2013年生まれの発達ゆっくり娘と2018年早生まれのやんちゃ息子に揉まれる、前向きすぎる夫と元ひきこもりの病弱ガルガル凶暴妻です。
2013年生まれの発達ゆっくり娘ちゃんと、2018年早生まれのやんちゃ息子くん、前向きすぎる夫さんと元ひきこもりの病弱ガルガル凶暴妻たんこさんの日常を描いたコミックエッセイです。
ある日、コンビニの店員さんから連絡先をわたされた私。孤独感を抱いていた私は、危ない沼にハマりそうになり…。
うちの息子は乗り物が大好き。 重機のおもちゃ、電車のおもちゃ、ミニカーなど、乗り物関係のおもちゃには、一通りハマっています。 そのハマりっぷりは、一緒にお風呂に入るほど。 ドールハウスのお布団にも、お気に入りのミニカーを寝かせています。 ■ミニカー大好きな息子との朝… そんなミニカー愛あふれる息子との朝は、大抵、穏やかでした。 今日はごはんよりパンがいいという息子のために、トーストを焼き。 焼き始めると…。 なぜか黒煙が!? トースターから上がる黒煙!! これは、明らかにヤバイ色…ヤバイにおい…!! 急いでトースターを止め、窓を開けて換気します。 息子も私の慌てっぷりに目が点。 火が出ていないことを確認し、恐る恐るトースターを開けてみると…。 そこには、まだ焼き色のついていない食パンが…。 なのになんで、あんな煙が…? そう思い、パンの下に敷いていたアルミホイルをどけてみると…。 ■まさかのミニカーがトースターの中に! そこには、どろっと溶けかかったミニカーが!! まさかの、トースターにミニカー…! パンを入れたときは、アルミホイルで見えていなかったのですが、網の下のゾーンに、ミニカーが入っていたのでした。 犯人は無論……息子。 確かに、電子レンジとか、冷蔵庫とか、トースターとか、魅力的な空間だよね…うん…。 何を思ったのか、トースターをミニカーの車庫にしてしまっていたようです。 ■何をするかわからない、子どもの好奇心…! 残念ながら、お気に入りのミニカーは再起できないレベルで溶けてしまい、加熱前に庫内をチェックしなかったことを息子に謝罪。 そして、ここは熱くなるから大切なものは入れないようにしよう、と息子に説明しました。 まさかまさかの、トースターにミニカー。 もし加熱中に部屋を離れていたら、もっと大変なことになっていたかもしれません。 それからは、トースターはもちろん、電子ポットに電子レンジなど、ありとあらゆるものを使う前には、中をしっかりチェックするようになりました。 子どもの知的好奇心は、はかり知れません。 これからも、事故がないように、子どもの大切なおもちゃが壊れないように、注意深く生活していこうと思います!
2022年06月27日うちの娘は発達障害グレーゾーン。 言葉の発達から運動面まで平均で1年以上の遅れがあり、就学前の発達評価では “軽度知的障害” とも言われるほどでした。 ■発達グレーゾーンの娘の入学は不安だらけ 保育園でも一緒に遊ぶのは、発達具合が同程度の下のクラスの子どもたち。 慣れない場面ではパニックを起こしやすく、運動会や発表会は毎年、一生懸命、練習を重ねた娘が取り乱して大泣きする姿を見るしかできないのがお決まりのことでした。 そんな娘は就学前健診でもパニックを起こして泣き出し、ほかのみんながひとりで健診を受ける中で、うちの娘だけは母親である私同伴。 「あの子、なんだろう?」「どうしたんだろう?」 というクラスメイトになる子どもたちの視線は、母親である私でも痛いくらいでした。 そんなわけなので…。 娘の入学はとってもとっても心配なものでした。 中でも心配だったのが、 “友だちつきあい” 。 今まで年下の子たちとばかり遊んでいた娘が、同じ年のクラスメイトの中で、やっていけるのか…。 周りの子たちから、孤立したりしないだろうか…。 特に娘が入学したその年は、新型コロナウイルスで学校生活が大きく変化した年でした。 そんな中で娘が楽しく学校に通えているかどうかは、入学から1年たっても、私の心配の種になっていました。 ■息子とともに、お姉ちゃんを迎えにいくことに! そんなある日…。 その日は息子の幼稚園の都合で、息子の帰りと娘の下校時間が珍しく重なった日でした。 「一緒に帰る子がいるから来なくていいよ」なんて言われて、しばらくお迎えもしていないし…。 たまにはいいかと、私は息子を連れて、小学校の正門まで娘をお迎えにいくことにしました。 息子は大好きなお姉ちゃんに会えると、覚えたばかりの言葉でお姉ちゃんを呼び続けます。 そして、しばらく待っていると…。 きたーーーー!! し、しかも…。 集団で…!? 娘は私たちの姿に気付くと、恥ずかしそうに笑って友だちの陰に隠れます。 え…。え…!? 一緒に帰る友だちって、ひとりくらいだと思っていたのに…!? 勇気を出して挨拶すると、そのお友だちたちは笑顔で私たちを迎えてくれました。 そして娘は、 「えー…じゃあ、帰るね」 そう言って、私たちのもとへ歩みを進めると…。 「えーー!! やだーー!!」 「一緒に帰る!!」 そんな娘に抱きついて引き留めるお友だち。 学校とわが家は目と鼻の先。 どうやら、娘たちはちょっと遠回りしておしゃべりしながら帰るのが定番らしく、お友だちは娘をそちらに誘っています。 えっ…。 え…。 ママ…もしかして邪魔だったーーー…!? ショックでした。 でも、それは決して悲しいショックではありませんでした。 むしろ、うれしかった。 娘に、こんなお友だちができていたんだ…。 ■不安だらけの入学でも、娘はステキなお友だちに出会えた 普通級のグレーゾーン児として先生が配慮してくださって、この子たちも、もしかしたら娘のフォローをしてくれている子たちなのかもしれない。 でも、それでも、帰り際にこうして引き留めてくれるんだ。 もっと一緒に話したいって、そばにいてくれるんだ…。 私は、胸にこみ上げるものを抑えることができませんでした。 泣くのは、我慢しました。 ギリギリでした。 そして、少しだけお友だちと会話を交わした後、この場は譲ることにして、息子とともに、一足先に帰路につくことにしました。 確かに、親がいると話しづらいこと、あるよな…! なんて、ほほえましく思いながら…。 不安だらけの娘の入学でしたが、こうして娘のお友だち付き合いを目の当たりにすることができて、私の心配性も、少しだけ軽くなったような気がします。 まだまだ不安なことはたくさんありますし、学年が上がるにつれて逆に難しくなることもあるかもしれない。 でも、娘もたくさん頑張って、学校を楽しんでいるんだ。 そう実感することが、ものすごーくできた、出来事でした。 ちなみに息子は、小さくなっていくお姉ちゃんの背中に向かい、壊れたおもちゃのように、ずっと名前を呼び続けていましたとさ…。
2022年05月27日わが家の春休み。 息子は幼稚園のため、預かり保育を自粛すると1カ月近いお休みという、在宅ワーカーな母にとっては、とてもヘビーなものでした。 そんな中、テレビゲームでひとり時間をつぶしてくれる、4つ上のお姉ちゃん…。 ■長い春休みの救世主は…テレビゲーム! 何を隠そうわが家はゲーマー、一家。 パーティゲームが好きな夫、のんびりスローライフなゲームが好きな娘、そして、家族が寝静まった後にこっそりゲームしたいけど最近ドライアイがつらくてなかなかできない私。 休みの日は夫が主導してパーティーゲームをするような家族です。 そんな家族の影響もあり、息子もテレビゲームをやりたがるようになりました。 テレビゲームは、“ボタンを押せば音がでる”というシンプルなものではなく、ボタン操作がテレビ画面上のものを動かす、という不思議なものです。 最初は見よう見まねで操作に苦戦していた息子も、一緒にやりたい一心で練習を重ね、気付けばパーティーゲームの仲間に入れるようになり…。 家族の指示が通るように! 私はこの時点で感動していました。 だって、右も左もわかっている。このボタンを押せばこうなるって、わかっている。 ある意味、療育でお世話になったスイッチ遊びのようなものです。 ちゃんと理屈を理解しながらも楽しそうにプレイする息子に、夫も私も成長をひしひしと感じていました。 ■実況動画のマネが言葉の発達に… また、ゲームの実況動画のマネをして、おしゃべりをしながらゲームをするわが家の姉弟。 いつのまにそんな言葉を覚えたの!? という感じで、子どもたちは実況してくれます。 ただでさえ私はゲームをするにしても何をするにしてもだんまり集中タイプなので、しゃべりながらできる、というマルチタスクっぷりに感動していたのですが、言葉の遅かった息子も “アイコンタクトも指さしもできないゲームプレイ中” という窮地の中、それが起爆剤になっているかのように、どんどんと言葉が発達していきました。 三語文が出てきたかな!? というところだった息子が「〇〇だから、●●しゅるね~」という説明をしながら、アクションゲームでお姉ちゃんのフォローをしているのです…。 すごい…! 好きこそものの上手なれ、とは言いますが、まさに楽しく好きなことをすることで、息子もぐんぐん成長していきました。 ■ゲームとも動画とも、上手に付き合えるように… もちろん、視力への影響や、のめり込みすぎることへの危険性は身をもって体験しているので、時間もほどほどに、区切りの良いところでいつも終了させるようにしているものの、今のところ二人とも「もっとやりたいー!」はないので、助かっています。 それが出てくるこれからが、本当の勝負になるかもしれませんが、悪影響がクローズアップされることが多いテレビゲームや動画鑑賞。 でも、それで子どもたちが成長できたり、コミュニケーションの味方になってくれる部分もあるのだということは忘れずに、仲良く付き合っていけたらと思っています!
2022年04月27日■前回のあらすじ 二人の関係に答えを出した私。嘘を並べて、必死で彼との関係を断ち切ろうと試みたところ…!? ■涙の死闘は続き、ついに…! 私の最後のメッセージに対する彼の返信が来たのは、早朝5時のこと。 私も眠れないまま、迎えた朝でした。 「ずっと考えていました。でも、好きな人の幸せを邪魔したくはないです。ありがとうございました。短いけれど、とても幸せな時間でした」 「こんなに誰かを愛おしく思ったのは、初めてでした」 「僕もいつかたんこさんのような奥さんを見つけて、幸せになります」 私みたいな奥さんは、間違いなくハズレだからやめてほしい…。 なんて思いつつ、このほろ苦い関係は、こうして静かに終わりを迎えました。 窓の外はもう明るくなり始めていて、私の目は涙で乾いていて。 休日だというのに、夫の目覚ましが鳴り始める。 私のとんでもなく濃厚な時間は過ぎ去り、また、いつもの日常が始まろうとしていました。 あの子はきっと、魔法にかかっていました。 つらいバイト、思い通りにいかないコロナ禍、不幸だった過去の恋愛…。 そんな中、このなんの変哲もない、むしろ外れくじのような私をとんでもなく魅力的に思える魔法にかかってしまっていました。 それが恋というものなのかもしれません。 でも、その魔法が早く解けますようにと、私は願うばかりでした。 ■そして私の日常は元に戻り… それからというものの、私と息子はあのコンビニには行かなくなり、彼が今もあそこで働いているのかは、わかりません。 でも、あのコンビニの前を通りかかる度にまだ胸がズキンと痛むのは、私の気持ちがまだ、鎮火しきれていないからかもしれません。 後日… 今回の経験を通して感じたのは、浮気や不倫は本当に身近なものなんだな、ということでした。 有名人のスキャンダルを見るたびに、 “成功しているのに、ステキなパートナーがいるのに、なんでこんなことしちゃうんだろう…” と不思議に思っていたのですが、実際にその夫婦関係がどうなのかなんて、外野の私たちにはわかりません。 日常的に不満や寂しさを抱いていたら、フラッといってしまうのかもしれない…。 実際に私も、フラッといきかけたのは夫婦関係で感じた “さみしさ” からでした。 それでも私がふんばり切れたのは、夫の愛を感じられていたからだと思います。 不器用で、家事も苦手で、育児も正直夫の方が向いているというレベルの私に毎日、明るく接して、触れて、「ありがとう」と言ってくれる夫。 もはや戦友のような、ライバルのような関係の私たちですが、そこには夫の汗と涙と努力の結晶のような、“絆”が確実に存在していました。 もしこれがなかったら…私はきっと、取り返しのつかない判断をしていたと思います。 世の中には悲しいことに、パートナーにどれだけ裏切られても家庭を守るために耐え続ける人、パートナーから愛情をもらっていても、何度も過ちを繰り返してしまう人が、たくさんいます。 私たち夫婦であれ、この先どうなるかはわかりません。 でも、今回感じた“寂しさ”の恐ろしい力を忘れないように…。 私もたまには、夫に優しくしようと思います!!
2022年04月20日■前回のあらすじ 彼との関係を終わらせる決意をした私だったが、彼の想いに胸が張り裂けそうになり…!? ■彼の言葉に涙が止まらなかった 深夜のメッセージバトルは、なかなか決着がつきませんでした。 別れ話って、どうすればいいんだろう。 恋愛経験の少なすぎる私には、わかりませんでした。 「ゆう君には、本当に感謝してる。 くたびれた、美人でもない私なんかを、好きになってくれてありがとう。でも、今、とてもつらいです。申し訳ないです」 「僕もつらいです。一緒にいたいです」 彼のまっすぐな言葉に、私は涙が止まらなくなっていました。 「だけど、もし娘が、息子がゆう君の立場だったら、早く切ってくれって、親は思う。この先に、あんまり明るい未来はないんだよ」 彼からの返信はありません。 私はそのまま続けました。 「私は、今の生活を手放す勇気はないです。子どもたちはもちろん、夫のことも、手放したら、絶対に後悔する」 決して、ドラマみたいなラブラブ夫婦ではないけれど、不安定な私を気長に支えてくれる優しい夫と、パパが大好きな、世界で一番かわいい子どもたち。 それは、誰ひとり欠けても成立しない、奇跡の毎日でした。 このまま進んだら、そんな夢みたいな日常を、自分の手で壊すことになるんだ。 ■今ならまだ戻れる…私の出した答えは!? 「正直、もう恋愛には興味なくて、ゆう君のことも、息子みたいに思ってる」 既読がついたまま、なかなか返ってこない言葉に蓋をするように、私は畳みかけます。 「ゆう君みたいに素直に育ってくれたらいいな~なんて(笑)」 本当は、愛されたいって、女性として見てほしいって、ほんのちょっとは思っていました。 でも、私は必死に嘘を並べて、続けました。 本当なら、ひとまわり年上の私が、もっと早く導いてあげるべきだった。 若い彼の純粋な心を振り回して、傷つける結果になってしまった。 その事実は、変えられません。もう、変えられないけど…。 今なら戻れる。まだ、戻れる…! 「ブロックはしません。でも、気持ちが落ち着いたら、ゆう君からブロックしてほしいです。短い間だったけど…ありがとう。ごめんなさい」 ドキドキやときめきはもうないけれど、目が覚めたら、愛する子どもたちが目の前にいる。 子どもたちが笑っている。夫が触れてくれる。うるさいくらいの笑い声が家中に響いている。 私は愛する家族に愛してもらっている。 それで十分なんだ。それがこの上ない幸せなんだ。 私のこの手は二つしかないけれど、どれかを選べって言われたら、やっぱり…。 娘と息子の手を、真っ先に握る。 それが私の答えでした。 次回に続く(全11話)毎日9時更新!
2022年04月19日■前回のあらすじ 夫の裏切りを思い出し、深みにハマる前に関係を清算しようと思った私…。 ■この関係を終わらせる…決意した私は!? 週末の、家族が寝静まった夜。 私は彼にメッセージを入れました。 この関係を、終わらせるために…。 直接的な接触がなくても、彼の気持ちは変わらない様子でした。 その一方で私も、一歩踏み出すつもりはありませんでした。 このまま彼の気持ちを振り回し続けるのは、きっととても酷なことです。 もう、終わらせなければ、彼のためにも私のためにもならないはず…。 「やっぱりこういうことは、夫もいるので、やめます…! 思わせぶりなことをしてごめんなさい」 彼からの返信は…。 「こういうことって、メッセージだけじゃないですか? それでもダメなんですか?」 「ダメです。夫がしていたら、私は嫌です…」 夫は私なんかに興味ないけど…。 でも、されていやなことは、しない…! 「このまま続けたら、大変なことになる。その前に、ゆう君には、良い人みつけて幸せになってほしい」 情に流されたらダメだ、それは彼のためにならない…。 そう強気に返す私に、彼は…。 ■彼のまっすぐな想いに、胸が張り裂けそうになる 「たんこさんがいいんです。たんこさんしか考えられない」 き、きたーーーーー!! 泣きそうになりながら、戦い続ける私。 「不倫なんてしたら、下手したらゆう君は、私の夫に危害を加えられるかもしれない。世の中、そういう事件はたくさん起きてる。好きだけじゃだめなこともあるんだよ」 「覚悟はできてます」 な、なんの覚悟…!? 「私も…夫のそういうことで、傷ついたことがある。今でもふいにフラッシュバックして、ぶん殴りたくなるくらい、ダメージが残ってる。何年経っても、悲しみは色あせない。裏切りによるダメージは、想像してるよりも深刻なんだよ」 胸の中は、こん棒でぐるぐるかき混ぜられるようでした。 どうしたらいいんだろう。なんてことをしてしまったんだろう。 フルネームと子どもの写真を晒して、私は何をしているんだろう。 ゆう君が危害を加えられる危険性だけでなく、最悪、子どもたちに迷惑がかかるかもしれないのに。 私は大変なことをしてしまった…。 浮気による怒り、悲しみの大きさを知っている私は、彼が逆上するパターンにまで想像がおよび、どんどんと悪い方向に考えてしまっていました。 次回に続く(全11話)毎日9時更新!
2022年04月18日■前回のあらすじ 彼の男らしいところを見ると、なぜか脳裏に息子が浮かび、それが気持ちのブレーキになっていたが…!? 忙しく、身体を休める暇もない毎日を癒やしてくれる彼…。 そんな彼とのメッセージだけのやり取りは、2カ月にも及んでいました。 ■彼からのメッセージに胸が痛んだ 「最近、お店に来られないので寂しいです…」 彼からのメッセージ。 胸がズキンと痛みます。 その頃になると私は、彼のいるそのコンビニに足を運ぶことをやめていました。 なんとなく気まずいのと、なんとなく、会ったらいけない気がしていたのでした。 「電話はダメですか? 声、聞きたいです」 「うーん、子どもがいるから、なかなか…」 家族を言い訳にしながら、私は彼との距離をキープするのに必死でした。 ■彼にほれるなという方が難しいけど、思い出す夫の裏切り 引きこもり経験があって、人とのふれあいも絶って…、すべてにおいて自信のない私が、こんなに優しく想ってもらえるなんて、ほれるなという方が難しい。 日常生活でも、キレイな顔をした彼になんとなく似ている俳優さんが妙に気になるようになり、その俳優さんをテレビで見る度に、変な汗がふき出るようになっていました。 これはもう、やめどきかもしれない…。深みにハマる前に、やめなきゃ、大変なことになる…。 不倫なんてことになったら、楽しいことだけじゃ済まされない。 深い傷を人に負わせ、猛烈な怒り、地獄のような悲しみをぶつけられることになる…。 それは、夫の裏切りを経験した私には、たやすく想像できることでした。 次回に続く(全11話)毎日9時更新!
2022年04月17日■前回のあらすじ 彼とメッセージアプリでやり取りしているうちに、少しずつ罪悪感を抱き始め…!? 彼のメッセージには、景色の写真や自炊の料理、自撮り写真など、たくさんの写真がついていました。 その中には…。 ■まさかの、湯あがりショット! こんなものも…! 夫の、ちょっとたるんだ体とは違う、スラっとした引き締まった体。 たるみにたるみきった私なんかと比べてしまったら、涙が出るくらいの芸術品。 端正な顔も相まって、雑誌のモデルのようです。 「す、すごい…」 しかし、私の中に沸き立つのは、ときめきやドキドキではなく、 「うちの息子も、いつかこうなるのかしら…」 そんな、色気もへったくれもない感情でした。 ■彼の男らしさに抱く気持ちは…!? 純粋で真っすぐな彼の心に癒やされ、メッセージが日々の潤いになっていたのは事実です。 私が「疲れた」と言っても、「俺も~」としか返してこない夫とは違い、彼は優しく労わってくれました。 今日、何があったか、何がつらかったか、話せるのは彼だけになっていました。 でも、彼の男らしいところを見ると、なぜか脳裏に息子が浮かぶのです。 今、丸っこくて手足の短いかわいい息子も、こうなるのかしら? この子にも、こんな時期があったんだよな…。 不思議なものだな…。 自分の息子がもし、既婚者とこんなことをしていたら…お母さんは、どう思うんだろう? そのような気持ちは、まるでブレーキのように、盛り上がる楽しい感情に、いつも少しのストップをかけてくれていました。 次回に続く(全11話)毎日9時更新!
2022年04月16日■前回のあらすじ 彼の想いに感服! 彼の純粋な言葉のひとつひとつに、癒やされるようになった私…。 ■ささいなことでも、聞いてくれる彼… 彼とのやり取りは、家族が寝静まった後、深夜にまでおよぶこともありました。 「ドラマ、録画してたのやっと見れました! おもしろかった~」 「買い物してたら、こんな野菜が…」 「娘が、こんな手伝いをしてくれて…」 私が送るのは、子どもたちのオモシロエピソードや、ニュース、ドラマのこと…。 そんなことしかありませんでしたが、彼は興味深げに聞いてくれました。 「僕も見てます! あの俳優さん、かっこいいですよね」 「おもしろい! ぜひ、料理してください(笑)」 「いい子なんですね。僕も妹がいるんですけど…」 どんなひとりごとのようなメッセージにも、楽しそうに食いついてくれる彼。 彼とメッセージをやりとりするこの時間は、 寂しさが差し込んでいた心が、ホッとあたたかくなる時間でした。 ■このメッセージのやり取りは、夫への裏切り…? 夫とこんなふうに話したのは、いつが最後なんだろう。 自分のことなんて、すっかり話さなくなってしまった…。 夫に聞かれることもなくなったし、自分から話すこともなくなった。 話題はいつも、子どものこと。 同じ部屋で寝息を立てる夫の背中に、 “これも裏切りになるんだろうか” と、ふいに思いました。 …で、でも、夫もかわいい同僚の子とメールしてるしね!! 私の妊娠中だって、毎週のように飲みに行ってたし…。 なんて思いながらも、少し罪悪感を抱き始めていたのは、私が少しずつ、彼にひかれていたからだったのかもしれません。 次回に続く(全11話)毎日9時更新!
2022年04月15日■前回のあらすじ 彼はまだ20歳の学生だとわかり、いろんな意味でドキドキなやり取りを開始…。 ■ひとまわり年下の彼との、メッセージのやりとり その日から、33歳の私と20歳の彼とのメッセージアプリでのやり取りが始まりました。 なんでも、コロナ禍で大学生活もボロボロで、帰省もできず、バイトでもきつい人間関係に悩んでいた時に、このオモシロオバサン…もとい私が声をかけてくれたことに、救われたとのこと。 人見知りなりに、出会った人には明るく接する! というモットーが、少しは役に立っていたようです。 いつも自由な息子に振り回され、時に店内で叱咤することも…。 しかし、息子には通用せず。 あたふたと買い物をする私の様子が、ほほえましかったそうです。 彼によると、初めて出会ったのは5カ月前の春先で、その時から月に2、3回程度の接点しかなかったものの、私の語録? をしっかり記憶してくれていました。 ポイントカードを間違えてテンパる姿や、お菓子を離さない息子との戦い、ミスした店員さんのフォローなど…。 これは、マジなのかもしれない…。 その熱量には、圧倒されるばかりでした。 ■メッセージから痛いほど伝わる、彼の熱意 “私なんかのことを、こんなにも想ってくれる人がいるんだ…。” それはドキドキというよりも、感動といった方が近いかもしれません。 彼が私との思い出を熱く語る様子は、まるで好きなものを語る熱心なマニアのようで、私は少し冷静に、彼の想いに感服していました。 その日から彼は、毎日の「おはようございます」から自炊写真など、いろいろなメッセージを送ってくれるようになりました。 一方の私は、写真で送れるような映え料理など作っておらず…自撮りなんてもってのほか。 ひたすらメッセージのみで、対応していました。 でも、私も彼の純粋な言葉のひとつひとつに、癒やされるようになっていました…。 次回に続く(全11話)毎日9時更新!
2022年04月14日■前回のあらすじ 新しい服を着た時、夫が無反応で何も言ってくれず、寂しさが募り…。 私の変化に興味がなさそうな夫のそぶりについ寂しくなり、彼からもらった紙切れを取り出してしまった私。 ■セーブしていた気持ちが、寂しさからよみがえって… あの紙切れの文章を改めて読んでみると、彼の優しさや愛情が、ひしひしと伝わってきます。 でも、進んだら、どうなるんだろう…。 こんな経験は初めてで、軽い気持ちでなんて、アドレス登録できませんでした。 でも、でも、確認してみたい…この言葉はどういう意味なのか。 私なんかのことを、どう思っているのか…。 皮肉にも、背中を押したのは、夫のそっけない態度でした。 ■勇気を出して、友達登録! すると… 「まあ、夫だって学生さんとか患者さんとアドレス交換してるし…」 寂しさから、ついにメッセージアプリの友達登録をしてしまった私。 しかし、追加しただけで、一言を送る勇気はありませんでした。 すると…。 『こんにちは。コンビニの方でしょうか…?』 む、向こうからきたーーー!! 「はい! その節はどうも…」 と、私が妙な返事をすると…。 『お名前、たん子さんっていうんですね!』 ■いろんな意味でドキドキなやり取りを開始 子どもの写真(アイコン)とフルネーム出てるーーー!! 焦りつつも、あいさつを交わすと…。 『僕は八百屋大学(仮名)に通う、安井代(仮名)といいます!』 だ、大学生…!? これ…犯罪では…!? いろんなの意味でドキドキだらけのやり取りの中で、 彼はまだ20歳の学生ということがわかりました。 対する私は日々の生活に疲れ果てた33歳の子持ち。 これは、一体何が起こっているのだろう…。 次回に続く(全11話)毎日9時更新!
2022年04月13日■前回のあらすじ コンビニの店員さんに連絡する勇気はなく、連絡先が書かれた紙は財布に忍ばせていました…。 そんな中、久しぶりに新しい服を買った時のこと。 何気なくその新しい服を着ていただけで、娘は私の珍しい姿に気づき、声をあげました。 「どこで買ったの?」 「かわいい!」 ■私の新しい服に大人顔負けのコメントをくれる娘 普段から、景色や人の変化によく気づく、察しのいい娘。 さらには褒め上手で、生地の質感や柄にまで大人顔負けのコメントをしてくれます。 さすが、女の子…! プチプラのちょっとしたお買い物でしたが、娘の喜びように、私も刺激を受けました。 「もっとおしゃれ、しないとな…」 鏡に映るのは、化粧も手抜きでたるみまくった、疲れた顔の私。 娘の言葉に、ハッとさせられる思いでした。 しかし、そのあと帰ってきた夫は、私の新しい服に気づかず、無反応。 ■脳裏にふと彼の優しい笑顔が浮かんだ私は…!? 気付いてはいたのかもしれませんが、何も言わずに、いつものように子どもたちと遊び始めます。 子どもが前髪を切ったら、すぐ気づくのに…。 「私のことなんて、興味ないんだよな…」 そんな寂しさが、胸に刺さります。 「もし、彼だったら、気づいてくれるのかな…」 脳裏にはふと、彼の優しい笑顔が浮かびました。 夫の反応に、虚しさと寂しさを感じる中、私はついに、あの紙に手を伸ばしてしまいます…。 次回に続く(全11話)毎日9時更新!
2022年04月12日■前回のあらすじ たまに寄るコンビニの店員さんから、連絡先が書かれた紙切れをわたされた私。衝撃的な出来事にその紙切れを持つ手が震えて…。 コロナ禍で人とのかかわりが希薄になる中、突然、コンビニの店員さんから連絡先をもらってしまった私。 恋愛経験も乏しく、夫とも奇跡的に結婚したような私には、今までこんな経験はありません。 それどころか、コンビニにも行けないレベルの引きこもりだった私です。 こんなこと、漫画やドラマの中だけの、二次元の出来事としか思っていませんでした。 “一体なにが起こっているんだ…?” 思い当たるふしといえば、気さくな雰囲気で息子にも笑顔で接してくれて、ちょっとしたやり取りに応じてくれる店員さんに嬉しくなって、こちらも一言を添えていたくらい…。 ■彼が自分に何を求めているのかわからなかった でも、それだけで連絡先までわたすんだろうか…? 育児に疲れて、おしゃれ心を忘れ、メイクも大ざっぱ。 美容院にもしばらく行けていないボサボサの髪を振り乱す私が、一目ぼれされるはずもありません。 しかも、傍らには息子がいて、子持ちということをわかっているはず。 決まっておやつをほしがる息子と格闘する私に、彼は何を求めているのだろう…。 ■彼の連絡先が書かれた紙切れはお守りのような存在に ドギマギしながらも、私はもらった連絡先に返信する勇気はなく…。 忙しい毎日の中で、そのことも忘れそうになりつつも、連絡先が書かれた紙は財布に忍ばせていました。 家族以外の人とのコミュニケーションもなく過ごす毎日の中で、 彼の素朴な字の書かれた紙切れは、ぬくもりを感じる、お守りのような存在に。 こんな私を想ってくれている人がいる証明として、心強かったのです。 それでも、なんとなく気まずさを感じ、その店舗には足を運ばなくなりました。 次回に続く(全11話)毎日9時更新!
2022年04月11日一昨年の春、世の中は未知のウイルスに対する混乱の真っ只中でした。 人との距離を保つことを義務づけられる中で、ママ友も作れず心細さや寂しさを感じていたある日、私はある衝撃的な出来事に見舞われます。 孤独感を抱いていた私が、危ない沼にハマりそうになった、ドキドキと恐怖と後悔をみなさまにもお伝えできればと思い、この漫画を描きます。 ■行きつけのコンビニで、いつも話しかけてくれる店員さん 当時、コロナ禍で遊びにいくこともできず、息子を保育園に預けていなかった私は、息子とドライブに行くことを唯一の息抜きにしていました。 車が好きな息子は車に乗っているだけでニコニコご機嫌で、家では興奮してできないお昼寝も、チャイルドシートの上ではしてくれます。 そして、息子が眠った隙にノートPCを開き、車の中で仕事を進める…。 そんな時間が、私にとってもホッとできる時間でした。 そんな毎日の中で、たまに寄っていたコンビニがありました。 何軒かある中のひとつで、そんなに頻繁に通っているわけでもなく、ときどきコーヒーと息子のおやつを買うくらいの、そんな頻度でした。 その日もそのコンビニに寄り、目覚めた息子と共におやつを買いに行くと、いつも声をかけてくれる店員さんがいました。 清潔感のある朗らかな好青年という感じのその店員さんは、息子がいつものジュースを出すと、「これおいしいんだね」と優しく声をかけながらレジを通してくれました。 そのとき…。 ふいにその店員さんが、胸ポケットから紙切れを取り出し、レシートに重ねるのが見えました。 「ん…?」 なんだろうと思いながらも、ほかに並んでいるお客さんもいたので、私はそそくさと車に戻りました。 そして、息子にジュースを渡し、その紙を見てみると…。 ■彼が胸ポケットから出した紙には…!? “いつもお話できることを楽しみにしています。よかったらもう少しお話したいです。 電話番号:○○ID::○○…” その紙切れには、電話番号とメッセージアプリのID… えええええーーーーー!? 隣では、何も知らない息子が、ジュースを飲んでいます。 な、なに、これ…? 思い当たるふしといえば、気さくな雰囲気で、しかもちょっとかっこよくて、会計のやり取りの際に一言つけ加えてくれる店員さんとのやり取りがうれしく、こちらもちょっとした一言を添えていたくらいでした。 でも、それだけで…? 紙切れを持つ手が、かすかに震えていました。 次回に続く(全11話)毎日9時更新!
2022年04月10日わが家はみんな食いしん坊。 胃袋の大きな夫に似て、娘と息子も早くも底なしの食欲を見せつけてくれています。 笑顔で食べてくれるのはありがたいのですが、いかんせん、食費がかかる…。 預金がゼロになったこともある火の車のわが家です。 栄養価を気にしつつもなんとか食費を抑えようと、日々、四苦八苦しながら、私は雑誌やネットで節約術の勉強をしていました。 ■まとめ買いをしてみたところ…!? そこにあふれるのは “とにかく、まとめ買い” というワード。 一週間分の食料をまとめ買いしてしまえば、あとは無駄なお金を使わずに、献立も立てやすい、という見事な戦術です。 なるほど…と思い、私も三日分の食料を、とりあえずまとめ買いしてみました。 これで、ちょっとしたセールの誘惑や子どもたちの喜びそうなおやつに惑わされずに済むぞ! しかし…。 わが家には、 夫という伏兵 がおりました…。 ■俗に言う“食い尽くし系”のわが夫 うちの夫は、とりあえず“食べつくす”タイプの人間。 食べ物を粗末にするなという祖父の教えを大切にしているのは良いのですが、いかんせんその “食べなければ”という使命感が強すぎる。 ビールをケースでプレゼントされれば「残しておいてはいけない…」という勢いで、毎日飲みまくる。 三日分のお肉を買った上で炊事をお願いすれば…。 使いつくす…! 確かに、確かに「これは○日の夕飯用でこれは○日のお昼用…」なんていう説明をしなかった私も悪かったかもしれない。 でも、子どもたちは「一日一個だよ」と言い聞かせればそれを守ってくれるのに、なぜかうちの夫は 食べ飲みつくす使命感 にかられているのです。 牛乳も、卵も、納豆、発泡酒も…あればあるだけ、「冷蔵庫をピカピカにしなければ」という、使命感に燃える夫が吸いつくすのでした。 ■わが家にはわが家の節約法を…! そんなわけで、わが家においてまとめ買いは節約にはならず…。 私なりに考えた結果、家族の「これほしい!」に惑わされないために、“ひとりで買い物へ行く”というところだけは守り、今日も二日分の食料だけまとめて、買い物に行くのですが…。 お店の魅力的な安売りには歯向かえず、今日もちょっとだけ、無駄使いをしてしまっているのでした…。
2022年03月27日この春から、幼稚園に入園することになった息子。 言葉に遅れがあり、オムツ外れもまだ。 不安要素はたくさんあるのですが、その中でも一番の不安… それは “かみ癖” でした。 赤ちゃん期から、わんぱくそのものだった息子。 家族で激しくじゃれあうのが大好きで、多少の打撲にも動じないタフガイでした。 そんな息子の必殺技は… 薄く小さい乳歯は鋭く、私と夫の腕にはくっきりとした歯型が… 大好きなお姉ちゃんに牙をむくことはないのですが、興奮してくると笑顔でかみつく、というパターンが出来上がっていました。 そんな中での、幼稚園入園決定。 これは…マズイ。 お友だちを傷付けたりなんかしたら、大事件だ。 私はその日から、息子のかみ癖をなんとか落ち着かせるために試行錯誤を始めます。 ■目には目を! 作戦を開始した まずは… “目には目を、かみつきにはかみつきを! 作戦”。 息子がかみついたら、私もかみつき返す。 それでかみつかれる痛みを教えよう! という作戦です。 さすがに、子ども相手に本気がみはできず、甘がみですが… 遊びに興奮して息子がかみついてきたら、私もガブっ! すると… 少し考える息子。 しかし、少しするとケロッとして、また遊びはじめます。 多少の動揺はみられましたが、なんだか遊びの一環だと思われている…? ですが、継続あるのみ。 私と夫はその日から、かみつかれたらかみつき返す、をひたすら繰り返していました。 どうしてかみつくんだろう? なぜ、息子はかみつくのだろう…遊び? ストレス? そう悩み、助産師さんをしている知人に聞いたことがありました。 「言葉で気持ちが思うように表現できない間は、ヤキモキした気持ちをかみつきで表現することもあるよ」 とのこと… まさに、まだ『ママ』すら言えずに気持ちを思うように表現できない息子にはドンピシャ… そして何より、口下手な私自身にもそれは該当していました。 何を隠そう、一番のかみ癖を持つのは… この私でした。 ■実は…母である私にもかみ癖が おとなしく、口答えもせずに育てやすい“良い子”だった幼少期の私。 それが、夫と出会ったことで感情を表に出せるようになった… いや、“暴発”と表現するのが正しいでしょう。 とにかく、夫に感情を不器用にぶつけるようになった私は、嬉しいとかみつく、恥ずかしいとかみつくようになってしまいました。 夫のフライドチキンのような腕がおいしそうなせいもあります。 ですが、ふいにささやかな喜びを感じた時に、 愛情表現としてなぜかかみついています。 “ありがとう”や“うれしい”を込めて、なぜかかみついているのです。 息子も、イライラやモヤモヤというよりも、遊んでいるのが楽しくて、ガブっとしているような感じです。 うまく言葉で表現できないもどかしさはあれど、息子も、相手を傷つけようと思ってかみついているわけではないんだ。 でも、相手はびっくりするし、痛いし、怖い。 それをちゃんと教えなければ…。 ■地道な説得は続き… それからは、かみつかれたらかみつき返す、に加えて、 「かみつかれたら、痛いし悲しいよ」 「びっくりして、怖がられちゃうかもしれないよ」 と、説得するようになりました。 息子はじゃれているだけかもしれないけど、相手の子は怖い。 その大事な大事な身体が傷付けられたら、相手の親御さんだってショックだし、怒りを感じられても仕方がありません。 私は静かにしつこく、説得を続けました。 かみつかれながら…。 すると… 1か月たつ頃には息子のかみつき癖は落ち着き、毎日のようにかまれていたのがウソのようになりました。 まだ言葉は出ず、気持ちを表現するのは難しいのですが、息子なりに納得して、かみつくのをやめてくれた様子です。 これも千差万別で、やめたくてもやめられない子、あえてやめない子もたくさんいると思います。 これからの幼稚園生活も、きっとさまざまなトラブルが待ち構えていると思いますが、息子のかみ癖と戦った日々を思い出しつつ、乗り越えていこうと思います!
2021年03月26日昨年のはじめ、祖父が亡くなった時のこと… その頃はまだ新型コロナも出始めで、葬儀にもまだ制限はありませんでしたが、私たちは近親者のみで小さなお葬式を開きました。 この時、6歳だった娘と2歳だった息子にとっては、初めて向き合う“死”であり、初めてのお葬式。 このお葬式が、子どもたちによって、 “笑ってはいけないお葬式” になるのでした――― 葬儀前、母の実家で静かに横たわる祖父の亡骸に、子どもたちはまだ何が起こったのかわからない様子でした。 入院していた病院で静かに息を引き取った祖父。 眠っているだけと思っても、仕方がありません。 ■安らかに眠るおじいちゃん…でも、そんなの関係ない! 早速、祖父の亡骸に添い寝しようとする息子。 ちょっと泣けるけど…! 今はやめとこうな!! そして翌日、出棺の時。 ひつぎにお花を手向ける花入れの儀。 キレイなお花を気に入ってしまった息子は、お花を手放しません。 必死に『おじいちゃんにあげようね』と説得しても、「NO!」の一点張り。 そのお花も入れてあげてーーー!! そんなこんなで、大人はみんな笑いをこらえた状態で、混沌としたまま式は進み… 火葬場でも、娘と息子はきゃっきゃと笑顔で二人遊びしていました。 ですが、祖父を亡くした祖母たちにはその明るさが救いだったようで、穏やかに笑顔も交えつつ、式は静かに幕を閉じました。 ■ひいおじいちゃん孝行だった娘 6歳になる娘は、寝たきりの祖父に会いに行くたびに、食事介助を仕切っていた、ひいおじいちゃん孝行の娘でした。 その指示の的確さは、祖母をハッとさせるほど。 祖父も、孫である私の名前は忘れても、ひ孫である娘の名前は笑顔で何度も呼んでくれたものです。 そんな娘は、そろそろ“死”というものも理解できる年になったようで、少し寂しそうな顔を見せる瞬間もありました。 しかし、“死”を知ったことで、当たり前のように流れていく“生”の日々がかけがえのないものであることを幼い娘なりに感じることができたのかな…と、母は思うのでした。 こうして、子どもたちのおかげで笑いあり、ホロリありだったお別れは終わり、帰り際…… 突然、歩みを止めたのかと思ったら、真顔で一言。 「おじいちゃん、誰に殺されたの?」 さすが、医療ドラマやサスペンスものが好きな娘… そうきたか…!! 思わず吹き出してしまう大人たちでしたが、娘の顔は真剣そのもの。 まるで女刑事のようでした。 近親者のみで、よかった…(涙)
2021年02月27日うちの息子は砂場が大好き。 公園で砂場を見つけると、しばらくそこから離れません。 ■賃貸だけど自宅に砂場を作ることにした コロナ禍で外出の控えが始まった時、おうちでも遊べる室内砂場の購入も考えたのですが、遊び方が派手なわが子たちのことです。 いくら掃除しやすい砂といえど、まき散らして家中がジャリジャリになるに違いない… と考えると、購入に踏み切ることができませんでした。 そこで考えたのが、 自宅の庭に砂場を作ること でした。 私の幼少期には、実家が農家だったこともあり、庭に祖父たちがレンガで本格的な砂場を作ってくれたものです。 あんな感じで、家で遊べれば… しかし、わが家は賃貸。 原状回復の義務があります。 なんとか、元に戻せる形で砂場を作るしかない…。 作戦を練った結果、たどり着いたのが “プランターで砂場を作る!” でした。 コロ付き衣装ケースで可動式・ふたつきにすることも考えましたが、日焼けで劣化して割れないだろうか? という不安と、重くて移動するのが億劫になりそう…というものぐさ魂で、プランターを埋め込む形に決定。 ホームセンターに買い出しにいくと、50L入る深く大き目のプランターを発見。 その値段…600円! 安い! そして、抗菌砂10kg(ちょっと湿ってる)と焼砂10kg(サラサラ)を一袋ずつ購入し、100均でプランターに穴をあけるキリを購入。 材料すべてをそろえて、3,000円足らずです。 帰宅し、息子が昼寝している間にプランターにキリで水抜き穴をあけ、 (なかなか力が必要です! ケガに注意してください) 庭にプランターが半分入るくらいの深さの穴を掘ります。 深めに埋めてしまっても問題ないと思うのですが、うちの庭は水はけが悪く、豪雨の際にプールになってしまったので、その水深を考えて、浅めに(雨が流入しないように)埋めました。 そして砂を入れれば、砂場の完成! わが家の近所には猫ちゃんがいないので猫除け対策はしていないのですが、おトイレにされないか不安になったら、ネットでふたをする予定です。 ■自宅に砂場を作った結果…!? 初めてのおうち砂場に、息子も娘も大喜び。 さらさらとした手触りに、息子も幸せそうです。 それからは、毎日のように庭に出て、砂場遊びの毎日。 まだまだ目が離せないため、私も一緒に外に出て見守っているのですが、この何もしないひなたぼっこの時間が、意外と大人のリフレッシュにもなっています。 公園の砂場では、他のお友達の道具を横取りしないか、陣地に侵略しないかというヒヤヒヤがつき物ですが、自宅の庭ではそれもありません。 ゆっくりと思う存分、砂場遊びを楽しむことができます。 しかし、ちょっとした難点が… それは、 買い物に出かける前、そして帰宅後に必ず砂場の誘惑があること。 お姉ちゃんが帰ってくる前に買い物を済ませたいのに、砂場で遊び始める息子…! そして、小雨程度なら余裕で砂場に繰り出してしまう息子…! ですが、総合的に考えて、とってもよかったお庭改造でした。
2021年01月27日娘もすっかり小学校生活になじみ、コロナ禍での自粛生活にも慣れつつあった、ある師走の夜… お風呂から上がり、眠りに就こうとしていた時に、それは始まりました。 ■お腹が痛いと泣き始める娘 おなかが痛いと言い始める娘。 はじめは、ちょっと悪いものでも食べたかな? と夫とも楽観していました。 しかし、徐々にその訴えは強くなり、終いには泣き始める娘。 これは…ただ事ではない。 二年前の12月に娘が扁桃腺切除のオペで入院していたことを、つい先日、夫と懐かしんで話していたばかりでした。 そしてオマケに 夫「俺、ちょうどこのくらいの頃に虫垂炎、やったんだよね」 ヤバイやん。 ヤバイやつやんそれ。 娘には、おなかを触ると痛いか、手を離した時に痛いか。 痛いのはどの辺か、右か左か、簡単なスクリーニングをしたものの、その返事は泣きわめきながらの「右の方が痛い」 あーヤバイやつだこれーーー!! とりあえず、病院に連れて行かなければ… しかし、千葉に引っ越してから初めての救急外来。 スマホで調べてみると、なかなか近くに見つからない… ど、どうしよう。 #7119で聞けばいいの…? 東京でお世話になった、#7119(救急相談センター)にかけてみよう。 ……つながらない…? 千葉県、#7119やってない――――― まさかの新事実。 埼玉と茨城は対応しているのに、なぜか千葉、やってない…。 必死に調べた結果、類似番号である救急安心電話相談というものを発見。 かけてみたところ、いくつかの病院の名前が浮上。 しかし、どこも微妙に遠い。 一つは、高速に乗らなければ間に合わない。(基本的に24時間対応ではない) でも、そんなことは言っていられない。 娘の危機だ。 ひとつひとつ電話をかけてみると、「今、外科の先生しかいない」「検査できない」「おなかを触るしかできない」 結果、高速に乗らなければ間に合わない、小一時間かかる病院しかないという結果に…。 どうしよう…。 夫は明日も仕事。息子もいる…。 私が…私がいくしかない。初めての、夜間の高速で。 しかし、 夫「みーちゃんの危機だ!俺もいく!!」 (↑明日も5時起き) こうして、まさかの家族四人真夜中ドライブが決定。 ドライブが大好き、そして高速道路が大好きな息子は瞳を輝かせながら乗り込み、私も泣き続ける娘に上着と靴下をはかせ、なんとか乗り込みます。 途中、何度もトイレに行きたがる娘。 水様便ではないものの…これは… 漏らすかもしれない。 この先しばらくはトイレに行けない、という最後のパーキングのトイレで息子のオムツを一枚もらい、それを破り、ナプキンのようにして娘のパンツに挟みました。 私「いつ漏らしても、ええで」 ここでも泣き続ける娘は、トイレでちょっと排便し、車に乗り込みました。 漏らしてもいい。娘が元気になれば、それだけでいい…。 ■娘に笑顔が戻り始めて…!? ずっとずっと娘の背中をさすり続け、助手席の息子はいつのまにか良い顔で爆睡。 すると… 娘「お月様、動いてるね」 会話もままならなかった娘が、窓の向こうの夜空を見上げ、話しはじめました。 私「お月様じゃなくて、雲が動いてるんだよ。」 空を見る余裕が、出てきた…? 私「みーちゃん、痛いの治ってきた?」 娘「うん」 私「今、どのくらい痛い?」 なんと、先ほどのトイレで悪い便が出たのか、娘の顔に笑顔が戻り始めました。 時はすでに小一時間たとうとしているところ。 まさに高速を降り、病院は目前というところでした。 夫「……帰るか…」 私「…うん…」 こうして、ドライブだけ楽しんで帰る結果となったわが家。 娘はそれからすっかり元気になり、帰るとすぐに眠りにつきました。 そして翌日… 恥ずかしそうに言う娘。 いいんだよ。 みーちゃんが元気なら、それでいいんだよ。 ひたすら学校の近さを最優先にした家探しをしてしまいましたが、救急病院の近さも考えるべきだったと、今は反省しています。 なんにせよ、今回は大事に至ることがなく、よかったです…。 日本中、世界中が大変だったこの一年も終わりを迎えようとしていますが、おかげさまで、わが家はなんだかんだ無事に、笑顔で過ごすことができました。 来年も、皆さまのおうちにひとつでも多くの笑顔がありますように!
2020年12月26日前回 、書いたように、分散登校により徐々に学校生活に慣れることができた娘は、穏やかに入学式を迎えることができました。 しかし、この入学式で、ある事件が起こります…。 ■入学式で…娘が行方不明!? コロナ禍の中での入学式は、ソーシャルディスタンスや入場制限、換気など、先生方のさまざまな考慮の中で執り行われたものでした。 そのため、例年とは違うことばかり。 子どもたちはみなマスクをし、参加できる保護者も各家庭につき一人に限定。 席の間隔も広くとられ、会場内はサキュレーターでよく換気されていました。 家族を代表して参加した私は、息子と留守番をする夫のため、ビデオ撮影。 しかし、 どうしても校門の前で入学式っぽい写真が撮りたい… と、終了時刻を狙って校庭まで遊びにやってきた夫。 広い校庭に瞳を輝かせる息子。 思いっきり私服の夫を横目に、意外とご夫婦で参加されているファミリーもいらっしゃいました。 中には、校門フォトのためにバッチリスーツでやってくるパパさんも! うちだけ私服… そうこうしているうちに入学式は終了し、下校時間。 式が終わった後、保護者は校庭に並び、必要書類を受け取り、順次子どもと合流して帰宅、という流れだったのですが… 娘が、いつになっても出てこない。 ゆっくり帰り支度しているのかな? と思いつつ待っているものの、どんどんと子どもたちが帰ってゆく中、娘だけがいない…。 不安になり、げた箱へ向かうと… ■幸せムードの中、わが家は必死の捜索 娘の靴がない。 つまり…もう学校の外? まずい。 夫と息子はここにいる。つまり、家には誰もいない。 登下校ルートの確認は何度かしているものの、いつも私と息子が一緒。 娘ひとりの帰路は初めてです。 あかん!! 事態に気付いた夫も、一気に顔を真っ青にし、二手に分かれ、走って校庭を出ました。 みな幸せムードいっぱいの中、顔が真っ青な夫と私。 よく寄り道していた公園に顔を出すも、娘の姿はありません。 ごめん。 出入り口の前で待っていたはずなのに、娘が出てくるのに気づけなかった。 息子に気を取られてしまった一瞬で、すれ違ってしまったのかも…。 久しぶりに着たフォーマル着をたくし上げながら、走っていると… 夫が娘を発見。大声をあげて、必死に走っています。急いで私も合流しました。 娘は、私たちの姿を見た瞬間、泣き崩れました。 なんとか、ちゃんと家には向かっていた娘。 ですが、周りが家族と合流する中で、ひとりぼっちになってしまった不安でいっぱいだったのだと思います。 夫も私も半泣きで、娘に何度も謝りました。 げた箱前の出入り口で待っていたものの、夫と息子の出現でその場を動いてしまったのは事実。 そして何より、娘も私も、久しぶりの人混みに圧倒されてしまった部分もあります。 見事にすれ違い、起きてしまった娘失踪事件。 この時の焦りと不安は、今、思い出しても身の毛がよだつほどです。 この経験により、娘には子ども用のGPSを購入。 それを持たせることで、たまの寄り道にも動揺せずにいられます。 ■やっと入学式の写真を撮影 小学生といっても、まだまだ子ども。 ちょっとしたすれ違いや勘違いで、大事件に発展することもあります。 親子ともども気を引き締めて、これからも毎日を過ごします! 結局、それっぽい写真はまったく撮れなかったので、ここで…
2020年11月28日娘の保育園卒園、そして小学校入学という一大イベントが連続するこの2020年は、わが家にとってもドキドキの一年…となるはずでした。 しかし、世界は新型肺炎で大混乱。 当たり前の日常がいかに尊いものであったか、思い知る日々になりました。 わが家は保育園の卒園前から、私が在宅仕事であることもあり、自主的に登園自粛をしていました。 保育園最後の時間を、大好きな先生やお友だちと過ごす残りわずかな時間… ですが、同じ小学校へ上がるお友だちが多いのもあり、 「また近いうちに会えるよね!」 と前向きになることができました。 娘は娘で、家族でゆっくり過ごせる日々が新鮮だったのか、不満も漏らさずに毎日を楽しんでいました。 しかし、徐々に弟のうっとうしさに嫌気がさし始める娘… ■ドキドキの小学校入学! のはずが… そんな日々が続く中、入学式が行われないまま、小学校の分散登校が始まりました。 娘の通う小学校では、1クラスが4グループに分けられ、週に一度登校する、というカタチの分散登校が行われることになりました。 1クラス40人ほどの生徒が10人程度におさまり、ゆったりとスペースを設けて授業を受けられる、というものです。 親子ともども、さまざまな不安がある中の初登校… それは久々の、親子が離ればなれの時間。 慣れない場面の苦手な娘が泣いていないか、母は気が気でありませんでした。 ■分散登校がもたらした意外な効果とは!? でしたが、帰ってきた娘はニコニコ。 同じ保育園だった男の子が、同じグループにもいたようでした。 今まで、入園や転園の際にはなかなか気持ちが切り替えられず、パニックで泣いてしまうことも多々あった娘。 ですが、今回は休校時間があったことで、娘なりに徐々に気持ちを切り替えられたようで… 宿題も少なめのゆっくりペースで、先生やクラスメイトとも、少しずつ慣れていくことができる、 この分散登校が、娘にとってはちょうどいい慣らし期間になったようでした。 また、“そろそろ入学式だけど、まだ始まらない…”という時間が、娘のワクワクする気持ちを膨らませてくれた部分もあったのかもしれません。 こうして、週1ペースの分散登校を経て、6月には参加する保護者をひとりに限定した、入学式も無事に執り行われました。 ■“いつもと違う”が良いきっかけになることも… 泣く泣くお留守番する夫。 (しかし、このお留守番がある事件を起こすことに…それはまた次回) 「慣れない場所で、きっとパニックになってしまう…」 と先生に相談し、前もって学校に慣れる期間を設けていただくことになっていた入学式。 それも、わが家の場合は休校&分散登校期間があったことで必要なくなり、娘も落ち着いた様子で、笑顔のあふれる入学式になりました。 うちの娘の場合は、運よく“小学校入学のタイミング”で休校となったので、このような流れになりましたが、同じ特性を持った子でも、学校生活が突然途切れてしまった上級生の場合は、学校に行けない休校期間や、今までとは違うクラスの雰囲気に、不安になってしまったと思います。 登校再開と言われても、すぐには適応できないはずです。 いつもとは違う日常がくれた娘との時間は、わが家にとっては決してネガティブなものではありませんでしたが、まだ世界は、1年前とはまったく違う状況です。 当たり前を当たり前に過ごせる人間でも疲れてしまうのに、体力があり余る元気盛りの子どもたちや、その親御さんは、その何倍も疲れてしまっているはずです。 お友だちと思う存分にふれあい、話すことができる、穏やかな日常がどうかいち早く戻ってきますように、と祈るばかりです。
2020年10月27日それはある晴れた日曜日。 私は夫に子ども二人を預け、仕事に向かいました。 そして仕事が終わった後に家族と合流し、大きな公園までいく予定でした。 予定通り、昼過ぎに仕事を終えた私は夫に連絡。 近くの小さな公園で遊んでいた夫は車に子ども二人を乗せ、私と合流。 そのまま大きな公園に向かい、買い物を済ませ、家路についたのでした。 すると… ■恐ろしいことが発覚! 玄関、全開。 すっかり陽は暮れ暗闇の中、何故か珍しく玄関の電気はつけっぱなし。 つまり、 玄関の中も丸見え。 どうぞお入りくださいとでも言わんばかり。 あぜんとする大人たち。 そして、「おうち入らないのー?」とノンキな子どもたち。 これは…もし家に誰か侵入していたら…? 不安が一気に襲いかかります。 ■家の中に誰かいる…? とりあえず、私は車に乗ったまま子どもたちと待機。 夫は、恐る恐る家に入ってゆきました。 数分後… 扉も引き出しもすべて確認した様子の夫が、とりあえず変わった様子がないことを報告。 次に私も大声と騒音をあげながら家に入り(ゴリラ)、安全を確認したところで、やっと子どもたちを家に上げることができました。 結局、あれから数か月たっても、異常はなにも見つからないまま現在にいたっています。 あれだけオープンだと、逆に入りづらかったのか…。 ですが、 もし誰か侵入していたら…と思うと、本当に肝が冷える出来事でした。 いつもは夫に厳しい私ですが、この時ばかりはさすがに夫を責めることができませんでした。 ■何が起こるかわからない、子どもとの毎日 私も、普段ひとりで子どもを見ている時は、事故につながりかねないインシデントだらけです。 買い物の途中、一瞬目を離しただけで、子どもを見失ってしまったこともありました。 あのときは、一人で子ども二人をみることがあまりない夫が、気合いを入れて公園に遊びにいき、私の送迎という "いつもと違うイベント" も加わったものですから、彼の頭はフル稼働だったのだと思います。 そして、自立心が旺盛で危なっかしい6歳児と、指示の通らない2歳児がいる。 きっと玄関を開け、出かける前にも、何か騒動があったに違いません。 もし玄関をしっかり閉めていたとしても、それに気を取られ子どもたちに何かあったとしたら、私は夫を輪切りにしてバターソテーにしていたでしょう。 ですが、子どもたちには何ごともなく、思いっきり遊べた一日に大満足の様子でした。 なので、このお留守番は、はなまるです。 イレギュラーだらけの育児は、うっかりや事故といつでも隣りあわせです。 私もより一層、気を引きしめなければと感じた出来事でした。 ちなみにわが家では、子どもたちを車に乗せた後のダブルチェックを欠かさなくなりました。 (意外と夫が引きずっています)
2020年07月27日みなさん、外出自粛の日々をどうお過ごしでしょうか。 わが家の夫は病院勤務のためテレワークともいかず、いままでのように毎日、感染におびえながらも通勤していきます。 平日は、在宅ワーカーである私と、体力を有り余らせている子ども二人との戦いの毎日です。 食料の買い出しは、できる限り夫のいる土日に子どもたちを見てもらい一人で済ませるのですが、週に一回の買い出しでは間に合わないこともあります。 そんな時は子ども二人を連れ、買い物にいくのですが… 6歳の娘はマスクも外さず落ち着いてそばにいてくれるものの、まだ2歳の息子は、久しぶりのシャバに大興奮。 大喜びで走りたがるので、ベビーカーに乗せて行動を制限しています。 ■買い物終わりに声をかけてくれた店員さんがいた しかし、距離を保とうと通路の端に寄れば商品棚に手を伸ばしてしまい、人との距離を保つのにも一苦労。 神経をすり減らしながら、最短ルートで買い物を済ませなければいけません。 他のお客さんの中には、子どもを連れているわが家を、疎ましく思う人もいるかもしれない… そんなことを思うと、悲しいやら申し訳ないやらで、買い物に来ているだけなのに罪悪感を覚えてしまいます。 食料の大荷物にそんな精神的緊張も加わり、一回の買い物でもドッと疲れてしまう日々。 そんなある日、買い物終わりに、声をかけてくださった店員さんがいました。 「子ども連れてると、大変だよね。いろんなところ触っちゃうもんね」 その店員さんは、ショッピングカートをアルコールスプレーで消毒しながら、出入り口に設置された消毒ジェルを指さしました。 「よかったら、帰りも使ってね。おうちにバイキン持っていかないようにね」 ■店員さんの対応に胸が熱くなった そう言うと、店員さんは優しく、子どもたちに手を振ってくださいました。 ただでさえ大変な状況下で、ショッピングカートやカゴの消毒という仕事が増えた中で、通りがかりの私たちを、笑顔で気遣ってくださった店員さん。 普段から、買い物が終わった後にも自前のアルコール消毒で手指消毒に励んではいたのですが、在庫不足が叫ばれるいま、スーパーの備えつけのものは使うのに気が引けてしまっていたのは事実です。 実際、あとは帰るだけのお客が消毒していようがしていまいが、お店側には何の関係もない話です。 それなのに、こうして声をかけてくださった店員さんがいた。 その事実に、胸が熱くなりました。 緊張の続く日々に、つい弱気になったり、イライラしてしまうこともあります。 でも、この日、いただいた優しさは、忘れてはいけない大切なものを思い出させてくれたような…そんな気がします。 見知らぬ人に声をかけることも難しくなってしまったいま、私ができるのは、一日も早く日常が取り戻せるように、あの店員さんがいち早く穏やかな、カゴを消毒しないで済む日常を取り戻せるように、できる限りのstay homeを果たすことです。 いただいた優しさを励みにしながら、これからも子どもたちとの戦いの日々を、過ごしていこうと思います!
2020年05月27日わが家の娘も、この四月から小学一年生。 入学式が延期され、学校が始まるのもいつになるのかまだ未定ではありますが、生きていれば何でもやり直せる! をモットーに、ゆっくり過ごしています。 そんな私が、娘のピカピカのランドセルを見ると、ふと思い出す出来事があります。 それは娘が年長さんだった、昨年の出来事でした。 昨年は大雨の多い一年で、私の住んでいた地域でも突然の豪雨や冠水がたびたび起こっていました。 幸いにも車通勤だった私は娘の送り迎えも自家用車だったのですが、その日は突然のゲリラ豪雨で車への乗り降りだけでびしょびしょになってしまうほどでした。 そんな保育園からの帰り道、 ふと歩道を見ると、ひとりで傘もささずに走っている女の子がいました。 ■雨の中、転んでしまった女の子 傘を学校に忘れてしまったのか、それとも、持っていなかったのか、天気予報でも「一雨降るかも?」程度の忠告だったので、持ってこなかったのかもしれません。 つい、娘と同じくらいの背丈の女の子に、注意をひかれていると… 派手に転ぶ女の子。 ただでさえ雨にぬれているところを、泣きっ面に蜂です。 もし娘がこんな状況だったら……絶対に寂しくて悲しくて、泣いてしまうはず。 私は急ぎ路肩に車を止めて、女の子に声をかけました。 「大丈夫!?」 女の子は必死に涙をこらえている様子で、逆に私の声掛けでビクッとさせてしまったようでした。 けなげなその様子に、私はつい、お節介心を出してしまい… 「おうち、近く?車、乗ってく?」 車には既に娘と息子が乗っていましたが、もう一人乗ることができます。 私は、これ以上女の子を雨にぬらしてしまうのもかわいそうで、必死に手招きしました。 しかし、女の子の返答は… 「だ、大丈夫です…歩いて帰ります!」 確かにこの時の私は、送迎時にぬれた髪は乱れ、持病治療の免疫抑制剤により夏場も外せないマスク、そして湿気で曇った眼鏡と、焦りで荒い鼻息……と、完全に不審者丸出しでした。 ■トランクに入っていた傘を女の子に渡したが… 女の子が怖がるのも仕方ない… これ以上おびえさせてしまうのも申し訳ないので、私は急ぎ、トランクに入っていた傘を女の子に渡しました。 「いらなくなったら捨てていいからね!」 女の子は、ペコっと頭を下げて傘をさし、小走りで去ってゆきました。 帰宅後、よくよく考えてみると、子どもを連れ去ったり、悪いことをしたり… そんな悪意を持った人は、男性だけとは限りません。 私のような子連れ女だろうが、中にはひどいことをする人がいるかもしれません。 実際に、買い物途中のスーパーで、見知らぬ女が赤ちゃんを傷つけた事件がありました。 そう考えると、あの女の子は “知らない人についていかない”という約束 を、しっかり守ったことになります。 びしょびしょで、ケガもして、いまにも泣きそうな状態で、強い心を持ち、一人で帰っていった女の子。 とっても偉かったと思います。 娘が小学生になり、いずれ一人で出歩くようになるなんて、親の不安は大きくなるばかりですが、私も、この女の子のことを思い出しながら、 “知らない人についていかない”ということの大切さを娘にしっかり教えていこうと思います。 ちなみに、この日から、私は車に傘を多めに備えておくようになりました。 また雨にぬれている人を見かけたら、渡すつもりです。 娘のお下がりなので、ちょっとファンシーな傘ですが…
2020年04月26日妊娠し、ベビー用品をそろえる中で、ひそかに憧れを抱いていたものがありました。 それは… ジョイントマット! ■念願のジョイントマットデビュー やわらかくクッション性に富み、カラーバリエーションも豊かで、汚れても取り外して拭き掃除ができる。 そんな“THE子ども部屋”という感じのアイテムに、心惹かれていました。 そして、いざ子どもが生まれ、念願のジョイントマットデビュー。 パズルのような柄のついたものもあり、好きな色やキャラクターを選ぶ楽しみもありました。 しかし… なぜか娘はマットを分解して遊ぶことを覚え、パズル部分のパーツは行方不明になり、抜け落ちた状態に。 しかも、拭き掃除はできるといえど、ジョイント部分から床に細かいゴミが落ちてたまるため、掃除のたびにすべて剥がして、マット裏も拭き、床掃除もしなければいけない… ■意外とめんどうくさい…? あれ…? 意外とめんどうくさい…? そう気づいたのは、二人目が生まれてからでした。 そこで私は、ジョイントマットを卒業しました。 そして新たに導入したのは、一帖カーペット。 いままでジョイントマットを置いていた子どもたちのスペースに、滑り止めシートだけ貼り、一帖サイズのカーペットを敷きました。 すると、どんなに汚されても、このサイズなら洗濯ができるんです。 どこから持ってきたのか、カピカピごはん粒やパンくずでカーペットがざらざらしてきても、これならカーペットを剥がし、はたいてしまえば細かいゴミは床に落ち、フローリングモップで一掃できます。 そして、カーペットは洗濯機にぶち込めばOK! ■細かい作業から解放された! ジョイントマットに入り込んだ細かいゴミとの闘いの日々が、うそのようです。 一帖では足りない、という場合も、もう一枚同じ柄のものを購入すれば、それほど違和感もありません。 わが家でも同じものを取り寄せ、洗い替えにしています。 大きいサイズのカーペットだと、なかなかのクリーニング代がかかってしまうのですが、洗濯できるサイズなら、それもありません。 公園帰りの子どもたちが砂だらけであがってしまっても、ジュースをこぼしても、いつでも洗濯できると思うと、気が楽です。 何より、 細かい作業がいらない解放感は、とても大きいです。 わが家で使用しているものは一枚2,000円もしない安いものなのですが、毎週の洗濯にもへたらず、活躍してくれています。 ジョイントマットに疲れてきたら、一帖サイズカーペット、おすすめです!
2020年03月27日上の娘は乳幼児期、とにかく“白いもの”しか食べませんでした。 うどん、パン、白米、しらす、大根の煮物… 乳幼児健診の困っていること欄に、 「白いものしか食べない」 と書いていたくらいです。 かろうじて魚は好きだったのでたんぱく質は摂取できていたのですが、赤いお肉や緑の野菜はかたくなに拒否。 いろいろな離乳食に混ぜて、食卓に出していました。 ですが、ことごとく私の策は見破られ、ひどい時はちゃぶ台返しされるレベル。 泣く泣く、残された離乳食を食べる毎日… ■子どもの好き嫌いの克服法をリサーチする日々 本屋さんに行けば離乳食レシピ本を手に取り、インターネットでも、子どもの好き嫌いを克服したという先輩ママさんたちの知恵をお借りしようと、検索の毎日。 SNSでは、たくさんのステキな離乳食がキラキラ輝いていました。 私の努力不足なのか、 私の努力不足のせいで、娘の栄養が偏ってしまっているのか… そんな自責の念に、押しつぶされそうになる日もありました。 そんなある日…その日は夫のお弁当を作るために、キッチンで冷凍野菜を解凍していました。 キッチンと言っても、2DKの狭い部屋の、ダイニング部分。ふらふら歩きまわる娘に注意を払いながら、作業を進めていると… 解凍し、テーブルの上に置いておいた冷凍ほうれん草が、なぜか減っています。 あれ? 何かに使ったっけ… そう考えていると、次の瞬間 ■何食わぬ顔で、ほうれん草を食べている娘の姿が! あれほど緑の野菜を拒否していた娘が、なぜか冷凍コーンを差し置いて、おいしそうにほうれん草を食べています。 もちろん、味付けなどまだしていない、ありのままの姿のほうれん草です。 あぜんとしていると、 娘はあっと言う間に一皿のほうれん草を食べきってしまいました。 私の、今までの苦労は一体… ですが、この出来事をきっかけに、野菜をありのままの姿で、できる限り味付けをしないで与えるようにしてみると… 娘はあれほど苦手だった葉物野菜を、パクパクと食べてくれるようになりました。 たしかに、お野菜はそのままでもおいしいよね…! こうして開き直った私は、チンしただけのスティック野菜やざく切りの野菜を食卓に出すようになり、娘の野菜嫌いも少しずつ改善されていきました。 娘にとっては、刻んだりすりつぶした野菜が、かえって得体のしれないものになっていたのかもしれません。 お野菜の姿かたちを感じながら味わう ことも、大切なんですね。 ズボラを極めた二人目育児では、早々に離乳食作りを卒業してしまいましたが、息子は野菜もお肉もなんでも食べるマン。生ピーマンすら、かじって食べています。 母の努力と子どもの好き嫌いは反比例するわけではないと、罪悪感でいっぱいだったあの頃の自分に、ちゃんと食べさせろとうるさかった、おバ…いにしえの先輩方に、そして苦悩されているお母さんお父さんたちに、声を大にして訴えたいです。 ちなみに、娘の現在の大好物は、ざく切りキャベツと豚肉を重ねてチンしてポン酢をかけただけの温しゃぶです。 ヘルシーで栄養価もあり! なにより楽でオススメです。
2020年02月26日うちの夫のいいところ…それはずばり、子ども力の高さ。 ■夫のいいところ1:子ども力の高さ 普段はなんともない、家でごろごろスマホを見ているだけの男ですが、 子どもの相手をすること でその真価を発揮。 公園に行けばえいえんと遊び続け、家にいても子どものジャングルジムになり… お風呂に入れば、なかなか出てきません。 昔からコミュニケーションが苦手で、自分の子どもを相手にしても、言葉のキャッチボールやオーバーなリアクションが苦手な私には、それがとてもありがたく、見習いたい部分でもあるのですが、それもなかなか難しく… なぜ、あんなに楽しそうにできるんだろう? どうして、あんなに子どもをひき込むことができるんだろう? と不思議になります。 ならば私は生活面や勉強面でフォローしよう! と、学習ドリルを一緒にやろうとしても、私もそこまで頭がいいわけでもなし、淡々かつ黙々と、正解を求めるだけになってしまいます。 一方の夫は、苦戦する娘を優しく励ましながら、根気強く、楽しく娘に付き合います。 ■夫のいいところ2:おかん力 ここまでくれば、それはもはや“子ども力”ではなく おかん力 。 基本的には論理で攻めてくる腹の立つ男である夫が、子どもの前では、子どもの目線に合わせて、おかん力を発揮します。 それには負けず嫌いの私も、負けを認めざるを得ません。 たぶん、私より女性ホルモンが多い。 そんな中身がおかんな夫なので、男らしさにトキメクことは、なかなかありませんが、ここだけの話、 私も夫にドキッとすること がありました。 それは外食後、子どもたちの食べこぼしで汚れた床を、自ら掃除していた姿を見た時でした。 ■夫のいいところ3:ギャップ いままで当たり前に私が行っていたことですが、文句も言わずにそれをしてくれた夫。 自称「キレイ好き」だけど、普段どこにキレイ好きの要素があんねん! という感じだった夫とのギャップに、ちょっとトキメキ、 「この人と結婚してよかった」 と思いました。 変なところで神経質だけど、基本的にはズボラでぶっきらぼうな私と、仕事は出来るけど能天気すぎて無神経で、子どもっぽくて、おかん力の高い夫。 そんな私たちの子育てがこれからどうなっていくのか、私たちも楽しみであります。
2020年01月27日それは、ある平日の昼さがり。 息子と二人でショッピングモールに買い物に来た私は、無料で開放されているキッズスペースで息子を遊ばせることに。 まだ一人歩きせずハイハイだった息子も、“0~2歳まで”と赤ちゃん用に開放されているその場所では、のびのびと遊ぶことができました。 他の赤ちゃんからもらえる刺激も楽しいようで、満面の笑みでハイハイする息子。 穏やかな時間が過ぎていく…そう思っていた時でした。 ■3~4歳くらいのお兄ちゃんがやってきて… 併設された“3~6歳まで”のキッズスペースから、 3~4歳くらいのお兄ちゃん がやってきました。 そして… 伝い歩きの練習をする赤ちゃんの頭を、ポカッとたたきました。 近くで見ていた赤ちゃんのお母さんも、それには思わず困惑。 お兄ちゃんにやさしく声をかけるも、 お兄ちゃんは知らん顔 して、赤ちゃんスペースで遊び始めます。 よその赤ちゃんと言えど、赤ちゃんは赤ちゃん。たたかれる様子には胸が痛みます。 その後も、赤ちゃんのおもちゃを奪い取り、どついたり、たたいたり…そのお兄ちゃんは好き放題、赤ちゃんスペースを牛耳っていきました。 たたかれた赤ちゃんのお母さんたちも、怒るにも怒れず、お兄ちゃんの保護者の姿も見えず、困惑するばかり。 すると… ついに、わが子にまで牙をむいたクソガ…お兄ちゃん。菩薩顔の私でも、さすがにこれは黙っていられません。 一言ガツンと言ってやる …と立ち上がった、その時でした。 ■ハイハイでやり返しにいった息子に絶句! お兄ちゃんが滑り台の脇で寝そべったところを、ハイハイでやり返しにいった息子。 その隙のない動きに、私も絶句。 よくやった…と一瞬思ってしまったものの、手を上げてしまった事実には変わりありません。 私は息子を引き離しながら、 お兄ちゃんに謝罪。 お兄ちゃんはスネた様子で、隣のキッズスペースにいたお父さんと思わしき男性へ報告に向かいました。 お父さんがいたのは、赤ちゃんスペースと、お兄ちゃん&お姉ちゃんスペースのはざま。子どもを見ていれば、子どもが他の子をたたいていることに気づけたはずです。 ですが、お父さんは スマホゲームに夢中 で、お兄ちゃんの言葉も聞き流している様子でした。 お父さんの居場所が分かったのも、何かの縁。 私はお父さんに謝罪に行くとともに、お兄ちゃんが赤ちゃんスペースで赤ちゃんをたたいてしまっている、ということを告げにいきました。 「あ~そうですか。ダメだろ、バカ」 あっさりとしたお父さんの対応に般若がはみ出しそうになりましたが、時間もあり、私と息子はその場を去りました。 息子のようにハイハイで暴走する赤ちゃんから、まだ寝返り間もない赤ちゃんまで、いろいろな赤ちゃんが集まり、楽しめる赤ちゃんスペース。 1歳のわが子ですら、おもちゃを投げたり、たたいてしまえば、他の赤ちゃんに危害を加えてしまう可能性があります。 そんなことをあらためて思い知り、気を引き締めるきっかけになった出来事でした。
2019年12月27日うちの息子はかなりのやり手。 あまり危ないことをしなかった娘とは一味違い、ありとあらゆる危険に自ら突っ込んでいきます。 (マイブームは、車のホイールに手を突っ込むこと) そんな息子が伝い歩きをするようになり、まず問題になったのが部屋の開き戸でした。 開けるのに少し力のいる引き戸と違い、ドアノブに手をかけるだけで開いてしまう開き戸。 間取り的にベビーゲートを設置するのも難しく、トイレと玄関につながるその開き戸をなんとかしなければ、大惨事になることは目に見えていました。 ■人工芝を使う方法を思い出したが… ネットで調べてみても、接着タイプは賃貸で利用するのは難しく、ドアが少し開いた状態になるものも、寒い時期にはつらい。 そこで思い出したのが、上の娘がテレビ台に近づくのを防ぐために使った 人工芝でした。 人工芝のチクチクする不快感で、子どもが近づかなくなる…というものなのですが、案の定、娘は1か月ほどで慣れてしまい、平気で人工芝の上に乗っていました。 このことから、ちょっと痛みに繊細な息子でも、ドアへの好奇心がまされば、平気で人工芝を突破してしまうことは予想できました。 ならば…より繊細な、手を攻める! ということで、考えついたのが、 “人工芝をドアノブに括りつける” という作戦でした。 ■人工芝をドアノブに括りつけたところ… 100均の人工芝をドアノブサイズに切り取り、結束バンドで括りつけるだけ! すると、効果はテキメン。 息子はそのチクチクした感触を嫌がり、ドアノブに触れなくなりました。 上の娘や私たち大人にとってはちょっとした刺激なのですが、ケガをするまでの痛みではないのに、なんとも言えない不快感… それが息子には良かったらしく、半年以上たったいまでも、この作戦は効果を発揮しています。 ただし…難点は、見た目の悪さ。 グリーンなのに、葉っぱなのにものすごい存在感を発揮し、来客に『なにこれ…』と思われるのは請け合いです。 ですが、わが家では効果テキメンの人工芝ノブ。 お困りの方は、ぜひ試してみてください。
2019年11月28日もともと潔癖症だった私は、育児においても除菌ウェットティッシュを欠かさず持ち歩き、オムツ替えの前後には、台をピッカピカにしなければ気が済まないタイプでした。 久しぶりの赤ん坊だった息子には人一倍神経を使い、仕事から帰ってきた夫が近づいてくることにも抵抗があったくらいです。 落ちた食べ物は即処分、哺乳瓶を落とせば中身を捨て、即洗い直し。 乳児湿疹がひどかったこともあり、息子を怖いウイルスや細菌にさらしてはいけないと、必死でした。 しかし、そんな潔癖女の価値観を一変させる出来事が起こります。 …起こりますというか、それは当たり前の日常の一部でした。 “お姉ちゃんの保育園の送迎”です。 産後1か月間の実母の助けが終わり、家族四人での新生活が始まったことで、そこからまた私の、娘の送迎が始まりました。(夫は出勤が早すぎるので、私の役目でした) もちろん息子を家に置いていくわけにもいかず、私は抱っこ紐、もしくはベビーカーで息子を連れていきます。 むらがる子どもたち。 それはもう、エサにむらがる金魚のように、さまざまな子が息子に興味を持ってやってきます。 「なんさい?」「おとこのこ?」「だっこしたい!」 妊娠中から「いつ産まれるの~?」と楽しみにしてくれていた子も、息子とのご対面に大喜び。 その様子には思わず顔がほころびます… しかし、同時にべたべたと触られている息子。泥だらけの手で。 ベビーカーにおもちゃをつけようものなら、一瞬で泥だらけ。 そして時に、目を離した隙に唇を奪われる息子。 あぁ…と思いながらも、そんな毎日を繰り返しているうちに、思うようになりました。 なぁに、かえって免疫がつく。 保育園ですから、たまに怖い風邪がはやっていたりもします。 そんな時はひやひやしつつも、兄弟が園に通っている限りは… というか、育児している限りは、感染症は避けられませんよね。 それよりも、送迎のたびに笑顔で迎え入れてくれる園のお友だちが、息子に与えてくれる良い影響は、かけがえのないものです。 みんなとのスキンシップのおかげか、息子はすっかり丈夫に、それでいて人懐っこく育っています。 そして潔癖症だった私も、息子の落としたものを平気で食べられるようになりました。 三秒も十秒も変わりません。 母は強くなりますね。 (ものすごく風邪もらってます。マネしないでね!)
2019年10月01日