免疫細胞の70%は腸内に存在…“腸内細菌”が重要な理由
近年、泥んこ遊びを推奨する幼稚園や保育園が増えているのも、このTレグ細胞を育てるのが狙いだという。
Tレグ細胞は、先に触れた慢性炎症全般の抑制に欠かせないものだが、飯沼先生によれば、なかでも腸内細菌がつくるTレグ細胞はとりわけ重要なのだそう。
「実は免疫細胞の約70%は腸内に存在しているのです。なんといっても、人間の腸のひだをすべて広げるとテニスコート1面分くらいありますから。クロストリジウム属細菌という腸内細菌によってTレグ細胞が増加する、というマウスの実験の結果も出ていますが、腸内環境を整えてTレグ細胞を増やすということは、ほぼそのまま、バランスのよい免疫力のアップに直結するのです」
まさに「すべての免疫は腸に通ず」といったところか。さらに、昨年開かれた国際学会では、腸内環境にまつわる驚きの報告も。
「スポーツ選手の10年分の『朝の便の状態』と『腸内細菌』のデータを検証したところ、腸内細菌の状態によってパフォーマンスに変化があることがわかりました」
もちろん一概に、「いいうんちのアスリートが勝つ」わけではないが、便通がよいときの爽快感を思い起こせば、なんだか納得!?
人間の腸内には約1,000兆個の腸内細菌がすみついているというが、それらの腸内細菌を味方につけられるかどうかが、まさに免疫バランスのための分かれ道だ。
「女性自身」2020年4月7日号 掲載
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