4/11 子どもの “生きる力” を育てる「おうち探究学習」のススメ

「食べ物はどこから来るの?」「なんで心臓は動くの?」——子どもたちにの身の回りには不思議なことがいっぱい。そんな子どもたちの素朴な問いかけに対して、私たち大人はどのように答えればよいのでしょうか。すぐに答えを教えてしまうことが多いかもしれませんし、「不思議だね」となんとなくやり過ごしている人も多いかもしれません。
でももし、その「なぜ?」という疑問を大切にし、子どもと一緒に考えることができたらどうでしょうか。その積み重ねが、子どもの「自分で考える力」や「問題解決能力」を育み、やがて未来を切り拓く力(=「生きる力」)になるとしたら——じつは、そんな「なぜ?」から始まる「探究学習」がいま注目されています。単なる知識の詰め込みではなく、子どもが主体的に考え、発見する喜びを通して成長する学びなのです。
今回が、探究型学習教室「LOUPE(ルーぺ)」での取材をもとに、ご家庭でも実践できる探究学習のヒントをお届けします。
「探究学習」って、どんな学び?
探究学習は、子どもが身の回りの疑問や問題を自分で解き明かしていく学びです。
「調べ学習」とよく似ていますが、大きな違いがあります。調べ学習が「すでにある答えを探す」のに対し、探究学習では「自分で問いを立て、自分なりの答えを見つける」プロセス全体を大切にします。
海外ではPBL(Project Based Learning)として知られ、アメリカを中心に研究が進められています。また、日本の小・中学校では「総合的な学習の時間」、高校では「総合的な探究の時間」として授業で扱われています。文部科学省は、探究学習の目標を「子どもが様々な視点から物事を考え、教科の枠を超えた学びを通して、問題解決力を高め、自分の生き方を考える力を育てること」と設定しています。さらに2020年からの新学習指導要領では、こうした学びの重要性がより一層強調されるようになりました。
これは、急速に変化する社会において、子どもたちが自ら問題を発見し解決していく力を育むことが、これからの時代に生きるために必要不可欠な力であると考えられているからです。
探究学習の実践「チリメン標本プロジェクト」
探究型学習教室「LOUPE(ルーぺ)」では、こどもたちの好奇心や感じる力を引き出す学びを大切にしています。
そんな教室の取り組みのなかから、今回は普段の生活のなかにある「なぜ?」