、2015年2月22日(現地時間)に公式ブログにて、Student Advantageの申請プロセスを大幅に削減する改善を発表した。日本マイクロソフトも同様の施策を2月24日から開始。加えて、大学内IDを利用してOffice 365のダウンロードを可能にする「学認Office 365ダウンロードポータル」を、2015年4月20日から実施する。○サインアップだけでOffice 365が利用できる「セルフサインアップ」最初に登壇した日本マイクロソフト 業務執行役員 パブリックセクター統括本部 文教本部長の中川哲氏は、自社の教育向けクラウドサービスを"国内最大級"と評しながら、Office 365 Educationの国内利用者数が2014年12月時点で、220万人に達したことを明らかにした。前回調査は2014年5月時点で170万人であることから、7カ月で50万人のユーザーが増加し、1日にならすと2,380人の増加傾向にあるという。日本マイクロソフトは、利用シーンや使用PC台数によって、教育機関に対するライセンス契約を多数用意している。今回のStudent Advantageが対象となるのは、教育機関向け総合契約となるESSおよびOVS-ESプログラムが対象だ。両プログラムの違いは日本マイクロソフトのWebサイトで確認いただきたいが、中川氏によればESS/OVS-ESプログラムを締結している教育機関の学生が、Office365 ProPlusを無料で使用できることは意外に知られていないという。中川氏は自社の利用プロセスに問題があると反省しつつ、米Microsoft本社も導入した「セルフサインアップ」を、2015年2月24日から国内でも開始することを明らかにした。従来は下図のような複雑なプロセスを教育機関側が実行しなければならず、学生も学校側からのアナウンスがなければ、Office 365を利用できるか否かを知るすべは少ないという。今後はセルフサインアップのWebサイトにアクセスすることで、学内のメールアドレスに対してOffice 365をダウンロードするポータルサイトへのURLが届く。後は、Office 365 ProPlusのダウンロードおよびインストールを実行するという仕組みだ。中川氏は「教育機関側は事前にユーザーアカウントの作成などを行わずに済むため、大幅な改善」と、現在は約28万人というStudent Advantageを利用しているユーザーが、約150万人へと大きく増加すると自信を見せた。○学内ID向け「学認Office 365ダウンロードポータル」日本独自の施策として、ライセンス認証を行うKMSサーバーなどを用意せず、学内のIDを利用してOffice 365 ProPlusを利用可能にする「学認Office 365ダウンロードポータル」を4月20日から開始することも発表した。多くの教育機関は独自のIDシステムで学生を管理し、各種サービスを提供するが、本施策はそのIDシステムを利用するというものだ。今回、日本マイクロソフトと提携してSSO(シングルサインオン)システムを提供する国立情報学研究所 学術認証推進室教授の中村素典氏は「学認(学術認証フェデレーション)の導入によって、大学間で仕組みが異なる部分をクラウドで吸収する。さらにSSOサーバーを経由し、eラーニングシステムや電子ジャーナルなど、学生向けに各種サービスが提供可能になる」と、"学認"の概要を説明した。既に"学認"に参加している教育機関は150に達し、利用者数も教育者や学生を合わせて110万人を超えたという。気になるのは認証システムだ。"学認"参加教育機関は、日本マイクロソフトとライセンスを締結する。教育機関のシステム管理者は、利用申請を経た後にMicrosoftの認証サーバーと各教育機関のデータベースを利用して、各ユーザーの認証を行う。中川氏は「("学認"との連携により)Student Advantageの利用者は、35万人を追加した約185万人に増加することを期待したい」と語った。もちろんこれらの施策は、Microsoftおよび日本マイクロソフトにとって金銭的なメリットは少ない。その点について中川氏は「経済格差から生まれる教育格差を埋めると同時に、誰もが高度な教育を安価に習得できる仕組みが不可欠。我々はその一端を担いたい」と、自社の教育に携わる商品を安価に提供する理由だと述べている。技術の革新と発展によって、特定の業種が不要になっていくのは歴史が証明してきた。「将来的にもイノベーションを起こす役割は不可欠だ」と述べる日本マイクロソフトの心意は、未来のIT業界を担う学生にも伝わるのではないだろうか。阿久津良和(Cactus)
2015年02月24日米MicrosoftのOfficeチームは現地17日、サードパーティのクラウドストレージサービス事業者向けプログラム「Cloud Storage Partner Program」の立ち上げを発表、「Office for iOS」と「Office Online.」で外部クラウドストレージサービスとの統合をすすめることを発表した。すでに発表済みのDropboxとの提携に続くもので、さまざまなプラットフォームやサービスでOfficeを利用できるようにする"新しいOffice"戦略を進めるものとなる。今回の発表は、2014年11月に発表した米Dropboxとの提携に続くもの。Dropboxとの提携は、OfficeアプリからDropboxに保存されているファイルへのアクセス、編集、共有を容易にするものだが、さまざまなデバイス、プラットフォーム、サービスからOfficeを利用できるようにするという方向性をさらに進展させる。まずは、iPadとiPhone向けの「Office for iOS」で、クラウドストレージサービスのネイティブ統合を実現した。これにより、ファイルの場所として、米Appleの「iCloud」とBoxなどが表示され、選択できるようになった。Microsoftによると、同じような統合を「Windows 10」のユニバーサルアプリ、Android向け「Office for Android」でも提供すべく作業を進めていくという。また、無料で提供するブラウザ版の「Office Online」側でも、各種ストレージサービスとの連携を進める。ユーザーが各ストレージサービスに保存されているドキュメントにブラウザからアクセスして開き、閲覧し、編集できるようにするもの。Microsoftはこれらを進めるにあたって、パートナープログラム「Cloud Storage Partner Program」を立ち上げており、すでにBox、Citrix、Salesforceが統合に向けた作業を進めているという。今後もクラウド事業者を拡大する意向だ。Microsoftは、「小さな強化に見えるかもしれないが、これらの新機能はわれわれの顧客にとって大切なアプリやサービスとOfficeとの統合に向けた大きな一歩となる」と記している。
2015年02月18日米MicrosoftのOffice 365チームは4日、タッチ端末向けに最適化した「Office for Windows 10」のWord、Excel、PowerPointの3種類について、技術プレビューを公開した。「Windows 10」技術プレビューが動くPCとタブレットで利用できる。Office for Windows 10はWord、Excel、PowerPoint、Outlook、OneNoteで構成されるが、今回Word、Excel、PowerPointの技術プレビュー版が公開された。Word for Windows 10は、閲覧モードでBingを利用してWebにある参照情報を表示する「Insights for Office」などの特徴を備える。Excel for Windows 10ではタッチ操作によるコントロール機能などを特徴とし、PowerPoint for Windows 10はプレゼンスライドの作成と編集に加えて、プレゼンの表示「Presenter View」、リアルタイムに注釈を入れることができる「Ink Tools」などの機能を含む。Office for Windows 10はPC、タブレット、スマートフォンにインストールして利用できるユニバーサルアプリとなる。ユニバーサルアプリはデバイスの画面サイズに関係なく同じ体験を提供するもので、「One Windows」としてPC、タブレット、スマートフォンで同一のWindowsを提供するMicrosoftの戦略を支えるものとなる。なお、MicrosoftはOffice for Windows 10をタブレットとスマートフォン向けに無料でプリインストールする計画だ。Office for Windows 10のWord、Excel、PowerPointはWindows 10技術プレビューの「Windows Store」(ベータ)より入手できる。Windows 10技術プレビューの入手は無料だが、Windows Insider Programの加入が必要。Microsoftによると、スマートフォンおよび小型(画面サイズ8インチ以下)のタブレット向けの技術プレビューについては、数週間後としている。OutlookとOneNoteの技術プレビューについては公開時期を明言していない。Office 2016については、2015年後半に一般発売を予定しており、詳細は数カ月後に公開するとしている。
2015年02月05日米Microsoftは2月4日(現地時間)、Windows 10向けOfficeユニバーサルアプリ「Office for Windows 10」のWord、Excel、PowerPointのプレビュー版をリリースした。「Windows 10 Technical Preview」を使用しているWindows Insiderプログラム参加者は、Windows Store Beta (Startメニューまたはタスクバーでグレー色のタイルのWindows Store)から無料で入手できる。Microsoftは現在、今年後半の一般提供開始を目指して2つのWindows用Officeを開発している。1つは従来のデスクトップ版Officeスイーツの流れをくむ「Office 2016」。もう1つがWindows 10向けに一から開発されたOffice for Windows 10だ。タッチインターフェイスで操作するデバイスにも最適化されたユニバーサルアプリであり、Windows 10で動作するスマートフォンや8インチ以下のタブレットには無償提供される。Word、Excel、PowerPointのほか、「OneNote for Windows 10」と「Outlook Mail for Windows 10」「Outlook Calendar for Windows 10」を含む。「Word for Windows 10」では、Wordドキュメントの作成、編集、閲覧、リアルタイムのコラボレーションが可能。閲覧(Raad)モードではInsights機能を使って、画像、関連するWebページからの情報といったオンラインリソースをドキュメント上で確認できる。「Excel for Windows 10」は、スプレッドシートの作成や更新に加えて、データの分析や視覚化が可能。タッチ操作向けに開発した新しいコントロール機能によって、キーボードやマウスを使わなくても、複数のセルの選択、グラフの書式設定、ワークブックの管理などをスムーズに行える。「PowerPoint for Windows 10」はプレゼンテーションの作成、編集、発表をサポートする。インクツールを使って、プレゼンテーション中のスライドに手書きで注釈などを入れられる。プレビュー版ではほとんどの機能を無料で使用できるが、プレビュー終了後、製品版では一部の機能にOffice 365の契約が必要になる。
2015年02月05日米Microsoftは29日(現地時間)、2015年1月にプレビュー版として公開していたAndroidタブレット向けOfficeアプリの正式版を同社のブログ「Office Blogs」で発表した。Androidタブレットに最適化したというWord、Excel、PowerPointアプリの正式版が、Google Playから無料でダウンロードできる。ファイルの作成や印刷、一般編集作業以外の上位機能は、有料のOffice 365サブスクリプションへのサインアップが必要。また、Intel製チップセット採用端末のネイティブサポートを、今後3カ月以内に予定する。対応OSはAndroid 4.4以降。同時に、iOS向けOutlookアプリおよび、Android向けOutlookアプリのプレビュー版が公開された。Outlookアプリの提供はユーザーから強い要望があったという。同アプリは2014年に買収した、モバイル向けメールアプリ開発の米Acompliのコードを基に開発している。タップやスワイプなどの操作をユーザーの好みでカスタマイズでき、例えばタップ操作で予定表で会議のスケジュールを決めたり他のユーザーとスケジュールを共有したりできる。他のメールサービスとの連携は、Office 365、Exchange、Outlook.com、Yahoo! メール、Gmailなどの主要電子メールに対応する。対応OSは iOS 8.0以降、Android 4.0以降。
2015年01月31日米Microsoftは29日(米国時間)、Androidタブレット向けのOfficeアプリ「Microsoft Word for Tablet」、「Microsoft Excel for Tablet」、「PowerPoint for Tablet」をリリースしたと発表した。それぞれGoogle Playよりダウンロードでき、価格は無料。作成・編集を行うにはMicrosoftアカウントが必要で、全機能を利用するには「Office 365」のサブスクリプションが必要となる。Androidタブレット向けの「Office」アプリは、2014年11月にプレビュー版が公開されていたが、今回正式版として新たに公開された形となる。プレビュー版に寄せられたフィードバックは正式版への改良に活かされているという。サードパーティ製のキーボードを使用することもできるが、タッチ操作にも対応している。「Microsoft Word for Tablet」では文書が、「Microsoft Excel for Tablet」ではスプレッドシートが、「PowerPoint for Tablet」ではプレゼンテーションがPC版と同じように表示される。無料のMicrosoftアカウントからログインすることで作成・編集が可能。また、それぞれのアプリの全機能を利用するには、アプリ内より購入できる「Office 365」のサブスクリプションが必要となる。対応するのは、7インチ以上10.1インチ以下のAndroidタブレット。OSはAndroid 4.4。ARMベースのプロセッサ、1GB以上の内蔵メモリを推奨している。(記事提供: AndroWire編集部)
2015年01月30日現在マイクロソフトは、アンドロイドタブレット向けにOfficeの移植を行っています。その「プレビュー版」が公開されています。公開されているのは、Excel、PowerPoint、Wordの3本で、KitKat以上のタブレット(7インチ以上の画面サイズ)に対応しています。限定ベータテストのときには、インストール先がKitKat (Android 4.4)でないとダメだったのですが、公開ベータになってからは、その制限が緩んで、Lollipopでもインストール可能になりました。ですが、画面サイズ7インチ以上というタブレットの条件は緩んでおらず、6インチのスマートフォンでもインストールはできません。今回は、この3本のうちエクセル(写真01)を中心に、アンドロイドに移植されたオフィスアプリを見てみようと思います。なんでエクセルなのかというと、筆者がエクセルしか使ってないからです。エクセルといえば、マウスを使ったセル操作の操作が大きなポイントです。初期のエクセルでは、マウスは範囲指定でしか利用できず、セルの移動や挿入は、メニューを介して行っていました。このため、使い勝手もいまいちでした。しかし、現在では、選択範囲の移動、セルの移動先への挿入(シフトキー併用)、フィルハンドルを使う「オートフィル」といった機能がマウスだけで利用でき、さらに、「ミニツールバー」や「クイック分析」ボタンなどが選択したセルのそばに表示され、マウスを大きく動かさなくてもいいようになっています。ある意味、エクセルのセルの扱いは、マウスを使った高度なユーザーインターフェースの1つと言えます。長年、マウスを使ったユーザーインターフェースはさまざまなアプリケーションがさまざまな試みをしてきましたが、その1つの「頂点」とも言うべき形がエクセルのセル操作なのです。もう1つオフィスの特徴の1つがリボンです。単純なメニューではなく、サンプルを使う表示に加え、その効果を設定先にリアルタイムに反映させることができるリボンも、GUI技術の当初からある「メニュー」の1つの到達点といってもいいでしょう。こうしたものが、タッチ操作を前提にしたアンドロイドなどではどうなっているのでしょうか。簡単にいうと、セル操作やリボンはかなり簡略化されています。反面、セルや行番号、列番号などを選択したときに表示されるミニツールバーが強化されています。具体的に見ていくことにしましょう。まず、セル操作ですが、タッチ操作であるため、セルにタッチすると、選択範囲を変えるためのハンドルが左上と右下に表示されます(写真02)。これをドラッグすれば、選択範囲を変えることができます。また、このとき、右下に点が3つ並んだボタンが出ますが、これで編集用のミニツールバーを表示させることができます(写真03)。ただし、Windows版のように、選択範囲をドラッグすることはできません。矩形範囲の移動なら、「切り取り」、「貼り付け」を使うことになります。セル領域の外周にある「行番号」や「列番号」部分をタップすると、行または列をまとめて選択できます。このときも選択範囲を広げるハンドルが表示されます(写真04)。同様にミニツールバーも利用でき、この場合には、編集ボタンに加え、行や列の「移動へ挿入」、「削除」、「非表示」が指定できます(写真05)。なので、表の行や列単位での入れ替えは不可能ではありません。複雑な領域の入れ替えなどはクリップボードを介して行う必要がありますが、行や列単位ならば、比較的簡単に入れ替えや移動ができます。また、セルの幅や高さは、行番号や列番号を選択したときに右側、下側に表示されるラインの部分をドラッグすることで行えます。列番号など、かなり間隔はせまいのですが、選択したあとドラッグなので、間違った列を動かしてしまうことはなさそうです。こんな感じで、セルの配置を編集するのは、それほど難しくない感じです。リボンは「ファイル」、「ホーム」、「挿入」、「数式」、「校閲」、「表示」の6つのタブがあり、それぞれ、アイコンが1行に収まる範囲に簡易化されています(写真06)。また、タップによる選択なので、リボンによる書式編集などにプレビュー機能はありません。タップすれば、その書式などが選択されてすぐに反映されます。なお、リボンとリボンタブは省略表示が可能で、これにより、縦方向のセル表示範囲を広げることもできます(写真07)。数式バー(写真08)は、右に関数ボタン、左に完了、取り消しのボタンがあり、さらに、縦に3行ほど大きく表示させることもできます(写真09)。関数でセル範囲などを引数として指定する場合、画面をタップし、ハンドルで選択範囲を拡大して指定することも可能です(写真10)。また複数のセル範囲が引数のときや複数の関数が引数にセル範囲を持つ場合、選択範囲は色分けされて表示されます。数式の編集中にも色分け表示は行われます。このあたりの使い勝手はWindowsと変わりません。ただ、数式の編集中には、引数のほうをタップして、セル範囲を選択状態とすることも可能です(写真11)。タブレットでは、パソコンと違って、画面解像度も低く、物理サイズも小さいため、複雑な式だと、引数が必ずしも表示範囲にないことがあります。しかし、数式バーの数式にある引数をタッチすれば、対象のセル範囲が表示されます。この機能は、Windows版のExcel 2013には装備されていません。○ただし制限もある基本的には、エクセルの標準関数などはすべて受け入れることが可能なのですが、他のブックへの参照(外部参照)には未対応でした(同一ブック内のシート参照には対応しています)。これは、アンドロイド版のエクセルでは、複数のシートを同時に読み込めず、一度に読み込めるブックは1つだけだからです。とはいえ、こうした外部参照を持つブックでも読み込むことは可能です。ただし、この時には、最後に読み込んだ別ブックのシートデータがセルの値となります。また、こうした外部ブックへの参照が多い場合、一部のセルが参照エラーとなって、シートが不完全な状態となることもあります。マクロにも未対応です。マクロ付きシートは読み込むことはできるものの、実行させることはできません。また、マクロ呼び出し用のボタンなど、フォームコントロールのあるブックは読み込み自体ができません(写真12)。これが、最終仕様なのかどうかはわかりませんが、複数のブックから参照されるブックに共通部分をまとめて、こっちでマクロ処理を行うといった使い方は無理な感じです。ざっとつかってみた印象では、ちょっとした手直しや表作成には十分利用可能ですが、シート数が10枚越えるような大きくて複雑なシートの作成や編集にはむいてないというところです。もっとも、最終製品版でないことから、実際に製品が出たときには、大きく仕様などが変わる可能性はありますが、大幅には違わないと思われます。また、アンドロイドでは、BLuetoothやUSBホストケーブル経由で、マウスやキーボードを接続できます。プレビュー版をインストールしたタブレット(Nexus 9)に接続して使って見ましたが、機能はタッチベースのものと同じでした。マウスやキーボードから使った時にはWindowsと同じになると、本格的な利用も可能なのですが。使い方としては、グラフや表を数点作成する程度でしたら十分利用可能です。最終製品が出れば、アンドロイドのタブレットの利用形態がかなり変わりそうです。というのも、これまでもアンドロイドで動作するオフィス互換アプリはいくつもあったのですが、どれも、「再現性」に何かしらの問題があり、ましてや編集でオリジナルが持っていた情報を損なう可能性など、利用者はある種の不安を抱えていたからです。しかし、今回は「本物」のエクセルです。再現性については問題ないし、編集でデータを壊してしまう可能性はかなり低いと考えていいでしょう。だとすると、ようやくアンドロイドのタブレットでも本格的なビジネス利用が可能になったといえます。本稿は、2015年1月28日にAndorid情報のWeb専門誌「AndroWire」に掲載した記事を再構成したものです。
2015年01月29日Microsoftは1月22日(米国時間)、2015年の後半に出荷が予定されているWindows10向けのOfficeとして「Office for Windows10とOffice 2016」の提供を発表した。Windows 10向けOfficeは、スマートフォンやタブレットのような画面の小さいデバイスでもMicrosoft Surface Hubのような大画面のオールインワンでも高いパフォーマンスを発揮する、タッチ操作に最適化された Word、Excel、PowerPoint、OneNote、Outlookを提供。これらのOfficeアプリはWindows 10向けにゼロから設計されたものだが、使い慣れた従来のOfficeとまったく同じよう利用できる。新しいOfficeアプリは、Windows 10が搭載されたスマートフォンやタブレットに無料でプレインストールされ、他のデバイスを利用の場合、Windowsストアからダウンロードできる。また、Officeチームでは、これと並行して、Office 2016(仮称)と呼ばれるOfficeデスクトップ スイートの次期バージョンの開発にも精力的に取り組んでいる。これは、包括的なOfficeエクスペリエンスを提供するスイートであり、キーボードとマウスを使用するPC向けに最適化される。Office 2016は2015年下半期に一般提供が開始される予定だ。Windows10向けWordでは、美しい見た目のWordドキュメントを作成、編集できる。校閲し、マークアップを挿入したドキュメントを他のユーザーと共有し、リアルタイムで共同作業を行うことも可能。閲覧モードでは、新しいBingベースのInsights機能を使用して、ドキュメントを表示している画面上に画像、関連する Webページ、辞書の定義などといったオンラインリソースを確認できる。Windows10向けExcelでは、スプレッドシートを作成、更新できるのはもちろん、グラフを使用してデータを分析し、視覚化することにより、新しい洞察が得られる。タッチファーストの新しいコントロールが導入されており、キーボードやマウスを使わなくても、複数のセルの選択、円グラフの書式設定、ワークブックの管理をスムーズに行うことができる。
2015年01月27日米Microsoftは22日(現地時間)、スマートフォンやタブレットなど、タッチによる操作とモバイル端末向けに最適化したOffice「Office for Windows 10」の概要を発表した。また、デスクトップ向けの次期Officeスイートの名称を「Office 2016」と発表、2015年後半に提供を開始する計画も明かした。Office for Windows 10は、Microsoftが前日の21日に明らかにした次期OS「Windows 10」向けに土台から開発したOffice。同社のモバイルファースト、クラウドファースト戦略に基づいている。Word、Excel、PowerPoint、OneNote、Outlookで構成され、タッチ操作とモバイル端末向けに最適化したユニバーサルアプリとなる。Windows 10はデスクトップPCからモバイルまで同一のWindows「One Windows」を実現するOSとなり、最新のOffice for Windows 10はWindowsアプリストアの「Windows Store」で提供されるほか、Windows 10を搭載するスマートフォン、タブレットに無料でプリインストールされるという。アプリケーション別の特徴としては、閲覧モードに新機能「Insights for Office」が加わったている。Bingをベースとし、オンラインにある画像などの参照情報を表示する。「Excel for Windows 10」ではタッチ向けに開発したコントロール機能により、キーボードやマウスなしにセルの選択など快適に操作できるという。「Outlook Mail and Outlook Calendar for Windows」でもWordとの統合により作成や編集がスムーズに行えるとしている。Microsoftはこれに合わせて、次期Officeデスクトップスイートの名称を「Office 2016」と発表した。提供は2015年後半。Office 2016の詳細は数カ月以内に発表する予定とのことだ。
2015年01月23日ネクストセットは、Office 365上で稼働する組織カレンダーを、1アカウント月額100円で提供開始すると発表した。同社は、Office 365導入支援の中で、Office 365 で利用可能な組織カレンダー、ワークフロー機能、タイムカード、行先予定/在席確認/伝言メモ/共有TODO、安否確認、ドキュメント管理、掲示板/回覧板機能を、提供中または提供予定。今回は、Office 365 導入企業で特にニーズの多かった、Office 365上での組織カレンダー機能を、SaaS型で提供する。SaaS型で提供するため、別途、なハードウェアやソフトウェアは必要ない。主な機能は下記の通り。・組織・グループ一覧のツリー表示機能・組織・グループ一覧内の表示順序を変更機能・組織・グループ単位での非表示機能・カレンダー参照権限をOffice 365 カレンダーに準拠させる機能・会議室やリソースの表示機能・Office 365 カレンダー に登録された全リソースの表示機能・個人作成のMyカレンダー、外部カレンダーも表示可能・共有カレンダーの一覧表示(各自が作成可能な追加カレンダーも表示可能)・カレンダー登録時の企業独自予定作成入力フォーム機能・会議室予定を複数メンバーと同時登録する機能・重複予約を不可にする機能・お気に入りグループ・お気に入りメンバー機能・週ビュー・日ビュー・グリット表示機能・自分が登録したカレンダーだけを表示する機能・カレンダーに全社統一の色付けを行う機能・スケジュールのコピーによる新規作成機能・多言語対応・メンバー検索機能(ユーザー名、メールアドレスでユーザー検索が可能)・受付スタッフ専用ビュー・新規メール作成機能・Office 365 マルチテナント対応・ネクストセット・組織アドレス帳機能連携・ネクストセット・シングルサインオン機能連携・Office 365 カレンダー データのCSVダウンロード機能・リソースの説明ページリンク機能・日ビューのFrom・To時間制御機能・SQLインジェクション、クロスサイトスクリプティング、クロスサイトリクエストフォージェリーへの対策済・スマートフォン/タブレット専用ビュー・管理者事前テスト機能
2015年01月19日ASUSTeK Computerは14日、「Office Home and Business Premium プラス Office 365 サービス」を標準搭載した15.6型スタンダードノートPC「X552LAV」を発表した。本体カラーとしてブラックとホワイトの2色を用意。1月16日から発売し、価格はオープン、店頭予想価格は109,800円(税別)。主な仕様は、CPUがIntel Core i5-4210U(1.7GHz)、メモリが4GB、ストレージが750GB HDD、グラフィックスがIntel HD Graphics 4400(CPU内蔵)、光学ドライブがDVDスーパーマルチドライブ。OSはWindows 8.1 64bit版。インタフェース類は、Gigabit Ethernet対応有線LAN、IEEE802.11b/g/n対応無線LAN、30万画素Webカメラ、USB 3.0×2、HDMI、D-Sub、SDメモリーカードリーダー、マイク入力/ヘッドホン出力コンボジャックなど。15.6型の液晶ディスプレイは光沢(グレア)タイプで、解像度は1,366×768ドット。バッテリ駆動時間は約4.6時間。本体サイズはW380×D251×H24.8~31.7mm、重量は約2.35kg。
2015年01月15日米Microsoftは6日(現地時間)、2014年11月から招待制で実施していた、Androidタブレット用Officeアプリのプレビュー版の利用対象を拡大した。今回、Androidタブレット用として一般公開されたOfficeアプリは、「Word」「Excel」「PowerPoint」のプレビュー版。約2カ月の間に届けられたユーザーの意見を踏まえてAndroidタブレットに最適化したとする。対応端末は、ARMベースの7型/10.1型Androidタブレット。対応OSのバージョンはAndroid 4.4以降。KitKatおよびLollipopで動作する。アプリはGoogle Playよりダウンロード可能。機能に応じて、115~1,274円のアプリ内課金を用意する。Androidタブレット用のOfficeアプリは、2014年11月に公開されたiOS版Officeアプリと同時に公開された。当初は招待制だったが、2015年初頭に一般提供を行うと告知されており、今回のプレビュー版でこれが実現した形となる。
2015年01月08日米Microsoftは1月6日(現地時間)、Androidタブレット用のOfficeアプリのプレビュー版「Microsoft Word Preview」「Microsoft Excel Preview」「Microsoft PowerPoint Preview」をGoogle Playで公開した。同社は昨年11月にAndroidタブレット用Officeアプリのプレビュー版を発表、小規模グループに制限したプレビュープログラムで提供してきた。今回のリリースからプレビュープログラム参加の制限がなくなり、誰でもすぐにプレビュー版を使用できるようになった。Office for Android tablet Previewは、iOS版Officeアプリと同様に無料でOfficeファイルの表示、閲覧、作成、編集を行える。動作要件はAndroid 4.4 KitKatまたはAndroid 5.0 Lollipopで動作するARMベースのタブレット(7インチから10.1インチ)。
2015年01月07日○パブリックサイトのページを管理するSharePoint Onlineによって稼働するOffice 365のパブリックサイトでは、基本的にパブリックサイトのメニューからページの作成や制作、管理を行います。FTPツールなどは使用しません。○ページURLの変更Office 365では、ページのタイトル名がそのままページ名になります。したがって、ページタイトルに日本語を使用すると、ページ名も、そのページのURLも日本語になってしまいます。パブリックサイトのトップページからナビゲーションをクリックしてページ遷移するのであれば、そのままでも問題ありません。しかし、そのページに対するURLを直接利用したい場合には、日本語のURLは使いにくくなります。全角文字をエンコードしなければならないことがあるからです。日本語のURLに半角英数字の別名を設定して、半角英数字だけでURLを作れるようにするには、SharePoint Onlineのフレンドリ機能を使います。(1)Office 365にサインインし、ページURLを変更したいページを表示します。以下の例では、ページタイトル、ページ名が「お問い合わせ」で、URLにも「お問い合わせ」という日本語の文字列が含まれています。(2)ページURLを変更するには、「ページ」タブをクリックし、「プロパティの編集▼」ボタンから「ナビゲーションプロパティの編集」メニューをクリックします。(3)「フレンドリURLセグメント」に、このページのURLとして使用したい文字列を入力して、「OK」ボタンをクリックします。(4)URLの日本語部分が、半角英字になりました。○ページの履歴とロールバックパブリックサイトでは、各ページの編集履歴が自動的に保存されます。いつでも変更履歴を確認したり、過去のバージョンにロールバック(巻き戻し)することができます。(5)履歴を確認するには、履歴を確認したいページを表示して、「ページ」タブをクリックし、「ページ履歴」ボタンをクリックします。(6)ページの左側に、保存された編集履歴の一覧を表示します。確認したい日時をクリックすると、その時点でのページの編集状態を表示します。その履歴の時点で削除した文字列は赤、新しく追加した文字列は緑で表示します。もし、表示している状態にページを復元したい時は、「このバージョンの復元」をクリックしてください。○ファイルのアップロードパブリックサイトに掲載する画像やPDFファイルなど、各種のコンテンツについて、各ページを制作する時に1つずつアップロードできます。しかし、複数のファイルまとめて作業をする時は、一度にアップロードしたい時もあるでしょう。あるいは、ファイルの種類や目的ごとにフォルダ分けして整理したいこともあるでしょう。Office 365のパブリックサイトはSharePoint Onlineで稼働していますので、SharePointやSkyDrive for Businessと同様の操作でファイルのアップロードやファイルの管理をできます。※当連載当初にSkyDrive Proという名称だったファイル共有機能は、現在、OneDrive for Businessという名称になっています。(7)パブリックサイトで、「設定」(歯車)ボタンをクリックし、「サイトコンテンツ」メニューをクリックします。(8)SharePoint Onlineおなじみの管理ページを表示します。ここでは写真をアップロードしてみます。「写真」アイコンをクリックして、ドキュメントライブラリ(フォルダ)を開いてください。※新しいフォルダを作成する時は、「アプリの追加」アイコンをクリックして、「ドキュメントライブラリ」を追加します。(9)SharePoint Onlineのドキュメントライブラリ(あるいはOneDrive for Business)と同様に、自分のコンピュータのフォルダから、ファイルをドラッグ&ドリップしてアップロードできます。(10)画像ファイルを3枚アップロードしました。(11)アップロードした画像ファイルを使用するには、ページの編集画面で、「挿入」タブをクリックし、「画像▼」ボタンをクリックします。自分のPCから直接アップロードして貼り付ける時は「コンピュータから」メニューをクリックしますが、すでにアップロード済みの画像ファイルを利用する時は、「SharePointから」メニューをクリックします。(12)SharePoint Onlineのファイルライブラリから保存したフォルダをクリックして選択し、貼り付ける画像ファイルをクリックして、「挿入」ボタンをクリックします。(13)貼り付けた画像を調整する時は、目的の画像をクリックして選択すると、「イメージ」タブと、画像調整のためのリボンを表示します。表示位置、サイズなどを設定できます。○パブリックサイトのページを直接確認するパブリックサイトの各ページも、SharePoint Onlineのファイルライブラリに保存され、管理されています。パブリックサイトのWebページのファイルを直接確認、管理するには、次のようにします。(14)パブリックサイトを表示して、「ページ」タブをクリックし、「全てのページを表示」ボタンをクリックします。※手順8の画面から、ファイルライブラリ「ページ」アイコンをクリックしても同じです。(15)SharePoint Onlineのファイルライブラリとして、Webページを確認し、また管理できます。「更新者」が「システムアカウント」になっているファイルは、システムが自動的に作成したファイルや、システムが自動更新しているファイルです。「承認の状況」には、「承認済み」と「下書き」の2種類があります。パブリックサイトでは、ページを作成または変更しても、それがすぐにサイトに反映されるわけではありません。承認と下書きについては、次回で解説します。
2014年12月29日○パブリックサイトのページを編集するOffice 365の「パブリックサイト」は、SharePoint OnlineをCMSとして制作するWebサイト…いわゆるホームページです。多くのCMSと同様、Office 365のパブリックサイトでも、パブリックサイトの各ページの共通部分と、ページごとの独自の部分を分けて管理します。前回は、パブリックサイトの全ページ共通部分…基本デザインの編集を紹介しました。今回は各ページの編集を紹介します。パブリックサイトの管理者権限を持つユーザーでOffice 365にサインインし、「サイト」をクリックして、「パブリックサイト」をクリックし、パブリックサイトを表示して下さい。パブリックサイトをインターネット上で一般公開する手続きをするまでは、Office 365にサインインしなければ、パブリックサイトを表示できません。(1)表示しパブリックサイトの編集モードに遷移するには、設定ボタン(歯車ボタン)をクリックし、「ページの編集」メニューをクリックしてください。あるいは、画面左上の「ページ」タブをクリックして「編集」ボタンをクリックします。(2)画面上部にWordのリボンの様なページ編集用のリボンが表示されます。必要な編集機能をクリックして、ページを編集してください。ページの編集状態によって、編集リボンが切り替わったり、リボンが消えることもあります。たとえば、ページの、ページコンテンツボックス以外の部分をクリックすると、編集リボンは閉じられます。編集リボンを使用する時は、ページコンテンツボックス内部をクリックしてください。基本的に、ここで編集できるのは「ページコンテンツ」ボックスの内部です。それ以外の部分は、パブリックサイト内で全ページ共通の部分です。ページコンテンツ以外の部分を変更したい時は、基本デザインの変更として修正しなければなりません。(基本デザインの変更は、連載第22回を参照)(3)HTMLに習熟しているユーザーは、直接HTMLでページを編集したいこともあるでしょう。そのときは、編集リボンの「ソースの編集」ボタンをクリックしてください。(4)シンプルなテキストエディタに遷移して、直接、ページコンテンツ内部をHTMLでコーディングできる様になります。修正が終了したら、「OK」ボタンをクリックします。(5)各種コンポーネントなどをWebページに挿入したい時は、「挿入」タブをクリックし、「挿入」リボンから挿入したいコンポーネントをクリックします。たとえば、他のページやサイトへのリンクを張りたい時は、「挿入」リボンの「リンク」ボタンをクリックします。表示する文字列と、リンク先URLを入力して、「OK」ボタンをクリックしてください。(6)リンクの場合、ページコンテンツボックスの挿入したリンク部分をクリックすると、リンク編集用のリボンを表示します。このリボンで、リンクを修正したり、詳細な設定をできます。(7)ページコンテンツのレイアウトを変更する際は、「ページ」タブをクリックし、「ページレイアウト」ボタンをクリックします。(8)ページの編集を終了する時は、「ページ」タブをクリックし、「保存」ボタンをクリックします。(9)「保存」ボタンでページ修正を完了すると、制作したページがどのようになった、確認できます。○編集ページの移動と編集の終了(10)他のページを編集する時は、ナビゲーションバーで編集したいページをクリックします。(11)編集したいページを表示したら、「ページ」タブをクリックし、「編集」ボタンをクリックします。(12)編集を保存して終了する時は、「保存」ボタンをクリックします。「保存」した後も編集作業を継続したい時、編集をキャンセルして終了したい時は、「保存」ボタン下部の▼ボタンをクリックして、メニューから「保存して編集を続行」または「編集の終了」をクリックします。○新規ページの作成ここまでは、既存ページの編集方法を紹介しましたが、新規ページを作成することもできます。(13)パブリックサイトを表示した状態で、「ページ」タブをクリックし、「新規」ボタンをクリックします。(14)新規作成するページの名称を入力し、「作成」ボタンをクリックします。(15)作成された新規ページを編集し、「保存」ボタンをクリックして保存します。また、ページを作成すると、自動的にナビゲーションに新規ページが追加されます。(16)作成した新規ページ。(17)作成したページを削除したい時は、ページの編集リボンを表示し、「ページの削除」ボタンをクリックしてください。
2014年12月25日○パブリックサイトのデザイン修正Office 365のパブリックサイトは、多くのCMSと同様に、サイト全体の統一されたデザインと、各ページのコンテンツを独立して管理します。たとえば、ヘッダやフッタなどはWebサイト全体を通じてほとんどのページに共通で使用するのが一般的です。こうした、Webサイトに共通の部分と、ページ毎に異なる部分を分離して管理することで、Webサイトの制作と運用管理を効率化します。今回は、このWebサイト全体に共通する部分の設定を紹介します。○基本デザインの変更パブリックサイトの基本デザインは、次の手順で修正します。(1)Office 365にサインインし、上部メニューバーから「サイト」をクリックして、「パブリックサイト」をクリックします。(2)パブリックサイトが表示されたら、上部の管理メニューから「サイト」タブをクリックし、「見た目の変更」をクリックします。CSSなどを変更し、コンテンツ(文章などのデータ)には手を加えず、表示だけを変更します。※「ページ」タブをクリックすると、Webサイト全体のデザインではなく、個々のページの独自部分を編集できますが、個々のページの編集については次回紹介します。(3)あらかじめ用意されているデザインテンプレートを表示しますので、その中から、好みのスタイルをクリックして選択します。(4)選択したテンプレートの詳細設定ページで、背景画像(壁紙)、文字色の組み合わせ、Webサイトのレイアウト、フォントなどを、好みに応じて変更します。背景画像を変更するときは、「変更」をクリックして、背景に使用する画像ファイルをアップロードします。(5)好みのデザインになったら、「プレビュー」をクリックして、最終的にどのようなデザインになるのかを確認します。(6)プレビュー画面を確認したら、「はい、確定します」をクリックして、設定を確認します。もし、再修正するときは「いいえ、まだ完成ではありません」をクリックして、手順(4)の画面に戻ります。○タイトルの編集Webサイトのタイトルやその説明文を修正します。ページに表示するタイトルを修正するだけでなく、WebページのHTMLコードにタグとして埋め込まれますので、Googleなどの検索サイトからの検索にも影響します。一般の閲覧者が検索しやすいように設定してください。(7)「サイト」タブの「タイトルの編集」をクリックします。(8)「タイトル」と「説明」を入力し、「OK」をクリックします。検索サイトの検索エンジンの検索対象になりますので、「タイトル」だけでなく「説明」も重要です。○ロゴの修正ロゴマークの画像ファイルを用意し、アップロードしてロゴマークを変更できます。(9)「サイト」タブの「ロゴの変更」をクリックします。(10)ロゴの画像ファイルをローカルコンピュータからアップロードするときは「コンピュータから」、SharePoint Onlineにアップロード済みの画像ファイルを指定するときは「SHAREPOINTから」をクリックして、画像ファイルを指定します。(11)「説明の入力」に、ロゴに対する説明文を入力します。画像ファイルを表示できない環境で代替テキストとして表示されると同時に、視覚障害者が使用する音声読み上げソフトの読み上げ対象となりますので、簡潔でわかりやすい説明文を入力してください。入力したら「OK」をクリックします。○メニューの修正表示されているメニューの表示/非表示の切り替え、他のWebページやWebサイトへのリンクの設定などは「編集メニュー」を使用します。(12)「サイト」タブの「編集メニュー」をクリックします。各メニューに記号が表示されますので、設定を変更して「保存」をクリックしてください。記号と意味○ヘッダとフッタの修正ヘッダやフッタを修正するには、サイト要素の編集メニューを使用します。(13)「サイト」タブの「サイト要素の編集」をクリックします。(14)ヘッダ、あるいはフッタの要素を編集し、編集が終わったら「保存」をクリックして修正内容を保存します。「サイト要素の編集」画面では、ページ上部の「テキストの書式設定」タブで、Microsoft Wordの様な書式設定リボンを表示します。Wordと同じ感覚で、文章を編集し、あるいは飾り付けできます。また「挿入」タブをクリックすると、リンクやWebアプリなどを挿入して貼り付けることができます。○検索ボックスの表示/非表示ヘッダに表示する検索ボックスの表示、非表示を変更するには、専用のメニューを使用します。(15)「サイト」タブの「検索ボックス」をクリックします。検索ボックス設定のダイアログが表示されたら、チェックボックスのオン、オフを切り替えて、「保存」をクリックします。チェックボックスがオンのときに非表示、チェックボックスがオフのときに表示ですので、注意してください。(16)Webサイトのデザインを変更したパブリックサイトの例。次回は、ページの修正手順を紹介します。
2014年12月01日iPhone向けにMicrosoft Officeが無償公開された。今なぜ、無償公開なのか。素朴な疑問に答えてみたい。「iPhone/iPadでOffice文書を」というニーズには根強いものがある。サードパーティー製のMS-Office互換Officeアプリは定番化し、AppleもiWorkのテコ入れを続けてきた。iCloudとの統合により文書のクラウド保存をデフォルトにしたほか、2013年9月のiOS 7リリース以降は事実上無償化(それ以前はNumbersなど各アプリが1,000円)したことは、その一例だ。WEBブラウザベースの「Googleドキュメント」を展開するGoogleの動きを見ても、2012年に「Quick Office」を買収するなど、このカテゴリを重視している様子がうかがえる。デスクトップPCで一時代を築き、いまなおOffice文書におけるデファクトスタンダードと言っていいポジションにある「Microsoft Office」だが、ことiPhone/iPadに関しては対応が遅れていた感が否めない。WindowsおよびWindows Phoneプラットフォームを擁する立場上、iOSプラットフォームに諸手を挙げて取り組めなかったであろうことは想像に難くないが、結果としてモバイルマーケットにおける(潜在的な)Officeアプリのシェアを奪われていたことは事実。しかし、サティア・ナデラ氏のCEO就任も影響したか、2014年春を境にMicrosoftは攻勢に転じる。3月27日、iPad向けのOfficeスイート「Office for iPad」を無償公開したのだ。反響は大きく、その後わずか1週間でダウンロード数は1200万件にも達した。それ以前から「Office Mobile」を提供してきたが、Power Point文書を新規作成できないなど機能が限定されており、機能的には一線を画している。そして11月、ユニバーサルアプリとなりiPhone/iPad両対応を実現した「Office」(アプリはExcelとWord、PowerPointでそれぞれ独立)が無償公開された。以前は「Office 365」のサブスクリプション契約者以外、閲覧とかんたんなデータ入力程度の編集機能しか利用できなかったが、今回からは一部を除くき新規作成/編集も無償で行うことができる。ここで留意しておきたいのは、Microsoftが実行したのは単なるアプリの無償化/高機能化ではなく、ライセンス販売から本格的にサブスクリプションサービスモデルへと舵を切ったということだ。Office 365の契約がなくてもかなりの機能は利用できるが、スマートフォン/タブレットに本格対応すればそのぶん作業機会は増え、トータルで見ればサブスクリプション契約の増加に寄与する。特にiPhone/iPadの場合、これまでの経緯もあり積極的な提案を行いやすい素地もある。ふだんは無償利用だが、本格的な編集機能が必要な期間だけ有料契約で、という利用スタイルも増えていくはずだ。サブスクリプションサービスモデルへの切り替えが実を結ぶのか、市場の反応に注目したい。
2014年11月10日米Microsoftは6日(現地時間)、iPhone用Officeアプリの提供を開始した。また、iPad向けの「Microsoft Word」「Microsoft Excel」「Microsoft PowerPoint」アプリもアップデート。いずれも、従来iOS向けアプリでOfficeコンテンツの作成や編集に必要だった、Office 365のサブスクリプション契約なしで、ファイルの作成や編集が行える。価格は無料。対応OSはiOS 7.0以降。最新のiOS版Officeアプリでは、iPad向けの「Microsoft Word」「Microsoft Excel」「Microsoft PowerPoint」がiPhoneにも最適化し、ユニバーサルアプリとして提供される。これら3つのアプリは、従来iPhone向けに提供されていた「Office Mobile for iPhone」の後継という位置づけだ。また、iOS向けOfficeアプリでのコンテンツの新規作成や編集は、従来、Office 365のサブスクリプション契約者のみが利用できる機能だった。今回提供されたiPhone/iPad向けOfficeはその制約もなくなり、無料で作成や編集、保存が行えるようになっている。このほか、Dropboxとの連携機能も実装された。例えばDropboxからOfficeファイルを開き、編集して保存する、といった一連の作業が行えるようになった。合わせて、Androidタブレット用のOfficeアプリのプレビュー版の提供も開始された。一般提供は2015年初頭の見込み。
2014年11月07日11月6日、米マイクロソフトが公式Blogで、モバイルOS向けOfficeに関する刷新を発表した。日本向けの発表はまだだが、すでに日本のアカウントでもiOS用のWord、Excel、PowerPointがダウンロード、インストールできるようになっている。iPad用のOfficeアプリは、米国ですでに公開されていたが、米国アカウントがなければダウンロードすることができなかった。日本マイクロソフトでは、2014年内のリリースを案内していたが、それが実現したかたちだ。プレスリリースも公開されている。発表内容の要点としては、iPhone用にOfficeアプリが提供されたことiPad用のOfficeアプリが刷新されたことAndroidタブレット用のOfficeアプリのプレビューが始まり、2015年早期に提供されることこれまではOffice 365ユーザーに限定されていた編集機能がすべてのユーザーに開放されること具体的には、iOS用のアプリはユニバーサルアプリとして提供されるようになり、日本のアカウントであっても従来のOffice Mobileアプリを開くと、これらのアプリへのリンクが表示され、それぞれをダウンロード、インストールすることができるようになっている。米国アカウントでインストールしたものがデバイスにある場合は、いったんそれを削除して、日本のアカウントで再インストールするといいようだ。各アプリで、Microsoftアカウントを追加することで、編集も可能だ。さらに、先に発表のあったDropboxとの連携機能も実装されている。ユニバーサルアプリとなったため、iPhoneでも、単独のアプリとしてWord、Excel、PowerPointが使えるようになった。また、このBlogにおいて、Android Previewの参加者の募集もアナウンスされている。サーベイページにアクセスし、必要事項を記入して申し込むと、後日、なんらかの連絡があるようだ。なお、登録にはGoogleアカウントが必須となっている。(山田祥平 @syohei)
2014年11月07日米Microsoftは11月6日(現地時間)、Androidタブレット用のOfficeアプリ(Word、Excel、PowerPoint)のプレビュー版「Office for Android tablet Preview」を発表した。Office for Android tabletは「Office everywhere」戦略に従って、iPad用のOfficeアプリと共通したデザインやユーザーインタフェースが採用されている。バージョン1.1までのiOS版Officeアプリのような機能制限はなく、無料でOfficeファイルの表示、閲覧、作成、編集を行える。正式版の提供は2015年の早い時期になる予定だ。プレビュー版の試用希望者は、プレビュープログラムのページから参加を申し込む。動作要件はAndroid 4.4 KitKatで動作する7インチから10.1インチのタブレット。プレビュープログラムに参加している間はシステムアップデートを避ける必要がある。Microsoftは「Office to everyone, everywhere」戦略を着々と進めており、6日にはiOS版のOfficeアプリにiPhone用の「Office for iPhone」を追加した。また、タッチ操作に最適化したWindows 10用のOfficeアプリの開発を正式に認めた。
2014年11月07日米Microsoftは11月6日(現地時間)、iOS版のOfficeアプリにiPhone用の「Office for iPhone」を追加した。価格は無料、AppleのApp Storeから入手できる。また、これまでiOS版のOfficeアプリでOfficeファイルを作成もしくは編集するために必要だったOffice 365の契約が不要になり、全てのユーザーが無料でiOS版Officeの基本機能を全て使用できるようになった。MicrosoftはこれまでiPhone向けに「Office Mobile」というスマートフォン用のOfficeアプリを提供し、iPad向けには「Microsoft Word」「Microsoft Excel」「Microsoft PowerPoint」という3つのアプリを提供していた。iOS版OfficeはPC版やMac版のOfficeの体験を損なわないようにファイルを表示し、iPadのユーザーインタフェイスでOfficeの基本機能を利用できるようになっていた。バージョン1.2では、iOS版OfficeがiPhoneの画面やユーザーインターフェイスにも対応したユニバーサルアプリになった。iPhoneでは、実際のドキュメントのレイアウトと、iPhoneの画面で読みやすいレイアウトの選択が可能。ユニバーサル化のほか、バージョン1.2ではDropboxが統合された。OfficeアプリからDropbox内のOfficeファイルにアクセスして編集や保存を行える。また、タイトルやキャプションなどチャートエレメントを追加・削除してチャートをカスタマイズできるようになった。Office 365を契約することなく、iOS版のOfficeアプリでOfficeファイルの表示、閲覧、新規作成や編集を行えるようになったが、Office 365の契約者は高度な編集機能やコラボレーションを含むOfficeのフル体験を利用できる。また数カ月中にOffice 365契約者に対して、オンラインストレージOneDriveの容量無制限プランの提供が始まる。Microsoftは「Office to everyone, everywhere」戦略を着々と進めており、6日にはAndroidタブレット用のOfficeアプリ「Office for Android tablet Preview」も発表した。正式版の提供は2015年の早い時期になる予定。また、タッチ操作に最適化したWindows 10用のOfficeアプリの開発を正式に認めた。
2014年11月07日日本マイクロソフトは29日、米国で現地時間27日に発表された「Office 365」契約者を対象とする「OneDrive」の無制限提供について、国内の「Office Premium プラス Office 365 サービス」および「Office 365 Solo」契約者も対象になると告知した。「OneDrive」の容量が無制限で利用できるのは、国内では個人向けPCにバンドルされる「Office Premium プラス Office 365 サービス」契約者、1カ月/1年のサブスクリプション提供となる「Office 365 Solo」契約者、法人向けの「Office 365」契約者。対象ユーザーは「OneDrive」または「OneDrive for Business」を、追加料金なしで無制限に利用できる。国内における具体的な提供時期は紹介されていないが、米Microsoftでは対象ユーザーに「数カ月かけてロールアウトする」と案内している。
2014年10月30日日本マイクロソフトは10月29日、一般消費者向けの Office Premium プラス Office 365 サービス、Office 365 Soloに提供しているOneDriveの容量を無制限にすると発表した。これは、米Microsoftが前日に発表したものを受けたもので、国内でも同様に無制限となる。日本マイクロソフトが運営するOffice製品の公式ブログ「Japan Office Official Blog」で発表された。Office Premiumなどは、10月17日に発売された新Officeで、PCやライセンス購入で1年間、1TBのOneDriveを利用できた。今回、1TBの容量は「制限が廃止」という形で無制限に利用できるようになる。なお、コンシューマー向けだけではなく、OneDrive for Businessユーザーについても、容量制限が撤廃され、追加料金無しで利用できるようになる。いつ容量制限の撤廃が適用されるかについては「未定」(日本マイクロソフト広報部)としているが、順次切り替わっていくものと見られる。
2014年10月29日米Microsoftは10月27日(現地時間)、サブスクリプション形式のオフィスツール「Office 365」の契約者に提供するオンラインストレージ「OneDrive」の容量を無制限にすると発表した。現在の容量は1TB。対象となるのは「Office 365 Home」「Office 365 Personal」「Office 365 University」、そして「Office 365 Business」。これらのサービスの契約者にOneDriveのUnlimitedプランまたはOneDrive for Businessを提供する。Office 365 Home/Personal/Universityの契約者には数カ月をかけてロールアウトする予定。Unlimitedプランへのアップグレードは自動的にアカウントに反映されるが、早期にアップグレードを受けたい契約者向けにプレビューサーサービスへの登録を受け付けている。Office 365 Businessには2015年にロールアウトする予定で、一両日中にOffice 365ロードマップにOneDrive for Businessの提供を組み込む。
2014年10月28日●Office 365、4つの特徴10月23日と24日に開催のThe Microsoft Conference 2014では、日本マイクロソフト代表執行役 社長の樋口泰行氏キーノートスピーチの後、各種のブレイクアウトセッションが行われた。ここでは「最新Officeで導入と管理はどう変わるのか? ~ クラウド時代のOffice、Office 365 ProPlusの特徴と導入手法・基礎 ~」を紹介したい。内容的はビジネス向けの導入が中心だが、個人ユーザーにもOffice 365の提供が始まったので、参考になるところもある。なお、本レポートは講演の内容に加え、一部さらに細かい質問を会場内の「office 365なんでも相談」でうかがったものを含めている。まずは日本マイクロソフト Officeビジネス本部 エンタープライズプラットフォームグループ シニアプロダクトマネージャー 輪島文氏が登壇。Office 365 ProPlusの概要を紹介した。Office 365は常に進化した機能を提供する「サービス」であり、従来の3年ごとのアップデートとは違い、常に最新版が提供される。かつて「電話」が35年かけて普及したのに対し、スマートフォンはたったの2年で広まった。このように、世の中の進化が従来の観点では予測しにくくなっている。また、高いテクノロジーを使いこなしているユーザーにも対応するため、Officeも常に最新の環境を提供することになったと述べた。Office 365の第一の特徴は上で述べた最新環境の提供で、月次でのサービス見直しが行われている。また、クラウドから簡単にインストール可能であり、アップデートも自動化された。Office 2010以前の環境とも共存できるため、互換性問題を最小にしてスムーズな移行が可能となっている。ライセンスはデバイス単位ではなくユーザー単位で、1ユーザーは最大15デバイスでOffice 365を利用可能だ(マルチデバイス対応)。Offce 365 ProPlusだけの機能としては、Office for iPad、OneDrive for Business(1TBのストレージ)、Power Map機能の標準提供を挙げた。●Office 2013とOffice 365を比較続いて、富士ソフトの高野氏にバトンタッチ。高野氏は従来のOffice 2013とOffice 365を比較した。従来のOffice 2013は、インストールやライセンス管理、そしてマクロ/VBAを多用したEUC(End User Computing)の乱立が問題となっている。これらはOffce 365を使うと解決できる。互換性に関してだが、すでに説明のあった旧バージョンとの共存に加え、管理者は個々の端末のバージョン状況を確認したり、プラグインのクラッシュなどをテレメトリ情報として把握できたりする。Apps for OfficeはOffice 2013から加わった機能で、Web技術をベースとした拡張機能だ。アプリは自社開発だけでなく、マーケットからの購入も可能であり、バージョンやOSに依存しない。今まで個人ベースで行っていた入力支援などの機能を全社レベルで利用でき、透明性を保てる。企業の独自アプリに関しては、Azureか社内サーバーにアップロードすることで利用可能だ。デモンストレーションは「営業帳票の入力支援」だ。従来はプルダウンで作っていたような機能を全シートで利用できるほか、外部データベースの活用によって、うっかりミスを減らせることが実感できた。ツイッターの検索アプリは富士ソフト製で、ストアから入手できる。●Q&A : Office 2013とOffice 365、そのメリット・デメリット次に、Q&A形式の図表を使って、Office 365 ProPlus、Office 2013 Professional Plusのメリットとデメリットを説明した。企業向けOffice 365では、インストールやパッチの更新に関して独自のコントロールが可能だ。別途提供される「Office展開ツール」を使い、パッケージを社内サーバーに置くことで実現する。この機能を使うと、例えば「利用しないAccessをインストールしない」といった設定も比較的たやすい。Office展開ツールを使うことによって、共用PCでのOffice 365利用も可能になった。共用PCにユーザーがログインするたびに、Officeライセンスサーバーにアクセスし、ライセンスを保有しているユーザーならば利用できるようにする。Office展開ツールとテレメトリ機能を併用すれば、新しいパッケージを提供したとたんにアドオン機能がクラッシュするような問題が発生しても、問題のなかったアップデート前のパッケージを配布できる。一方、Office 365は最長30日のライセンス確認を必要とするため、インターネット非接続マシンには向かず、常に最新版なのでダウンロード権もない。よって、そのような環境にはOffice 365ではなく、Office 2013のライセンスを利用することをすすめていた。最後に、富士ソフトが手がけた導入事例とメリットを紹介。導入事例には、Office 2003のサポート終了対策も兼ねた京急建設を挙げた。富士ソフトでは、従来のOfficeからOffice 365への移行に関するマニュアルを用意しているという。
2014年10月24日●一般ユーザーやブロガーを招待日本マイクロソフトは10月16日、一般ユーザーを招いて、「平成 新Office教育委員会 - 日本のパソコンが変わる」というイベントを、東京スカイツリータウンのプラネタリウム「天空」にて開催した。この催しは、同日に行われた新Officeの発売イベント「日本のパソコンが変わる」を第1部とすると、第2部に該当するものだ。第1部の模様については、別記事『クラウドに一番近い場所で新Officeイベント - 「Office Premium」搭載PCと「Office 365 Solo」発売』を参照いただきたい。「平成 新Office教育委員会」ということで、先生と生徒が登場し、講義の後に質問が出る、というスタイルで進行。MCにハマカーンの神田伸一郎さん、生徒に同じくハマカーンの浜谷健司さんのほか、生放送主の茸さん、しゃけとりくまごろうさん、カミィさん、ナオキ兄さんも出演。生徒役の顔ぶれから分かるように、このイベントはニコニコ生放送で実況中継された。題材が学校ということで、まず校長先生として日本マイクロソフトの宗像氏が登場。Office Premiumの紹介を行った。新しいOfficeとなっても、Office搭載PCには、Office Personal / 同 Home & Business / 同 Professionalがプレインストールされていることは変わらない。が、永続ライセンスとなり、将来にわたって最新バージョンが使えるのだ。ただし、Office搭載PCを買い替えたり破棄したりすると、古いPCにプレインストールされていたOfficeの使用権(永続ライセンス)は失われる。加えて、Office 365サービスが組み合わさっている点に注目だ。OneDriveの1TBストレージ、スマートフォンやタブレットでも利用できるマルチデバイス対応、Skypeの60分通話(世界どこでも)、何度でも使えるテクニカルサポートが付く。この「Office 365サービス」部分は年間契約(サブスクリプション)となり、2年目以降は5,800円(参考価格)で更新できる。特にOneDriveの1TB分について、他社のオンラインストレージは1TBともなると月額で数千円かかるのは珍しくない。新Officeの提供形態は、世界でも日本だけのオトクなオファーであり、商用利用可能な点は従来通りであると説明した(宗像氏)。●PCメーカー各社が秋冬モデルをアピール○NECパーソナルコンピュータ引き続き、PCメーカー各社による授業が始まった。トップバッターはNECパーソナルコンピュータで、重点的にLaVie Uを紹介。CPUにIntel Core Mを採用し、薄型タブレットとしても、キーボード付きのノートPCとしても使える2in1形式の製品だ。これまで薄型軽量ノートPCのLaVie Zと、タブレットのLaVie Tab Wを発売していたが、両方のバランスを取って開発されたのがLaVie Uと紹介。小型ながらフルHD IPS液晶を搭載し、ストレージもeMMCではなくSSDを搭載しているので高速だという。Officeに関しても言及し、Webブラウザからの右クリックで表示画面をOneNoteに送る「Webクリップ機能」をチョイス。気になるWebページを記録しておくと、必要なときに検索してすぐに見つかると紹介。○東芝休憩ののち2時間目がスタート。先生は東芝の杉野氏にバトンタッチした。東芝はノートPCの新モデル全般と、そこに組み込まれている技術について解説。東芝はPCだけでなく、TV、HDD、NANDフラッシュを製造する稀有な会社であり、これらの技術力をトータルに生かした製品づくりを行っているという。例えば、液晶テレビのレグザで録画したものをリモートで視聴できるTVコネクトスイートを搭載したり(対応するレグザのみ)、HDDとNANDフラッシュのいいとこ取りをしたハイブリッドドライブの採用を秋冬モデルで拡大した。ハイブリッドドライブについては、900枚(約10GB)の写真データをサムネイル表示する平均時間(5回計測)が、一般的なHDDと比較して約1/9も短いという。また、Office 365サービスの解説動画を、東芝PCのマスコットキャラクター「ぱらちゃん」を起用して10種類用意したという。新しいモノを積極的に投入する姿勢も示し、一例として未発表のWindowsタブレットをチラ見せしていた。○富士通3時間目は富士通の近上氏と寺田氏が登場。プレゼンを見せるスタイルは生徒も飽きるだろうとして、実演中心の説明を行った。富士通は、オールインワンPCの「FMV ESPRIMO WH」を持ち込んだ。液晶画面の位置を3スタイルに変更でき、そのためにアジャストスライダーを新規に開発。スムーズで軽いポジション変更と、タッチペン入力時もぐらつかないところがポイントだ。液晶そのものは5kg弱あるが、スライダーに内蔵された二種類のバネを使うことで、体感的には80%軽いイメージになるとのこと。生徒を呼んで、画面ポジションの変更などを試してもらっていた。●冴子先生、教壇に立つ!○冴子先生、教壇に立つ!授業間の休憩中、ニコニコ生放送では冴子先生が各メーカーPCの紹介を行っていたが、4時間目は冴子先生が教壇に。新しいOfficeの紹介と、年末までに登場予定のOffice for iPad(日本語版)のライブデモを行った。念のため補足しておくと、冴子先生はもともとMicrosoft Officeのアシスタントキャラクターで人気が高く、これまで何度も「リアル冴子先生」が公の場に登場している。まず新しいOfficeの概要として、「常に最新版」という点と、「Office 365サービスが4種類」あることを説明。そしてOffice for iPadは、「Word for iPad」「Excel for iPad」「PowerPoint for iPad」で構成され、当たり前ながらWindows版と同じファイルを同じように見ることができる。Officeファイルの編集も可能だ。UIには若干の変更があり、標準では基本的なメニューしか表示されない。必要に応じて画面内の要素が追加されるようになっており、指での操作に合わせた仕様になっている。そして、これまでの授業をきちんと聞いていたか「テスト」が行われた。各メーカーに対する質問はキーワードなので分かりやすかったが、Office 365サービスを4つ書けというのは(このイベントで2回説明があったが)ちょっと難しい………。最後に宗像氏が閉講のあいさつで登壇し、今回の会場(東京スカイツリータウンの一角、プラネタリウム「天空」)がクラウド(空)に近く、かつ新しく、新Officeの開発コード「Project Gemiin」と同じ名前を持つコニカミノルタのプラネタリウム「GEMINI III」がある関連から、会場に選んだというエピソードを語った。各PCメーカーから発売される新Office搭載PCで日本のパソコンが変わると宣言して、イベントを終了した。なお、会場の入り口には、イベントに登場したNECパーソナルコンピュータ、東芝、富士通のPCに加えて、パナソニックのLet’snoteシリーズとマイクロソフトのSurface Pro 3が展示されていた。いずれも新Office(Office Premium)を搭載する2014年秋冬モデルで、タッチ&トライで体験できたほか、ニコニコ生放送向けに冴子先生が製品解説を行っていた。
2014年10月18日●クラウドに一番近い場所で新Officeイベント - 「Office Premium」搭載PCと「Office 365 Solo」発売○クラウドに一番近い場所で新Officeを既報の通り、本日10月17日から、「Office Premium」プレインストールPCと「Office 365 Solo」のリリースが始まる。その発売を記念して日本マイクロソフトは、「日本のパソコンが変わる」と題したイベントを、東京スカイツリータウンのプラネタリウム「天空」(コニカミノルタ提供)にて開催した。最初に登壇した日本マイクロソフト 執行役専務 マーケティング&オペレーションズ担当の平野拓也氏は、「『クラウド』に一番近い(宇宙をイメージできる)、プラネタリウムという場所を選んだ」と語りかけ、訪れた報道陣をなごませた。続けて「3年ぶりに欧州から日本に帰国し、日本のデバイス環境が大きく変化したことに深く感慨を覚えた」としつつ、「街中で皆がスマートフォンやタブレットを使いこなしているが、デジタルライフを充実させるには、スマートフォン&タブレットだけでは足りず、3Cと呼ばれる『使う・つながる・作る』を満たすためにPCが欠かせないことを再確認した」とも。さらに日本マイクロソフトの視点に立てば、日本がユニークな市場であることについても言及した。Microsoft OfficeをプレインストールするPCが支持を集めるのは日本特有であり、高品質なPCを求めるユーザーが多いことも特徴的だという。Office PremiumおよびOffice 365 Soloに関する説明は、Officeビジネス本部プロダクトマネージャの中川智景氏が行った。基本的には、10月1日の日本マイクロソフト発表会レポートと同じ内容だ。中川氏は、サブスクリプション型のOffice 365サービスを提供することによって、ユーザーがローカルに存在していたアプリケーションやデータがクラウドに移行し、好みのタイミングでデバイスを利用可能になることを強調。そして従来の「デバイス+ソフトウェア」から、「デバイス+ソフトウェア、そしてサービス」の時代に移行しつつあると語った。ここでOffice PremiumおよびOffice 365 Soloについて少し解説しよう。前者はPCにライセンスが紐付き、デスクトップアプリのWordやExcelは永続ライセンスを取得できるが(常に最新版へアップデートされる)、PCを買い換えたり破棄した場合、ライセンスは消滅する。そしてOffice 365を筆頭に、OneDriveの1TB容量プラスやSkypeの1時間/月の通話、Office for iPadを含むマルチデバイスの提供といったサービスは、Microsoftアカウントに紐付く。そのため、家族で1台のPCを共有する場合、デスクトップアプリのOffice Premiumはみんなで利用可能だが、前述したサービス群は1つのMicrosoftアカウントで利用し、1年ごとの更新(参考価格:5,800円)が必要となる。Office 365 Soloは、自作PCや非Office PremiumプレインストールPCを購入したユーザー向け製品だ。ただし、従来のようなパッケージではなく、コンビニエンスストアなどで見かけるPOSA(Point of Sales Activation)で提供する。Office 365 Soloは、デスクトップアプリおよびOffice 365、そして各種サービスに対するライセンスは1年限りだ。2年目以降は、Office Premiumと同じく更新(参考価格:11,800円)が必要だ。Office Premiumとの違いとして、WordやExcelなどのデスクトップアプリも、1年ごとのライセンス更新になる点を覚えておきたい。個人的には、従来の(サポート期間が続く限りの)永続ライセンスに慣れているため、煩雑な印象が残るのが正直な感想だ。しかし、中川氏は今後Office Premiumが浸透することで、大多数のユーザーがクラウドを使用する利便性を肌で感じ、PCを含めたデジタルライフが大きく変化すると予測。さらにクラウドの普及はライフスタイルの変革につながり、各個人の生産性向上にもつながると語った。この背景には以前から日本マイクロソフトの関係者が語るとおり、国内プレインストールモデルの大々的な普及や、商業利用権という他国では見られない、日本固有の市場が大きく影響しているのだろう。●PCベンダーと小林麻耶さん・麻央さん姉妹が駆けつけた○今後のPC需要に展望を見いだすマイクロソフトとPCベンダー陣さらに会場では、Office Premium搭載PCをリリースするPCベンダーのキーマンを招き、トークセッションを開催した。冒頭、日本マイクロソフト 執行役 コンシューマー&パートナーグループ ゼネラルマネージャの高橋美波氏は、PCベンダーを筆頭にしたパートナー企業との連携を強調。2014年末までに、10社から300機種以上(10月16日時点)のOffice Premium搭載PCがリリースされる述べた。司会役を担当した日本マイクロソフト 執行役 コンシューマー&パートナーグループ オフィスプレインストール事業統括本部長の宗像淳氏は、今回の会場(プラネタリウム)を選んだ1つの理由として、Office PremiumおよびOffice 365 Soloの開発コードを「Gemini」(ジェミニ:双子座)と名付けていたことを紹介。会場となったコニカミノルタプラネタリウム「天空」の投影機名も、「ジェミニスター」という。トークセッションに登場したPCベンダーとキーマンは、NECパーソナルコンピュータ 取締役 執行役員常務の留目真伸氏、東芝 国内営業東海部 部長の長島忠浩氏、富士通 ユビキタスビジネス戦略本部 本部長の高木達也氏だ。「PCというハードウェアと新しいOfficeの融合」という質問にNECの留目氏は、今回秋冬モデルを一新しつつ、多彩な顧客にニーズに応えるため、モバイルPCのラインナップを強化とアピール。東芝の長島氏も同様に、秋冬モデルを一新し、スマートフォンやタブレットが台頭する現状を踏まえ、コンテンツを制作する上でPCの可能性を改めて強調した。ユーザーの多様化するニーズに応えるため、4K搭載ノートPCから値頃感のあるモバイルPCをそろえたという。さらに年末にはペン対応デバイスのリリースも予定しているそうだ。富士通の高木氏は、あくまでユーザーの立場に立って、子どもでも簡単に角度を変えられるアジャストスライダーを搭載した一体型デスクトップPCのESPRIMO WH77/Sをアピールした。3Dカメラを搭載し、家族で使って楽しいPCを目指したという。筆者の興味を引いたのは、スマートフォン/タブレットの普及当初はPC市場が追いやられていたが、マルチデバイスによる使い分けが普及しつつ、PCが情報の中心に戻るのではないか、という宗像氏の質問である。クリエイティブを実現してきたデバイスであるPCと、スマートフォン/タブレットの役割は大きく異なっているのは、改めて述べるまでもない。その回答として留目氏は、日本のデジタルライフが変わると強調した。現状を踏まえると多くのアナログデータがデジタル化されず、とどまっているいう。そして、大多数のユーザーは本来の楽しみを享受していないのでは、と提言した。新しいOfficeやクラウド時代に沿ったPCの登場で、日本人固有の生活に見合ったデジタルライフをベンダー側から提案するのが大事だと述べた。長島氏の発言も興味深い。ちょうど1年前はWindows XPのサポート終了と重なる時期で、東芝でも買い換え促進キャンペーンを行ったが、(同社顧客の)半分ぐらいがPCを押し入れにしまい込んでいるのでは、と思うほど不調だったという。だが、サポート終了に伴う買い換え需要を見渡すと、75%程度のユーザーがPCを買い換え、改めてPCが不可欠な存在であること認識したそうだ。以下は、タッチ&トライコーナーに展示されていた、各社のOffice Premium搭載PC。ユーザーとして気になる点の1つに、既存のOffice 2013との関係があるだろう。日本マイクロソフトは、今後もOffice 2013を継続して販売していく。その理由として宗像氏は、バージョンコントロールを求めるユーザーニーズに対応するためと回答した。我々は永続ライセンスを持つデスクトップアプリ版と、クラウドアプリケーションへの移行のいずれかを、自身の利用スタイルや利便性を踏まえて選択する岐路に立たされたともいえるだろう。○小林麻耶さん・麻央さん姉妹トークセッションとフォトセッション会場には、ゲストとしてフリーアナウンサーの小林麻耶さんと麻央さんの姉妹が。お二人とも写真をよく撮っては見るそうで、1TBのOneDriveには一体どれだけの写真を保存できるのかという話題に、目を丸くしていた。Skypeは海外通話に使いたいという。阿久津良和(Cactus)
2014年10月17日日本マイクロソフトは10月17日、これまでのOfficeとクラウドサービスを組み合わせた新たなOffice製品「Office Premium」と「Office 365 Solo」を発売した。基本的に「Office Premium」と「Office 365 Solo」の違いは、メーカー出荷PCのプリインストールかどうかにかかっている。Premiumについては、ユーザーが単体で買うことができず、17日から順次出荷されるメーカー出荷PCにプリインストールされていれば利用できる。日本市場で出荷されている9割以上のメーカー製PCがOfficeをプリインストールしているため、秋冬モデル以降のPCを購入する場合にはほぼ搭載されていると考えて良いだろう。Premium、Solo共に既存のOfficeと異なる点はクラウドサービス連携が行なわれる点だ。海外ではすでにAndroidやiOS向けにOfficeの編集/閲覧アプリを提供しているが、今回の発売にともなって正式に国内でも「マルチデバイス対応」を果たした。iPad向けアプリについては、年内には提供される見込みだ。ほかにも、クラウドストレージサービス「OneDrive」が1TBの容量を1年間無料で利用できる。競合サービスでは、Google Driveが月額9.99ドル(約1060円)、Dropboxが月額1200円であるため、年間で1万2000円~1万4000円のサービスが無料になるというインパクトは大きい。また、skypeで世界中の通話が月に60分間無料で利用できる。日本国内では、携帯電話への発信ができないものの、海外在住の友人や海外旅行中の電話など、様々な活用シーンが想定される便利でありがたい特典といえるだろう。ほかにも、これまでは90日間の限定的なサポートだった電話による「Office テクニカル サポート」が1年間受けられる。はじめに、PremiumとSoloの違いについてプリインストールかどうかと書いたが、具体的にはもう少し異なる部分が存在する。Premiumは、インストールされているPCで永続的にOfficeが利用できるほか、常に最新バージョンのOfficeアプリケーションに更新される。もし、クラウドサービスの利用期間を延長したい場合には、「Office Premium搭載パソコン専用」というライセンスを5800円(税別)で購入することで、期間が延長できる。一方の、Office 365 Soloは1万1800円(マイクロソフトの参考価格、税別)で、1年間アプリやサービスが利用できるというものだ。こちらは、使用するPCに依存しないため、自作PCや古いPC、Macなど、多くの選択肢が用意されている。また、Mac利用者であれば、Windows PCとMacの同時運用も可能となるため、仕事の幅も拡がることだろう。ただし、ライセンス利用開始から1年の間はアプリケーションの最新版がリリースされれば更新されるものの、1年を過ぎると利用できなくなってしまう。そのため、「毎年1万1800円かかる」というデメリットは存在する。ユーザーにとってメリットも多いSoloだが、コストを考えて購入をためらってしまう…という人には、これまで同様にインストールすれば永続的に利用できる「Office Personal」などのOffice製品群は継続して提供されるため、そちらを利用すると良いだろう。○インストール手順は?今回、Office 365 Soloの製品版を入手したので、そのインストール手順を紹介したい。製品は、Microsoft Storeほか、Amazonなどのパートナーサイトで購入できる。プロダクトキーが用意されており、それを利用してマイクロソフトWebサイトからダウンロードする形だ。Soloのインストール方法は、「Office 365 Solo インストール」ページにもあるので参考にしてほしい。マイクロソフトアカウントを所有していれば、そのままログインしてプロダクトキー入力ページに行き、インストールする。もし、アカウントがなければ、新規登録から作成しよう。プロダクトキーを入力したあとは、国・言語設定。恐らく、Office 365 Soloが日本限定の製品、アカウントの地域登録といった状況から、日本・日本語が設定されていると思うので、そのまま続行しよう。すると、Officeアカウントページに移る。ここから、Officeアプリケーションをダウンロードする。PCの環境情報などから、自動的にそのPCにあわせたアプリケーションのインストールボタンが表示されているため、そのままインストールを行なおう。その後、ダウンロードフォルダに実行ファイル(.exe)がダウンロードされる。実行ファイルを起動すると、チュートリアルや、機能説明が行なわれる。インストール時間は2013年に発売されたノートPC(Core i7、8GB RAM)で10分程度だった。インストール後は、「Office 365 Solo」の名称ではなく、「Microsoft Office 2013」として表示される。インストール後は、自動的にログインされているため、そのまま何の設定も行なうことなく利用できる。○Office発売記念イベントもマイクロソフトは16日に東京・墨田区にある「プラネタリウム"天空" in 東京スカイツリータウン」でユーザーイベントを行なった。同イベントでは、Office Premium搭載に合わせて発売されるPCの紹介と共に新Officeの魅力をアピール。イベントでOfficeの紹介を行なった日本マイクロソフト 執行役 コンシューマー&パトナーグループ オフィスプレインストール事業統括本部長の宗像 淳氏は、「店頭でPCを買って、そこから仕事に使ってもらえる」と新Officeのメリットを強調。これは他国の場合、Office 365の商業利用が禁止されているため使えない一方で、国内では利用できることをアピールしたもの。「PCの使い方や使う環境が変わった。マルチデバイス対応なども行なっている。この発売を機に、日本のパソコンを変えていきたい」(宗像氏)として、新Officeの門出を祝った。
2014年10月17日Office 365のSNS機能「ニュースフィード」の中には、ブログ機能も実装しています。ニュースフィードが本格的なSNSとして発信者と読み手の相互交流機能が重視されているのに対し、ブログ機能は投稿者からの発信という性格が強くなります。もちろん、そうは言ってもコメントも投稿できます。○ブログカテゴリの追加一般的なブログシステムと同様に、Office 365のブログ機能でも、投稿する記事にはカテゴリを設定し、カテゴリ毎に選択表示できる様にできます。初期設定であらかじめ数件のカテゴリが登録されていますが、自分でカテゴリを追加できます。(1)Office 365にサインインして「ニュースフィード」をクリックし、サイドメニューの「ブログ」をクリックします。なお、「プロファイル」をクリックすると、ニュースフィードへの自分の投稿記事を表示できます。(2)「カテゴリの追加」をクリックします。(3)「タイトル」テキストボックスに追加するカテゴリ名を入力し、「保存」ボタンをクリックします。○表示レイアウトの変更Office 365のブログシステムでは、初期設定で「基本」、「ボックス」、「インライン」の3つの表示レイアウトが登録されており、好みのレイアウトに表示を切り替えることができます。(4)ブログツールエリアの「投稿のレイアウトを変更」ドロップダウンリストをクリックします。(5)好みのレイアウトを選択します。たとえば、「ボックス」を選択すると、投稿記事ごとに枠が表示します。○ブログ記事の投稿ブログ記事の投稿に当たっては、入力したメッセージに書式を設定したり、画像を添付したりできます。(6)ブログに記事を投稿するには、ブログツールエリアから「投稿の作成」をクリックします。(7)タイトル、本文を入力します。カテゴリを設定するには、カテゴリリストから設定するカテゴリをクリックして選択し、「追加<」ボタンをクリックします。必要に応じて、発行日時も設定します。このまま記事を投稿するときは「発行」ボタンをクリックしてください。画像を添付するときは、左上の「挿入」タブをクリックします。(8)「挿入」リボンの「画像」→「コンピュータから」メニューをクリックします。(9)「参照」ボタンをクリックしてアップロードする画像ファイルを選択し、「OK」ボタンをクリックします。(10)「画像」情報を入力し、「保存」ボタンをクリックします。(11)必要に応じて画像サイズを調整し、「発行」ボタンをクリックして記事を投稿します。(12)投稿が完了したブログページ。○ブログのURLの通知ブログを投稿しても、そのURLが分からなければ誰も読むことができません。ブログを読んで欲しい相手に、自分のブログのURLを知らせましょう。(13)自分のブログが表示されている状態で、「ページ」タブをクリックし、「リンクを電子メールで送信」ボタンをクリックします。(14)ブログのURLが表示されますので、ブログを読んで欲しい相手にそのURLをメールで通知します。あるいは、自分のWebサイトなどがあれば、ブログのURLへのリンクボタンなどを作成するといいでしょう。○ブログの閲覧と「いいね!」やコメントの投稿ブログ記事にも、ニュースフィードと同様に「いいね!」を付けたり、コメントを投稿できます。(15)URLの通知を受けたら、クリックしてブログにアクセスします。(16)記事内容が気に入ったら「いいね!」をクリックしましょう。また、コメントを投稿することもできます。コメントを投稿するときは、記事の下に表示されている「○件のコメント」をクリックします。(17)コメントメッセージを入力して、「投稿」ボタンをクリックします。(18)コメントを表示したブログ記事。(19)ブログを閲覧して、コメントが折りたたまれて表示されていないときは、「○ブログページの詳細カスタマイズSharePoint Onlineサイトの他のページと同じ様に、ブログページも、レイアウトを変更したり、Webアプリを追加したり、カスタマイズできます。(20)カスタマイズするには、「ページ」タブをクリックし、「ページの編集」ボタンをクリックしてください。(21)SharePoint Onlineのページ編集画面に切り替わります。コンテンツをマウスでドラッグして移動したり、Webアプリケーションなどを追加したりできます。
2014年10月17日