2020年12月1日 14:00|ウーマンエキサイト

【医師監修】コロナ禍のインフルエンザ、今年はどのように対策すべき?【子どもの「病気・けが」教えて!ドクター 第5回】



■予防接種の効果は?

インフルエンザの予防法としては、予防接種があります。予防接種をすることで、病気に対する免疫(抗体)を獲得できます。インフルエンザにかかりにくくなることで、結果的に肺炎や脳症などの合併症の予防効果が期待できます。

赤ちゃんは生後6ヶ月以降で接種できるようになり、13歳未満は原則2回接種が必要です。接種後は、2週目から5ヶ月程度効果があります。


■【インフルエンザ】教えてドクターQ&A

最後に、「教えて!ドクタープロジェクト」にインフルエンザにまつわる悩みにお答えいただきました!

――毎年どうしても家族感染してしまいます。防ぐ方法はありませんか?

インフルエンザの流行の中心は子どもです。子どもも大人も、できるだけインフルエンザワクチンを接種することが大事です。

インフルエンザワクチン接種の有効率は46%とされています(*)。これは、例えばワクチンを打たなければ100人発生した患者数が、ワクチンを打てば54人で済むということです。ゼロにはなりませんが非常に有効なことがわかると思います。

なお、ワクチンは、生後6ヶ月から効果があるとされています。また、卵アレルギーがあってもインフルエンザワクチンの接種は可能ですよ。


――なるほど、予防接種の重要性がよくわかりますね。それ以外の予防法はありますか?

ワクチン以外の予防としては、手洗いと外出時のマスク、すなわち新型コロナ対策はそのままインフルエンザ予防策になります。手洗いは、石けんをつけて20秒かけて、親指やてくび、手のひらなどすみずみまでしっかりと洗うことが大切です。そして洗った後はしっかりと乾かして、夜寝る前にはクリームなどで保湿してくださいね。

【医師監修】コロナ禍のインフルエンザ、今年はどのように対策すべき?【子どもの「病気・けが」教えて!ドクター 第5回】

イラスト:江村康子



――インフルエンザと風邪、新型コロナウィルスについて、親が見分けられるでしょうか?

医者であっても見分けるのは難しいです。インフルエンザは急激な発熱を伴います。普通の風邪程度では、小中学生にもなるとあまり高熱を出すことはありませんので、風邪との区別はつきやすいかもしれません。

ただ、新型コロナウイルス感染症の場合、発熱することもありますので、見分けることは難しいです。
今年はインフルエンザの発熱でも、最初は「新型コロナかもしれない」と慌てることがあるかもしれません。だからこそ今年はよりインフルエンザにかかるリスクを減らして、発熱リスクを下げておくことが大切なのですね。

※本連載で紹介する情報は、2020年11月時点のものです。

(*)PLoS One.2015;10(8):e0136539.


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長野県佐久医師会・佐久市による、子どもの病気、ホームケア、地域の子育て支援情報などを発信するプロジェクトチーム。地域の子育て力向上事業としてだけでなく、SNS発信により「医師による確実な情報」を、リアルタイムで全国に発信している。
公式HP:教えて!ドクタープロジェクトチーム


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