PTAは廃止すべき? メリット・デメリットと廃止校の取り組み
PTA活動に対して「面倒そう」「役員決めが大変そう」といったイメージを持つ保護者は少なくありません。なかには、「PTAはいらない」と考える人もいるようです。PTAにはどのような役割があるのでしょうか。廃止に伴うデメリットも紹介します。
■そもそもPTAとはどんな組織?
PTAは子どもの学校生活を豊かにするための大切な組織ではありますが、ライフスタイルの変化から「PTA活動が難しい」「負担がかかる」といった不満の声も多くあがるようになってきました。
そもそもPTAとはどのような組織なのでしょうか。PTAの活動は地域によって異なるため、まずは全国的に共通する内容について知っておきましょう。
▼PTAとは、保護者と教職員による団体
PTAは『Parent-Teacher Association』の略で、『保護者と教職員による教育関連団体』のことをいいます。PTAの主な目的は、教職員と保護者が協力し合って学校運営に携わり、子どもたちの教育環境をサポートすることです。
PTAは任意加入で、『参加する・しない』『退会する』といった選択も保護者に任されています。また、PTAはやりたいと思う人が誰でも設立・解散できる団体でもあります。
▼多岐にわたる活動内容
PTAは基本的にはボランティアで営利目的の活動はしません。地域によって違いがあるものの、活動内容は多岐にわたります。
- 運動会や演奏会など学校行事の手伝い
- 学校周辺の清掃や校庭の草刈り
- 登下校時の見守りや防犯のための地域パトロール
- ベルマークの集計
- 地域のイベントの手伝い
学校を運営している教職員では対応しきれない部分を、保護者中心でサポートすることがPTA活動の基本といえるでしょう。
■PTAを廃止するメリットとは
保護者への負担も少なくないことから、「PTAは必要ない」と考える人が増加傾向にあります。
実際に廃止した学校もあり、PTAの存在意義があらためて問われ始めています。廃止した場合、享受できるメリットにはどのようなものがあるか、紹介します。
▼PTA廃止のメリット1、PTAが関わる行事への参加不要
PTAが関わる行事から解放されるのが大きなメリットといえるでしょう。下の子が小さかったり、自身が働いていたりすると、定例会に出席することは大きな負担となります。
なかには出席するために有休を使う保護者も少なくありません。連絡も頻繁にする必要があり、自分の時間が削られていきます。PTAが廃止されればこういった問題は解消されるでしょう。
また、学校側にとってもメリットがあります。自治体のPTA連合に加入しなくてよいため、教職員が会合に出席する必要もなくなり負担も減少します。
▼PTA廃止のメリット2、保護者間のトラブルが減る
保護者間のトラブルが減るメリットもあります。PTA活動を通したトラブルは意外に多く聞かれ、実際に経験したという人もいるでしょう。
PTA活動に参加できる程度は、家庭それぞれの事情により異なります。しかし、それを不公平だと感じて不満を募らせるとトラブルに発展しかねません。メンバー内で派閥ができて人間関係に悩むこともあります。
保護者間のトラブルを事前に避けられれば対処も不要なため、保護者だけでなく学校側にもメリットがあるといえるでしょう。