両手に息を吹きかける
「会社の健康診断などでは、50代以上の半数以上の人が難聴(聴力検査で20デシベル以上は難聴とされる)と診断されることもあります。けれど、補聴器を用いるほどではないこともあり、放置している方が多いのです」
『1万人の耳の悩みを解決した医師が教える耳鳴りと難聴のリセット法』(アスコム)が話題になっている、医学博士で馬車道木村耳鼻咽喉科クリニック院長の木村至信先生は語る。
近年の研究では、難聴や耳鳴りが認知症のリスクを高めることがわかってきた。軽度の難聴でも約2倍、重度になると約5倍にもなるという。
「難聴によるコミュニケーションの機会の減少も認知機能の低下につながります。難聴になると社会との関わりが狭くなり、活発な脳の活動を促す会話の機会が減ることに。認知症のリスクを高めるだけでなく、うつにつながることもあります」(木村先生、以下同)
ただ、聞こえが悪くなったと感じた人の多くは、「どうせ病院に行ってもよくならない」「補聴器をつけるしかないから」とあきらめている。しかし、ほったらかしはNGだ。
■耳ぎょうざのままで1分、これを1日3回行う
多くの臨床データをもとにして、木村先生が考案した難聴のリセット法を紹介しよう。