そこには食育だけで終わらない “学び” がある! 自然を体いっぱいに感じる「田植え体験」
(引用元:お米農家やまざき|・できるまで)
また、お米ができるプロセスを詳しく知らなくても、春から初夏にかけて田植えをして秋に稲刈りをすることが分かれば、「今朝、食べたごはんはいつどこで作られたお米なのかな」という疑問がわいてくるかもしれません。そうすることで、新米や古米について学ぶ機会にもなりますし、稲作がさかんな地域に関心を寄せるきっかけも生まれます。
田植えは、食べ物を大切にする心や作り手へ感謝する「食育」だけでなく、地理や流通について学ぶ「社会」の学習へもつながります。
田んぼは巨大な泥んこ広場!水辺の生き物に出会うチャンス
代かきをして田植えをするばかりの状態になった田んぼは、子どもたちにとって巨大な泥んこ広場でもあります。
つまさきに感じる冷たい水、直後に足の裏で感じる泥、田んぼに踏み入れた足が沈み込むと思わずぐらつく体のバランス――そんな田んぼのなかで子どもたちは苗を植える作業だけでなく、体全体を使って普段の生活では経験することの少ない感触や動きを楽しむことができます。
そして田植えの時期にはさまざまな生き物も田んぼで見かけることができます。水面をスイスイ泳ぐアメンボ、泥に潜むタニシやヤゴ、あぜ道の草むらから飛び出すカエルやバッタ、あるいは田んぼの中ではヒルにも遭遇するかもしれません。
本や映像で学ぶ自然や生き物とは違い、リアルな生き物の姿を見る機会になりますし、子どもによっては田んぼの周りに棲む生き物たちの生態系に興味をもち、より発展的な学びへつながることもあるかもしれません。
泥んこ遊びや生き物探しは、大人は思わず眉をひそめたくなる人もいるかもしれませんが、子どもたちにはこうした遊びが貴重な「学び」になります。
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田植えの時期は日本各地でズレがあり、早いところでは2月下旬から始まりゴールデンウィーク前後にピークを迎えます。地域によって6月中旬ごろまで田植えを行なっているところもありますよ。【田植え時期(最盛期)の目安】
沖縄:3月中旬
九州:6月中旬(早生品種は3月下旬)
四国:5月下旬~6月中旬(早生品種は4月上旬)
中国:5月中旬~6月初旬
関西:5月下旬~6月初旬(滋賀は5月初旬)
中部:5月中旬~5月下旬(三重は5月初旬)
関東:5月初旬~6月中旬(千葉は4月下旬)
北陸:5月初旬~5月中旬
東北:5月中旬
北海道:5月下旬
田植え体験イベントは、JAや地方自治体、地域の町おこし団体などが企画していることが多く、シーズン前になるとホームページでイベント告知をしているところもあります。