「僕は、そういう考え方はやめてほしい。障害は敵ではない。生まれてしまった以上しょうがない。しょうがないから向き合う。うまく付き合っていけたら気持ちは楽になる」
NHK総合テレビ「深夜の保護者会/発達障害 子育ての悩みSP」より
自閉症は人を閉じ込める殻ではありません
中に普通の子どもが隠れているわけではないのです
自閉症は私が私であること、そのもの
私という人格から切り離すことはできません
「うちの子が自閉症でなければよかった」
「この子の自閉症がよくなりますように」
その嘆き、その祈りは、私にはこう聞こえます。
「自閉症ではない別の子がよかった」
両親が語りかける夢や希望に、私たち自閉症者は思い知るのです
彼らの一番の願いは、私の人格が消えてなくなり、もっと愛せる別の子が私の顔だけ引き継いでくれることなのだと…
『母親やめてもいいですか』(山口かこ・文/文春文庫)より引用
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子どもの発達障害を知ろう、考えよう