世話の焼き過ぎに注意、子どもに積極的にお手伝いをさせる大切さ
子どもは小学校へ上がるころになると、大概のことはひとりでできるようになっていると思います。
自分でできることは自分でさせる、親はなるべく手を出さない、この姿勢が大事になってくるのではないかしら。
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とはいっても、お母さんたちにとっては、なかなか難しいことかもしれませんね。イライラしながら子どもを待つより自分が手を貸したほうが、てっとり早いので、つい世話を焼きすぎてしまうママも多いと思うのよ。
赤ちゃんのころから面倒を見てきたんですもの、自然に体が動いてしまうお母さんもいるでしょう。
でもね、子どもは面倒を見られるだけではなく、面倒を見たいという気持ちも持っています。弟や妹が生まれると、最初はヤキモチを焼いて意地悪をしていた年長の子が、自然に下の子の世話をするようになるでしょう?
ひとりっ子の場合なら、パパやママが困っているときになぐさめてくれたり、役に立とうと子どもなりに動いてくれたりすることがあるのではないかしら。
子どもは親から一方的に面倒を見られるだけではなく、面倒を見る能力もあるし、見たいという気持ちもあるんですね。
大人が思う以上に、いろいろなことができるのよ。
それなのに、親が先回りして何でもやってしまったら、せっかくの子どもの力が発揮できません。
「役に立ちたい!」という思いやりの心や、「自分でやってみたい!」という意欲を育てるチャンスを奪うことになりかねないの。
基本的に人間というのは、みんな「だれかの力になりたい」という気持ちを持っています。人に感謝されるとうれしくなるのは、そのためです。子どもだって同じですよ。
それどころか、大人より子どもたちのほうが、ずっと人の役に立ちたいと願っているのではないかしら。
いまの子どもは勉強に追われて、家のお手伝いをする時間が、とても少ないわよね。
昔はきょうだいが多かったし、電化製品もないから家事も大変で、子どもは当然のように自分のできる仕事を引き受けていました。
家のお手伝いをすると、家事ができるようになるのはもちろんですが、家族のために役立っているという実感が持てたり、家庭に一体感が生まれる、といった良い面があるのよ。