「長女っぽい」とか「末っ子っぽい」など、他人を見ていてなんとなく感じたり、逆に、他人から自分自身のことを指摘されたことがある、なんて方はとても多いのではないでしょうか?
また、わが子を見ていて、「長女が真面目すぎて心配」「末っ子がいつまでも甘えん坊で困る」「一人っ子のせいかマイペースすぎる」など、子どもの性格に、きょうだいの有無や生まれた順番が関係しているのでは? などと感じたことあるお母さんもいるのではないでしょうか?
「生まれ順」は性格に影響する共通パターンがある――そんなところに目をつけて研究をしたのが、作家・心理カウンセラーの
五百田達成さんです。
五百田達成(いおた・たつなり)さん
作家・カウンセラー。東京大学教養学部卒業後、角川書店、博報堂、博報堂生活総合研究所を経て独立。サラリーマンとしての実体験と豊富なカウンセリング実績を生かした、人づきあいやコミュニケーションに関する実践的アドバイスが好評を得ている。執筆や講演の主なテーマは「コミュニケーション心理」「社会変化と男女関係」「SNSと人づきあい」「ことばと伝え方」。テレビや雑誌などメディア出演多数。主な著書に、35万部を超えるベストセラー「察しない男 説明しない女」シリーズ(ディスカヴァー)、13万部突破の「特定の人としかうまく付き合えないのは、結局、あなたの心が冷めているからだ」(新潮文庫)などがある。米国CCE,Inc.認定 GCDFキャリアカウンセラー。
著書:
『不機嫌な長男・長女 無責任な末っ子たち 「きょうだい型」性格分析&コミュニケーション』(五百田達成・著/ディスカヴァー・トゥエンティワン ¥1,404 税込)
HP:
五百田達成オフィシャルサイト
まずは、五百田さんが編み出した独自メソッド、生まれ順からわかる
「きょうだい型」について解説しましょう。
■親ときょうだいとの関係性で決まる「子どもの性格」
五百田さんは、老若男女あらゆる人たちにインタビュー。その結果、性格は親ときょうだいとの関係性で決まる、との結論にいたったと言います。
「子どもにとって、生まれてから独り立ちするまでの長い期間、密度の濃い関わり方をする
家族は小さな社会のようなものです。『三つ子の魂、百まで』ということわざがあるように、幼い頃の環境やふるまい方は、大人になってからの性格に大きな影響を及ぼします」(五百田さん)
そこで、五百田さんは独自のメソッドを導き、すべての人を次の4つの「きょうだい型」に分類しました。
・「長子」:きょうだいの一番上
・「末子」:きょうだいの一番下
・「中間子」:3人以上のきょうだいの「長子」と「末子」以外
・「一人っ子」:きょうだいがいない
「この『きょうだい型』とは、性別を問わず、あくまで『生まれ順』による分析のことです。
例えば、『長女だけど末っ子』という人は『末子』になり、『長女だけど上にも下にもきょうだいがいる』という人は『中間子』となります」(五百田さん)
■生まれた時、すべての人は「一人っ子」か「末子」
「まず、『きょうだい型』のことを理解してもらうために、下記の図を見てください。見ての通り、すべての人は必ず
『一人っ子』か『末っ子』として生まれます。
例えば、ある家庭で最初の子どもが生まれた場合、その時点では下にきょうだいができるとはわからないので、その子は
暫定で『一人っ子』になり、その後、下にきょうだいが生まれた場合は『長子』になります。
一方、すでに上の子がいる家庭で子どもが生まれた場合は、
暫定で『末子』となり、その後、下にきょうだいが生まれた場合は『中間子』となるわけです。
つまり、
『長子』と『一人っ子』は途中まで同じグループで、
『中間子』と『末子』は途中まで同じグループ、ということになり、ベースとなる性格は似たものとなります。
こうして生まれた時の状況によって形作られる性格を
『メイン性格』、そして、下にきょうだいができるかどうかで決まる性格を
『サブ性格』と呼びます」(五百田さん)