子どもは静かに溺れます! 水の事故を防ぐために知っておきたいこと
夏休みの時期、プールや海にお出かけする機会も増えます。その前に、水の事故への予防策や知識が必要になってきます。
子どもは溺れると騒ぐ、暴れる、バシャバシャと大きな音を出す… といったイメージを持つ人が多いのではないでしょうか。
実は子どもは騒ぐことも、バシャバシャと音を出すこともなく「静かに」溺れます。今回は水辺の事故を防ぐために、溺れた瞬間の「子どもの反応」と対策について考えてみましょう。
■乳幼児の不慮の事故、第2位「溺水」
乳幼児の不慮の事故として2番目に多いとされるのが「溺水」です。溺水がこんなにも多いのはなぜなのでしょうか?
テレビや映画には、人が溺れるシーンがあったりしますよね。そこでは水の中からさかんに手を動かしたり、バシャバシャと水音を出したりしています。だから人は溺れると同じように騒いだり、大きな音を出す… と考える人が多いのではないでしょうか。
でも実際はそうではありません。
子どもは溺れたその瞬間、自分の身に何が起きているかを理解することはできません。急に呼吸がしづらくなり、それでも精いっぱい息をすることに必死になり、声を出す余裕がない状態に陥ります。
この状態を水の外から見ると、静かに水中に沈んでいくように見えます。
溺れても声や音を出さないということは、溺れていることに気付けない可能性があるということなんです。
これはプールや海だけに限らず、お風呂も同様です。
「何かあったら大きな音がするはずだから、隣の部屋にいれば大丈夫」
こんなふうに安易に考えるのは「子どもは静かに溺れる」という事実を踏まえると、実はとても危険なことなんですね。