日本腎臓病協会と協和キリン 慢性腎臓病(CKD)の疾患認知度に関するアンケート調査を実施
と回答したのは全体の63.9%でした。年代別にみると、若年層(20及び30代)においては半数以下の認知度であるが、年齢層が上がるにつれて認知度が向上し、70代では83.7%でした。
図1 慢性腎臓病の認知度
慢性腎臓病(CKD)に当てはまる症状に関する設問に対して、むくみと回答した割合が63.9%と最も多く、次いでタンパク尿58.4%でしたが、両項目ともに、20~30代の若年層ではその割合は低いものでした。また、健康診断における腎機能と尿検査の項目(複数回答可)では、尿蛋白が55%と最も高く認知されており、次いで血清クレアチニン28.5%、eGFRの認知度は16.9%にとどまりました。
今回の調査結果について、日本腎臓病協会理事長、川崎医科大学副学長 腎臓・高血圧内科学 主任教授の柏原 直樹先生は次のように述べています。
「慢性腎臓病(CKD)は糖尿病や高血圧、高脂血症、肥満症と関連が深く、20代、30代といった若年期からの生活習慣が発症に大きく影響していることから、若年層への啓発活動や健康診断における尿蛋白の意義やeGFRの認知を高めていくことが重要です。その一方で慢性腎臓病に罹患している方の重症化を防ぐためのサポート体制や早期の診断・治療の体制を全国でさらに整備していくことも望まれます。」