501gの手のひらサイズで生まれ、4カ月の入院を経てついに退院⇒5年後、未熟児だった娘の生活は…
36歳で初めて子どもを授かった長谷川みはるさんは、妊娠6カ月目の妊婦健診で上の血圧が180を超えたことから、NICU(新生児集中治療管理室)のある大学病院へ緊急搬送。その後、緊急帝王切開で501gの赤ちゃん・すずを出産しました。保育器の中で懸命に生きていた娘も体調が落ち着いていたことから、2カ月健診を終えたところでGCU(新生児回復室)へ移動します。GCUに移ってからは夫による初めての沐浴や保育器からコットへ変わったこと、鼻チューブも外れてよりスッキリした顔立ちになったことなど、うれしい変化が次々と起こります。
保育器から見える世界とコットから見える世界は違うようで、周りをキョロキョロと見回すことが増えた娘。
さらにうれしい出来事があって……?
あんなに小さかったのに!
※ハイフロー…高流量鼻カニュラ酸素療法(HFNC)の呼称。空気と酸素の混合ガスを鼻カニューレを介して送り、呼吸を助ける療法。
経口ミルクのスタートや、ハイフローの卒業、退院日の決定など、みはるさん夫婦にとって待ちに待ったことばかりの連続です。
年明けからは退院して本格的に自宅での育児がスタート。
おろすと泣いてしまう娘に、ほぼ抱っこで手が離せないみはるさん。
あっという間に娘は5歳に。
視力に不安はあるものの、元気いっぱいの女の子に成長したのでした。
◇ ◇ ◇
自宅で家族3人で暮らすようになってからは、毎日が駆け足のようだったことでしょう。
あんなに小さかった命が、いまや13kgにまで成長していると思うと感慨深いですね。子どもを小さな状態で出産することになってしまったと落ち込んでいる方に、このお話が届き、心の支えになりますように。
※本記事の内容は、必ずしもすべての状況にあてはまるとは限りません。必要に応じて医師や専門家に相談するなど、ご自身の責任と判断によって適切なご対応をお願いいたします。
監修者・著者:助産師 松田玲子
医療短期大学専攻科(助産学専攻)卒業後、大学附属病院NICU・産婦人科病棟勤務。 大学附属病院で助産師をしながら、私立大学大学院医療看護学研究科修士課程修了。