日々、「グローバリズム」という言葉が叫ばれる現在。国境も文化の違いさえも取り払うようなイメージがあるこの言葉によって、世界は今後どのように変わっていくのでしょうか。今回は、スペインの生活習慣「シエスタ」がなくなるかもしれない、というお話です。
シエスタの国・スペイン
スペインのライフスタイルで思い浮かぶのは「シエスタ」ではないでしょうか。昼食後に昼寝をして優雅に生活しているというイメージ。ですが、最近のスペインは事情が変わってきているようです。
スペイン人がなぜ昼寝を好むかというと、その理由の1つに「夜型生活」の人が多いという点がある、と言われています。ある調査では人口の約1/4に及ぶ人たちが夜遅くまでテレビを見ているそうです。
じつは、シエスタという昼寝文化はこの夜型生活と密接に関係していると考えられているのです。
国を挙げて、脱・夜型生活!?
夜型生活の人が多いスペイン人は他のヨーロッパ諸国の人たちと比べて1時間近くも睡眠時間が短いと言われています。つまり、昼寝は文化というよりも、睡眠不足を補うために必然的にとっている行動だと考えられます。
しかし、最近になってエコノミストたちを中心に「夜型生活はスペイン経済の生産性を低下させている」