朝起きると手のひらに花びらが!あれから春夏秋冬と季節は巡って<僕たちは親になりたい>
2度に渡り、美咲は愛する夫・拓也との子どもを授かったものの、どちらも残念な結果に終わってしまいました。そのショックから、美咲はいつしか犬の人形を赤ちゃんだと思い込むようになり、「花ちゃん」と呼んでお世話をしてかわいがっていました。人形をわが子のようにお世話する美咲に対して、どう接していいのか分からず、向き合うことから逃げていた拓也。しかし、2人で言い合いになったことをキッカケに、美咲と向き合うことを決意します。拓也がこれまで逃げていた自分の行動を謝罪すると、美咲も本音を話したことで2人の仲は修復したのでした。
拓也との関係性を修復できたことで、美咲は安心した気持ちで眠りにつくことに。するとその日の夜、昔の愛犬・コロと亡くなってしまった娘を乗せたベビーカーが夢に登場しました。
(はなちゃんとお別れをするときが来たんだ……)頭では分かっていながらも、いろいろな感情が込み上げてくる美咲。
伝えたかったことを全て伝えると、最後は涙を堪えながら笑顔を作り、はなちゃんに最後のお別れをしたのでした。
別れ際に、「またね!」と笑顔で娘に手を振って…
美咲が目を覚ますと、
手にはピンク色の花びらが……。
それから季節は巡り、
3度目の春を迎えていました。
桜が美しく咲き誇る木の下には、
拓也と美咲の姿がありました。
そして、美咲の腕の中には、小さな赤ちゃんが
大事そうに抱えられていたのでした。
◇◇◇
夢から目覚めた美咲の手には、1枚の花びらが置かれていましたが、これはきっと、はなちゃんからのメッセージだったのかもしれませんね。はなちゃんとのつらい別れを乗り越えて、新しい命を授かることができた美咲。これから家族3人の幸せをたくさん噛みしめてほしいです。
著者:マンガ家・イラストレーター ちなきち
桜満開の中、迎えた入園式。「撮りますよ」の言葉で親子3人が寄り添って<僕たちは親になりたい>