<僕たちは親になりたい>冷たい空気が漂う寝室。耐え兼ねた夫は、妻をやさしくギュッと抱きしめて
結婚してからすでに3年が経過した美咲と拓也。2人の間にまだ子どもはできず……。美咲は早く子どもを授かりたいと思う一方で、拓也はそこまで子どもが欲しいと思っておらず、2人の間には温度差が生じていたのでした。ある日、拓也の帰りが遅くなったことがキッカケとなり、今まで妊活を後回しにされてきた不満を爆発させた美咲。拓也に「子ども欲しくないの?」と問いかけるのですが、拓也の口からは言い訳のような言葉が返ってきたのでした。
しかし次の瞬間、突然泣き出したかと思うと、家を飛び出した美咲。拓也も後を追い、必死で捜索。美咲を見つけると、「さっきはごめん」と謝罪したのでした。
家に戻り布団に入ると、美咲は友人や同期など、身近な人たちが妊娠したことを話し始めました。
(こういう話を聞かされるたび、萎えるんだよなぁ)
内心そんなことを思っていた拓也ですが、自分の本音を伝えることはなく……。
自分の本音を妻には言えず…
(…………はぁ)
心の中でため息をつくと、
美咲をギュッと抱きしめた拓也。
「今日は本当にごめん。でも体が言うことを聞かないんだ。
埋め合わせは必ずするから……」
「分かった」
しかし後日、仕事の出張が決定。
「そう……だから今月も無理そう……」
申し訳なさそうな表情で、美咲に報告するのでした。
◇◇◇
自分の本音は隠し、「必ず埋め合わせする」と約束した拓也。きっと、その言葉を聞いた美咲は「やっとこれから妊活に取り組める!」と安堵していたのではないでしょうか。しかし、こういった出来事があった矢先に出張が入るなんて、タイミングが悪いとしか言いようがありませんね……。
著者:マンガ家・イラストレーター ちなきち
<僕たちは親になりたい>「今月も妊活無理そう」夫の言葉に衝撃を受けた妻。驚きのあまり言葉を失って