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「人の印象は目で決まる!」と言われることもあるほど、目元はその人の印象を良くも悪くも左右する大事なパーツです。
それなのに、パソコンやスマホの使用で目がオーバーワーク気味の人が多く、
目の下にクマができている人も。「疲れていそう」「生活が乱れていそうで残念」なんて思われているかもしれません。さらには実年齢よりも
老けて見えてしまっている可能性も!
できてしまった目のクマを
セルフケアで解消し、
若々しいスッキリとした目元を取り戻すことができるとしたらどうしますか? では、その方法を解説していきましょう。
【監修】
成城松村クリニック院長 松村圭子先生
婦人科専門医。1995年広島大学医学部卒業、同年広島大学付属病院産婦人科学教室入局。2010年、成城松村クリニックを開院。女性の「体の健康」「心の健康」のために、一般の婦人科診療だけではなく女性のあらゆる面をトータルにケア。講演、執筆、TV出演など幅広く活動。
著書に、『女30代からのなんだかわからない体の不調を治す本』(東京書店)、『医者が教える女性のための最強の食事術』(青春出版社)など多数。
■目のクマってそもそも何?
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▼目のクマとは
目の下が茶色っぽかったり、青味がかっていたり、黒っぽく見えることがありませんか? これが俗にいう目のクマというもの。でも、人によってなぜ色が違うのでしょうか?
▼目のクマの種類
目のクマには大きく分けて
3つの種類があります。
・「色素の沈着」型の茶クマ
・「うっ血」型の青クマ
・「エイジング」型の黒クマ
…です。これらを詳しく説明しましょう。
茶クマ
茶クマは、目の周りの色素の沈着によって起こります。紫外線やエイジングなどの影響で生成されたメラニン色素が、目の下に沈着した結果、茶色味がかってみえます。青クマ
青クマは、
血液のうっ血により起こります。スマホやパソコンで目を酷使したり、冷えによる血流の低下で、目の下に血液がとどこおり、青味がかってみえます。目の周りの毛細血管に停滞した血液が透けて見えている状態です。
黒クマ
黒クマは、目の周りの筋力や肌弾力の低下から起こります。目の周りの筋肉の衰えから、たるみが目立つようになり影をつくるのです。その結果、黒っぽく見えます。
参考サイト:日本化粧品技術者会誌「目の周りのくまに対する皮膚科学的検討とその対処法について」
■目のクマは種類別に撃退!
目のクマができたからと、あきらめることはありません。解消させる方法があるのです。
それはどんな方法なのでしょうか?
▼「茶クマ」の解消方法
茶クマの解消に役立つこととして、
1つ目は保湿です。
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目元周りは皮ふが薄く、皮脂の分泌が少ないため、
こまめな保湿ケアが重要です。目元専用のアイクリームや美容液で潤いを補い、肌のバリア機能を高めて茶クマの原因となるメラニンの生成を抑えましょう。
2つ目は紫外線対策です。
紫外線が肌にダメージを与えることはよく知られていますが、目の下の茶クマにとっても大敵。紫外線は春から夏にかけて次第に高くなっていきます。春先であっても十分注意する必要があります。日焼け止めを塗る、サングラスをかける、日傘をさすなど、直射日光を避けましょう。
3つ目はビタミンCをとることです。
ビタミンCには茶クマ原因となるメラニンをつくる酵素の働きを阻害し、生成されたメラニンを淡色にする働きもあります。ですから、キウイやブロッコリー、パプリカなどビタミンCを多く含む食べ物を摂取することをおすすめします。また、ビタミンCが配合されている目元専用の美容液も使ってみるとよいでしょう。
4つ目は、メイクで消す方法です。
コンシーラーを目元に塗って隠します。隠し方のポイントは
色にあります。
【茶クマをコンシーラーで隠すには】
茶クマと相性が良いのは
イエロー系。
目元のくすみを補正し、明るい印象を与えてくれます。
パウダーファンデーションを使う場合はファンデーションの前に、リキッドファンデーションを使う場合はファンデの後に使いましょう。
▼「青クマ」の解消方法
青クマの解消方法、
1つ目は体を温めることです。
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青クマの解消には
血液の循環を促すことが重要になります。毎日の入浴習慣がなくシャワーのみという人は、入浴の習慣をつけてみてください。
入り方は、
38~40度のぬるめのお湯に、
15~20分間ゆったりとつかります。緊張した体をリラックスさせ、血行が良くなり、目の周りの循環も改善されます。
2つ目はマッサージです。
目元をやさしくタッピングしたり、筋力トレーニングをしたりすることで改善が期待されます。ただし、目の周りは皮ふが薄いので、必要以上に皮ふを強く伸ばしたり、叩いたりしすぎることは、たるみの原因になるので注意します。
3つ目はカシスです。
ストレスや激しい運動で体内に発生した活性酸素は、生活習慣病や目のクマなどのエイジングの問題を引き起こす原因のひとつと言われています。
そんな活性酸素を軽減させる植物色素として
アントシアニンが注目されています。アントシアニンを含む果実の代表がカシス。カシスには、運動時の酸化ストレスを軽減させ、抗酸化能のバランスを調整する効果があるという研究結果もあります。
【青クマをコンシーラーで隠すには】
青クマと相性が良いのはオレンジ系コンシーラーです。昼間はコンシーラーを使って消し、夜は血行を促す努力をしましょう。
▼「黒クマ」の解消方法
黒クマの解消方法
1つ目は、たるみ解消マッサージです。
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黒クマの原因はエイジングによるたるみですから、マッサージで引き上げることが大事になります。詳しいマッサージ方法は、後程ご紹介しましょう。
2つ目は、脂肪をなくすことです。
実は、眼球を支える、
眼輪筋という筋肉の内側にある脂肪が飛び出て、涙袋の下にできる影が黒クマの原因。この状態は目の周りの筋肉がゆるむことで起こります。
ですから、
黒クマには顔面筋トレが効果的です。顔のパーツ全部を真ん中にぎゅっと寄せるイメージで目を閉じたあと、今度は、パーツを開放するイメージで目を大きく開きます。表情筋や眼輪筋を鍛えてみましょう。
【黒クマをコンシーラーで隠すには】
肌よりも明るめの色を使うことがポイントです。さらにはツヤや潤いを与えてくれるコンシーラーを選ぶことで、しっとりした質感が保たれ、若々しい印象にしてくれます。決して厚塗りはせず、指でそっとなじませましょう。
参考サイト:
環境省「紫外線環境保健マニュアル」
日本化粧品技術者会誌「目の周りのくまに対する皮膚科学的検討とその対処法について」
第51回日本理学療法学術大会 抄録集Vol.43 Suppl. No.2「カシスアントシアニン摂取が運動後の酸化ストレスに及ぼす影響」
■そもそも「目のクマ」ができないようにするには…?
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目のクマができる原因は、
血流の停滞、色素の沈着、そしてエイジングです。
この状態を放置すると、目元のキメが粗くなり、
小じわができるなど、さらに実年齢よりも老けて見えることにも! そんなことにならないためには何をすべきなのでしょうか。
▼紫外線対策をしっかりと
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近年は、オゾン層破壊によって紫外線量が増加していることから、世界保健機関(WHO)でも、対策の必要性を推奨しています。
人の色素産生細胞は紫外線のダメージから身を守るために、メラニン色素を生成します。しかし、メラニン色素は色素沈着を引き起こすため、
目のクマの原因に。
そのため、以下の
6つの方法で
紫外線対策が必要なのです。
1.紫外線の強い時間帯を避ける。
2.日陰を利用する。
3.日傘を使う、帽子をかぶる。
4.衣服で覆う。
5.サングラスをかける。
6.日焼け止めを上手に使う。
参考サイト:
環境省「紫外線環境保健マニュアル」
気象庁「UVインデックス」
▼食生活を見直す
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健康や美を保つためには、やはり食生活の見直しが大切です。栄養のバランスがとれた食事を心がけ、足りていない栄養素はサプリで補いましょう。
さらには活性酸素の産生を抑え、肌に生じたダメージの修復を促す
抗酸化力を高める食べ物を摂取しましょう。ストレスなどで過剰に産生された活性酸素は、エイジングを促し、目の下のクマの生成にもつながります。
抗酸化力を高める食べ物は、緑黄野菜やフルーツに含まれる
カロテノイドやビタミンC、魚介や海藻に含まれる
ミネラル、緑茶や赤ワインなどの
ポリフェノールなどがあります。
参考サイト:
農林水産省「食事バランスガイド」
厚生労働省 eヘルスネット「活性酸素と酸化ストレス」
▼睡眠は十分に取る
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質の良い睡眠は健康、美容にとって重要なことです。睡眠中に分泌される成長ホルモンが肌のダメージを修復してくれるからです。
睡眠不足の状態になると、成長ホルモンが十分に分泌されず、生活習慣病にかかるリスクが高まったり、肌の新陳代謝が落ち、目のクマの生成促進につながったりすることがあります。
良質な睡眠を得るためには、
寝る3~4時間前までに食事はすませる、
寝室の環境を整えるなども意識しましょう。
参考サイト:
厚生労働省 eヘルスネット「睡眠と生活習慣病との深い関係」
日本医事新報社「睡眠時間と成長ホルモンの分泌量」
▼ストレスはためない
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人は強いストレスを感じると、交感神経が優位になり、血管が収縮して
血行不良が起こります。また、睡眠を妨げる原因ともなります。
ストレスをためないためには、友人とおしゃべりをしたり、音楽や旅行、スポーツなどをしたりして、心から楽しめる趣味をもち、生活を充実させることが大切です。特に神経質な人、真面目な人ほど、ストレスをため込みやすい傾向があるので、自分に合ったストレス解消法をみつけてみましょう。
▼正しいスキンケアを身につける
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目の下のクマは、タイプによってスキンケアが違ってきます。
青クマには
血行促進効果が期待できる化粧品を、茶クマには
美白効果が期待できる化粧品を、黒クマには
目元にハリを与えてくれる化粧品を使ってケアをします。
また、共通していることとしては、メイクを落とす際は、こすりすぎず、ぬるま湯できちんと洗い流すこと。
そして最も大切なことは
十分な保湿です。目の周りは肌が薄く、ダメージを受けやすい箇所なので、化粧水や乳液は手のひらでやさしく肌に乗せ、美容液は指でしっかり押さえます。
■目のクマができちゃったら! マッサージをしよう
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目の周りをマッサージすることで、凝り固まった筋肉がほぐれて、うっ血した血液が流れはじめます。
▼目の周りのマッサージ方法
クマの解消に効果が見られる目の周りのマッサージを以下の手順で試してみましょう。
目の周りの血行が良くなり、目の疲れを改善する効果も期待できます。
1.ホットタオル(水にぬらして絞ったタオルをラップで包み、500~600Wの電子レンジで30~60秒程度温めたもの。温め直後は熱いのでやけどに注意)を目の上に置き、目の周りを温めます。
2.目の周りにマッサージクリームやアイクリームを塗り、親指で眉頭の骨を眉尻に向かって数秒ずつ押していきます。
3.次に涙袋の下を中指で目頭から目じりに向かって押していきます。
4.最後にこめかみを数秒押し、パッと離します。これら一連のマッサージを数回行います。
▼リンパの流れを良くするマッサージ
目の周りをマッサージした後は、顔全体のリンパの流れを良くしましょう。
目の周りだけではなく、首や鎖骨、わきの下など、リンパを意識してマッサージします。リンパの流れがよくなり、顔周りがスッキリしてきます。
1.まずは耳を親指と人差し指でつまみます。上、真ん中、耳たぶと3秒くらいずつつまみます。
2.次に頬車(きょうしゃ)という下あごのくぼみを中指で押します。
3.今度は手を入れ替え、頬車から鎖骨に向かって指をすべらせます。
4.最後に鎖骨を左右にさすり、わきの下へ流します。
▼側頭筋のマッサージも効果的
側頭筋とは頬骨から側頭(耳の周り)につながる筋肉です。ここが緊張することで、目の周りの血流が停滞すると言われています。
側頭筋のコリをほぐすことで血流が改善されます。
1.5本の指を開き頭をつかみます。親指がこめかみに来るようにすると良いでしょう。
2.指先で頭皮を刺激していきます。小さな「の」の字を書くようにぐるぐると回しましょう。
3.少しずつ位置を変えて行います。頭もスッキリしてきます。
■まとめ
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目のクマには種類があり、それぞれ原因と対処法が違うことがわかりました。いったん、目のクマができたとしても、セルフケアで生成を抑えることや改善できることもわかりました。あきらめずに毎日のこまめなケアで、スッキリした若々しい目元を取り戻してくださいね。
参考資料:
・科学技術情報発信・流通総合システム(JST)
・環境省
・気象庁
・農林水産省
・厚生労働省 eヘルスネット
・日本医事新報社
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