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ひとことで「発達障害」と言っても、その状態はさまざま。基本的な知識を持っておくことで、当事者(母や子ども)は、随分と楽になる。今回はさまざまな発達障害について、軽度の発達障害クリニックの院長である、司馬理英子先生にお話を伺った。
「
発達障害って、何?」で、発達障害には、おもに以下の3つがあるとお伝えした。今回はその内容を、もう少し詳しく見ていこう
1.不注意・多動性・衝動性が目立つ 「ADHD(注意欠如・多動性障害)」
2.人との関わりが難しい「アスペルガー症候群」など「自閉症スペクトラム障害」
3.特定の領域の学習がうまくいかない「LD(学習障害)」
「発達障害のわが子」と向き合う本(司馬理英子/大和出版)
■ADHD(注意欠如・多動性障害)とは?
不注意・多動性・衝動性を特徴とする。たとえば、忘れっぽくて集中力が乏しく、宿題などをしているときに気が散りやすい。落ち着きがなく、いつもそわそわしていて、順番を待てずなんでも我先にとやりたい。
こんなふうに、年齢に応じた「注意力や行動・衝動などのコントロール」がうまくできない。
そのため、毎日の生活習慣や学校での活動を行うのに苦労をする。
■「アスペルガー症候群」など「自閉症スペクトラム障害」とは?
「アスペルガー症候群」を含む「自閉症スペクトラム障害」の特徴はおもに「人との関わりの困難さ」にある。言葉やしぐさなどコミュニケーションをする力にかたよりがあり、興味を持つ範囲が狭く、興味のない活動には取り組めない。
こうしたこだわりの強さがあるため、毎日の生活がスムーズに進まないこともある。
「広汎性発達障害」や「自閉症」も「自閉症スペクトラム障害」に含まれ、なかでも言葉の遅れが見られないものは「アスペルガー症候群」と呼ばれている。