日本初、幻覚療法がスタート:名古屋麻酔科クリニック
名古屋麻酔科クリニック(名古屋市)は、治療抵抗性うつ病や不安障害、PTSDなどのメンタル疾患に対して幻覚療法(ケタミン点滴+音楽療法)を2024年3月14日より開始いたしました。
幻覚療法という新しい戦略
■幻覚療法について
現在、海外ではLSDやMDMA、シロシビンなどの幻覚剤を用いた幻覚療法の研究が盛んにおこなわれています。最近、LSDについては臨床試験で有望な結果が出たことを受け、米国食品医薬品局(FDA)が画期的治療薬(ブレークスルー治療薬)に指定しました。また、MDMAやシロシビンについても同様に画期的治療薬(ブレークスルー治療薬)に指定されています。
名古屋麻酔科クリニックは15年前から麻酔科、ペインクリニック、心療内科として診療を行っており、2023年1月よりケタミンクリニックを立ち上げ、幅広いメンタル疾患に対する治療を行ってきました。過去には、1,500回以上のケタミン点滴治療を実施しており、豊富な経験と知識を蓄積しています。また、開院当初より夢分析を中心に洞察的な精神分析療法(力動学的精神療法)を行い、これまでに1,000回以上の夢分析を実施しています。
ケタミンは他の幻覚剤とは異なる作用機序を持ち、NMDA受容体拮抗薬として作用し、グルタミン酸系神経伝達を変化させることで幻覚や意識変容を引き起こすと考えられています。