【医師監修】子どもの食物アレルギー専門医に聞く「食べられるようになる治療」

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「家族はみんな、これといってアレルギーはなし、うちの子に限って…」と油断していたら、まさかの食物アレルギーを発症。そんな時、どう対応したらよいのか、動揺してしまうママも多いはずです。
病院ではどんな治療をするの? アレルギーのわが子に何を食べさせればいいの? 子どもの食物アレルギー専門医・佐藤さくら先生に、具体的な治療法を教えてもらいました。
佐藤さくら先生 プロフィール
小児科医。国立病院機構相模原病院 臨床研究センター 病態総合研究部 病因病態研究室長。宮崎医科大学医学部卒業後、宮崎大学医学部小児科医員、国立病院機構相模原病院 臨床研究センター アレルギー性疾患研究部 流動研究員等を経て現職に。日本アレルギー学会代議員。日本小児アレルギー学会評議員。『小児気管支喘息治療・管理ガイドライン2017』ほか多数執筆協力。
■年齢によって変化する「アレルギー原因食物」
――食物アレルギーと聞くと、まず頭に浮かぶのが卵や小麦ですが、実際はどんなものが原因で発症するのでしょうか?
佐藤さくら先生(以下、佐藤先生):たしかに卵や小麦のイメージが強いかもしれませんが、実は発症する年齢によって原因となる食物(原因食物)が変わってきます。
乳児期は鶏卵が圧倒的に多いですが、1歳になると魚卵やピーナッツも原因食物として加わってきます。
また、学童期に入るとエビなどの甲殻類が原因でアレルギーを発症することも多いですね。

原因食物は人それぞれ。表に記載していない食物でも、アレルギーになる可能性があります。食事(授乳)後、お子さんに発疹やかゆみなどアレルギーを疑う症状があった際、まずは小児科の先生に相談してください。