子どもの好き嫌いは親の問題? 意外なお悩み解決法【菅野のなさん インタビュー/レシピ付き】
■子どもが好きなのは「新鮮」で「シンプルな味付け」
©gilitukha - stock.adobe.com
そしてもうひとつ、子どもに食べてもらうために大切なのが、
鮮度を意識すること。子どもの舌は大人よりもはるかに
敏感なので、より
新鮮なものを好むそう」と菅野さん。
さらに、味付けも子どもは
シンプルで薄味な方が好き。薄味だと食べてくれるか心配になりますが、献立全部を薄味にしようとしなくてOK。要は
組み合わせで、一品だけでも素材を生かしたシンプルな味の料理を出すとバランスが取りやすくなるといいます。でも、毎日薄味を意識してイチからごはんをつくるのは大変。そこで便利なのが、菅野さんが提案するシンプルな
“ベースの常備菜”。
菅野のなさんの著書。右から『子どもと食べたい 常備菜入門』(辰巳出版)、『ていねいな時短ごはん』(学研プラス)
もともと菅野さんのオーガニック料理教室では、アレルギーの多い卵・乳製品を使用していないレシピを提供しています。さらに子どもと一緒に食べることを意識した常備菜は、一般的な日持ちを意識した味の濃いものと異なり、シンプルでアレンジしやすい味付けになっているんです。これを覚えておくだけで、メニューの幅がぐんと広がること間違いなし! 夕食の準備時間を
半分にすることを目標に開発されたレシピなので、どれも20分以下でできます。
今回はそのなかから、旬の
トマトを使ったベースの常備菜とアレンジメニューをご紹介します。
■湯むき塩トマト(ベースの常備菜)
『子どもと食べたい 常備菜入門』(辰巳出版)より
【材料(500ml の容器1個分)】
トマト… 大2 個
塩… ふたつまみ
【つくり方】
1、トマトは洗って、 へたのまわりに包丁で少し切れ目を入れます。
2 、鍋に湯を沸かし、 沸騰したらトマトを入れます。
3 、皮が薄くはがれてきたら、 水にとり冷やします。
皮をむいて角切りにし、塩を少々振って保存容器に入れ、冷蔵庫で保存します。 たくさんつくって冷凍保存も便利です。
■カポナータ(ベースの常備菜をアレンジ)
『子どもと食べたい 常備菜入門』(辰巳出版)より
【材料(4人分)】
湯むき塩トマト…3 個分
なす…2 本
ズッキーニ…1/2 本
たまねぎ…1/4 個
パプリカ…1 個
ピーマン…1 個
人参…少々
にんにく…1 かけ
セロリ…少々
かぼちゃ…少々
オリーブオイル…大さじ2
塩…小さじ1 弱(段階的に入れます)
こしょう…少々
【つくり方】
1、にんにくはみじん切り、なす、ズッキーニ、たまねぎ、パプリカ、ピーマンは1cm の角切り、人参は薄いいちょう切り、セロリは粗みじん切りにします。かぼちゃは2cm 幅の薄切りにします。
2、鍋にオリーブオイルの1/2 量とにんにくを入れて、弱火で炒めます。にんにくが薄く色づいたら、たまねぎを加えて塩を振り、たまねぎがしんなりしたらセロリも加えて炒めます。湯むき塩トマトの1/2 量を加え、煮詰めます。途中で残りのオリーブオイルを足します。
3、2 に人参、ズッキーニを加えて塩を振って炒めます。パプリカ、ピーマン、なす、かぼちゃを加えて塩を振り、残りの湯むき塩トマトを加えて炒めます。塩、こしょうで味を調えて粗熱をとり、保存容器に入れて冷蔵庫で保存します。
ベースの常備菜「湯むき塩トマト」は、カポナータのほかにも
「トマトとたまねぎのサラダ」や
「トマトソース」にアレンジできます。
『子どもと食べたい 常備菜入門』(辰巳出版)より
子どものためとあまりがんばりすぎず、まずは
シンプルなベースの常備菜からはじめてみてはいかがでしょうか。