子どものイヤイヤを減らすコツは、こっそり○○すること【てぃ先生インタビューpart1】
子育てにおいて、多くの親の頭を悩ませるもののひとつが、子どもの「イヤイヤ期」です。そもそも、イヤイヤ期にはどんな意味があり、その時期の子どもにはどう接するのがいいのでしょうか。カリスマ保育士として各種のメディアでも活躍する、てぃ先生にアドバイスをもらいました。
構成/岩川悟取材・文/清家茂樹
ただ成長している子どもに、親がついていけないだけ
子どもの「イヤイヤ期」は、一般的に1歳半くらいから始まり、終わりの時期はまちまち。ピークは2〜2歳半です。この時期の子どもにはなにが起こっているのでしょうか?それは、自我の芽生えです。それまではお父さんやお母さんに言われたことに素直に従っていたのに、「そうしたくない!」といった感情や思考が自分にあることに気づき、親の言うことになかなか従わなくなります。
もちろん、これは子どもの成長にとって重要なプロセスです。
ところが、それまでは人形のように言うことに従っていた子どもが突然歯向かってくるため、親の側はびっくりしてしまいます。子どもはただ順調に成長しているだけなのに、その変化に親がついていけず、親が勝手に困ってしまうという状態になるのです。
もちろん、必要な成長のプロセスにいる子どもの側には、「よし、親を困らせてやろう」なんて気持ちはまったくありません。でも、この時期の子どもは、「お父さんやお母さんに負けたくない!」という気持ちはもっています。スーパーでお菓子をねだるのも、そのお菓子を本当に欲しいと思っているわけではなく、親にお菓子を買ってもらうことで、「お母さんに勝った!」という気持ちを得たいがための行動である場合もあるわけです。
子どもの「嫌」という言葉に込められた気持ちは?
では、イヤイヤ期の子どもに対して、親はどう接するべきなのでしょうか。
イヤイヤ期の子どもは、感情や思考が自分にあることに気づくと同時に、たくさんの葛藤やストレスも感じています。なぜかというと、言語能力が未発達だからです。
1歳半の子どもでも、頭のなかでイメージしたり考えたりしていることはたくさんある。でも、それらを言葉にする力はまだありません。そのために生じる、「自分はこう思っているのに、わかってもらえない」といった葛藤やストレスが、イヤイヤ行動につながるのです。そこで、子どもの気持ちをわかろうとする努力が必要になります。子どもの「嫌」という2文字の言葉には、どんな気持ちが込められているのか?そこをしっかりと考えましょう。