ダウン症とは?発生のメカニズムやタイプの違い、診断について解説ーーマンガで学ぶダウン症【医師監修】
がみられ、典型的には母親に由来する。そのような症例では47本の染色体がみられる。」この約95%内に「標準型21トリソミー型」「モザイク型」が含まれていると言われています。
染色体異常が起こるメカニズム
ダウン症の原因は染色体異常によるものです。女性は生まれたときから一生分の卵子を卵巣に持っています。成熟してからほぼ毎月やってくる排卵の時期まで、ずっと分裂途中で待っています。しかしこの分裂がうまくいっていない場合があります。この卵子が受精した場合、ダウン症の子が生まれる原因となります。
また、精子の分裂異常などが要因になる場合もあります。
さらに、卵子や精子が正常に分裂できていても、受精してからの分裂段階で分裂異常が起こる事もあります。受精後、分裂しながら着床まで進む間の段階で、染色体がうまく分裂しないことが原因となることがあります。この発現は偶然であると考えられており、親の素質は関係ないと言われています。
出生前診断について
妊娠10~15週ころには、超音波検査で四肢や頭部などの発育を確認し、疾患などがないか確認をします。ダウン症のある赤ちゃんは、妊娠後期に後頚部のしわの厚さが著明になることが特徴としてあげられています。
また、出生前診断にはいくつかの種類があります。ですが、診断を受けることは義務ではなく任意です。すべての妊婦が必ず出生前診断を受けているわけではありません。
ほかに、下記のような検査があります。
母体の血液中のホルモンやたんぱく質を調べます。成分濃度により、胎児の染色体異常の有無が分かります。
腹部に注射器を指して羊水を採取する検査方法です。99%以上の確実性があると言われていて、ダウン症の確定診断に使われています。ただし、注射器を腹部にさす事になるため、流産リスクが0.3%ほどあります。
腹部に針を刺し、胎盤になる前の組織を採取する検査です。羊水検査と同じく流産リスクがあります。
母体の血液を採取し、赤ちゃんの染色体に異常があるかどうかを調べます。羊水検査や絨毛検査のような流産のリスクはなく、母体血清マーカーテストより確実性の高い検査方法です。
羊水検査と絨毛検査は確定診断として使われる検査です。そのほかの非確定的検査を受け陽性反応が出た場合、これらの2つの検査のうちどちらかを受けます。
まとめ
ダウン症の原因は主に染色体異常により偶然発症することが多いですが、わずかに「転座型」