「また減ってる」誰も飲んでいないのに減る高級酒、飲んだのは誰?突然聞こえた悲鳴で犯人が明らかに…
わが家の隣に引っ越してきた夫婦はとても変わり者。特に奥さんがかなり厄介な人で、引っ越してきて早々に街の要注意人物になりました。
ある朝、私と姉が出勤のために家を出ると、待ち構えていたかのようにお隣の奥さんがニヤニヤと笑いながら近づいてきました。そして姉のバッグをガシッと掴んでーー。
厄介なお隣さん
「それブランド物でしょ? 買ったの?」と目ざといお隣さん。その上「この間持っていたバッグ、もう使わないならちょうだい!」と言います。
断っても諦めず、家に取りに行くからという始末。強気な姉はしれっと交わしていましたが、ご近所さんの中にはあまりのしつこさに困り果て、渋々あげたという人もいるほどです。
お隣さんは目ざとく荷物チェックをしているようで、カバンの中に入っているキーケースや小物まで餌食になっていると聞きます。その上、勝手にポストを開けて、サンプル品やクーポンを持ち去っているという目撃談まで耳にするようになり、彼女が家の外に出てくるとみんなササっと逃げるようになっていました。
幸いにも彼女の被害に遭わずにここまでやってこられた私。私の趣味はお酒を飲むことで、バッグやアクセサリーにお金をかけないからか、目をつけられなかったのかもしれません。
自宅には高級なウイスキーやワインなどを常にストックしていますが、家にあげることはないので、被害に遭うことはないでしょう。
私の大事なお酒が減っている…
しかしある日、少しずつ楽しんでいたウイスキーを手にした瞬間、違和感を覚えました。なんだか減っている気がするのです。「誰か飲んだ?」と家族に聞いても誰も勝手に飲んだ人はおらず、戸締りもバッチリなので外部から誰かが入っていることもないはずです。
その日は気のせいだと思ったものの、数日後またしてもお酒の量に異変があり、これは気のせいではないと確信しました。
瞬時にお隣さんの顔が頭に浮かび、嫌な予感がした私。私は知恵を絞り、犯人探しを始めました。
思わぬ手口に絶句!
犯人探し計画実行から数日経った夜、外からものすごい叫び声が聞こえてきました。あわてて外に出ると、千鳥足で訳のわからないことを叫び続ける奥さんの姿が……。これは私が仕掛けておいた強いお酒を飲んだに違いありません。