ジーンクエストと新潟大学、ニンジンの摂取と低肥満度を結び付ける遺伝子型を同定
引き続きこのような遺伝子・環境相互作用の分析を活用し、肥満度や肥満に限らず、健康寿命の延伸を妨げる生活習慣病や動脈硬化疾患の予防に関して、治療や予防の個別化に役立つ科学的エビデンスを確立していく予定です。
■用語解説
注1 SNP(Single Nucleotide Polymorphism):ある生物種集団のゲノム塩基配列中に1%以上の頻度で見られる一塩基が変異した多様性を指します。
注2 ゲノムワイド関連解析(GWAS):ヒトゲノム全体のSNPsの遺伝子型を決定し、SNPsの頻度と病気や量的形質との関連を統計的に調べる方法です。
■図・表と解説
図1 マンハッタンプロットの結果
縦軸:今回の解析でのp-interaction
横軸:SNPのポジション
rs4445711は12番染色体のthioredoxin reductase 1 (TXNRD1)のイントロンに位置する。
図2 ニンジンの摂取頻度およびrs4445711遺伝子型と肥満度・肥満者の割合の関連
左:肥満度
右:肥満(BMI 25kg/m^2以上)との関連
rs4445711のGアレルをもつタイプにおいて、ニンジンの摂取頻度の増加と肥満度・肥満の低下が関連していることが分かる。