居眠り運転のメカニズムとは? 眠気が生じる原因を探る!
fMRIと同時に脳波も測り、覚醒状態とまどろみ状態を区別しました。
次に、脳を3,780カ所に細かく分割し、脳全体がどのような「つながり方」になっているかを数理学的に分析。さらに、複雑ネットワーク解析という手法を用いて覚醒状態とまどろみ状態を比較したそうです。……とても難しい内容なのですが、要は起きている時と眠い時で脳がどのように変化するかを調べたということです。
運転などは要注意!
すると、まどろんでいる「安静状態ネットワーク」と呼ばれる状態では、情報伝達効率が低くなる、ということがわかったのだそうです。さらに、意識と深く関わっていると言われる「前頭連合野・頭頂連合野」では、顕著に情報伝達効率が低下していることも判明。
この結果からわかることは、まどろんでいる状態では、脳内のネットワークのつながり方が目覚めている時と比べて変化し、的確な情報の受け渡しができにくくなる、ということなのだそうです。これは世界初の知見と言われています。
このことから、眠気が強い、まどろんでいる状態では運転などにも支障が生じるということなので、十分な注意が必要です。Photo by Igor Bertyaev