「母さんが亡くなったから結婚式は中止で!」と婚約者→私「お義母さん隣にいるけどね」嘘つき男の末路
と息継ぎもせず言い切った義母。そして一息ついて、「自分の親をこんな簡単に亡くなったことにするなんて!」と悲痛な叫び声を上げていました。
「でも、以前私には『大切な人に嘘をつかれても、壮大な愛があれば気にならない』っておっしゃっていましたよね……?」と尋ねてみると、「そんな壮大な愛なんてもうとうに消え失せたわ!」「あまりにもひどい嘘で怒りと涙が止まらないんだから!」と義母。
「かわいかった息子はもういないわ」「きっとあの浮気女のせいで息子は変わったんだわ」
一人息子である婚約者を溺愛していたとは思えないほどの変貌っぷり。義母は「私は息子と話がありますから、婚約破棄についての話し合いはまた今度ね!」と言って、鼻息荒く電話を切ったのでした。
浮気男の末路
数日後――。
元婚約者から謝罪の連絡がありました。さらに、元婚約者は「結婚式なんだけど……中止じゃなくて、延期にできないかな?」と言ってきたのです。
ものすごい剣幕で息子と浮気相手を叱責したらしい義母。その様子に怯え切った浮気相手から、「こんなお母さんがいる人とは付き合えない!」と言って別れを切り出されたそう。だから私とやり直したい……と言うのです。都合がよすぎて呆れるばかりです。
「俺が好きなのは本当にお前だけだから!」という元婚約者の愛の言葉。すると、そばにいたのでしょう、「こら、この馬鹿息子!!好きなのは母さんだけだって、ついさっき私に言ったばかりじゃないのよ!」と義母の怒鳴り声が。
「ヒッ」という元婚約者の情けない声が聞こえた後、義母が電話口に出て来ました。
「息子は反省するまで実家で預かります」「もちろん恋愛禁止、飲み会禁止、門限は夜の19時」「……息子が迷惑をかけたわね」
その後――。
宣言通り、元婚約者は実家に連れ戻されていました。「親が亡くなったなんて嘘をつくような人が家庭を持っていいはずがない」という義母の考え方には私も賛成です。
その場を取り繕うための嘘は、自分の首を絞めるだけです。「嘘も方便」ということわざはありますが、許されない嘘もあります。私自身はできるだけ嘘をつかずに生きていきたいと思っています。
著者:ライター ベビーカレンダー編集部/ママトピ取材班