先日テレビを観ていたら、あるモデルさんが美容のために気をつけていることとして、水を常温でたくさん飲むこと、をあげていました。水をたくさん飲むことが体に良いというのは漠然と良さそうな気がしますよね。そのモデルさんは、常温、むしろ少し温かめである方が体にはよいと強調していたのが印象的でした。野菜の「50℃洗い」も世間にだいぶ浸透しているようですが、理屈はそれと同じだそうです。
私たち人間の体の60%は水分でできています。子どもなら80%が水分、赤ちゃんのもととなる受精卵に至っては98%が水分です。
私たちが日々水分を口にして、その水が体内を循環して体外に排出されるまでのサイクルってどのくらいだと思っていますか?
毎日2リットル飲んでいる方で、約30日、4リットル飲んだら2週間で体内の水が入れ替わります。逆に、1リットルしか水を飲んでいないと、体内を一周回ってきた水が新しい水を入れ替えられず、もう一度体を再循環してしまうそうです。
想像してみてください。人間の体温、すなわち36度前後の生温い水が、体を30日かけて一周し、本来であれば新しい水を受け入れ、一周してきた水は体外に排出したいところなのに、新しい水が体に取り込まれていないばっかりに、もう一周体を巡ってしまうのです。
37度前後の生温い30日経過した水です。ぬるーい水がまた30日かけて体を一周することを思えば、体臭や体調にも影響しそうなことって、想像できますよね。
だから、毎日十分な量の水分を摂ることが大切なのです。そして、その水分はお茶などの水分ではなく、水の状態で飲むことが望ましいです。お茶などの場合、一旦、腎臓を介してお茶を濾過し、純粋な水分にすることが必要になります。水の状態で体内に入れば、腎臓を経由することなく、飲んだ水が直接必要な臓器に速やかに届くことができます。
だから、水分を水の状態で十分に摂ることが必要なのです。
水分を水で2リットル以上摂る必要性をご理解いただけましたか? ご理解いただけたら、次に必要なポイントは飲む水の質です。次回は、その水の質についてお話ししたいと思います。
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