「僕はやってない!」泥酔して暴れたおじさんが被害届を提出!?検察庁に呼び出されて<夫が書類送検>
パチ美さんの夫・レク夫さんが20代前半のころ、営業マンをしていたときのお話。ある日の飲み会帰り、終電間際の電車に乗ったレク夫さん。すると車内では、泥酔している様子のおじさんが大声で怒鳴り散らしていました。関わりたくないと思い、すぐに目線をそらしたのですが、おじさんはレク夫さん目がけて歩いてくると、レク夫さんの足を踏みつけたのです。それでも、レク夫さんは無視をしましたが、「ワシを無視しとんちゃうぞ」と怒号を飛ばすおじさんに胸ぐらをつかまれてしまいます。レク夫さんが「放してください」と手で軽く払うと、おじさんは「殴られた!」と大げさにリアクションし、「次の駅で降りろコラァッ」と言ってきました。
レク夫さんとおじさんは次の駅で降りて、駅員さんを呼ぶことに。
車内でのやりとりを見ていたお兄さんが、「僕が証人になりますよ」と言ってくれました。
駆けつけた駅員さんによると、このおじさんは迷惑行為を繰り返す有名人のようです。レク夫さんが駅員さんに車内での出来事を説明すると、親切なお兄さんも証言してくれました。
「ご迷惑をおかけして申し訳ございません。次の電車でお帰りいただいて大丈夫ですから」
駅員さんにそう言われ、念のため、レク夫さんと証人のお兄さんは、連絡先などを提出して帰宅しました。
それから数週間が経ち、すっかり笑い話になったころ、レク夫さんの携帯電話に知らない番号から電話が。
「あなたは書類送検されたので、取り調べのために出頭してください」
まさかの、検察から電話がかかってきて……!?
検察!?出頭!?無実なのになぜ…
「けっけけけけ警察!? 逮捕!?」
「検察です! 落ち着いてください。逮捕ではありません。◯◯駅で揉めた男性を覚えていますか? あの男性が、レク夫さんから暴行を受けたと被害届を出されました」
焦るレク夫さんに対し、冷静に説明する電話口の検察官。
「いやいや間違ってます! 僕はやってないですよ! あのときは駅員さんが処理するって言って終わって……」
暴行はしていないと主張するレク夫さんですが、「書類送検された以上、取り調べに応じていただかなければなりません。明日、検察庁へお越しください」とサラッと無茶なことを言われ、急きょ有給休暇を取り、人生初の取り調べへ向かうことになったのでした。
トラブルが起きた当日、駅員さんに「いつものことですので、あとは我々が処理します」と言われたにもかかわらず、被害届けを出されてしまったレク夫さん。さらには「明日、取り調べに来てください」と、かなりの無茶振りをされてしまいます。
仕事をしている人にとって、急に「明日は取り調べ」と言われても、調整が難しいですよね。会社にも言いづらい内容のため、有休を使って取り調べへ向かうことにしたレク夫さん。逮捕ではないとのことですが、緊張してしまうのも当然です。早くレク夫さんの無実が証明されて、解放してもらえることを願います。
著者:マンガ家・イラストレーター パチ美