初めての海外旅行でイタリアへ行って以来、そのとりこに。OL生活に終止符を打ってから単身渡伊し、2014年からトスカーナ州フィレンツェに在住。トスカーナ州の美味を食べ歩くかたわら、現地の友人・知人たちの恋バナを収集中。新しい発見に驚くorあきれる毎日を送っている。
友だちに紹介してもらった人と初デートに行ったときのことです。評判のバーへ行き、豪華なおつまみを楽しんでいました。が、相手は1品1品食べ終わるごとに、歯につまったものをせせるクセがありました。これもマナーのうちなのか?と内心驚きつつ、最初のうちはがまんしていた私ですが、1時間くらいでギブアップ。「飲み過ぎて気分が悪い」と言い訳して先に家に帰りました。 テーブルマナーは自分だけのものではなく、周りの人にも楽しく食事をしてもらうためにあるものです。ここでは、イタリアの人々から学んだ、美味しい食事と一緒に素敵な雰囲気を味わうためのテーブルマナーについてご紹介します。 1.スパゲッティをきちんとフォークにからめる 知人とローマのレストランに入ったときのことです。店内は観光客半分、地元の人半分でなかなかにぎやか。二人で前菜と肉料理を頼み、たわいない話をして待っていました。ふと横を見ると、衝撃の光景が目に飛び込んできました。女性2人連れの観光客が、口の中に収まりきらない多量のパスタを、途中で噛み切ってお皿の上に落としながら食べていたのです。 「食べ方が汚すぎる」「見たくないのに見える」とグチる彼をなだめるのが大変でした。 長いパスタは、「麺を全部フォークにからめとってから口の中に入れる」がマナー。麺の種類によってまちまちですが、スパゲッティ程度の長さであればフォークで3本ほどすくった後、フォークを立ててすくった麺をすべてまきつけてから食べるのがよいでしょう。この方法なら、トマトのパスタでもソースが服にとびはねることも少なく、スマートにいただけます。 2.パンでお皿をぬぐわない 知人カップルにシーフードレストランへ連れて行ってもらったとき、彼らがパンでソースをすくって食べないのに気がつきました。普段彼らのお宅にお邪魔するとき、二人とも「キッチリとソースをぬぐう」のを見ていたので、このとき私もいつも通りにお皿をぬぐっていたのです。これはTPOを選ぶ食べ方だと気づいたときは遅く、自分のお皿だけが妙にピカピカに。恥ずかしくてしかたありませんでした。 イタリアの食事には必ずパンが添えられます。メインディッシュでもパスタでも、ついついパンにソースをひたしソースを最後まで味わいたくなるものですが、あまりお行儀のよいことではありません。家でやるならともかく、外でやることではないようです。ソースが残ってももったいないとは思わず残し、お皿を下げてもらいましょう。 3.パスタにチーズをかけすぎない ショッピングでくたびれ果て、「夕飯は外で簡単に済まそう」と女友だちとセルフサービスレストランへ行きました。パスタのブースには「本日のオススメ:ミートソースのスパゲッティ」と書いてあったので友だちがそれをもらいにいったのですが、テーブルに戻るなり「すごい人がいた」とクスクス笑い始めました。 カップル連れの観光客が彼女の前に並んでいたのですが、スパゲッティの皿を受け取るなり、男性が粉チーズを目一杯かけたそうです。彼女いわく「赤いパスタが一面、白くなってた。あれじゃチーズが固まっちゃって食べるとき大変よ」とのこと。 ミートソースなど粉チーズと相性がいいトマト系のパスタに、自分でチーズをかけられるよう別添えで粉チーズがサービスされることが多いですが、かける量は多くてもカレースプーン2/3程度にしましょう。多すぎると、熱々のソースの熱でチーズがとけたあと冷えて固まり、食感が悪くなります。場合によってはパスタをすくえなくなってしまうことも。また、食後の口臭がひどくなるのでほどほどに楽しみましょう。 スマートなマナーを身につけて、相手も自分も楽しいひとときを過ごせると素敵ですね。イタリア流マナー、ぜひ実践してみてください。 ちなみに、ニンニクをたっぷり使ったイタリアンを食べた後は、食後にぜひエスプレッソを。コーヒーの苦みと香りが、臭いを消してくれます。
2015年04月06日ローマの地下鉄に乗っていたときのことです。はす向かいに立っていた若いカップルが突然、大声でケンカし始めました。 「階段から落ちたジョニー・デップ風」の彼氏が顔を赤くしてどなっているのに、周囲の視線は釘付けです。彼女も負けじと言い返し、ケンカはますますヒートアップしていきました。ついに「オレもう帰るわ!」と彼が言い出し、次の駅で二人は下車。原因はお昼に食べたもののことらしかったのですが、どんな一言が彼をあそこまで怒らせたのか? と周囲にいた人々がひそひそ話していました。 カップルどうしで言いたいことを言うのが日常茶飯事のイタリア。とは言え、「これ以上一緒にいてもムダ」と、相手にあきれられてしまうほどイタい女性は、はたから見てもあまりすてきにはみえないものです。そんな、彼のテンションをダダ下がりさせてしまう女性の特徴をご紹介します。 ■1.損得づくな女…「知ったこっちゃないよ」と言わせるタイプ 知人カップルと一緒にいたときのことです。「取り寄せを頼んでいた指輪が届いたってお店から連絡があったから、先に寄りたいんだけど」と彼女が言うので、スペイン階段近くのお店に行きました。 何もかもがすてきな(お値段も…)指輪に彼女はご満悦。彼も「よく似合うよ」と鼻の下が伸び気味だったのですが、支払うときになって二人が大モメ。「何かの記念日でもないのにどうしてオレが払うんだ! 知ったこっちゃないよ!」と彼は一言吐き捨て、店を飛び出していってしまいました。 「女性にサイフを出させないのがオトコのマナー」という男性は少なくありません。であれば、その気持ちをくみとった対応をするのが女性側のマナーというもの。「支払ってくれるだろうオーラ」を全開にする女性は「計算高い女」と思われ、あきれられてしまいます。 ■2.かけ引き中毒な女…「どうしたいんだよ」と言わせるタイプ ドイツでひとり働きながら、イタリアへ帰るための休暇を楽しみにしている男友達がいます。いつもはワイン片手に、超美人の婚約者について長時間のろける彼でしたが、あるとき様子が違いました。「実は先月、別れた」という突然の告白に、その場がシーンとするありさま。 実は、ケンカのたびに彼女が「別れる!」とキレてばかりで、彼はそれに疲れきったようなのです。先月も同じセリフを聞かされて頭にきた彼は、「またそのセリフかよ。一体どうしたいんだ!」という言葉と一緒に、二人の関係も終わらせたということでした。 恋愛にはある程度のかけ引きが必要な場合もあります。しかし相手を振り回すほどになってしまうのは逆効果。「人の気持ちをゆさぶってくる女」認定されてしまえば、二度と連絡が来ることはないでしょう。 ■3.グチっぽい女…「オレのせいかよ」と言わせるタイプ とある知人カップルに誘われ、ドライブに出かけたときのことです。帰り道、高速道路で渋滞に巻き込まれてしまいました。ディナーの予約時間に間に合わない…と不安げな彼女を「大丈夫だよ」と彼がなだめていたのですが、彼女のテンションは下がるいっぽう。 次第に、その日に行ったお店の文句や「本当は××に行きたかったのに〜」という彼女の不満が炸裂しはじめるありさまでした。普段は温厚な彼も「いいかげんにしろ! オレのせいかよ!」とキレはじめ、車内が気まずいムードになったのを覚えています。 言ってもどうしようもないことをグチグチこぼすのは、友達同士でも辟易するものです。彼とのデート中ならなおさら。「デートが楽しくない」と思われ、次の約束もしないままフェードアウト…に持っていかれてしまう可能性も考えられるでしょう。 せっかく二人で一緒にいるなら、お互いに楽しい時間を過ごしたいもの。「もう二度と会いたくない」と彼のテンションを押し下げてしまわないよう、ちょっとした気配りを心がけてくださいね!
2015年04月05日筆者が暮らすここイタリアでも、映画を見るデートコースは人気。話題作が公開になると、たくさんのカップルでにぎわっています。「懸賞で映画のチケットが当たったから、これから映画に行かない?」と友人カップルに誘われ、ピッツェリアで軽く夕食をとった後に、新作のハリウッド映画を見ました。 映画の後は二人の部屋にお邪魔し、映画の感想を言い合いながらワインをいただいたのですが、「お腹がすいてきたよ」と彼がブツブツ。映画の最中も、大サイズのポップコーンを彼が独り占めして食べていたのを見ていただけに、彼女は「遅い時間だし、これ以上食べるのはやめておいたほうがいいんじゃない?」と止めました。 しかし、彼は「パニーノ(イタリア版サンドイッチ)をがっつり食べたいわけじゃないんだ。ワインに合うちょっとしたものでいいから、頼むよー」と譲りません。その日は仕事が忙しくて昼食を取る時間がとれず、小さいチョコレート1個しか食べていなかったそうなのです。「ピッツァもポップコーンも美味しかったけど、まだもの足りないんだよ」とかわいく(?)おねだりする姿を見て、彼女も私もつい笑ってしまいました。 しょうがないわねぇ…と半分笑いながらキッチンに入った彼女は、10分後に小さな器に盛ったオリーブのひと品を持ってきてくれました。パッと見は、普通のスタッフドオリーブ(詰め物をしたオリーブ)なのですが、ひとくち口に入れるとジューシーなツナの味にびっくり! 彼ほどお腹はすいていませんでしたが、ついつい手を出してしまう風味の良さは、お酒にぴったりの夜食です。私もやみつきになってしまいました。 「最初はオリーブだけ出していたんだけど、彼が『飽きた』って言いだしてケンカになったのよ。彼、食べることにかけてはうるさいからね」と、彼女がちゃかし気味に語ってくれました。 ツナの水煮にヨーグルトとマスタード、塩こしょうを加え、ディップ状にしてからオリーブの中に詰めただけのシンプルなレシピだそうです。 「ポテトチップや塩ナッツよりも大人向けだろ? 意外と食べごたえがあるから、わりとすぐ小腹がみたされるよ」と彼も大満足の表情でした。 日本のキッチンで同じものを作るときは必ず、種をぬいたオリーブ(黒、緑どちらでもOK)を用意しましょう。種ありのものもありますが、自分で種をぬくのはかなり大変です。また、マスタードはなるべくクリームタイプのものを。粒マスタードだと酸っぱくなりすぎることがあります。 このレシピを教えてもらった後、自分の家でもたまに作るのですが、ワインのボトルがすぐ空いてしまいます。イタリア流・大人のお夜食を、大切な人と一緒に楽しんでみてくださいね!
2015年04月04日前編 では、人生のパートナーを決めるための「イタリア流のコツ」をご紹介しました。【後編】では、さらに詳しくポイントをお伝えしていきます。 ■3.お金の管理ができているか? 高校生だったときからおつき合いが始まり、10何年の交際をへて彼と結婚した知人がいます。途中何度か別れの危機があったようなのですが、最終的に彼を選んだ彼女。 「決め手はどこに?」とストレートに聞いてみたところ、「起業するために彼は働きづめだった。でも一緒に住んでいるときもきちんと家事を分担してくれたのよ。家計もすごいやりくり上手。起業してからの新しい仕事も、お金の使い方が本当にうまくて、安定するのが早かった」という返事が。家計簿は彼がつけていて、毎月何かしらの分野で黒字を達成するとごほうびディナーへ連れて行ってくれるそうです。 収入の多い少ないではなく、相手がお金をどう使っているのかを注目することで、彼の価値観がある程度おしはかれます。流動費(交際費や趣味などに割くお金)が収入の3割以上になるようなら、自制がきかないタイプであることも考えられます。 楽しむことに直結するだけに、こちらから注意して改善させるのはまず難しいでしょう。逆に、必要以上に倹約したがるタイプも要注意です。節約のあまり生活の質・気持ちのゆとりに影響してしまうほどなら、次へいったほうが賢明というものです。 ■4.外面と内面のバランスがとれているか? いったん離婚して、7年後に再度同じ相手と復縁・再婚したカップルの話を聞いたことがあります。共通の知人に言わせると「人前では彼、ものすごくラブラブっぷりをアピールしていたのよね。でも、家に戻ると彼女のことを放置していた。さらに育児不参加の彼に彼女がブチ切れて、見切りをつけたのが離婚のきっかけ」という事情があったらしいのです。 それを彼が猛反省して、離婚してからも彼女と子供にすぐ会える距離に住み、心から復縁を願いつづけて、7年後にそれが実った…という経緯でした。 結婚後は人間関係がからみあう都合上、「周りにどうみられているか」を気にせざるを得ません。しかし、あまりにも外面がいい相手は考えもの。「本当は何を考えているのだろう…」と不安にさせられてしまうことも少なくないでしょう。 相手に振り回されていることに疲れてきたら、「なんのために一緒にいるのか」「どうしてこのパートナーを選んだのか」自分を責めてしまうことにつながってしまいます。 外で二人で過ごしているときと、部屋の中で二人でいるときの彼の様子をよく観察してみてください。同じようにふるまい態度も変わらず、彼の愛情が同じレベルで感じられるようなら、あなたへの気持ちに裏表はなさそうです。こちらから進んで関係を深めましょう。 完璧な人などどこにもいませんが、「この人!」とピンとくるような見極めを実践することで、ハッピーな未来を手に入れることもそう難しくはありません。くれぐれも、「好きだから全部許せちゃう」という方向にいかないよう、気をつけましょう。
2015年03月29日イタリアのラジオの恋愛相談で「お金がない彼氏からプロポーズされたけれど、迷っている(20代前半女性)」という投稿がありました。 ゲストアドバイザーがばっさり「問題はお金じゃなくて、あんたの気持ち!『結婚相手はお金がある人』が自分の本音なの! 恋愛ごっこをしたいのなら彼とは別れなさい!」という、息もつかせぬ激辛コメントを吐いた瞬間、ローマっ子の女友だちは拍手喝采でした。 誰にとっても、一生をともに過ごせるパートナーを決めるのは一大イベントです。イタリア人女性は、プロポーズの言葉を聞いたその瞬間に「YES」の言葉を出せるよう、「この人となら」と思えるポイントを見つけるのが上手。そんな彼らから学んだ、人生のパートナーを決めるコツをご紹介します。 ■1.生活を楽しめるタイプか? イタリア人男性は「おうちライフ」に積極的な人が多いです。凝りまくってパートナーに叱られる人もゼロではありませんが、「二人で一緒に生活する」ことを大事にする人が多いのはたしか。 あるとき、インテリアのお店の前で品定めしているカップルをみかけました。「この色いいな」とグリーン系のシーツを指差す彼女に対して「もうちょっとロマンチックな色のほうがいいんじゃない?」と、彼はパープル系推し。「テーブルランプの色がピンク系だから統一しようよ…」と真剣につぶやく彼に「しょうがない人ね」と彼女が苦笑いしている姿は、ほほえましい雰囲気に満ちていました。 生活の基本である料理・洗濯・掃除の中で、彼が進んで参加している分野があるかどうかチェックしてみてください。どれか一つでも当てはまるものがあれば、一緒に家庭を築いていくのに向いていると言えます。 実家暮らしの彼なら、家族にどの程度家事をやってもらっているかをさりげなくリサーチしましょう。すべてママまかせ…の場合は、結婚後も全部あなたまかせになる可能性大。あなたの負担が大きすぎる未来を予想してしまうようなら、早めに見切りをつけて。 ■2.愛情のメンタリティがしっかりしているか? 結婚願望が高く、知り合った当時から「結婚して、子供欲しいんだよね」と口グセのように繰り返す男友だちがいます。ただ、彼の恋バナを聞くかぎりでは「重いって言われてフラれた」ことが多く、どうもうまくいっていない様子でした。収入や生活が不安定な職業についており、人懐こいのですが、考え方が突飛で、周りが見えなくなるところのある彼。普通の女性は太刀打ちできないだろうな~と心配したものです。 愛情深いのはいいことですが、愛するあまりに相手を息苦しくさせてしまうような場合があるなら考えものです。エスカレートするとモラハラの被害者になってしまう可能性も否定できません。 友達と旅行or仕事で出張など、彼から物理的に離れる時間を取ったとき、相手がどういう反応をするかみてみましょう。出先でもかまわず連絡を入れまくられたり、メールの返事が10分でも遅れると催促のメールが来たり…という様子なら、彼はあなたに依存しているだけかもしれません。 逆に、快く送り出してくれ、つかず離れずのタイミングで連絡をとりあえる彼ならば、あなたのことを信頼し、しっかりした愛情を持ってくれていると言えるでしょう。まっすぐ彼に飛び込んでみるのも悪くありません。 次回でも引き続き、人生のパートナーを決めるための「イタリア流のコツ」をご紹介していきます。
2015年03月28日イタリアでは、あちこちの街で週末に大きな市場が立ちます。いつもより少しだけ早起きして、散歩をかねた市場めぐりはなかなか楽しいもの。とくに、私のいるここトスカーナ州が誇るのは「アンティーク(骨董)市」です。今回訪ねたのは全国から人が集まることで有名な、ルッカ市のアンティーク市。そこで見つけた、今人気の品をご紹介します。 まずは、こちらの置物。キッチングッズメーカーで有名なALESSI社のもので、トスカーナを代表する名作「ピノッキオ」をかたどったものです。ちょこんとのった赤い帽子がとってもキュートで、取材中も何人かの女性客が手にとっていました。 お店のオーナーのガブリエラさんによると「入荷は少ないけれど、入ったらすぐなくなってしまうほど人気があるの」ということです。キッチンだけではなく、デスクや玄関まわりのインテリアにも合いそうなので、人気のわけも納得。(お店のオーナー、ガブリエラさん。手前の赤い帽子がピノキオ) 二つ目は、ブレスレット。アンティークのアクセサリーと、今のファッションを上手に組み合わせておしゃれを楽しむのがイタリアでは流行っています。「かれこれ7、8年前のデザインなんだけど、けっこう人気よ」とオーナーのチンツィアさんが話してくれました。なんでも、D&G社製なんだとか。ブレスレットは、細身のループを何本か重ねたデザインのものや、大ぶりのクリスタルビジューがたくさんついた華やかなものに人気があるようです。(アンティークアクセサリーを扱うチンツィアさん。その他にヴィンテージのバッグなども) 三つ目は、ちょっと変わったもの。パッと見ではなんだかわからないかもしれませんが、じつはこれ、コーヒーミルです。大きめのものは重量があるので、本棚に置いてブックエンドの代わりにしたり、引き出しを活用して玄関のキートレイとしても楽しめそう。お店のオーナー、エディさんは「小ぶりのものが人気。カラフルで素敵でしょ? 全部職人さんが作ったものよ」と話してくれました。(オーナーのエディさん。赤系のコーヒーミルが特に人気のようでした) 最後はこちら、ポルタコラーナという名前のアクセサリースタンドです。本棚やタンスなどの、大型家具を扱うようなお店にはだいたい置いてありましたが、どこも女性客の人だかり。アラサー女子らしき2人組が、6本も買っているところを見ました。 わりとしっかり作ってあり、ペンダントやネックレスをたくさんひっかけても大丈夫そう。こんなにかわいい「見せる収納」なら、部屋の雰囲気もぐっと上がること間違いなし! ここルッカのアンティーク市は、街のメインストリート全部がアンティークのお店でうめつくされます。じっくりとお店を見て回りやすいのは、観光客が少なめのこの時期が一番。寒さを感じたら、街のあちこちにあるカフェで一息入れつつ「買っておきたいものリスト」を作りながら、買い物プランを立てるのも楽しそう。お気に入りの一品を、探してみてくださいね!
2015年03月18日イタリアのバール(BAR)は、夕方以降になると「ちょっと一杯+軽いおつまみつき」という気軽な立ち飲み屋に早変わりします。お酒がダメな人にもノンアルコールのものがあり、思い思いに美味しい一杯を楽しむことができるのが魅力。 おつまみの味はお店によってさまざまですが、オリーブ、ハム、チーズのどれかが使われていることが多いです。人気店ともなるとおつまみレベルを通りこし「逸品」と言ってもいいようなものが出るので、週末は多くの人でにぎわっています。 女友だちと評判のバールへ一緒に飲みに出る約束をしていたある日のことです。突然、交通機関のストライキが起こり、家から出られなくなってしまいました。「予定変更。シチリアのワインもらったからうちで飲もうよ」とお誘いを受け、歩いて彼女の家へ。ご主人をまじえた3人でまったりとおうちバールを楽しみました。 最近行ったロンドン旅行の話をしながら、じっくり赤ワインを飲む彼女。その横で、私とご主人は彼女が出してくれたおつまみに夢中でした。薄く切ったバゲットの上に、クリーミーなチーズとドライプルーンがのっているシンプルなものなのですが、これが止まらない美味しさなのです。ワイン+ほんのりシナモンの香りがするプルーンと、絶妙な塩加減のチーズが後をひき、やみつきでした。 にんまりしながら彼女は「ふふっ、あなたもハマったわね」と、得意げな顔でした。なんでも、彼がダイエット中に考えたレシピだそうです。「最初はチーズだけをおつまみにしてたのだけど、彼が飽きちゃって。チーズとフルーツなら、量が少なくてもけっこう食べた気になるし、すぐ作れて栄養のバランスもいいから」とのことでした。 「ダイエット中は、リコッタチーズ(イタリア版カッテージチーズ)だけでカロリーを控えめにしたんだ。彼女はダイエットしていなかったけど、一緒に食べてもらったら二人でハマっちゃってね。今もちょいちょい作って食べるよ」と話す彼の笑顔は、とても幸せそうでした。 これを食べるようになってから彼女もお通じがよくなり、とくに気をつけていないにも関わらず1ヶ月で1キロちょっと体重が減ったそう。この日は3人でかなり飲んだのですが、次の日にお酒が残ることもなく普通に起きられ、チーズ&フルーツのデトックスな効果を実感しました。 ちなみに私がいただいたものは、クリーミーなマスカルポーネチーズに塩気のあるゴルゴンゾーラチーズをミックスした「ちょいリッチバージョン」のチーズペースト。プルーンは、シナモンパウダーひとふりと赤ワインにひたしたものをレンジで3分チンしただけというお手軽さです。 日本の、私たちのキッチンで同じように作るなら、チーズはプロセスチーズやカマンベールチーズでも代用できます。少しだけ水をふりかけ、レンジで2、3分チンすればあっという間にペースト状になるので、温かいうちにパンやクラッカーに塗りましょう。カロリーが気になるときは、うらごしタイプのカッテージチーズに塩をひとつまみ入れ、そのまま塗っても楽しめます。 スーパーで簡単に手に入る食材ですが、なかなかのデトックス効果が期待できそうです。美味しくキレイになれるイタリア流レシピです。
2015年03月15日中編 では、メンタル面にふりかかったピンチをかわすためのイタリア流「危機回避のコツ」をご紹介しました。【後編】でも、さらに詳しくポイントをお伝えしていきます。 ■5.浮気回避方法:1回だけ許してみる イタリア人元カレとつきあっていたときの話です。とにかく女性にマメなタイプで、いろいろな噂を聞いてはいました。人の噂を本気にしても始まらないと思ってとりあわなかったのですが、ある日カフェの窓から、彼が女性と一緒に歩いているのを目撃。カップルにしかみえないキスの仕方を目の当たりにして、怒りを通りこしてあきれてしまいました。 さっそく、女友だちを呼びだしてアドバイスを求めたところ「まだ気持ちがあるのなら、クギをさした上で初回の浮気は許せばいい。2回目があったら、こっちから即別れなさい。もう浮気男にうんざり、とひとことだけ言ったら、あとは着信拒否でおしまいよ。そのときは私がもっといい人紹介してあげる」という明快な答えが。 その通りに実行してみたところ、彼の態度が少しずつ変わりました。常に私を最優先してくれ、マメマメしさのレベルが右肩上がりに。結局は私の気持ちが続いていかず、こちらからサヨナラしたのですが、別れた後も未練たっぷりなメールをよこしたりして、「浮気男もここまで変わるものなのか」と少し驚いたものです。 いろいろな不満が積み重なって、満たされない気持ちを他の異性に求めてしまうケースはめずらしくありません。心まで深入りはしていないようであれば、1度だけ許してみてください。 彼が二人の関係を修復するのに努力し始めたら「本当は誠実な人なんだね。信じてよかった」と一言伝え、様子をみましょう。彼が本気でやり直したいと思っているならば、二人の関係であなたが居心地よくいられるよう、努力を続けてくれるはず。 また、もしケンカになるようであっても、浮気の件をむし返すのは絶対にNGです。彼の修復への努力が否定されたように受け取られ「なんだ、結局許してくれてないんじゃないか」と一気に愛情が冷めてしまうことも。そのまま安心して彼にまかせることが、二人の関係を新しいステップへ進ませることにつながります。 ■6.スキンシップレス回避:セルフイメージをチェンジしてみる 1年半で30キロ近くのダイエットに成功した人の体験談を読んだときのことです。続けられる運動に、食生活の改善で少しずつ身体を変えていき、すっかり別人に。途中で挫折しなかった理由は「倦怠期がきっかけで、夫とスキンシップレスになってしまったのを改善したかったから」で、今ご主人とは、出会ったときのようなラブラブっぷりだそうです。「ダイエットの理由がスキンシップのためとは…さすがアモーレの国」と妙に感心したのを覚えています。 昼間はいい感じのカップルなのに、夜はあっさりすぎるくらい、ときめきもスキンシップも少なくなってきたら、彼があなたに対して女性の魅力をあまり感じられていない可能性大です。胸元が少しあいたカットソーをジャケットに合わせたり、短めの髪ならのばしてゆるいパーマをかけ、女性らしい雰囲気を出すなど、ファッションや髪型を少しセクシーなものに変え、彼の反応をみましょう。(場合によってはダイエットの必要もあるかもしれませんが、無理はしないように心がけてください) 彼がいい感じのノリになってくれば、思いきってこちらから誘ってみて。以前とは違うあなたの魅力に気づかせることで、「もっとスキンシップを楽しみたい」と前向きになってもらえる効果が期待できます。ただし、彼が本当に疲れていたり、アルコールが回っているような場合は避けましょう。 危機の事情や内容はカップルによってまちまちです。しかし「相手を変えようとせず、まず自分が変わる」ことが、どんな場合にも共通するキモと心得ましょう。コツを上手に活用し、愛があふれる大人の恋愛を楽しんでください。
2015年03月08日前編 では、二人にふりかかったピンチをかわすためのイタリア流「危機回避のコツ」をご紹介しました。【中編】でも、さらに詳しくポイントをお伝えしていきます。 ■3.執着回避方法:回数を決めて連絡を取る クールビューティで隠れファンが多い、とある女友だち。今までに充実した恋愛をしてきたのだろうな…と思わせる雰囲気に満ちているのですが、失恋のショックでひと月で体重が10キロ以上落ち、栄養失調で入院したことがあるとか。 「入院中『彼からの連絡が1分でも遅れると、不安でしょうがなかった。私は携帯(彼のものも含む)ばかりいじってた』って心から反省したわ」と話してくれた彼女。心の傷が治り、新しい彼ができたときは「携帯はなるべく見ない。彼と連絡をするのは一日○回以内」「習慣化できるスポーツを始めること」をマイルールにしたそう。結果、新しい彼ともいい信頼関係を築くことができ、ダイエットにも成功した彼女の今の姿は、自信としなやかな女性らしさにあふれていました。 今や携帯はコミュニケーションにかかせないツールですが、「メールの返事or電話が来ないから不安」「LINEでお互いログインしているのに、話しかけてくれない」など、いつのまにか相手に執着してしまう原因になることも。 他愛ないメールのやりとりや、たいした内容でもないだらだらした電話によろこんでつきあってくれるほど、男性のキャパシティは大きくありません。今までの連絡の習慣は一度やめ、一日の回数や時間を決めて、連絡を取ることを心がけてみてください。 ただし、連絡をするときは「話せてうれしい」気持ちを、相手によく伝えるのがコツです。気持ちが入っていないまま連絡の回数だけ減ってしまうと、「浮気しているのかな?」と彼にいらない心配をさせてしまいます。つかず離れずの距離感を保つことで、彼に居心地のよさを提供しましょう。「もっと会いたいな」「離したくないな」と、彼のハートに大きな火をつけることができれば、二人の関係がさらによくなる効果を期待できます。 ■4.温度差回避方法:とことん喜ばせてみる 「あの子は高嶺の花だから、あんたには無理」と周囲にいわれ続けても、3年近くアプローチを続けて片思いを実らせた男性の話を、知人から聞いたことがあります。魔法でも使ったんじゃないかとさんざんからかわれたようなのですが、彼のとった方法は「1日1回は彼女を喜ばせる」だけの、いたってシンプルなものでした。おつき合いが始まってからもそれは続いていて、今は結婚を間近にひかえているそう。 つきあい始めのころのハイテンションは、いつまでも続かないものです。時間が経つと、パートナーの気持ちに波を感じたり「最近、彼の態度がちょっと変わってきた」と、温度差を感じるシチュエーションがでてくる場合があります。そこであえて、損得抜きの「ご奉仕期間」を設けてみてください。 自分ができる範囲でかまいません。相手が喜んでくれることを思いつくまま実行し、「よくしてくれて、うれしい」と彼に感じてもらえるかをみてみましょう。ほとんどの場合、人は受けた好意に報いたくなるものです。「もっとこの女性を大事にしよう」と彼のテンションを少しでもあげることができれば、愛情の温度差をなくしていくのもそう難しくありません。 逆に、一定の期間実行してみても彼の態度がまったく変わらなければ、彼にとってあなたは「あまり重要ではない人」に立場がスライドしている可能性あり。すがりついてしまわないように気をつけましょう。
2015年03月07日女友だちと会うときにはだいたい、「彼とは最近どう?うまくいってる?」と聞くのですが、相手が悩みを抱えている場合は別。そのセリフよりも前に「ねえ、ちょっと聞いてよ」とグチor相談モードになり、その場が「恋愛相談室」に早変わりします。 バーやカフェにいるときは、バリスタさんやバーテンダーのお兄さんも相談に乗ってくれることがあるので、一人で考えていたときよりもずっと早く「これからどうするか」を決められることも多いです。 イタリアの人々を見ていると、恋愛関係でこじれてしまったときは「悩む時間は最小限、あとは行動あるのみ!」と前向きに動いていくのが早いように感じます。たとえ今の恋愛がダメになってしまっても、次の新しい恋のステップに踏み出していく行動力には、みている私のほうが元気づけられることも。そんな恋愛先進国の彼らから学んだ、ピンチを切り抜けるコツをご紹介します。 ■1.すれ違い回避方法:不満や不安は一つだけぶつけてOK 金融機関(全国転勤あり)で働く彼を持つ、とある知人がいます。つきあい出してから20年以上たっているのに、かなりのラブラブっぷり。「つきあって10年くらいたったころ、別れる・別れないで大ゲンカしたことがあるのよ」と彼女から聞いたときは意外でした。 「そのころ、半年ごとに転勤を命じられるほど彼は激務を抱えていたの。会いたいときに会えないことがものすごいストレスで、彼にそれをぶつけてしまった。そうしたら向こうも爆発しちゃってね」と苦笑いした彼女。自分の頭を冷やすため、自分から半年ほど距離を取ったあと、「これからどうしていきたいか」をあらためて話しあい、復活が実現したそうです。 長くおつきあいをして相手のことをよく知っていても、気持ちのすれちがいが起こることはあります。そんなときでも、二人ともお互いの愛情を信じていれば、ぶつかり合ったあとさらに強い絆が生まれるものです。しかし、自分の不安な気持ちをストレートかつ、全開でぶつけるのは逆効果。かえって相手の気持ちを殻に閉じこめてしまうことになりかねません。 彼に対する不満や不安があったときは、ためないこと。そのつど、一番相手に理解してほしいポイントを一つだけ投げかけましょう。「あのとき○○だったからこう思って…」など、だらだらと自分の気持ちを説明しないことが肝心です。 「結局何が言いたいの?」と思われないよう、「今こういうことを不満or不安に感じている+その理由1つだけ」を簡潔に説明し、感情的になりすぎないように。パートナーは自分の鏡と心得て、落ち着いて気持ちを伝えることができれば、二人の気持ちもまた元通り以上に結びついていくことでしょう。 ■2.マンネリ回避方法:サプライズをプラスしてみる 知人女性のお宅へ行ったときのことです。最近覚えたというマジックをご主人が披露してくれ、とても楽しい時間を過ごしました。「彼と一緒にいて、つまらないと思ったことは一度もないわ」と満面の笑顔でいい切る彼女を、これまたニコニコしながら見つめるご主人。 彼は「しょっちゅう驚いていると感動がうすくなるから、マジックはたまにしかやらないよ。その代わり、小さなイタズラはちょいちょいやるね」とニヤリ。立ち上がって冷蔵庫を開け、たまごを見せてくれたと思ったら、全部のたまごに顔が描いてありました。 デートコースがだいたい同じだったり、ランチやディナーがかなりの頻度で同じメニューになったりなど、「なんだかこれって前にもやったような…」と、デジャヴのように感じはじめたら、マンネリ化が始まったサインです。最初のうちはともかく、マンネリが進んでしまうと「一緒にいてもつまらない」とお互い思ってしまい、相手に興味がなくなりおつき合い終了という危険も考えられます。 とはいえ、マンネリを無理やり改善しようとしなくても大丈夫です。しょっちゅう目新しいことを探すのはお互いに疲れてしまうので、小ネタでOK。マンネリ気味なイベントやものごとに、サプライズをしこんでみましょう。 「デートの終わり際、ミニメッセージをそえた粒ガムを彼のスーツのポケットへこっそり入れる」「超リアルなふなっしーキャラ弁を持参してお泊まり」など、相手が驚いたり笑ってくれたり、「へぇ」と感心してくれそうなことでかまいません。サプライズを通して彼の心があたたかくなればしめたもの。マンネリな環境の中でも、安心して愛を育むことができるでしょう。
2015年03月06日中編 では、「微妙な時期で素の自分を出していくコツ」をご紹介しました。後編では、パートナーになってからのコツをお伝えしていきます。 ■小出しに怒る おだやかで知的な美人の、とある知人がいます。彼女が怒っているのを見たことがないのですが、お宅にお邪魔したときにパートナーの方が「いやー、家じゃけっこう彼女怒っているよ。僕もモップもその犠牲になっている」とニヤリ。 彼とケンカしてイライラしてくると、彼女はキッチンの床掃除をしながら怒るそうで、怒る内容は「彼があげっぱなしのトイレの便座について」や「シリア紛争が終わらないことへの怒り」などさまざま。 「怒っているエネルギーってわりと大きくて持て余し気味だから、彼だけに投げるのはちょっとね。ついでに床とモップにぶつければ、きれいになるしいいアイデアでしょ」と話す彼女が、実際にモップを握る姿を想像して、私も笑ってしまいました。 ふたりで決めたことをなかなか守ってもらえなかったり、ちょくちょくデートに遅刻されたり、つきあいが長くなっていくにつれ「イラッとする瞬間」が必ずくるもの。好きな人を怒りたくないのは自然な気持ちですが、そこで何もいわずに溜めてしまうのは、あとあと大爆発するもとです。 あなたが怒りのストレスを爆発させたあと「なんでその場でいわないの!」と相手に逆ギレされては、せっかく築いたふたりの関係も不安定になる可能性が出てきます。怒りたいときは「短く、強く、早く」怒りましょう。 いやな空気をその場で終わらせて引きずらないのがコツです。余裕があれば「あースッキリした。聞いてくれてありがとう」と相手を気遣うひとことを添えれば「本当に自分が悪かった。次から気をつけよう」と本気で反省してもらえる効果も期待できます。 ■武器にならない程度に涙を流す 行きつけのバーで、たまにしか顔を出さない知りあいに会ったときです。最近どう? と話しかけると「彼女とケンカして泣かせたから、家にいられなくなっちゃってここに来た」と告白。何があったんだよ、と他の常連さんと一緒に話を聞いていたら、20分もたたないうちに彼女も登場。 笑顔も普通で、泣いていたとは思えないほどでした。ふたりはいったん、お店の隅で何やらヒソヒソ。どうやら仲直りしていたようです。そのあとまたカウンターに戻って、ふたりで仲良くビールを飲んでから帰って行きました。 ケンカで涙が出るほど感情が高まってしまったら、こらえるほうが難しいものです。また、悲しい気持ちは、泣いている本人にしか収めようがないだけに「面倒くさいな」と真っ先に思われてしまいます。 出てしまったものは止めようがないですが、泣くことほどパートナーを困らせる方法はありません。涙が女の武器=振り回されることを恐れ、男性は逃げる以外の選択肢を取りにくくなるからです。 泣くのは1年に1回以内、せいぜい両目からひと筋づつ、武器になりすぎない程度にしておきましょう。そして「悲しいから今日は帰るね」と自分から退散することをオススメします。いったん相手から離れることで、お互いにクールダウンする時間を取れれば、そのあと話をするときもスムーズに。仲直りするのもそれほど難しくはなくなります。 「親しき仲にも礼儀あり」という言葉のとおり、好きだからなんでも許されるわけではありません。でも、いつもかしこまった、ちゃんとした自分でいるのは息がつまるもの。上手に肩の力を抜いて、素直な気持ちで相手に飛び込んでいけるよう、できるところから実践してみてくださいね!
2015年03月01日前編 では、「出会いのシーンで素の自分を出していくコツ」をご紹介しました。中編では、恋人未満の微妙な時期でのコツをお伝えしていきます。 ■反対の意見を躊躇しない とある知人カップルは、会うたびにふたりで何かしら議論しています。内容は「ユーロ経済の先行きについて」といったお堅いい話題から「ポレンタ(主に中部以北で食べられているトウモロコシ粉の主食)の混ぜ方は時計回りであるべきか」などの若干どうでもいい話題までさまざま。 白熱すると大げんかしているようにも見えますが、終わって落ち着くと元のラブラブカップルに早戻りです。彼女にいわせると「何でも気が許せるとはいえ、相手は魔法使いじゃない。誤解されない・しないためにも、自分の考えは進んで口に出すのがマナー」とのことでした。 彼と話しているときは、「相手に良く思われたい」気持ちが右肩上がりになり、どうしても同調しがちです。彼とは違う自分の考えや気持ちを、察してもらえるようアピールする方法もいろいろありますが、通用するのは最初のうちだけ。いいたいことがいえなくてストレスを溜めたあげく、もう面倒くさいからいいや…と自分からフェードアウトするか、「察してちゃんのイタい人」扱いされて終了するのがオチです。 せっかくつながりそうな縁を遠ざけてしまわないためにも、自分の考えは言葉に出しましょう。反対の意見があるときは、彼の考えをジャッジしているようなワードを出さないことがコツです。「ふーん、そうなんだね」といったん受け止め、「私はこう思うんだけど、どう?」と、感想を求めてみて下さい。 会話のキャッチボールがその後もスムーズに続くようであれば、彼とは好相性。逆に相手が感情的になり始めたら注意しましょう。その場合は「オレに逆らうな」という気持ちが根底にあり、人の意見は受け入れないことが多いので、つきあってみたとしても安心できそうにありません。無理をせずに次へ進んでいくことをオススメします。 ■笑わせてみる 結婚から何十年が過ぎ、子供たちも自立して今は夫婦ふたりの生活を満喫している、とあるカップルがテレビのインタビューに答えていました。「奥様を選んだきっかけは?」と聞かれたダンディなご主人(昔はさぞかしモテモテだったろうと思われる)は、「彼女の家に行ったら、たまたま彼女が猫に話しかけてるのを聞いた。」 「普段のクールビューティな彼女と全然違い、おかしくて愛おしくて、つい大笑いしてしまったとき、やっと彼女が僕に気づいたよ。そのときの彼女の顔ったら、食べてしまいたいくらいだったね。この時に彼女しかいないと思って、結婚を申し込んだんだ」と答えてからまた笑い出していました。 人間誰しも、面白い要素がどこかにあるもの。それをカッコ悪いと思わずに、あえて出してみて下さい。「一緒に見た映画の主人公のモノマネ+映画の感想」「カラオケで1曲だけ嘉門達夫の歌を歌う」など、ゆるくていいので、彼を笑わせてみましょう。 三枚目キャラが確定してしまうほど笑いを取りに行かなくてもOK。面白いシーンを一緒に笑うことで、つきあう前の時期にありがちな妙な緊張感がほぐされれば、リラックスしたいい雰囲気にもっていくのも難しくありません。彼が面白がってくれて、そのあともいじってくれるようならしめたもの。つきあってからもいろいろと楽しめそうです。
2015年02月28日初めてイタリアに住み始めたとき、ヴァチカン近くの広場ですごい光景を目にしたことがあります。一見どこにでもいるカップルが、仲良さげに話していました。しかし、突然彼女が怒鳴り始めたのです。一瞬辺りがシーンと静まり返り、辺りにいた人はみんな「何ごとか」とカップルに釘付け。 どうやら、ジェラートの好みの話でモメ始めたようでした。しばらく見ていると、彼氏が彼女と何か話をしたあと、頬にキス。彼女の機嫌は直ったようで、ふたりで手をつないで地下鉄の駅方向へ消えて行きました。ジェラートであそこまでキレることができるイタリア人女性ってすごい、そしてそれを軽々とかわして仲直りする男性もすごい…と妙に感心したのを覚えています。 イタリアの人々を見ていると(もちろん怒鳴る人ばかりではありません)、とても自然体。変な遠慮もしませんし、自分の気持ちや意見をはっきり持っていて、きちんと相手に伝えるスキルの高さには、驚かされるところが多いもの。そんな彼らから学んだ、程よく「素の自分」を出すコツをご紹介します。 ■「NO」を避けない ローマに住み始めたばかりのころ、女友だちとコロッセオ近くを歩いていたときのことです。疲れたのでカフェに入ろう、とうろうろしていたら「カフェ探してるの? こっちに安い店あるよ」と、男性が声をかけてきました。喜んであとをついていき、温かいコーヒーでひと息入れたのはいいのですが、男性が口説きモードに。 気がついたら「これから僕の友だちも来るから、4人で飲みに行こう」という話に。あまりに早い展開についていけず、目がテンの私をみかね、「カフェを教えてくれてありがとう。いい休憩になった。これから彼氏が迎えにくる(ウソ)から、あなたとは一緒に行かない。じゃあね」と彼女がバッサリ言い、私を外に連れ出してくれました。 「第一印象でイヤだなと思ったら、しっかりNOを言わないと、あとで大ケガするのは自分だよ」と帰り道は説教つきでしたが、「相手のメンツを丸つぶれにしない程度に主張できるのがすごい」とほめたときの彼女は、まんざらでもなさそうでした。 第一印象で「合わないな」と思った場合、そこから「相手のいい所探し」をしてみても、イメージが好転することはまずないでしょう。また、最初は「素敵な人」と思っていても、会う回数が重なればある程度人となりがわかるもの。そこで「あれ? なんか違う」と思ったなら、その感覚をそのままにせず、きちんと「NO」を伝えましょう。 ただし直球は禁物。伝えるのは「せっかくだけれど私は、あなたには合わない」でいいのです。相手の立場やプライドも考えた上で言葉を選べば角が立ちません。「合わない」ことを納得してもらえれば、お互いイヤな気持ちにもなりにくく、先に進みやすくなります。 ■できる努力はしても、無駄な努力はしない とある知人女性は、恋をしたことがきっかけでダイエットにはげみ、20kgの減量に成功しました。女性の私から見ても、優しい笑顔とナイスバディの彼女はとても魅力的。意中の彼へのアプローチも実り、だれもが認めるラブラブカップルが誕生しました。彼女は「外見が変わったことで、周りの態度が本当に変わった」と話しながら、こう付け加えました。 「でも、彼も含めて周りの反応に振り回されるのは嫌だったの。だから、自分を見失わないよう、いわゆる「いい女」になりすぎないよう気をつけたわ。無駄な努力をしても疲れるだけだし」。あっけらかんと笑う彼女は、肩の力が抜けた自然な美しさに満ちていて「こりゃ彼氏が離したがらないのも無理はない」と思ったものです。 彼の前で「いい女」でいるために、全ての女性が努力を惜しまないもの。彼には、ベストな自分を常に見ていて欲しいのが女心です。でも、全力疾走の努力がいつまでも続けられるわけではありません。普段から100%を目指さなくていいので、自分が考える「いい女」レベルの80%を常に満たすことを心がけてみて下さい。 未達成の部分を残すことで、本当に自分に足りない所はなんなのかを常に振り返ることができ、フレッシュな自分を保つことにもつながります。また、気になる相手が、完璧ではない部分も許容してくれるふところの深い相手かどうかを見極める効果も期待できるでしょう。
2015年02月27日今年も日本では朝食ブームが続いているそうですが、朝食に甘いものを食べる習慣があるイタリアでは、20代の若者を中心に「健康志向のスイーツ」を選ぶ傾向が強くなっています。最近とくに人気を集めているのが、フィレンツェにあるオーガニック食材のベーカリー「SweeThings」です。 こちらは、ガイドやネットですぐ出てくるフィレンツェ中心部の反対側、アルノ川左岸(ピッティ宮殿がある、サントスピリト地区側)周辺の路地裏にあります。ここはいまでも、古いフィレンツェの街並みが数多く残されており、古い建物の中にモダンな内装のギャラリーがあったり、100年近く前から営業している評判のエノテカがあったりと、お気に入りのお店を探すのも楽しいエリアです。 フィレンツェにいると、ガイドやスマホを頼りにしながら、不安そうにレストランの扉を開く観光客の方が多くいますが、私はあえて「フィレンツェを本当に楽しみたければ、路地裏に行きなさーい!」といいたくなるくらい、新しい発見があるのです。 SweeThingsのオーナーパティシエのフローラさんは、イタリア南部のプーリア州出身。「身体にも美容にも良くて、美味しいものを提供したい」と以前からの夢だったオーガニックベーカリーを、フィレンツェでオープンさせました。 フローラさんが作るペストリーやパン、ピッツァの数々は、ピサ市近くのBIO農場から新鮮な材料を仕入れて作られています。材料に化学調味料・保存料・牛乳製品・アレルゲン物質となるものはいっさい使われていないので、美容を気にする20代から30代の女性や小さなお子さんのおやつにとまとめ買いする人が多いとか。 仕入れた日の材料によって、タルトやクッキーなどのお菓子系中心orピッツァやケークサレなどの塩味系中心になるかはまちまちだそうです。そこでおふたりに、お菓子系・塩味系の人気No.1を教えていただきました。 ■お菓子系人気No.1:アップルタルト 初めてお店を訪れたとき、私も即買いしたアップルタルト。外側の生地はサクサク、中のリンゴのフィリングがしっとりスイートで最高!! なのに、1ピース一気に食べても胃にもたれませんでした。「オーガニックの食材は、カラダに負担がかからないからよ」と笑うフローラさん。 取材中も次々お客さんが来て、10分足らずで4分の1ホールがなくなる勢いです。こちらのお店では、朝早くからお客さんが「できたて」を買いにくるそうで、午前中にはなくなるものが多いため、「クッキーなどのおみやげにできそうなものを購入する場合は早めに来店してほしい」とのことでした。 ■塩味系人気No.1:季節のピッツァ お昼少し前から、このピッツァを目当てにお客さんが押し寄せてくるそうです。お昼にピザだと、ちょっと油っこくて、胃もたれしそうかな? と思っていたのですが、パリパリの食感で油っぽさはどこにもありません。とろりととけたチーズも、牛乳製品不使用とは思えないくらい濃厚な味わいです。「甘いものよりは作れる数が少ないから、これも早くなくなってしまう。12時頃ならまだあるはずなので、ぜひ作りたてを味わってみてほしい」とのことでした。 ほかにも、トスカーナ州のオーガニック農場で作られたジャムやパスタソースを取り扱っているので、イタリア土産としてチョイスするのもオススメです。歩き疲れたときにはお店のスイーツをいただきながら、ウッディー&イタリアンカントリーなお店の雰囲気の中でカフェを飲むのも、地元ツウな気分になれそう。 旅行中は食べ過ぎて太ってしまいがちですが、ここのお菓子たちなら心配ご無用。キレイを保ちつつ、美味しいスイーツをいただける注目のスポットに、ぜひ足を運んでみて下さい。 SweeThings Borgo San Frediano 143/r, FIRENZE TEL +39 055 229798 7:30~19:30 (不定休、夏季のみ昼休憩あり) お店のサイト (イタリア語)
2015年02月23日ローマ人の女友だちとセルフサービスのレストランで簡単に夕食を済ませたときのことです。あまりお腹が空いていなかった私は、地中海風サラダとパン、カットフルーツだけ選びました。私のサラダを見て彼女が「ちょっと、こんなにオイルちょびっとでサラダっていえないでしょ。サラダのてっぺんに塩とコショウしか見えないじゃないの」と即ダメ出し。 イタリアでは「サラダにドレッシング」ではなく、塩こしょう・ビネガー・オリーブオイルを自分で好きなだけかけ、自分で味をつけるものなのです。「それは知っているけど、あまりお腹が空いてないし、油っこいの苦手だから」と言うと、「イタリアにいるのにオイルを食べないで何を食べるわけ? 明日私が本当のサラダを作ってあげるから、絶対食べに来なさい。わかった?」と言い返す彼女。そこまで言われてイヤだとはいえません。 次の日彼女の家にお邪魔して食べたサラダは、具がたくさん入っていて本当に美味しいものでした。1Lサイズの大きなオリーブオイル瓶から、サラダにひと回し、ふた回し…ええっまだ入れるの? と若干危険を感じる程度にオイルがかかっていたのですが、まったくくどさを感じなかったのです。 クラッシュしたクルミが味のアクセントになっていて、これが絶品。ボウルいっぱいのサラダでここまで満足したのは、これが初めてでした。「オイルはとにかくケチらないのがサラダの一番大事なポイント。それと、ローストしたクルミね」とコツを教えてくれた彼女。 「取り過ぎは太っちゃうけど、クルミに含まれている油とオリーブオイルがカラダの余分なものを流してくれるのよ。このサラダはうちのおばあちゃんのレシピなの。彼女98歳なのにこのサラダのおかげで70歳くらいにしか見えない肌よ」と見せてくれた彼女のおばあさんの写真は、確かに98歳には見えませんでした。 日本人の私たちが同じように、じゃんじゃんオリーブオイルを使うのは費用的にも大変ですし、オイルの質も異なります。コンビニの一番大きなカップサラダを基準にするなら、オイル1人前の量はだいたいカレースプーン1杯半程度。クルミは、ロースト&クラッシュしたものをカレースプーン1杯程度、を目安にしてください。 今はローストのみ・味つけなしのクルミが販売されているので、それを使って自分で割れば、費用も抑えられます。このサラダを教えてもらってから、肌の調子が悪いときには食べるようにしているのですが、背中にできた湿疹が一晩で引いたのには驚きました。内側からキレイになるイタリア流コツ、ぜひ試してみて下さいね!
2015年02月05日前編 では、気兼ねなくよろこんでもらえるイタリア流「ギフトのコツ」をご紹介しました。【後編】でも、さらに詳しくポイントをお伝えしていきます。 ■「手作り」はよく考えて シェフの彼を持つ女友だちが、彼の誕生日プレゼントにプラスアルファで手作りのナッツ入りチョコを贈っていました。小さくて可愛らしい箱に、これまた小ぶりのチョコが4つほど。 男性だとこれじゃ物足りないんじゃない? と彼にこっそり聞いてみたところ、「市販品はがっつりし過ぎた味わいのものが多くて苦手なんだ。仕事柄味見ばかりだから、健康面も心配だし。たまにチョコレートが食べたくなったときは彼女に頼んでる。いろいろ考えて作ってくれるから、僕にはちょうど良いよ」と半分ノロケた回答が。 手作りのアイテムは、その向こうに「作った人のいろいろな気持ち」が透けて見えます。お互いに気心が知れている間柄であれば問題はないでしょう。 一方で、これから発展させて行きたい相手にいきなりの手作り攻撃では「スーパーヘビー級」のインパクトを与えることが多いもの。 チョコ=消えモノとはいえ手作りとなると、受け取る側は多少なりとももやっとするものです。どうしても贈るのであれば、「小ぶりで数個+買いギフト」のコンビを考えて、「手作り感=重い」イメージを下げるようにしましょう。「チョコレートを手作りする私=家庭的で女子力高いアピール」にはならないと心得て。 ■ふたりで楽しめるものを贈る とある知り合いのカップルに話を聞いたときのことです。映画好きな彼の誕生日に彼女が贈ったのは、映画館の月間パスでした。バーで働く彼女の都合上、休みを合わせにくかったそうですが、彼女の仕事帰りに映画館デートを重ねることで、ふたりの時間を確保。 「彼ともっと一緒にいたかったし、その上でふたりで何か楽しめればいいなと思って」と明るく笑う彼女に、そこはかとない女子力のポテンシャルを感じたものです。一方的に贈るだけのギフトは相手が消費しておしまいなので、次につなげようがありません。 「評判のカレー屋のグルメ券」「お笑いライブのチケット」など、相手が負担に思わない範囲で、ふたりで楽しめるイベントをプレゼントしてみましょう。一緒に時間と感動を共有できる機会は多ければ多いほど、ふたりの絆を強めるもの。「楽しませよう(喜ばせよう)といろいろ考えてくれたんだな」と思ってもらえるきっかけになれば、「やっぱり彼女が一番」と彼の愛情を深める効果も期待できます。 「チョコ(orプレゼント)は人気のバロメーター」とは言いますが、男性は女性ほど「チョコレートを食べること」に対して情熱を持っていないことがほとんど。下手をすると会社のデスクに放置されて文鎮化…というパターンにならないよう、事前にしっかりとリサーチして、お互いがハッピーになれるバレンタインギフトを選んでみて下さいね!
2015年02月02日バレンタインデーが近くなると、ローマでは花売り(?)の方が倍増します。彼らが「ひと束○○ユーロ(値段はまちまち)。どう?」と言いながらあちこちを流し歩く光景を、いつも以上によく見ます。イタリアのバレンタインは、男性から女性に愛をこめた贈り物をする日。仕事のとき以上の真剣さで花売りの方々と交渉し、彼女への花束を選んでいる男性もめずらしくありません。 バレンタインに限らず、素直に好意をうけとめてもらえて、かつ、相手の負担にならないちょっとしたプレゼントをするのがイタリア人はとても上手。そんな彼らの、スマートなギフト術をご紹介していきます。 ■相手の好みはよくリサーチしておく 仕事柄文房具をよく使うので、私は街歩きのついでに文房具屋さんへ入ることが多いです。こちらで流行っている文房具をチェックしたり、売れ筋がどういうものかリサーチするのもなかなか面白いもの。 その話をある女友だちにして、それっきり忘れていたのですが、彼女はそれを覚えていて、「美術館限定販売のオリジナルメモ帳&ペンセット」を旅行のお土産として贈ってくれました。以前から生で見たかった収蔵作品があしらわれていて、めちゃくちゃ嬉しかったのをよく覚えています。 ギフトを贈るときには、相手を思い浮かべて品物を選ぶものですが、自分が思い描いている相手のイメージから導いた品物=相手が気に入る、とは限りません。最低1ヵ月くらい前から、贈る相手が「いま何が欲しい(必要としている)か」をしっかりリサーチしておきましょう。日常的に気兼ねなく使えるものを贈れば、「よく気がついてくれたな」と好意的に受け止めてもらえる効果が期待できます。 ■「高価」or「高価に見えるギフト」はNG バーで久しぶりに会ったある知人と、お互いの近況を報告していた時です。何気なく「彼女(年上)とは最近どうなの?」と聞いたとたん、彼の顔色がくもりました。ため息まじりに「別れたばっかり」とつぶやいた彼の姿はとてもナーバスなものでした。 別れのきっかけは、彼の転職祝いに彼女がネクタイを贈ったことが発端だそう。「とても高価な物だったんだ。それを知ったとき、嬉しいよりもちょっと、怖くなっちゃって」とこぼしはじめた彼を、店のマスターと一緒になぐさめるのが大変でした。 だれしも、人様からギフトをもらったら「その裏にどういう気持ちがこめられているか」を推し量るものです。あまりにも高価な品物であれば「何か見返りを期待されているのでは…」と思わせてしまうもの。 男性はこの手のプレッシャーに弱いので、「よかったら使ってみて!」と笑ってさらりと渡せる値段の範囲でのチョイスをオススメします。また、高く見えるものもご用心。実際の値段がバレた場合「見栄っ張りな女」扱い&飲み会のネタにされる危険もゼロではありません。
2015年02月01日前編 ・ 中編 と、自分にふさわしいパートナーと出会うためのイタリア流「ダメ男の見分け方」をご紹介しました。【後編】でも、さらに詳しくポイントをお伝えしていきます。 ■しゃべりすぎる=KY 友達に紹介された、南イタリア出身の男性と会ったときのことです。カフェで待ち合わせしてから街を散歩し、人気のオステリアでディナー、というデートコースでした。初対面のときからいろいろ話しかけてくれて「とても明るくて陽気な人だな」と思っていたのですが、時間が経つにつれて彼のしゃべりを聞いているのが苦痛になっていきました。 実家の家族の友人の誰それが結婚した話だの、いとこのお嫁さんの飼っている猫が子どもを産んだ話だの、「へぇ~」としか相づちを打ちようが無い話が延々続いたからです。こちらが口をはさむ余裕があっても、すぐ自分の話題に戻ってしまい、会話のキャッチボールどころの話ではありませんでした。ディナーの時間まで耐えられそうになく、具合が悪いと言い訳して退散しました。 よく話す人に対しては、社交的で朗らかな人物像を抱くものです。コミュニケーションが取れているような気になり、最初のうちは相手に対して良い印象を持っていられるでしょう。しかし、おしゃべりが楽しく思えるのはひとときだけ。 このタイプの男性は、自分をよく思ってもらえているか不安な気持ちを隠すため、ひたすらしゃべる傾向が強いと言えます。見た目のポーズほど自分の心に余裕が無いので、自分のおしゃべりの間に相手のテンションを観察し、愛情確認をしていることも。 「あなたのことをよく思っているから安心して」と伝え、相手の反応を見て下さい。それで落ち着かなければ、人の気持ちを受け止める心のスペースはなさそうなので、見切ったほうが無難です。彼のエンドレスなおしゃべりに、あなたの時間を割く必要はありません。 ■距離感取れない=エゴイスト メール・電話を問わず、連絡をもらったら即レスが基本のここイタリア。しかし、「気になる男性と連絡をあまり取れない。いい感じになっていたと思うんだけど…」という投稿が、ラジオ番組の恋愛相談コーナーで流れたことがあります。 一緒に聞いていた女友達は「大切な女性なら、毎日少しでも声を聞きたいと思うはず。連絡取れない男なんてありえない。その人絶対他に本命がいるわ」とぶった切っていました。 相手によってさまざまですが、誰しも一度は「彼と連絡を取りにくい」と感じたり、「いつも一緒に行動したがるのが逆にうっとおしい」と思ったりしたことがあるのではないでしょうか。「つかず離れず」の距離感を保てず、冷たすぎたり熱すぎたりするタイプには注意が必要です。 離れている時だけでなく、一緒にいる時にどうふるまうかをそれとなく観察してみましょう。自分の態度が相手を不安にさせているのに気付かず、そのまま「オレ流」を貫いている場合は、他人を思いやらないエゴイストの要素が強いと言えます。深く関わらないうちに見切り、スパッとサヨナラを告げる方向へ転換して行きましょう。 新しい年になると同時に、新しい出会いが増えそうな予感でいっぱいのこの時期。開放感から、ついぐいぐいと先へ行ってしまいがちになるものですが、そこはこらえどころと心得て。見切ること=失恋、ではありません。スタートから大コケせずに、幸せいっぱいの1年でいられるためのステップと考えて、前向きに実践してみてくださいね!
2015年01月25日前編 では、恋愛エネルギーを無駄に消費しないためのイタリア流「ダメ男の見分け方」をご紹介しました。【中編】でも、さらに詳しくポイントをお伝えしていきます。 ■健康オタク=浪費家 ガチムチとまではいきませんがソフトマッチョで、ほどよく均整がとれたスタイルの彼にサヨナラを告げた知人女性がいます。ジャケットがよく似合っていて素敵な男性だな、お似合いのふたりだなと思っていただけに「半年足らずで同棲を解消した」と聞いたときは驚きました。 他の女友達に言わせると「ジムへほぼ毎晩通い、食生活はオーガニック食材オンリー。彼女にも健康のためダイエットを強くすすめ、そのための食費がうなぎ登り。それに彼女が耐えられなくなったことが原因」だったそうです。 健康であること、美しくいることは男女問わず大切な生活習慣ですが、度を超した健康志向はだんだんお金のかかる方向へシフトしていきがちです。離れて暮らしている時はともかく、同居するようになってからパートナーにそれを押しつける可能性もゼロではありません。 彼の部屋にお邪魔する機会があった時、健康に関するアイテムがどの程度あるかをチェックして見てください。通販で買えるような健康アイテムが部屋中に散らばっていたり、キッチンの戸棚に単価2,000円を超える健康食品がぎっしり…といった場合は、健康維持の名のもとに浪費を重ねるタイプである気配濃厚。たしなめても改まらない場合は、さっさと次に行くのが良さそうです。 ■相手を尊重しない=迷走家 夜中に突然、女友達から電話がかかってきた時のことです。「今からちょっとつきあって」と涙ながらに言うのであわてて馴染みのバーに行くと、むっつりとカウンターに向かっている彼女が。 何があったのよ…と聞くと、「この間私の誕生日で、ディナーに行く約束を前からしていたの。でも彼、来なかった。その時は仕事で行けなかった、って言ってたのに、結局他に女がいたの。ついさっき別れてきたばっかり」とくやしそうに話す彼女の姿は、気の毒としか言いようがありませんでした。 ふたりが付き合いだした時、彼女のテンションは相当なものでした。にも関わらず、ふたりの関係がなかなかホットにならなかったようなのです。この先について意見を求められることが何度かあり、なんだか彼女がぞんざいに扱われているように思えてなりませんでした。「ちょっと冷静になったら?」と言ったのですが彼女は聞き耳を持たず、そのまま突っ走ったあげくの結末でした。 「一緒にいる時、私の話を聞いていない(もしくは自分の話しかしない)」「同じ時間、同じ感動を共有しているはずなのに関心が薄い」「約束をはたせなくてもフォローなし」など、今目の前にいるパートナーを尊重しない男性には注意が必要です。 「他にももっといい女がいるかも」と、どこにいるんだかわからない理想の女性を求めていることの裏返しである可能性大。あなたに対して誠実ではない相手の態度が気になる時は、友人関係、家族関係など他の人間関係がテキトーでないかチェックしてみて下さい。 あてはまる所があれば、たとえ相手が女性であろうと「どう思われてもあまり関心が無い=あなたのことも関心が無い」ということ。さっさと見切りをつけ、こちらからグッバイすることをオススメします。 ひき続き【後編】でも、イタリア流・ダメ男の見分け方についてご紹介します。ぜひチェックしてみてください。
2015年01月24日ローマっ子の女友達と一緒に、街をぶらぶら散歩していた時何気なく、日本の友人が、半年の交際を経てお見合いの相手と結婚した話をすると「えっ!? たった半年だけつきあってすぐ結婚?? どういうこと??」と目を丸くしていました。 お見合いというシステムがあることや、婚活という言葉を説明すると「結婚前提ならなおさら、3~5年つきあってからじゃないとお互いによく分かりあえないように思える」と彼女の疑問がつきなかったのを覚えています。 ここイタリアでは、早い人だと小学校からつきあっていた彼氏(!)と10年以上の交際を経て結婚、と言う話をざらに聞きます。とは言え、自分にぴったりの人を見つけるまでは、時にばっさりと相手を見切るのがイタリア人女性の潔いところ。その代わり、誰かとステディになってからはじっくりと時間をかけて、相手に向き合うというパターンが多いようです。 恋のテンションが上がりまくっている状態でも、頭はクールダウンし相手をよく観察することを忘れないのがイタリア人女性。そんな、アモーレの国の人たちから学んだ、イタリア流・ダメ男の見分け方についてご紹介します。 ■ロマンチスト=自分大好き男 以前、彼女にふられた知人男性のグチを聞きながらバーで飲んだ次の日に、「もしSHIRUBEがここにいたなら」というタイトルのラブポエムを送られたことがあります。バーでは完全に友達ノリで、恋愛のれの字もなかったはず…と、目が点になってしまいました。 「そういうのは他の女性に贈った方がいいよ、友達としてあなたのことは好きだけど、このポエムは無いわ…」と断ったにも関わらず、ポエム攻撃はノンストップ。止めさせるのが大変でした。 ロミオメールという言葉を最近よく聞きますが、イタリアのカップルの間では甘い言葉が日常茶飯事。とは言え、それは相手に受け入れられた時にこそ効果を発揮するものです。「大好きだよ」「いつも一緒にいるよ」、こんな甘い言葉をささやかれるとついボルテージが上がってしまいますが、そこでいったん引いてみて、どういう意図で出た言葉なのかを観察してみて下さい。 女性が満足した以上に、甘い言葉や甘いトークを繰り出してくる男性は、単に「甘い言葉を女性にちゃんと言えるオレって、すげぇイケてる」のが本音だったりすることも。ロマンチスト=ナルシストの裏返しでは、付き合った後も振り回される可能性があります。「甘い言葉は大事なシーンのために、とっておいてほしい」と伝えても直らないようであれば、早めに見切ることをオススメします。 ■少年の心を持っている=お子様 友人から、以前知り合った男性の話を聞いた時です。さわやかなスポーツマンタイプで、知り合った時からウマが合い、2~3ヵ月くらいの間よく一緒に出かけていたそうなのです。そこまでは普通ですが、たまたま通りかかった車のディーラーで見つけた車に、彼がひと目惚れ。その場で契約書にサインする勢いを、彼女がなんとか引きとめたそうです。 「ゼロの数見落としてない!? あんな高い新車、ホントに買えるの!?」と問いただすと、彼はしばらくダンマリ。しかしその後「ちょっとお金貸してくれる?」と、彼の口から驚愕のセリフが!「幻滅なんてもんじゃないわよ。すぐさま家に帰ってやった」と、思い出すのもいまいましげにつぶやく彼女の姿が印象に残っています。 自分の気持ちや心のままにふるまう男性は、エネルギッシュで輝いて見えるものです。ただし、それが「少年の心を失わない」というホメ言葉で通用するのはせいぜい30代前半まで。どんなシーンでもかまわないので、「大人の振る舞いをその場にふさわしい形でこなせるか」をチェックしてみてください。 きちんとできていなければ、単なるお子様である可能性が高いと言えるでしょう。ヘタをすると「いろいろ後始末してくれる女性=ママ代わり」を要求されることも否定できません。見切った後は少しずつ距離をとり、フェードアウトするのが良いでしょう。 ひき続き【中編】でも、イタリア流・ダメ男の見分け方についてご紹介します。ぜひチェックしてみてください。
2015年01月23日前編 では、ふたりの気持ちをより強く結びつけるためのイタリア流「絆の作り方」をご紹介しました。後編でも、さらに詳しくポイントをお伝えしていきます。 ■彼の短所から学ぶ 国内外を問わず旅行好きな、とある知人女性のパートナーは「超がつくほどの方向オンチ」だそう。ふたりで行った外国旅行の話をたまに聞いていたので、それを知った時は驚きました。 それじゃ一緒に旅行しても楽しめないのでは? と聞くと「それまではいきあたりばったりの気まま旅だったんだけど、彼と旅行するようになってからは事前に私自身できっちり調べてから行くようになった。地理があらかじめ頭に入っているほうが現地であわてなくて済むから助かるし、勉強にもなるから一石二鳥よ」と笑う彼女。 そんな彼女を横で見つめながら「僕は地図を読めないから、彼女の助けになればと思って英語を勉強した。そうしたらそれが転職の助けになって、本当に良かったよ」と話す彼の姿は、とても幸せそうでした。 「カンペキな人間なんて存在しない」。よく聞くセリフですが、どんなカップルにもこれは当てはまります。前編でも少し触れましたが、欠点や短所は誰でも持っているもの。直せないような短所(自分を含めた第三者に迷惑をかけない範囲で)がある場合は、それを受け入れられるかどうかをまず考えて下さい。自分のキャパの範囲であれば受け入れ、彼をフォローしてみましょう。 ピンチをチャンスに変えることで、「ちゃんと受け止めてくれているんだ」とあなたの存在を感じることにつながれば、ふたりの絆をさらに深めていく効果を期待できます。また、今までの自分の未知の領域をフォローすることになれば、ふたりで一緒にブラッシュアップできるきっかけをつかむことも難しくないでしょう。 ■彼の長所をマネする 「人と関わる仕事をしたい」という本人の希望とは裏腹に、機械のメンテナンスをする会社で働いている彼を、ある知人女性はずっと支えていました。彼の長所は「人の話をきちんと聞き的確なアドバイスを出せる」ところ。彼女が、孤児のための心のケアのボランティアをつとめた時、彼の真似をして子どもたちに接したそうです。 ある少年は、彼女が帰るところをいつまでも見送り、次に彼女が来るのを心待ちにするようになりました。その話を彼にしたところ彼もボランティアに参加。さらにそれがきっかけとなり、カウンセラーとして勤務するようになったそうです。 相手の良いところを見つけると、こちらの気持ちまであたたかくなるものです。そこで一歩、彼の心に踏み込んでみて下さい。ホメるだけではなく、彼の長所を自分にも取り入れてみましょう。 「真似は最高の賛辞」とも言うもの。お互いに共通する長所を持つことで「なんだか親近感がわくな」と思ってもらえれば、ふたりの距離もぐっと縮まります。相手に対するリスペクトの気持ちが伝われば、ふたりの絆が自然と強まっていくことでしょう。 恋が始まれば、相手の心へ一直線に飛び込んでいきたい気持ちが自然と芽生えてくるものです。そんな中でも、少しだけ冷静でいる時間を忘れないように心掛けることが、ハッピーなお付き合いを持続させる近道と言えるでしょう。パートナーと長く一緒にいられるよう、できることから始めてみてくださいね!
2015年01月04日長くつきあった後、結婚したカップルを身近に見ていて気がついたことがあります。「真っ先に考えを行動に移すタイプ=女性」の場合特に、カップルとしてうまく行っていることが多いようです。 結婚したばかりのあるカップルに、どうやってふたりの関係を密にしていったのか聞いてみた時、「とにかくすぐ、ふたりでやりたいことを実行に移すのが良かったんだと思う。小さなことでもかまわないから、二人でやったら楽しそう、とピンと来た時のタイミングを無視しないのがコツかな」と彼女が笑いながら教えてくれたのが印象的でした。 自分が何を考えているのかを伝えるのも大事ですが、それだけで人の心を動かすことはできません。自分の気持ちを伝えながら、自ら具体的な行動を起こすことでよりハッピーな未来をひきよせることが上手なイタリア人女性。そんな彼女たちから教えてもらった、イタリア流・ホンモノのパートナーを作る方法をご紹介します。 ■自分のテンションを上げすぎない 幼なじみの彼とかれこれ12年以上つきあっている知人に話を聞いた時のことです。「知り合って間もない頃に一度、距離を置いたことがある」と彼女が話してくれた時は、今のラブラブっぷりからかけ離れていて驚きました。 「お互いに素の部分が出てくると、ささいなことが気に入らなくなって、いったん頭を冷やしたくなった。彼との関係を見つめなおしたのが、上手く行ったきっかけかな」とつぶやく彼女の姿は、ベストパートナーとしての自信にあふれたものでした。 どんなにラブラブなカップルになれたとしても、ホットな時期が続くのはせいぜい最初の3~4ヵ月が限界です。じわじわ出てきた、相手の素の姿がどうにも受け入れられなくて「こんなはずでは」と軽く失望→そのままグッバイ、という残念なパターンに陥る場合も。 ラブラブ期が過ぎた後の4ヵ月目~6 or 7ヵ月目くらいに入った時から「こういうとき、彼はどうするだろう?」と、それとなく相手の行動や生活のクセ、価値観を観察してみましょう。自分の恋のテンションはいったん抑え気味にするのがコツです。 「素の彼をどこまで受け入れられるのか」「直せない(許せない)ようなクセや欠点はあるか」を把握しておくことで、これからのふたりの関係にある程度道筋をたてておくことができます。 クセや欠点は、指摘した上で「ここがクリアできれば、もっと素敵だと思う」と、ひと言添えてみて。きちんと直れば、「自分磨き完了だね! 前よりカッコよくなったんじゃない?」とほめることを忘れないこと。そうすることで「よく見ていてくれてるんだな」と相手に安心感を与え、信頼を深める効果が期待できます。 ■相手を試さない 最近破局した、とあるカップルの噂を耳にしたときのことです。女性のほうがかなり年下で、お姫様体質ぎみのタイプ。ケンカすると「もう別れる!」と彼女がヒステリックになったあげく音信不通、彼が手をついてあやまって元サヤ…というのを繰り返しているふたりでした。 しかしある日、とうとう彼のほうが耐えかね、ケンカの後フェードアウトしてしまったそうです。「あれもプレイの一部だと思ってたのに、やっぱり我慢してたんだね」と、女友達のひとりがバッサリと言い捨てたのを覚えています。 ふたりで一緒にいる時間が長くなりだすと、「○○してあげたい」「喜んでほしい」という相手の幸せを願う気持ちから「○○してほしい」「自分を喜ばせてほしい」という、自分本位の方向に行ってしまう危険が出てきます。「かわいいワガママ」的に見てもらえたとしても、それは最初のうちだけ。 愛されていることを確認するためにワガママを言っていると思われてしまったら「面倒くさいから別れたい」と切り出されるまでは時間の問題です。自分の願いや希望をかなえてもらったら、こちらからも相手に返すことを忘れずに。愛されていることへの感謝が彼に伝われば、ふたりの関係はより強いものになるでしょう。
2015年01月03日【前編】 では「地雷女認定」されないための、イタリア流「セルフチェックポイント」をご紹介しました。【後編】でも、さらに詳しくポイントをお伝えしていきます。 ■3.マイナス感情を爆発させる ある週末、友人カップルとローマのワインバーへ飲みに行った時のことです。待ち合わせの場所に行くと、彼一人しかいません。彼女はどうしたのか聞こうとした時、彼の片側の頬が赤く腫れているのに気がつきました。 「彼女とケンカしちゃって。家追い出されたんだ」から始まり、「些細なことでケンカしたんだけど、彼女がどんどんエスカレートした。昔の彼女のことにまで文句言われたよ。一体どうすりゃいいんだ。手に負えない」と、普段のんびりとしたキャラが一転したかのように、彼女に対する不満をぶちまける彼。 ワイングラス片手に涙ぐむのを、まあまあ…(大丈夫なのかしらこの二人)となだめつつ、私からフォローの電話を彼女に入れたことをよく覚えています。 一緒に過ごす時間が長くなればなるほど、もやっとするシチュエーションが出てくるものです。相手の行動や言葉に対して割り切れない気持ち、ネガティブな感情を感じた時は、その場で相手に伝えましょう。その時は「ちょっと『心のガス抜き』をしてもいいかな?」など、言葉を選ぶことを忘れずに。 感情的、一方的にまくしたてたところで、「まさに地雷…」と引かれてしまうだけです。「自分がパートナーの立場だったら、どう言われたら受け止められるか」を考え、簡潔に話してみて。「心の余裕を相手に持たせる」ことを常に忘れなければ、二人の絆がいっそう強まっていくことでしょう。 ■4.ベッドでダメ出しする メンタルな絆だけではなく、パートナーとのフィジカルな絆も重要視されるここイタリア。知人女性の一人に、「身体の相性が少しでも合わなければ即グッバイ」という主義の人がいます。 すごい美人で頭も良く、社交的な彼女。小学生の時から彼氏を切らせたことなし! のツワモノですが、周りの男性陣の下馬評を聞くと「ベッドでダメ出しされたとき死にたくなった」「心が折れるようなことをベッドで言うらしい、っていう話しか聞いたことない。他はいい子なんだろうけど…正直怖い」「ピッタリのパートナーなんてあの子にはいないんじゃないの? 気持ちは分からないでもないけど」など、意外と冷めたものでした。 スキンシップでお互いに気持ちよくなれるのが、カップルでいることの大きな喜びの一つです。とは言え、気持ち良さには個人差がつきもの。最初から自分のツボを相手が探し当てるとは限りません。女性側としては「なんか違う」「そこじゃない」というダメ出しの一言が口から出てしまいがちですが、そこはこらえどころ。ベッドの中でのメンタリティは、意外と男性のほうが弱いものです。 いったん終了してから少し時間を取り、相手が疲れていなければリプレイを提案してみて下さい。その時には「お互いのツボがどこなのかを確認しておきたい」と伝えることで、不公平感が出ないように気をつけて。お互いのツボがどこなのかを知っておくことで、さらに楽しいひとときを過ごすことができますし、身体の絆を通して心の絆もより深まっていく、ダブル効果が期待できます。 洋の東西を問わず、クリスマスのシーズンは「誰しもが幸せを願う」一年に一度の特別な雰囲気に満ちています。そういう時期にお互い、どん底気分を味わいたくないもの。二人でハッピーな時期を迎えられるよう、ぜひセルフチェックしてみてくださいね!
2014年12月20日イタリアでは「クリスマス(イブとクリスマス当日)=家族で過ごす祝日」のため、日本のようなカップルで過ごさなきゃ! という雰囲気はありません。パートナーをからめるのであれば、お互いの実家に招きあって皆でにぎやかにクリスマスを過ごすことがほとんどです。 あるイタリア女性の知人は、クリスマスの日に婚約者を親戚一同に紹介するはずでした。しかし「もう君と一緒にいるのに疲れた。一人で暮らしたい」と当日の朝になって別れを告げられてしまい、彼とはそれっきり音信不通。 二人がラブラブだったのを知っていただけに、話を聞いた時はなんとも気の毒でした。とは言え、彼の悪口が際限なく彼女の口から飛び出してからは、なんとなくマイナスのオーラ? のようなものが感じられ、「逃げ出したくなる理由はこれかも…」と思ってしまったものです。 「何コイツ!? とんだ地雷女だよ」と相手に感じさせてしまったら、二人の間のブレを元に戻すのは至難の業。配慮が足りなかった点を彼に指摘されてしまったら、先は長くありません。「この人にずっとそばにいてほしい」と思ってもらえるようないい関係を続けるための、イタリア流セルフチェックのポイントをご紹介します。 ■1.お金の話が多い 4年以上同棲していた彼と「別れた」と一言メールをよこした女友達のところへ、急いで話を聞きにいった時のことです。クールで知的な彼女でしたが、その日は泣きすぎで目が腫れあがり、「誰!?」と一瞬思わずにいられないほどのありさまでした。 訳を聞くと、前日に「お金の話ばっかりする女にはもううんざりだ」と言われ、彼女がそれに反発し大ゲンカしたのが原因のよう。「生活費をあんまり入れてくれないのよね…」と彼女がグチるのをなぐさめたことが数回ありましたが、彼にも直接、歯に衣をまったく着せない勢いでお金の不満を言っていたらしいのです。 お金に関する発言は、ライフスタイルや価値観に直結するため、デリケートなものになりがちです。「男性が多めに(または全額)支払う=当たり前」、という見方が一般的ですが、そこにあぐらをかかないこと。 生活にかかる費用については別問題としても、「高価なプレゼントをおねだりする」「費用のかかるイベント(旅行等)をしょっちゅう提案する」など、「なんだか自分ばっかり損してるような気分」という印象をパートナーに与えてしまわないよう注意が必要です。 自分で費用を工面できないようなことに、彼を巻き込むのは基本的にNGと心得て。もちろん、そんな時もよろこんで費用を出してくれるパートナーもいることでしょう。その場合は、感謝を忘れずに。 後で小さなプレゼント(「気を使わせた」と相手にあまり思わせない、消えモノ系)を贈るのもオススメです。二人の関係をより強く結びつける効果が期待できます。 ■2.常に自分を正当化する イタリアの北部に住んでいる知人男性から久しぶりに電話をもらったとき、近況を聞いて驚いたことがあります。気が強い前妻と、泥沼の離婚劇を繰り広げていた話を以前聞いていたのですが、離婚成立後3年足らずで「やっぱりあなたの所へ戻りたくなったから、話し合ってほしい」と前妻から連絡があったそうなのです。「ぜんぜん反省してない。いつも自分の意見が正しいと思ってるんだ」と怒りのテンションMAXで、鼻息が電話越しに聞こえる勢いでした。 「でも」「だって」「やっぱり」、こういった言葉を使ってパートナーに自分の意志を畳み掛けたことはありませんか? 自分から見た「大事なこと」が、相手にとっても「同じように大事なこと」とは限りません。自分の考えを伝えるのは大切ですが、押しつけるのは筋違い。「オレの知ったこっちゃないよ!」とキレられては元も子もありません。 気持ち、考えを伝えるときは「あなたの意見も欲しい」というスタンスを欠かさず、「意見のキャッチボール」になるよう心がけましょう。一人で考えるよりも、二人で話し合う内にもっといい考えが出てくるでしょうし、「頼ってくれて、うれしい」という彼の保護本能をくすぐる効果も期待できそうです。
2014年12月19日【前編】 では、冬の出会いを確実にする環境作りのためのコツをご紹介しました。【後編】では、素敵な人を逃さないためのコツをお伝えしていきます。 ■3.お互いに未経験のことを二人でやってみる 観光大国イタリアと言えども、シーズンオフになると観光収入は激減。その穴埋め…ではないですが、美術館やサッカー競技場、街の広場を始めとしてあちこちで行われるイベントは、豪華ゲストや特別展覧会など、ちょっと興味をそそられる内容が目白押し。通常より気合いが入っていてなかなか面白いものです。 知り合って間もない頃、共通の友達から誘われてロッククライミングのイベントに二人で初参加したらお互いハマり、毎週末「岩登り三昧」という知人カップルがいます。「登るのが楽しいから行くんだけど、お互いに助け合って頂上を目指すのが最高なのよ」と話す彼女から、温かく力強いエネルギーを感じたことを覚えています。 お互いに未経験のジャンルのイベントは、多少及び腰になりがちなものです。重い腰をあげるには、「新しい刺激を楽しんでみる」というスタンスで、二人でできそうなものをチョイスしてみてください。 身体を動かす系であれば、健康&美容にも役立てることができて一石二鳥。もちろん、そうでないイベントでもOKです。新しいことを二人で経験すれば、お互いの価値観や考えを共有することにつながります。 「この人は自分のことをわかってくれているな」という気持ちを彼に感じてもらえれば、「もっと理解し合いたい」と積極的なムードも生まれ、二人の関係がさらに進んでいく効果が期待できます。 ■4.ベッドでダラダラ過ごさない 相手の体温を直に感じながら、二人でのんびりとくつろぐのが冬の楽しみの一つ。家の外でもそれは同じで、暖かいコーヒーを飲みながらカフェでおしゃべり(時にはバリスタも参加し大盛り上がりになることも…)するカップルの姿は、楽しそうな雰囲気に満ちています。 そんな中「くっついてるのが最高に楽しい季節なんだけど…ちょっと失敗したわ~」とイタリア人の女友達がぼやいていたことがあります。 週末にはどちらかの家にお泊まりし、二人で過ごす時間をたっぷりと取っていたそう。しかし、だらだらとベッドで過ごす時間が長くなるにつれ、彼の態度も少しづつ変化。 「いつも家でゴロゴロばっかり。出会った頃の新鮮さを彼から感じられなくなって、つまらなくなった」という理由で、彼女のほうからサヨナラしたとため息まじりに話していました。 「寒いからベッド(布団)から出たくない、相手のぬくもりを少しでも長く感じていたい」というところは、日本もイタリアも一緒。ダラダラどころか一生このままでもOK!! という気持ちに傾きがちですが、そこはなんとかしてセーブしましょう。 お泊まりの次の日には、必ず外に行くためのイベントの計画を立てて。「今シーズンの冬コートを見に行く」「行列必須のラーメン屋へランチに行く」など、二人で気軽に楽しめることであればOKなので、メリハリのある時間を過ごすことを心がけてください。 家の中はもちろん、外でもいろんな話をする機会が増えれば、お互いに深く理解しあうのにそれほど時間はかかりません。離れたくないな…と、身体だけでなく彼の心に余韻を残すためにも、シーツから飛び出してみて! 寒い時期だからこそ「身も心も離したくない」という気持ちは、お互いに高まりやすいもの。ピーンとくる出会いを見つけた時は、ホットな関係をそのままずっと続けられるよう、コツを積極的に実践してみてくださいね!
2014年12月13日寒さが増してくるこの時期に、街を歩くカップルを見ると、夏よりも密着率が高いようです。クラブやディスコといったナイトスポットでもいろいろなイベントが行われ、その場ですぐカップル成立…というハッピーなシチュエーションを見ることも多いです。 カフェで開かれたニューイヤーカウントダウンパーティーにたまたま参加し、そこで出会った年下の彼と、2年あまりの交際を経て結婚したイタリア人の知人は、「冬の恋は頭とハートを使わなきゃ。厚いコートの下に何があるんだろう? と思わせるのが、相手の気持ちを引きつけるコツよ」と断言していました。 インドアでほっこりした時間を過ごすのも楽しくなるこの季節は、一緒にいる居心地の良さをしっかりと実感できる大切なシーズン。「この人とだったら、これからも一緒にいられそう」と太鼓判を押してもらえるような女性になるための、イタリア流・冬の出会いの4つのステップをご紹介します。 ■1.軽いトーンの色の服を選んでセルフイメージをアップ 季節や年代、男女を問わずに鮮やかな色味の服が好まれるここイタリアですが、今のシーズンとなるとやはり、ダークカラーをまとう人が増えてきます。そんな中、とある知人女性の冬服のセンスはいつも軽やか。 ある時、待ち合わせしていたカフェに現れた彼女(彼氏同伴)に目が釘付けになりました。ファー付きの真っ白なコートの下に、デコルテが大きめに開いているアイスブルーのニットワンピース、濃茶のロングブーツといういでたち。私ともう一人の友人がいるテーブルまで歩いてくる間、彼女を振り返ってまでよく見ようとする男性客は、少なくとも4人いたと思います。 しっとりと落ち着いた色味の服が多くなる今の時期だからこそ、軽快な色を選んでみてください。寒々しいイメージになるのを避けるには、アクセサリーなど小さい面積の部分に、反対色やビビッドカラーを選ぶことでバランスをとると良いでしょう。冬の定番色の黒・紺・茶を使う場合は、下半身に持ってくると全体を引き締める効果が高まります。 色の印象は意外と記憶に残りやすいので、上手に活用してみましょう。第一印象で「素敵な雰囲気だな」と思ってもらえれば、恋のきっかけもつかみやすくなるというもの。さりげなく自分をアピールする手段として、積極的に取り入れてみてください。 ■2.新しい友達の輪から、出会いの機会をプロデュースする イタリアで生活していると、「友達の輪を広げたい」というセリフが日常的に聞こえてきます。今の時期は、外に積極的に出て行く以外にも、自宅でパーティーを開いて友人同士を紹介しあう機会が増えるようです。もちろん、友人から恋人に発展するパターンも多数。 ローマの知人の一人に、ホームパーティーで出会った年上のアーティストとすぐ同棲を始め、結婚を間近に控えている女性がいます。話を聞いた時「縁はどこから転がってくるかわからないものだ」と実感するほどのラブラブっぷりでした。 人脈を広げるための「異業種交流会」といった、人の輪をつなげるイベントに参加したことがある方ならピンとくるでしょう。それと同じことを自分の周りでもトライしてみてください。 とは言えいきなり他人を呼ぶのはハードルが高すぎるので、親しい友人複数(友人同士は面識なし、少人数でもOK)を誘って、料理を持ちよるスタイルのホームパーティーを計画してみましょう。 手作りするなら、「料理上手アピール?」と余計に詮索されないよう、10分少々で作れるような簡単おつまみ系で十分です。外で買うなら「普段買ったことがなく興味をそそる料理・食べ物」をチョイスすれば、場の話題作りも簡単に。 友人の友人であれば、まったく知らない人と知り合うケースよりは安心感があり、くだけた雰囲気を作りやすくなります。新しい人の輪を作ることで、自分にぴったりのパートナーと出会う機会が倍増する効果も期待できます。
2014年12月12日【中編】 では、メンタリティの保ち方についてのコツをご紹介しました。【後編】では、心も身体も満たされる為のコツをお伝えしていきます。 ■5)非日常のイベントを忘れない とあるイタリア人の知人に「結婚した決め手は何?」と聞いたことがあります。「一緒にいると、いつも喜びを見つけられるから。大小関係なく、私を楽しい驚きで満たしてくれるのよ」と彼女は返してくれました。腹話術で飼い犬がしゃべっているように見せ、私も思わず笑ってしまったくらいのいたずら好きなご主人だったので、その回答には心から納得できました。 日常の繰り返しばかりだと、生活に潤いを感じられなくなり気持ちがギスギスしてくる可能性も。それを防ぐ為にも、「非日常の雰囲気作り」を忘れないでください。 定期的に外出したり、外食でリフレッシュするのが一番手っ取り早いですが、そう度々出かけられない…という場合は、サプライズ攻撃を考えてみて。相手が「笑えるor喜んでくれそうな」ものでかまいません。 かつて私自身、「彼のペットをモデルにして4コママンガ制作」したことがあるのですが、その喜びっぷりがただ事ではなかった(親戚中にそのマンガを披露した後素敵なレストランでディナー)のを覚えています。相手の心をポジティブな気持ちで満たすことができれば、「彼女、ほんとに可愛げがあるな」と彼の愛情もさらに深まっていきそうです。 ■6)眠るスペースを快適に保つ ベッドの文化圏であるヨーロッパでは、「ベッド周りを快適かつ美しく保つ」ことが当たり前。とある知人カップルのお宅(シェアハウスの1室)に招かれた時に見た寝室が特に記憶に残っています。 雑誌に載っていそうなモダンなベッド周りと、間接照明の絶妙な明るさが「ああ、ここで一晩ぐっすり眠ってみたい」と思わせずにはいられませんでした。素敵すぎる! と絶賛すると、「眠るだけじゃなくて、二人で夜を楽しく過ごす為に、環境づくりを頑張らないとね」と微笑んだ彼女には、真の女子力が秘められているように感じ、圧倒されたものです。 ベッド(もしくは布団)の中というのは、パートナーの存在をすぐそばで、触れて感じられる時。他で過ごす時よりも特別な時間です。清潔なシーツと身体に合った寝具を使うことはもちろん、間接照明とアロマオイル等で、視覚と嗅覚にも快適さを演出してみてください。 明るさを抑えた間接照明は、目から入ってくる情報をシャットアウトする効果があるので、疲れている頭と身体をゆっくりとほどいてくれます。五感のうち最も早く脳に到達する感覚と言われている嗅覚を、リラックスorリフレッシュ効果のある香りで刺激すれば、さらにいいムードの中で夜を迎えられます。 専用のガジェットを用意することが難しければ、床に置いたスタンドライトを壁側に向けたり、スーパーで手に入る部屋空間用スプレーで代用も可。お互いにとって居心地のいい寝室にできれば、夜一緒に過ごすのが毎日楽しみになり、心も身体も十分にコミュニケーションを取れる効果が期待できます。 「ライフシェア=いつも楽しい」ばかりではなく、お互いに異なる一面を初めて知る機会が増え、最初は不安な気持ちになる時もあるでしょう。しかし、「同じ場所で、同じ時間、同じ経験を共有しあえる」のがライフシェアリングの最大の喜びでもあります。 一緒に重ねていく時間と空間が、二人の気持ちをますます高めてくれるよう、最初の一歩を踏み出してみてくださいね!
2014年11月24日【前編】 では、ライフシェアリングを始める時の環境作りに関するコツをご紹介しました。【中編】では、メンタリティの保ち方についてのコツをお伝えしていきます。 ■3)ギブアンドテイクのルールを厳守する カップルでシェアハウスの1室に住み、できるだけ生活費用を節約して結婚に備える…というパターンが珍しくないここイタリア。 何年かパートナーと一緒に住み、結婚前提だと誰もが思っていたとあるイタリア人の友人が突然「別れた」と激白。訳を聞くと、「一緒に住んでいたとき、食事を用意する以外に生活への参加をしてくれなかった。部屋を決めた時も、シェアメイトとの顔合わせに出なかったし、生活費用も私持ち。何度も頼んだけれど、聞いてくれないのにこれ以上耐えられなくて…」とのことでした。 イタリアでは男性も家事や共同生活に参加するのが当たり前。生活に関することを同居人の誰かに丸投げ、というタイプの男性はまず、彼女を作るどころかライフシェアリング自体も難しめです。 一緒に住む以上は楽しい時間と生活、その両方を共有するのが前提です。どちらかに偏った負担が出てくると、必ず不満が出てくるもの。しかし「費用から何から、きっちり半分づつシェア」というのはあまり現実的ではないので、代わりに「ギブアンドテイクの生活を送る」ルールをお互いに守るよう心がけてください。 「何をどれくらい、相手がしてくれているのか」、マメに相手の様子を見ることがコツです。「××してくれてたんだね、ありがとう。私は××できるから、やっておくね」と声がけを忘れなければ、彼も「他に、自分にもできることがあるかな」と進んで生活を共有しようという気持ちを持ってくれるでしょう。 ■4)「気が利く」人にならない ローマの友達の家で流れていた、ラジオの「リスナーの恋愛お悩み相談」コーナーを聞いていたときのことです。「彼が、3週間前に知り合ったばかりの女性とどこかに逃げた。10年以上一緒に住んで彼につくしたのに、なぜうまくいかなかったのか。すぐにでも復縁して、結婚してもらいたい」という相談が流れました。 恋愛アドバイザー? の方が「無理無理。『ママみたいな女性と結婚したい』という男がいるはずがないもの。逃げるような相手を追うより、もっといい女になるために努力すべきよ」とバッサリ。たまたま早く帰ってきた同居人のMさんがそれを聞いていて、「僕が女性だったら絶対、相手に家事全部やらせる」とさらに厳しくツッコンでいたのが印象に残っています。 一緒に生活していくにつれて、お互いの存在に慣れてきます。それにつられて、時間が経てば経つほどにいろんな部分が「なあなあ」になる可能性も否定できません。 「彼が××しないなら、自分でやってしまおう」「これなら自分一人でやったほうが早いから、やっておこう」と気を利かせるのは逆効果。単なるママ代わりになってしまったら、「なんで一緒に住んでるんだろう…」とお互いの愛情を疑ってしまうことも。 「彼の為=ひいては私の為」と理由づけせずに、「二人の生活は二人でやっていく」スタンスを守ってみてください。彼が苦手そうな分野は、手伝いながら教えることが理想的です。さらに二人の気持ちを深めてくれる効果も期待できるでしょう。
2014年11月23日一気に寒さが厳しくなる、ヨーロッパの冬シーズン到来ともなると、おうちライフを少しでも楽しむために、雑貨屋さんがいつも以上ににぎわいます。 一緒に住み始めたばかりらしい、20代後半くらいのカップルがキャンドルを選んでいる所に出会ったことがありますが、「ベッドルームなんだから絶対グリーン系だ」とつぶやきながら彼女より真剣にキャンドルを探す彼の姿は、なんだか可愛らしく見えました。 このようにイタリアでは、付き合っている期間の長短にこだわらずライフシェアリングをするカップルが一般的です。同じ家で生活を共にすることで相手のいろいろな面が見えてくるものですが、それもまた二人の関係を育てるためのステップ。二人でハッピーに暮らすための、イタリア流ライフシェアリングのコツをご紹介します。 ■1)一人になれる場所作り 彼とライフシェアを始めて4年ほどになるイタリア人の女友達の家は、1DKのそれほど広くはない部屋です。しかし、寝室とダイニングを隔てる作り付けのスライドドアを上手に活用して、資格試験の勉強をするためにスペース作りをしていました。 「ケンカで気まずくなったときもここで頭を冷やしたりするわよ」と彼女は笑っていましたが、これは私も真似したいなぁと思えるくらい、ほどよい距離感のスペースでした。 仕事のため、あるいはケンカできまずくなった時…等、意外と「自分一人でいられるスペース」を必要とするシチュエーションがあるものです。その都度カフェやマックのお世話になるのは、時間も費用も無駄になりがち。 リビングでも寝室でもかまわないので、割けそうな場所があれば「お一人様スペース」を作ってみてください。つい立て等を利用するのも良いアイデアです。「一人の時間を満喫した後はすぐに、二人で過ごす時間を作る」「私物を置きっぱなしにしない」等、ある程度のルールを作っておくことを忘れなければ、メリハリのあるライフシェアリングを送ることができるでしょう。 ■2)パートナーの友人・知人と知り合いになるチャンスを作る イタリアではお互いの友人をパートナーに紹介することが一般的です。筆者の彼も、親友とその奥様両方と深い付き合いがあるのですが、ある週末の深夜2時頃、突然その人から彼に電話がありました。 「何かあったみたいだからちょっと行ってくる」と言い残して、着替えもそこそこに彼がすっとんでいったのをよく覚えています。後日、彼の親友が「夫婦ゲンカで家から追い出されたんだけど、彼が妻にとりなしてくれたおかげで家に戻ることができたんだ」と、恥ずかしそうに打ち明けてくれました。 二人での生活とは言え、何かあった時に相談できる相手は多い方が安心です。すべての友人を把握する必要は無いので、お互いに信頼できる友人を紹介する機会を作ってみてください。 自分の知らない、パートナーの違う一面を友人から教えてもらうこともできますし、相手とのコミュニケーション作りで困った時は相談に乗ってもらうことも可能です。お互いの友人を通して人の輪を広げていくことができれば、彼とのより強い絆を結べる効果も期待できるでしょう。
2014年11月22日前編 では「相手にもやっとする瞬間」を感じた時、相手のタイプ別にピンチを切り抜けるイタリア流「リカバリ術」をご紹介しました。【後編】でも、さらに詳しくコツをお伝えしていきます。 ■3.「オレ様ブラボー」タイプ 仕事がけっこうできて、雰囲気・顔も割とイケメンで、性格も良さげな知人男性がいます。しかし、結婚願望が高いにも関わらず、歴代彼女に振られてばかりのようです。元彼女の証言(又聞きですが)によると、「最初はまったくわからないんだけど、どんな話をしていてもさりげなく自慢話に持っていき、持ち上げてもらえないと機嫌が悪くなる。あれじゃ誰もそばにいたがらない」とバッサリでした。 ほめてもらいたい気持ちは、男女問わず誰でも持っています。しかし、お互いにほめ合うことのキャッチボールができず、「ビッグなオレ」をいつも自覚していたいのがこのタイプです。意外と自己評価の低さが後ろに隠れていることも。 自分で自分を肯定できない分、他人に肯定してもらうことを真っ先に求めがちなので、相手の余裕を考えるところまで行き着いていないのかもしれません。「あなたってすごいね」と言うのに疲れた時は、「あなたに聞いてもらえるならきっと素敵だと思うから、私のことも話していい?」と聞いてみましょう。 彼が真の意味で「ビッグな」男性を目指しているなら、彼女の話も聞ける心の余裕を作ってくれるはず。コミュニケーションが上手くとれるようになり、「お互い、理解しあえている」と一旦思ってもらえたら、誰よりも強い味方になってくれることが期待できます。 ■4.「おさわりバンザイ」タイプ 某美術館の長蛇の列に並んでいた時、カップルが前方にいました。彼女が何かしら話しているにも関わらず、べたべたボディタッチを繰り返して聞いているんだかなんだかわからない彼に、彼女がキレてペットボトルの水(+18禁罵倒ワード付)を頭から浴びせたシーンを見たことがあるのですが、これは私でもうっとおしくなるだろうな~と思わずにはいられませんでした。 相手にいつも触れていたい、という気持ちを隠さずスキンシップに前向きな男性の姿は、女性として求められたい気持ちと母性本能を、適度にくすぐってくれるものです。しかし裏を返せば、「TPOを考えないスキンシップ=大人の女性として尊重されていない」可能性も。 抑えてほしい時は「それは夜に、二人きりの時にしてくれるほうがいい」とすぐに伝え、きちんと線引きしましょう。曖昧な態度だと彼にはまったく伝わらず、場合によっては変に誤解される恐れもあります。とは言え、男性にとってもデリケートな問題になりがちなので、言葉を選ぶのをお忘れなく。どんな言葉で言っても聞かないタイプだとわかったら、早めに見切りをつけることをオススメします。 どれほど素敵な人に思えたとしても、心のどこかで違和感を感じる瞬間があったらそれは『自分とは合わない人』のサイン。安心できる・安心させてあげられない関係は、長く続かないものです。 「あれっ…」と感じたら、それを見逃さずに素直な気持ちで向き合うことが、ハッピーへの近道。相手に振り回されたあげく時間を浪費するパターンにならないよう、気をつけて行動してくださいね!
2014年11月08日