■情報交換する目的とは
さらに、アンケート結果を読み解いていくと、ママ友やパパ友と情報交換をする目的は2とおりあるようです。
▼新型コロナウイルス関連の情報を交換したい!
©west_photo - stock.adobe.com
まずは、新型コロナウイルスに関連した情報を収集したいという目的です。
「自治体によって感染者が出た時の措置が違うので、情報交換しています。隣の自治体でそういう措置を取るなら、私が住んでる自治体も右ならえになる可能性があるなと心構えをしてみたり」(岩手県 40代女性)
「マスクが買えなかったときに、 『○○は朝イチなら手に入るよ』『どうしてもそろわなかったら、うちの在庫をあげるからね~』 など、ありがたい情報や心遣いをいただきました」(神奈川県 40代女性)
「自粛中は『家でこんな遊び楽しいよ!』という遊びアイデア共有のLINEをちょくちょく送り合い、お互い子どもたちが楽しく過ごせるようにがんばりました。戦友です」(神奈川県 30代女性)
▼「励まし合ってホッとできる」という声も
©ponta1414 - stock.adobe.com
さらに、ママ友やパパ友とのやりとりで、ホッとできるという声も。
「先が見えない不安な状況ですので、少しでも話す機会があるとリフレッシュできますね」(東京都 30代女性)
「パパ友とは、なんだかんだで仕事中心ですが、ちょっとした時にLINEなどで愚痴ったり励ましあったりしています」(千葉県 40代男性)
「このコロナ禍で、あっさりと行事が中止になることばかりで、思いがけないことが続き失望の多い年でした。不安な気持ちや前向きな考え方を友人と共有できたことに何だか救われました」(東京都 40代女性)
なかなか思いどおりの生活ができない中、ママ友やパパ友と気持ちを共有することで、救われた気持ちになったというコメントには、グッときます。
筆者自身も、休校していた期間中、子どもの過ごし方や勉強方法について、SNSでママ友に相談していました。便利なアイテムや声かけの仕方などを教えてもらうだけでなく、悩みや愚痴をはきだせて、前向きになれたことも多くあったことを覚えています。
■収集した情報をどう扱うのか
©UTS - stock.adobe.com
ママ友やパパ友との情報交換、する派としない派の意見が両極端にわかれていましたが、どちらも意見も納得する部分がありました。する派もしない派も、子どもを通じて知り合った保護者同士でお付き合いする場もあるでしょう。その場合、どういったことに注意して情報交換すればいいのでしょうか。
●子どもが自ら情報収集する
「低学年のうちは、学校関係で情報があやふやだと、お友達のお母さんに聞いていました。中学年以降は子どもの責任で、わからなければ友達や先生に聞いてきてと言ってあります。いつまでも親が情報収集していたら、子どものためにならないかなと」(埼玉県 30代女性)
●情報を差別の道具にはしない
「田舎ならではの『○○市第1号にだけはなりたくない、いじめられる』と、会う人、会う人そればかりです。でも、仕事で感染したら不可抗力ですよね。私は感染者をたたく事はしたくない。自分がされて嫌な事をしてはいけないと、子どもたちにもきつく言い聞かせてます」(山口県 30代女性)
「地域近郊のコロナ感染者の出た店舗の情報はすぐ入ってきますが、ひぼうや中傷はみんなしませんよ。誰がいつ感染してもおかしくないので、個々でできることをしっかりやるだけですね。会えない分電話やLINEで励まし合いたわいもない会話で笑って明るく過ごす日々です」(神奈川県 40代女性)
●信頼できる人と情報交換する
「数人とは情報交換をしていましたが、それ以外は連絡が途絶えました。
でも、連絡しあえる人たちが
今後も続いていく人間関係なのかも」(神奈川県 40代女性)
©taka - stock.adobe.com
どのコメントも、ママ友やパパ友と情報交換する上で参考にできるようなものばかりでした。有益なものも注意が必要なものも取り扱いには気を付けていることがうかがえます。
コロナ禍でのママ友やパパ友との情報交換には、これまでよりも気を使う面があるかもしれません。またこれまで連絡取り合っていても、しんどくなって止めた人、またはどういったスタンスで連絡すればわからなくなった人もいるでしょう。
ママ友、パパ友との情報交換は、とても有益な面もある一方、ストレスを抱える場面もあるかもしれません。このため一番ご自身がつらくならずに楽な付き合い方を選ぶことが大切だと思います。
もしつらい気持ちを抱えている場合には、ママ友だけではなく吐き出せる場所や人、またはインターネットのサイトなど、ぜひ見つけて助けを求めて欲しいと思います。これまでよりも知らないうちにストレスを抱え込んでいる場合もあるので、心の中の「きついなー」という声を大切にしてくださいね。
「はい、あ~んして?」旦那に近づくママ友に、恐怖を覚えた話