その言葉、子どもはわかってないかも!?(しからずにすむ子育てのヒント特集3)
子どもには伝わりにくい「あいまいな」言葉とは?
子どもにとってどんな言葉が伝わりにくく、どのようにしたら伝わりやすくなるのか、
口ぐせになりがちな、あいまいな言葉をチェックして、より伝わりやすい言葉がけにしてみよう。
これらの言葉の伝わりづらさは、言っている本人はなかなか気がつかないもの。パパやママ友にモニターになってもらい、意見をもらうのも、ひとつの方法。
<子どもに伝わりにくい、あいまいな言葉の例>
・こそあど言葉 ~「それ取って」「これ片づけて」~
指示するときによく使う、「これ」「それ」「あれ」「どれ」といった「こそあど」言葉は、わかりにくい言葉の代表的存在。
▼こんな言葉がけにしてみよう
「お皿を取って」「服を片付けて」など具体的に言う。また、「黄色いお皿」「脱いだパジャマ」など、より具体的に言葉にしたり、大人が一緒にやって見せながら言ったりするなど、子どもの理解度に合わせる。
・抽象的な言葉 ~「ちゃんとしなさい」「大切に」~
抽象的で、何をどうしたら「ちゃんとしていること」「大切に使っていること」になるのかがわからない。
▼こんな言葉がけにしてみよう
「今、ママはお客さんとお話しているから、本を読んで静かに待っていてね」など、具体的な行動を示す言葉に換える。
・主語や目的語の省略 ~「早くしなさい」「行ってきなさい」~
主語や目的が省略されてしまうと、誰が何を早くするのか、どこに行くのかがわからない。
▼こんな言葉がけにしてみよう
「○○ちゃん、ごはんを食べよう」「△△くん、トイレに行ってこよう」など、何をどうするのかを省略せず、具体的に言う。
子どもが「わからない」と訴える力も必要
ママが普段の言葉にちょっと気を付けることも大切だが、もちろん
子どもが自分で「わからない」と言えることも大切。
「そのために、親ができることは普段から『わからないときは言ってね』と伝えること。伝わらない時に伝わらなさにイライラするのではなく、下記のようなコミュニケーションとして楽しめると、良いですね」と、高山さん。
<母子のコミュニケーション例>
ママ 「あれとって」
子 「あれって、何?」
ママ 「なんでしょう? 今、ママの手は濡れています」
子 「タオルだね!」
ママが、リラックスすること。それだけで、家の雰囲気は柔らかくなる。そのためのヒントとして、今回、高山さんの教えてもらったことを試してみてもいいのでは!?
「こんな発想があったのか。
もっと、この話を詳しく知りたい!」と思った人は
◇ママもこどもも悪くない!「
しからずにすむ 子育てのヒント」
(著者:高山恵子/学研教育出版) 定価:本体1,200円(税別)