自閉症息子、高校卒業後どこまで親が支える?就労先は?「本人の意思を尊重」と言うけれど…
長い長いマラソンを走っている気持ちです。
執筆/立石美津子
(監修:鈴木先生より)
神経発達症の方の就労支援は各都道府県にある発達障害者支援センターで行っているはずですが、なかなか世間に浸透していません。就労できる方は就労支援を、就労が困難な方は生活支援をどこでどうできるか相談できます。20歳になれば年金の診断書も必要になるため、あわてて主治医を探す方も大勢います。知的発達症を伴ったASDのお子さんは15歳の中学生までは小児科で診てくれますが、それ以降はどこの精神科でお世話になるか保護者が探している場合が多くみられます。本当はかかりつけ医とパイプのある精神科を紹介すべきなのです。特別支援学校高等部など学校に通っている時は小児科でもいいのですが卒業後、就労・年金・知的財産権などの問題になると精神科のほうが得意だからです。小児科から精神科へスムーズに移行できる連携システムが重要なのです。
https://h-navi.jp/column/article/35030005
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(コラム内の障害名表記について)
コラム内では、現在一般的に使用される障害名・疾患名で表記をしていますが、2013年に公開された米国精神医学会が作成する、精神疾患・精神障害の分類マニュアルDSM-5などをもとに、日本小児神経学会などでは「障害」という表記ではなく、「~症」と表現されるようになりました。現在は下記の表現になっています。
神経発達症
発達障害の名称で呼ばれていましたが、現在は神経発達症と呼ばれるようになりました。知的障害(知的発達症)、ASD(自閉スペクトラム症)、ADHD(注意欠如多動症)、コミュニケーション症群、LD・SLD(限局性学習症)、チック症群、DCD(発達性協調運動症)、常同運動症が含まれます。
※発達障害者支援法において、発達障害の定義の中に知的発達症(知的能力障害)は含まれないため、神経発達症のほうが発達障害よりも広い概念になります。
知的発達症
知的障害の名称で呼ばれていましたが、現在は知的発達症と呼ばれるようになりました。論理的思考、問題解決、計画、抽象的思考、判断、などの知的能力の困難性、そのことによる生活面の適応困難によって特徴づけられます。