「秋バテ」「片頭痛」「関節痛」秋に起きやすい低気圧不調…気象予報士が語る天気との関係
実際に、9月、10月は九州から関東にかけて湿布薬の売り上げが年間でピークになるようです。急激な気圧変化から片頭痛の症状も出やすくなります。
■秋は晴れた日こそ、羽織りものを持ち歩く
さらに秋晴れの日は、朝晩の冷え込みに注意です。雲ひとつない秋晴れは気持ちのいいものですが、上空に雲がないため、日中、太陽によって暖められた地表の熱が、夜になると宇宙空間へと逃げていってしまいます。これが、「放射冷却現象」の仕組みです。
浴槽にふたをすればお湯が冷めにくいのと一緒で、上空に雲があれば地表の熱も逃げにくい、ということなんです。
では、上空に雲のかかりにくい夏は、放射冷却が起こらないのかと疑問に感じる人もいるでしょう。もちろん、夏でも放射冷却は起きています。
でも、夏は空気中の水分が多く、熱が逃げにくいことに加え、地表の空気もたっぷり暖められているので、宇宙空間に熱が逃げていったとしても、涼しく感じるまでにはいたらないのです。
秋の放射冷却による寒暖差は、体にとってはかなりの負担になります。前日の日中に20℃を超える暖かさになったかと思えば、翌朝は5℃ぐらいまで冷え込むというケースも。その差15℃以上。