ケンカ勃発はチャンス!幼稚園の先生の対応がすばらしい話
そうすると、次にケンカになりそうな場面で「どうしたらいいんだっけ?」と聞くと、自分から「貸して」と言えることも。
・言葉がある程度話せる子の場合は、「どうして叩いたの?」「叩くとケンカになるよね、どうすればよかったかな?」と質問をして子ども自身が考えて気づけるよう促します。
・考える力、伝える力のある子の場合は、しばらく見守ります。すると一度は叩き合いや言い合いになったとしても、どちらかの子が「じゃあ順番にしようよ!」と案をだし、解決に向かうことも多いのです。
どうしても折り合いがつかずヒートアップした場合は、先生が仲裁します。その際、先生の考えではなく子どもたちが納得できる方法を一緒に考えるよう気をつけます。
どんな場合も、「子ども同士で解決できること」を目標として対応していました。
4月はケンカばかりしていた子どもたちが、数か月すると子どもたちで解決策を言い出せるように成長していき、やがて相手を優先したり手助けしたりできるようになっていきます。
そんな子どもたちの姿を、先生として本当にうれしく思い見守っていました。
ケンカしても頭ごなしに叱らないで
ケンカの中でこそ、言葉で教えてもわからないことを学べると感じています。
だからこそ子どもがケンカをした時には、「あなたが悪いんでしょう!謝りなさい!」と一喝してしまう前に、子ども自身が「どうしたらよかったかな」と立ち止まって考える時間をもてるといいですね。
また子どもから「園で友達とケンカしちゃった」と聞いても心配しすぎなくて大丈夫。
ケンカが長引くことや繰り返すこともあるけれど、経験して学んでいる時期なので、励ましながら見守ってくださいね。
もし落ち込んだ様子があれば、遠慮なく先生に相談をするといいと思います。気にかけて様子を見てくれたり状況を詳しく教えてくれるたりするはずですよ。
大人が子どものケンカをおおらかに見守り、子どもたちには「ケンカして、仲直りして、もっと仲良しになる」という経験をたくさんしてほしいなと思います。
<文・写真:ライターnicoai>