肌のバリア機能に重要な結合型セラミドを増やす成分を発見
そこで、ヘパリン類似物質に着目し研究を進めました。
※22023年4月18日発表
『外部刺激にゆらぎにくく健やかな肌へ、ヘパリン類似物質研究に新知見』
URL
https://www.taisho.co.jp/company/news/2023/20230418001285.html
外部刺激として洗浄剤刺激を行い、ヘパリン類似物質が結合型セラミドの生成に与える影響を検討しました。その結果、ヘパリン類似物質は、外部刺激によって減少した結合型セラミドを増やすことを新たに見出しました(図2a)。さらに、結合型セラミドにより形成されるバリア機能に重要な角層細胞脂質外膜(Corneocyte lipid envelope:CLE)の構造を電子顕微鏡にて観察しました。その結果、ヘパリン類似物質は外部刺激によるCLE構造の消失を抑制し、さらに遊離型セラミドを含む細胞間脂質の乱れを抑制することが確認されました(図2b)。
図2 外部刺激による結合型セラミドの減少に対するヘパリン類似物質の作用
【今後の展望】
ヘパリン類似物質は、結合型セラミドを増やすことで肌に有用である可能性が示され、ヘパリン類似物質の作用メカニズムの一つが解明されました。